JPS63288732A - 押出成形機用フィルタ交換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、押出成形機の溶融樹脂押出通路に設けられた
溶融樹脂中の不純物等を除去するフィルタの交換装置に
関する。

（従来の技術） 押出成形機を用いて熱可塑性樹脂をシート及びフィルム
状に加工する場合、不純物や押出機内部での劣化樹脂を
製品に混入させないために、さまざまなフィルタが、溶
融樹脂通路１例えば押出機ヘッドと成形金型やダイとの
間に用いられている。

そして、これらのフィルタを交換する装置としては、押
出成形機の連続運転を可能にするために、少なくとも２
つのフィルタをケーシング内に配設し溶融樹脂の流れを
弁により切換えてフィルタを交互に使用しフィルタを交
換する装置、あるいは、フィルタがいわゆるカセットス
ライド中に組込まれていて、このカセットスライドが押
出成形機スクリュ軸に対して直角に摺動して、汚れた使
用後フィルタをすべり出させ且つその代りにきれいな未
使用フィルタを溶融樹脂の流れの中へすべり込ませるよ
うな装置があった。

例えば特開昭ｅＯ−１７４８２７号公報あるいは特開昭
５７−２７４１号公報に記載の装置等である。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、溶融樹脂が空気等により変質しゃすい場合に、
これらのフィルタ交換装置によりフィルタが交換される
と、新しく交換されるフィルタに伴ってその周囲の空気
等も押出機内部に持込まれ・押出機内部に樹脂の酸化物
等が形成される。

その結果、フィルタ交換後にこれらの酸化物等がフィッ
シュ・アイとして製品に混入する。ここで、フィッシュ
・アイとは、押出機内でノ不純物、未溶融樹脂又は劣化
樹脂が混入して成形加工されたために１本来の成形品と
は異なった外観を呈するいわゆる製品外観故障を意味す
る。これを防止するため、金型やダイ、配管にいたるま
で全て分解洗浄すること、又はフィッシュ・アイがなく
なるまで樹脂を押出し続けて内部を洗浄することが必要
とされ、装置が正常に稼動するまでの時間が非常に多く
かかり且つ樹脂のロスが大きい。

本発明は、このような従来技術の問題点を解決した押出
成形機のフィルタ交換装置を提供することを目「自とす
る。

（問題点を解決するための手段） 本発明によれば、押出成形機の溶融樹脂通路に設けられ
たフィルタ交換装置において、交換前のフィルタを気密
に包囲するケースと、前記ケース内の空気を脱気し押出
溶融樹脂に対し不活性な気体を充填するための通気孔と
を備えたことを特徴とする押出成形機用フィルタ交換装
置により上記目的が達成される。

（好適な実施の態様） 交換前フィルタの包囲用ケースは、従来のフィルタ交換
装置に新たに設けたカバー、あるいは新たに設けたフィ
ルタ交換装置全体を包囲する密閉式ケースとすることが
できる。

また、溶融樹脂通路に２以上のフィルタ室を備え、弁に
より溶融樹脂の流れを変えるフィルタ交換装置において
は、弁の切換によりフィルタを気密に包囲することもで
きる。

交換前フィルタの密閉ケースを設けることによって包囲
された交換前フィルタの周囲の空気は、ケースに設けら
れた１又は２以上の通気孔により脱気又はパージにより
排気される。その後に押出溶融樹脂に対して不活性な気
体を充填し、好ましくは充填を繰返し、又は不活性な気
体を流し続ける。

押出溶融樹脂に対して不活性な気体は、押出溶融樹脂の
性質により選定し、空気中の酸素により酸化されやすい
ポリエチレン等の溶融樹脂である場合は、Ｎ、Ｎｅ又は
Ａｒ等の気体でよい。なお、ケース内の圧力を加圧（わ
ずかでも）して保てば、気密性が不完全でも、外部から
空気が流入することはない。

本発明の装置においては、交換前のフィルタが気密に包
囲されるケースが少なくとも１つあれば良いが、フィル
タを連続して交換できるようにケースを２個以上設けて
も良い。例えば従来のスライドフレーム方式のフィルタ
交換装置の場合には、交換前のフィルタがセットされる
位置と、使用後のフィルタが押出された位置（次の交換
時に交換前のフィルタがセットされる位置）とにケース
を設けても良い。

２個以上のケースの各々は、独立して気密であっても良
いし、他の１以上のケースと連通して気密であっても良
い。

本発明の装置におけるケースには、フィルタ交換を容易
に行なうことができるように好ましくは気密性の良い開
閉自在のフィルタ交換口を設ける。

本発明の装置にフィルタ供給部、所定の位置へのフィル
タ搬送装置、使用後フィルタ収納部、使用後フィルタ洗
浄部等を設けたり、さらに各装置にセンサ等を設け、リ
レー、タイマあるいはコンピュータ等により制御するこ
ともできる。

