JPS633194Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、２枚以上のプリント基板を互いに電
気的に接続しつつ一定間隔をもつて着脱自在に重
合連結せしめるようにした配線基板の連結装置に
関するものである。さらに詳しくは、プリント基
板などの配線基板の対向する面に、互いに噛合す
るような１対の結合ピンを数対設け、これらの結
合ピンに形成した結合スリツトを互いに係合させ
ることにより２枚のプリント基板を一定間隔をも
つて重合連結するようにしたものである。したが
つて多数のプリント基板を安価に順次重合連結す
ることができ、しかも結合ピンを介して電気信号
の送受も行なうことができるものである。

以下、本考案による配線基板の連結装置の一実
施例を図面に基づいて説明する。

第１図において、１，１はそれぞれ互いに一定
間隔をもつて連結しようとするプリント配線基板
で、これらの配線基板１，１にはプリント配線２
が施こされたり、電子部品３が半田４等によつて
接続されている。この配線基板１には互いに係合
する２本１対の結合ピン５が複数対連結されてい
る。この結合ピン５は第２図において示されるよ
うに、銅、真鍮等の良導電性で、かつ弾性を有す
る部材よりなり、固定ピン部６と、この固定ピン
部６より段差をもつて幅広に形成された結合ピン
部７とからなつている。前記固定ピン部６は前記
配線基板１に穿設したスルーホール８に挿入して
半田４で固定することにより、プリント配線２に
も接続されるようになつている。前記結合ピン部
７は略中央長手方向に、板厚よりやや幅の狭い結
合スリツト９が、先端から基部まで形成され、こ
の結合スリツト９の先端部は、噛合し易いように
テーパー状をなし、基部は弾性をもたせるための
円孔１０が形成されている。なお結合ピン５は既
製のコネクタ用ピンを利用してもよく、また、使
用目的によつて長さｌを異ならせたり、第３図に
示すように結合ピン部７と固定ピン部６との間で
折曲して所定の角度をもたせるようにしてもよ
い。

このような構成において、結合ピン５の前記固
定ピン部６が、一方の配線基板１に貫通穿設され
たスルーホール８に挿入され、半田４によりプリ
ント配線２に電気的に接続されるとともに配線基
板１に固着される。また、前記一方の配線基板１
と互いに連結しようとする他方の配線基板１に
も、結合ピン５が同様に植設される。このときそ
の結合ピン部７は互いに結合される前記結合ピン
部７と直交するように配置して固定される。これ
ら２本１対の結合ピン５，５を３対以上固着し
て、相対する結合ピン５，５の結合スリツト８を
互いに係合せしめる。すると、２枚の配線基板
１，１が一体に結合されるとともに電気的にも接
続される。

前記実施例では２枚の配線基板１，１を互いに
連結した場合について説明したが、第４図に示す
ように３枚以上を順次連結したり、第５図に示す
ように２枚の配線基板１，１を不平行に連結した
り、第６図に示すように同一平面に連結したり、
第７図に示すように直角に連結したりすることが
できる。

本考案は、以上のような構成にしたので、互い
に連結すべき複数の配線基板に結合ピンを複数対
植設し、それぞれ対応する結合ピン同士を係合さ
せることにより、安価に、複数の配線基板を重合
連結できるとともに電気的にも接続できる。さら
に、平行に重合するだけでなく、角度をもつて連
結したり、同一平行に連結するなど種々の使用が
できる。また、第８図に示すように配線基板１の
導体パターン２に合せて任意の場所に結合ピン５
を植設できるとともに、スペースの有効利用が図
れ、かつ上下配線基板１，１間の嵌合精度の向上
を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は２枚の配線基板を平行に連結した状態
の説明図、第２図は本考案による配線基板の連結
装置に用いた結合ピンの一実施例を示す斜視図、
第３図は本考案による結合ピンの他の実施例の斜
視図、第４図は３枚以上の配線基板を順次連結し
た説明図、第５図は２枚の配線基板を不平行に連
結した説明図、第６図は２枚の配線基板を同一平
面に連結した説明図、第７図は２枚の配線基板を
直角に連結した説明図、第８図は導体パターンに
合せて結合ピンを植設した説明図である。 １……配線基板、２……プリント配線、３……
電子部品、４……半田、５……結合ピン、６……
固定ピン部、７……結合ピン部、８……スルーホ
ール、９……結合スリツト、１０……円孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 互いに結合される少なくとも２枚の配線基板
   のそれぞれのスルーホールに、導電性のそれぞ
   れ独立した結合ピンの固定ピン部を挿入固着
   し、前記結合ピンの結合ピン部に略中央長手方
   向に一端から基部まで結合スリツトを形成し、
   これら結合ピンの対向する１対の結合ピン部同
   士を互いに交差して噛合させて相隣る配線基板
   を連結してなること特徴とする配線基板の連結
   装置。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項記載におい
   て、それぞれの配線基板に同一長さの結合ピン
   を３対以上植設して配線基板同士を平行に連結
   してなること特徴とする配線基板の連結装置。 (3) 実用新案登録請求の範囲第１項記載におい
   て、それぞれの配線基板に長さの異なる結合ピ
   ンを植設し、かつ結合ピンを基部の固定ピン部
   でやや屈折して配線基板同士を不平行に連結し
   てなること特徴とする配線基板の連結装置。 (4) 実用新案登録請求の範囲第１項記載におい
   て、一方の配線基板の結合ピンはその基部の固
   定ピン部を直角に屈折して固着し、他方の配線
   基板の結合ピンはそのまま固着して、他方の配
   線基板に対し、一方の配線基板を直角に連結し
   てなること特徴とする配線基板の連結装置。 (5) 実用新案登録請求の範囲第１項記載におい
   て、互いに噛合する結合ピンはその基部の固定
   ピン部を配線基板に対して平行に屈折して、２
   枚の配線基板を略同一平面に連結してなること
   特徴とする配線基板の連結装置。