JPS63315Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は運動具としてのシーソー運動を利用
する人力車両に関する。

従来、使用者自身が動かすシーソーの上下運動
をクランクシヤフトによつて回転運動に変換し、
車輪を回転させて直進走行する機能を具備した人
力車両がある。しかるにこの種の人力車両は直進
するのみで進行方向が変えられないため、興味が
薄く利用価置が低いという欠点がある。

この考案は上記にかんがみて進行方向が自由に
変えられるシーソー運動を利用する人力車両を提
供することを目的とする。

この考案の要旨は、シーソーの上下運動を連結
棒を介して駆動部材へ伝達して駆動車輪を回転さ
せるとともに、上記シーソーの操舵部材を作動さ
せて主フレームに軸支されている遊動車輪を方向
変換させて進行方向を自由に変えながら走行でき
るように構成した人力車両である。

以下、この考案の実施例を示す第１〜３図によ
り構成および作用を説明する。

１は使用者がたとえば第１図に示すように互に
向合つて跨座するシーソーで、その中央部には軸
受金具１Ａが固着されている。２は主フレーム
で、その両端部には踏み板２Ａが取付けられ、中
央部には立設した支持部材としてのガイドポスト
１４が固着されている。このガイドポスト１４内
には遊合状態で主軸１３が挿通し、その上端部に
は水平方向の支軸１３Ａが固定され、この支軸１
３Ａは上記軸受金具１Ａ内を挿通している。した
がつて支軸１３Ａに架設されたシーソー１は支軸
１３Ａを傾動支点として上下運動する。３は上記
主軸１３の下端部に固着した副フレームで、この
副フレーム３には第２図に示すように駆動部材と
してのクランクシヤフト５が回転可能に装着され
ている。４はクランクシヤフト５のクランク部に
装着したハンドル付き連結棒で、上記シーソー１
に固着した連結金具１Ｂに軸支され、その上端部
はシーソー１の上方へ突出している。６はクラン
クシヤフト５の回転軸部に固着したスプロケツ
ト、７は上記副フレーム３に回転可能に軸支した
駆動車輪９へ固着したスプロケツトで、これらの
スプロケツト６，７にはチエン８が巻掛けられて
いる。１０は上記副フレーム３に回転可能に軸支
した遊動車輪である。したがつてシーソー１を上
下運動させるとハンドル付き連結棒４を介してク
ランクシヤフト５が回転運動し、この回転運動は
スプロケツト６，７およびチエン８によつて駆動
車輪９へ伝達される。１１，１２は主フレーム２
に固着した軸受金具２Ｂ，２Ｃによつて軸支され
て回転する遊動車輪である。１５は上記主軸１３
の下端部に固着した操舵部材としての方向変換レ
バー、１６は方向変換レバー１５に取付けられた
タイロツド、１７，１８はそれぞれタイロツド１
６と遊動車輪１１，１２とを連結するナツクルで
ある。したがつて上記主軸１３を中心としてシー
ソー１を水平方向へ適当角度回動させると、第３
図に示すように上記方向変換レバー１５、タイロ
ツド１６、ナツクル１７，１８を介して遊動車輪
１１，１２は方向変換される。２０はシーソー１
に固着したハンドルである。

上記のような構成からなる人力車両において、
たとえば使用者が第１図に示すように互に向い合
つてシーソー１に跨座して一方の使用者がハンド
ル付き連結棒４の上端部を把握し、他方の使用者
がハンドル２０を把握する。ついでこの状態で使
用者が交互に膝を屈伸させてシーソー１を上下に
傾動させる。このようなシーソー１の上下運動は
ハンドル付き連結棒４によつてクランクシヤフト
５へ伝達されてクランクシヤフト５が回転する。
クランクシヤフト５の回転運動はスプロケツト
６，７に巻掛けたチエン８によつて駆動車輪９へ
伝達されるため駆動車輪９が回転する。この駆動
車輪９の回転に追従して他の遊動車輪１０，１
１，１２も回転するため、この人力車両は直進走
行する。このようなシーソー１の上下運動中にシ
ーソー１を少し水平方向へ適当角度回動させる
と、方向変換レバー１５、タイロツド１６、ナツ
クル１７，１８を介して遊動車輪１１，１２は方
向変換しながら回転するため、この人力車両は進
行方向を自由に変えながら走行する。

またこの場合、第１図に示す右側の使用者がさ
きに膝を伸ばし、左側の使用者が膝を強く曲げる
とシーソー１は左傾するため、ハンドル付き連結
棒４が降下してクランクシヤフト５は反時計方向
へ回転し、駆動車輪９も反時計方向へ回転するた
め、この人力車両は左方向へ進行する。逆に左側
の使用者がさきに膝を伸ばし、右側の使用者が膝
を強く曲げるとシーソー１は右傾するため、ハン
ドル付き連結棒４は上昇してクランクシヤフト５
は時計方向へ回転し、駆動車輪９も時計方向へ回
転するため、この人力車両は右方向へ進行する。
したがつて、シーソー１の動き始めるときの人力
の加え方によつてこの人力車両は前進または後進
することができる。なお、上記ハンドル付き連結
棒４がクランクシヤフト５の上死点、下死点また
はその近傍に到達した状態でこの人力車両が停止
したときは、第１図に示すように左側の使用者が
上記連結棒４を強くａ方向へ引くか、またはｂ方
向へ押しつつシーソー１を上下運動させることに
よりこの人力車両の進行方向が決められる。

以上のとおり、この考案に係る人力車両はシー
ソーを上下運動させながら自由に進行方向を変え
て走行できるため、公園、遊園地等内のジグザグ
コースが周回できるようになつて一層興味が増し
て利用価置が高められるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示し、第１図は正面
図、第２図は底面図、第３図は進行方向を変えた
状態の底面図である。 １……シーソー、２……主フレーム、３……副
フレーム、４……連結棒、５……駆動部材（クラ
ンクシヤフト）、９……駆動車輪、１１，１２…
…遊動車輪、１３……主軸、１４……支持部材
（ガイドポスト）、１５……操舵部材（方向変換レ
バー）、１６……タイロツド、１７，１８……ナ
ツクル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 主フレーム２の支持部材１４内に装設した主軸
   １３に傾動自在に架設したシーソー１と前記主軸
   １３に固着した副フレーム３に軸支された駆動車
   輪９を回転させる駆動部材５とを連結棒４で連結
   し、かつ前記主軸１３に固着した操舵部材１５と
   前記主フレーム２に軸支されて回転する遊動車輪
   １１，１２とをタイロツド１６およびナツクル１
   ７，１８で連結して構成したことを特徴とするシ
   ーソー運動を利用する人力車両。