（実施例） 以下１図面を参照しながら本発明の詳細な説明する。

実施例１ 第１〜４図には、押出成形機に組込まれた本発明の一実
施例のスライド式フィルタ交換装置が示されている。

スクリュ１は、シリンダ２内部で回転することによりシ
リンダ２内部の溶融樹脂を、管部材３゜フィルタ４．ケ
ーシング６の内部、金型８へと押出す。金型８は、吐出
口９から溶融樹脂を吐出して所望の型に何形するもので
ある。

シリンダ２は、フィルタ樹脂もれ防止用スプリング１７
を介してフィルタケーシング６゛に連結されている。こ
のスプリング１７の取り付け、取りはずしは１着脱自在
のスプリング交換用部材６ａを脱着して行なう。　　゛ スクリーンフィルタ４は、使用された後未使用のものと
容易に交換可能なようにフレーム５に着脱自在に支持さ
れている。

フレーム５は、複動形油圧シリンダ１４のロッドと結合
しており、ケーシング６及びフィルタケーシング６°と
ＩＮ動可能に配設されている。フレーム５は、スクリー
ンフィルタ４及び予備のスクリーンフィルタ１３が次の
位置に位置するように摺動する。その位置とは、溶融樹
脂から不純物を除去するための所定のスクリーンフィル
タ取付位置、及び使用前後にスクリーンフィルタをフレ
ーム５から脱着できる位置である。

復動形浦圧シリンダ１４は、カバー２２に気密に支持さ
れている。

カバー２１及び２２は、ケーシング６及びフィルタケー
シング６°等と気密に取付けられている。

扉３２は、ヒンジ３４及びノブ３３により開閉自在であ
り、フレーム５のスクリーンフィルタを容易に脱着でき
る。扉３２が閉じられるとスクリーンフィルタ部屋１５
は気密に保たれる。

尚、第４図において、扉はカバー３１の一方の面にのみ
設けられているが、必要に応じて扉３２と向い合うカバ
ー３１の面にも設けても良い。

第１図は本発明のフィルタ交換装置を有する押出成形機
の横断面図で、前述のようにスクリュ１によりシリンダ
２内部の溶融樹脂がスクリーンフィルタ４を通って金型
８を経由してシート等の製品となる。この時スクリュ押
出機内部にある不純物や劣化樹脂等はスクリーンフィル
タ４に堆積しシリンダ内の圧力は上昇し樹脂もれの原因
や吐出量の変化をまねく。そこで、ある一定圧力になっ
たことをシリンダ内圧力測定計（図示せず）で確認し、
スクリーンフィルタの交換を実施する。この際予め第２
図に示す予備のスクリーンフィルタ１３をセットし１通
気孔１１から空気を抜きスクリーンフィルタ部屋Ｉ５を
減圧ないし真空にし１通気孔１２からＮ、Ｎｅ又はＡ「
等の不活性ガスを導入する。好ましくはさらに通気孔１
１からの脱気（減圧）及び通気孔１２からの不活性ガス
導入を繰返しスクリーンフィルタ部［１５内の酸素濃度
を下げる。この後腹動形油圧シリンダー４でフレーム５
を押すことにより、スクリーンフィルタ１３をスクリュ
と向かい合う所定のスクリーンフィルタ位置にセットす
る。この間スクリューは停止せず運転しておく。このよ
うにしてスクリーンフィルタの交換後にフィッシュ・ア
イが発生することなく製品の押出成形が可能になる。

第２図において、スクリーンフィルタ部Ｆｊｌ１５は右
側の部分だけで本発明の装置を構成し得るが（スクリー
ンフィルタ部屋１５の左側の部分へ通じる連通孔ｔｏ、
　ｔｏ“は無いものとする）、フィルタの連続交換を可
能とするため左側の部分も設けた。

また通気孔１１は第２図の波線で示された位置１１°に
設けても良く、この場合通気口１２から不活性ガスを供
給しパージを続けているだけでもスクリーンフィルタ部
Ｌ！Ａ１５の空気は効率良く排気されることとなる。

以上のように２通気孔１１又は１１’は脱気用として２
通気孔１２は不活性ガス導入用として用いられているが
９通気孔【Ｉ又はＩｆ”を不活性ガス導入用として２通
気孔１２を脱気用として用いることができることは言う
までもない。また１通気孔を１つだけ設けて脱気及び不
活性ガス導入を切換えることができるようにしても良い
し２通気孔１１°及び１２をこのような通気孔にすれば
、連続したフィルタ交換を効率よく行なうことができる
。

第３図及び第４図には、フィルタ交換を容易に行なうた
め第２図のフィルタ交換装置のカバー２１に設けられた
気密性の良い扉３２が示されているが、フィルタ交換装
置のカバー２２にも同様の扉が設けられている。

実施例２ 第５図は、溶出樹脂通路に２つのフィルタ室５１、５２
を持つフィルタ交換装置を示す断面図である。

第５図においソ、フィルタ室５１には、溶融樹脂切換バ
ルブ（図示せず）により樹脂が流入する状態になってお
り、樹脂はフィルタを通過して通路５５に出る。油圧シ
リンダＢ３によって上下に摺動するスプール５９には２
通路５５と連結する通路６ｏがあり、樹脂はこの通路６
０を経て樹脂流出口（図示せず）から流出する。

