JPS63280600A - スピ−カ用複合振動板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明はスピーカ用振動板、特に金属層と熱可塑性樹
脂層が積層された複合（騒動板の改良に関する。

［従来の技術〕 従来の中高音再生用スピーカの振動板は、■チタン、ア
ルミニウム等の軽金属部を成形してなる振動板、 ■織布又は不織布にフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を
含浸して成形した後、アクリル樹脂等を塗布してなる、
いわゆるソフトドーム撮動板、■ポリプロピレン、ポリ
エーテルイミド等の合成７脂を成形してなる振動板。

■合成樹脂を基体とし、当該基体に前記軽金属やカーボ
ン、ダイヤモンドライクカーボン等をイオンブレーティ
ング等の蒸着技術によりコーティングしてなる振動板、 ■合成樹脂層に金属層を貼り合わせた複合（騒動板、 等が考えられ、且つ実用に供されていた。

［発明が解決しようとする問題点］ しかるに従来の上記振動板はそれぞれ長所短所を有して
おり、所望の物性を有する振動板を提供するには至って
いなかった。

例えば、前記■の金属振動板は、材料自体のヤング率が
大きい（５〜７　ｘ　１０”　ｄｙｎ／ｃＩｉ以上）の
で剛性が大きくピストン撮動領域が広く、高域再生限界
周波数が高い、耐熱性等の耐環境性が良好である、熱伝
導率が大きいことによりボイスコイルの放熱効果が大き
く耐入力特性が良好でおる等の利点を有する反面、内部
損失が小さい（ｔａｎδ−０，０２以下）ために高域再
生限界周波数以上の周波数帯域において高域共振による
顕著なピーク・ディップが発生し高調波歪みか著しく増
大する問題を有している。

又、■のソフトドーム］騒動板は高域再生限界周波数以
上のピーク・ディップの発生に関しては前記金属撮動板
に比較すると著しく小さいが、再生帯域、耐環境性、耐
入力特性は劣る。

又、■の合成樹脂振動板は、ポリプロピレン樹脂製のよ
うに内部損失が太きく（ｔａｎδ＝　０．０９　”）、
高域再生限界周波数以上にあけるピーク・ディップの発
生が小さい特徴を有する撮動板や、ポリエーテルイミド
樹脂製のように耐熱性が大きい（熱変形温度１５０°Ｃ
）特徴を有する振動板等、所望の物性の一部については
特徴をそれぞれ有するが、総合的に考えて前記各振動板
■及び■と比べると剛性及び内部損失の値において中間
的性質を有するものであり適用範囲が制限されていた。

又、■の複合振動板は、前記金属撮動板と、合成樹脂１
辰動板のそれぞれの利点を現出しようとすることを目的
として考えられたものでおるが、所望の剛性等を）ｑる
ためにコーティング層を厚くすると蒸着物特有の残留応
力の発生や合成樹脂層との密着不良が発生し剥離し易く
なる問題があるので、実用上では約３０〜５０即厚の合
成樹脂層に０．０２〜０．２ｍ程度の極薄い蒸着層をコ
ーティングすることが試みられているが、この程度の厚
さではコーティング層による前記剛性の向上等の機械的
物性の向上は充分なものではなかった。

更に■の複合振動板は、貼り合わせにより両層を結合し
ているので金属層の厚さの制限は減少するが、金属・合
成樹脂積層シートをプレス成形する際、両者の物性の違
い、特に延びの違いにより両層が剥離しやすく、又延び
の小さい金属層が破断しやすいためプレス成形が困難で
あり、又、成形後に両層を貼り合わせることは両者の成
形寸法精度上の問題があった。

［問題を解決するための手段］ この発明は、金属層と熱可塑性樹脂層がホットメルト型
接着剤により積層結合されてなるスピーカ用複合撮動板
である。

［作用］ プレス成形時にホットメルト型接着剤が軟化し、異種材
料間の潤滑材的機能を発揮して、金属層と合成樹脂層の
それぞれの延びに応じて延び、接着面の全面に作用する
粘性抵抗力により均一な緊張力を与えることにより、金
属層と合成樹脂層が接着積層された複合シートのプレス
成形を可能にして、充分な厚さの金属層と合成樹脂層よ
りなり、適値の物性が得られる振動板を提供することが
できる。

［実施例］ （実施例１） ６００　’Ｃで１時間焼鈍処理したチタン箔（ＪＩＳ　
ＴＰ２８Ｒ，Ｏ材１０朗厚＞１８を第２図に示すように
、その片面にメチル・エチル・ケトンと酢酸エチル混合
溶液（容量比１：１）に溶解したホットメルトタイプの
ブチルゴム系接着剤１ｂを乾燥厚さで約２即となるよう
にスプレー塗布し、塗布面が若干の粘着性を保持した状
態で、予め表面をコロナ放電処理等の表面活性処理を施
したポリプロピレン樹脂フィルム（２５Ｍ厚＞１Ｃと重
ね合わせローラー圧により圧接してチタン層１ａ（１０
１ＩＩ１１厚）・ホットメルト接着剤層１ｂ（２切厚）
・ポリプロピレン樹脂層１Ｃ（２５Ｎ１厚）の積層複合
シート１を得た。

