JPS63296842A - 酸化用パラジウム触媒 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、燃料能に優れたパラジウムの劣化を最小限に
抑制しその寿命を大きく伸ばすようにした酸化用パラジ
ウム触媒に関する。

（従来技術とその問題点） 従来からメタン等の炭化水素系燃料を燃焼装置内で空気
を代表とする分子状酸素とともに燃焼させ、得られる熱
量を各種エネルギ源として利用することが広く行われ、
そのためこれらの燃焼に関する研究も広い範囲に渡って
いる。従来の主たる研究目的は窒素酸化物等の有害物質
を含まない燃焼ガスを得ることであったが、近年ではこ
れに加えて燃焼に使用する触媒の劣化を防止することに
も多くの労力が費やされている。

つまり従来の燃焼装置では主としてムライト等の無機担
体上にアルミナ、マグネシア、チタニア及びジルコニア
等の活性酸化物を被覆し該酸化物上にパラジウムや酸化
パラジウムを分散担持したパラジウム触媒が使用されて
いるが、高温（例えば１２００℃以」二）で使用すると
該触媒中の前記活性酸化物の劣化つまり比表面積の減少
や細孔の消失等が生し、これによりパラジウムの凝集や
揮散が起こり活性の低下に繋がっている。

（発明の目的） 本発明は、前記構成から成る高温安定性に欠ける従来の
パラジウム触媒の前記活性酸化物に他の酸化物を添加し
て該活性酸化物の安定性を向上させ結果的にパラジウム
触媒全体の安定性を向上させ、高温で使用しても比較的
長い寿命を有する酸化用パラジウム触媒を提供すること
を目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、無機担体上に活性酸化物を被覆し、該活性酸
化物上にパラジウム及び／又は酸化パラジウムを分散担
持させて成る触媒において、前記活性酸化物中にランタ
ン、セリウム、ネオジム、カリウム、カルシウム、スト
ロンチウム、バリウム及び珪素から成る群より選択され
た少なくとも１種の元素の酸化物が添加され安定化され
ている酸化用触媒である。

以下本発明の詳細な説明する。

本発明方法で使用する酸化用触媒は、活性酸化物被覆が
形成された無機担体上に触媒原子を分散担持させたもの
である。前記無機担体としては、ムライトを使用するこ
とが最も好ましい。

活性酸化物の例としてはアルミナ、マグネシア、チタニ
ア又はジルコニア等を挙げることができ、本発明では該
活性酸化物の高温安定性を向上させるために、該活性酸
化物に、ランタン、セリウム、ネオジム、カリウム、カ
ルシウム、ストロンチウム、バリウム又は珪素等の酸化
物を添加する。添加量は前記活性酸化物に対して５〜１
０重量％とすることが望ましく、５％未満であると添加
効果が不十分であり、１０％を越えると活性酸化物自体
の活性が失われることがある。これらの酸化物の添加に
より前記活性酸化物が安定化する理由は明らかではない
が、アルミナ等の゛活性酸化物と混合されることにより
該活性酸化物の表面積減少を抑制する機能を果たすもの
と推測され、前記安定化用酸化物自体は触媒作用を殆ど
有しないと思われる。

このような酸化物を被覆した担体上に、触媒活性物質で
あるパラジウム及び／又は酸化パラジウムを分散担持さ
せる。該担持法は特に限定されず、金属パラジウム等を
バインダを使用して結着させたり、パラジウム化合物の
溶液を担体上に塗布し該化合物を加熱分解して担体上に
パラジウム及び／又は酸化パラジウムを担持させたりす
ることができる。

本発明に係わる酸化用触媒は、各種燃料、例えば天然ガ
スの主成分であるメタンの他、プロパンやブタン等又は
これらの混合物等の低級脂肪族炭化水素系燃焼に好適に
使用することができる。天然ガスを燃料として使用する
場合には、精製して不純物を予め除去するようにしても
よい。

例えば天然ガスの燃焼では、該燃焼温度は通常１０００
〜１５００　’Ｃにまで達するが、前記ランタン等の添
加により高温安定性の改良された本発明に係わる酸化用
パラジウム触媒は、該高温における長時間の使用に耐え
、触媒性能にも殆ど変化が生じない。

以下本発明の実施例を記載するが、本発明は該実施例に
より限定されるものではない。

（実施例） ムライト担体に、５重量％の酸化ランタン及び５重量％
の酸化ネオジムを含有するアルミナを被覆し、次いで該
被覆担体を硝酸パラジウム溶液に浸漬し、その後乾燥し
更に水素気流中８００℃で処理して担体１β当たりアル
ミナとして１００ｇ、パラジウムとして２０ｇを担持し
たパラジウム触媒を得た。

該触媒４０ｇを使用して、メタン９０％を含む天然ガス
の接触燃焼を常圧下、空気量４０ρ／分、触媒入口ガス
流速１．ｍ／秒、燃焼温度１３００“Ｃの条件で行った
ところ、本実施例の触媒は２００時間に亘って清浄な１
３００°Ｃの燃焼ガスを与えた。

（比較例） ムライト担体に活性アルミナを被覆し、次いで該被覆担
体を硝酸パラジウム溶液に浸漬し、その後乾燥し更に水
素気流中８００℃で処理して担体１１当たりアルミナと
して１００　ｇ、、パラジウムとして２０ｇを担持した
パラジウム触媒を得た。

該触媒を前記実施例と同様の条件で天然ガスの燃焼に使
用したところ、本比較例の触媒は２０時間経過後に着火
不能となった。

（発明の効果） 本発明に係わる酸化用パラジウム触媒は、パラジウム触
媒中のアルミナ等から成る活性酸化物中にランタン、セ
リウム等から選択される安定化用酸化物を添加して高温
安定性を向上させるようにしている。

従って該触媒を例えば１２００℃以」二の高温における
燃焼反応に使用しても、前記安定化触媒の機能により前
記活性酸化物の劣化が防止され、特に燃焼反応用として
頻繁に使用されるパラジウム触媒の寿命が大きく伸び、
その経済的寄与は多大なものがある。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）無機担体上に活性酸化物を被覆し、該活性酸化物
   上にパラジウム及び／又は酸化パラジウムを分散担持さ
   せて成る触媒において、前記活性酸化物中にランタン、
   セリウム、ネオジム、カリウム、カルシウム、ストロン
   チウム、バリウム及び珪素から成る群より選択された少
   なくとも１種の元素の酸化物が添加され安定化されてい
   る酸化用パラジウム触媒。
2. （２）活性酸化物が、アルミナ、マグネシア、チタニア
   及びジルコニアから成る群より選択された少なくとも１
   種の酸化物である特許請求の範囲第１項に記載の酸化用
   パラジウム触媒。
3. （３）安定化用酸化物の量が活性酸化物に対して５〜１
   ０重量％である特許請求の範囲第１項又は第２項に記載
   の酸化用パラジウム触媒。