フィルタ室５２は、溶融樹脂切換バルブ（図示せず）に
より、樹脂は流入してこない状態にある。

フィルタ室５２は、樹脂通路５６及びスプール５９とケ
ーシングとのすきまに連結しているが、気密に保たれて
いる。

フィルタ室５１．５２には２着脱自在のカバー５３゜５
４が気密に取付けられており、このカバー５３．５４を
脱着してフィルタ室内部のフィルタを交換する。

フィルタ室５２及び樹脂通路５６はクリーニングされ、
新しいフィルタが取付けられ、再びカバー５４が取付け
られ気密に保たれる。

通気孔６４からフィルタ室５２等の空気を真空ポンプ７
４により脱気し、不活性ガスボンベ７３からの不活性ガ
スをフィルタ室５２等へ充填し弁７０を閉じ気密に保つ
。

その後、溶融樹脂切換バルブ（図示せず）によりフィル
タ室５１への樹脂供給を停止し、樹脂流出口より上流の
バルブ（図示せず）を閉じ樹脂を通路中に充填したまま
にする。

油圧シリンダ６３により、スプール５９を上に摺動させ
通路５８と通路５Ｂとを結合した後フィルタ室５２へ樹
脂を供給する。（尚、スリーブ８１．６２をスプール５
９の周囲を回動させてバルブ開閉させることもできる。

） 実験例 次に１本発明の装置の一例である実施例１の装置を用い
た実験例１及び実験例２と比較実験例との差異を示す。

実験例１は、スクリーンフィルタ部屋内部の空気を脱気
し窒素ガスを充填してフィルタ交換を行なった場合であ
る。実験例２は、実験例１と同様にスクリーンフィルタ
部屋内部の空気を脱気し窒素ガスを充填することを２回
繰返してスクリーンフィルタ交換を行なった場合である
。比較実験例はスクリーンフィルタ部屋に空気を満たし
たままスクリーンフィルタを交換した場合である。

使用溶融樹脂としては、空気中で酸化しゃすいものを用
いた。下記条件で幅３ｏ（３）でフィルム状に押出し吐
出膜面を目視観察しフィッシュ・アイの個数をカウント
することにより評価した。

使用樹脂　　　ポリエチレン（ＬＤＰＥ）ミラソン１２
（三井石油化学） 押出機サイズ　φ６５ 押出温度　　　３２０℃ 押出機回転数　２００　ｒｐｌｌ 吐出瓜　　９２ｋｇ／Ｈｖ スクリーンメツシュ ＃２００．　　＃８０　２枚重ね 実験例Ｉ Ｎ２ガス１回充填のフィッシュ・アイ発生量スクリーン
フィルタ交換時　　１０〜２０コ／分１０分後　　　　
　　　　　　Ｏ〜１コ／分実験例２ Ｎ２ガス２回充填のフィッシュ・アイ発生量スクリーン
フィルタ交換時　　３〜５〜５コ／０分後　　　　　　
　　　　０〜１〜１コ／較実験例 Ｎ２ガス充填なしのフィッシュ・アイ発生量通常時　　
　　　　　　　　　θ〜１コ／分スタスクリーンフィル
タ交換時１００〜３００コ／分１０分後　　　　　　　
　　　５０コ／分本発明の方法を用いた後、　ＬＤＰＩ
Ｅを押出しフィルム成形した場合の窒素ガス充填におけ
るフィッシュ・アイ発生の抑制は、上述のように顕著に
見られた。

（発明の効果） 以上述べたように本発明のフィルタ交換装置を用いるこ
とにより、フィルタを交換した後の製品へのフィッシュ
・アイ混入量を著しく減少させることが出来、フィルタ
交換後正常に稼動するまでの時間、製品のロスを少なく
することが可能になリ、生産性の向上及び生産コストの
削減が達成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のフィルタ交換装置を有する押出成形機
の断面図、第２図は第１図の■−■線に沿ったフィルタ
交換装置断面図、第３図は第２図のフィルタ交換装置の
左の部分の外観を示す図。 第４図は第３図のＩＶ−ＩＶ線に沿った断面図、第５図
は本発明の実施例２に記載の装置である。 ６４、０５・・・通気孔。 ７０、７０°、　７１．７１’　、　７２．７２°・・
・弁。 ７３、７３’・・・不活性ガスボンベ。 ７４、７４°・・・真空ポンプ。 ７５、７５°・・・配管。 ７Ｇ、　７０°・・・圧力計。 出願人　　富士写真フィルム株式会社 代理人　　弁理士　加藤　細道（外１名）第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 押出成形機の溶融樹脂通路に設けられたフィルタ交換装
   置において、交換前のフィルタを気密に包囲するケース
   と、前記ケース内の空気を脱気し押出溶融樹脂に対し不
   活性な気体を充填するための通気孔とを備えたことを特
   徴とする押出成形機用フィルタ交換装置。