当該複合シート１を絞り成形することによりドーム状撮
動板を得る。

すなわち複合シート１を第３ａ図に示す様に、チタン層
１ａが凸金具２Ｃに対向するように上下移動が可能な上
型パット２ａと下型パット２ｂ間に挟持して固定し、先
端がドーム状に形成され、１３０〜１４０°Ｃに加熱さ
れた凸金型２Ｃの頂部に複合シート１が接触するまで前
記上下バット２ａ、２ｂを下降（第３ｂ図）せしめる。

次に、前記上下バット２ａ、２ｂを更に降下せしめて、
複合シート１を凸金型２Ｃの先端形状に沿って賦形（第
３Ｃ図、第３ｄ図）し、第１図に示すチタン層１ａとポ
リプロピレン樹脂層１ｂがホットメルト型接着剤１Ｃで
接着積層された複合構成の全高６．３ｍ、直径２５＃の
ドーム状振動板を得た。

上記絞り成形工程中においては、金型の熱がチタン層１
ａ→ホットメルト接着剤層１ｂ−ポリプロピレン樹脂層
１Ｃに充分に伝達され、ホットメルト接着剤１ｂが軟化
し、又ポリプロピレン樹脂１Ｃが成形可能な温度にまで
加熱され絞り加工が達成できるような速度で上下バット
２ａ、２ｂを移動する必要があり、実施例では第１ａ図
の状態から第２ｄ図の成形完了まで２０秒を要した。

（実施例２〉 合成樹脂層としてポリエーテルイミド樹脂フィルム（２
５萌厚）を使用して実施例１と同様の工程で複合シート
を作製、金型温度２０５〜２１５℃、成形時間４０秒で
実施例１と同様の絞り成形により同形状のドーム状振動
板を得た。

又、比較例１として、チタン（ＪＩＳ　ＴＰ２８Ｒ，Ｏ
材、２０萌厚）箔を成形したドーム状振動板、比較例２
としてポリエステル繊維織布にアクリル樹脂エマルジョ
ンをコーティングしたコーティング布（１１５即厚）を
成形したドーム状振動板、比較例３としてポリプロピレ
ン樹脂フィルム（３８ｍ厚）を成形したドーム状振動板
、比較例４としてポリエーテルイミド樹脂フィルム（３
８ｔＩＩｒＩ厚）を成形したドーム状撮動板、をそれぞ
れ作製し、前記実施例１及び２のドーム状撮動板ととも
に諸物性を測定した結果を第１第１表 但し、ヤング率：　Ｘ　１０１０ｄｙｎ　／　ｃｉ面密
度：　ｇ　／１００　ｃｒＡ 熱変形温度：℃ 更に、比較例１及び比較例４のドーム状］辰動板及び実
施例２のドーム状撮動板を同一の部品を使用してスピー
カを組立て、各スピーカの周波数特性を測定したところ
第４図の結果を得た。

［発明の効果］ 以上の実施例により説明したこの発明によれば、従来の
撮動板に比較すると、ヤング率はチタン振動板に次いで
大きく、又チタン振動板に比較するとｔａｎδが著しく
増大する。

又、熱変形温度も１５０℃と実用上問題のない値を有し
ている。

又周波数特性から見ても本発明実施例によれば、高域共
撮によるピーク・ディップの発生が極めて小さく、高調
波歪みが小さいことが分かる。

更に、この発明はホットメルト型接着材を使用すること
により金属・合成樹脂複合シートの成形加工が可能とな
る効果を有する。

すなわち、従来の複合シートの成形において、絞り工程
で凸金具に当接している面は凸金具の面に沿って賦形さ
れるが、当接していない部分には放射状のシワが発生し
、上下バットの下降に伴なって、前記シワが延ばされ凸
金具に沿っていく。

この際に、複合フィルムの各層が接着され相互に独自の
伸延が阻害されているので、延びの違いにより接着剤を
介して相互に引張り合う力が作用し、当該作用力がシワ
の発生状態により部分的に異なる結果、不均一な張力が
部分的に作用し、これにより引張り力に弱いチタン層が
破断する問題があったが、この発明においては、ホット
メルト型接着剤が絞り成形時において軟化し、チタン層
と合成樹脂層の両面に均等に粘性抵抗による緊張力を与
え、チタン層のシワの発生を抑制するような力が作用す
ると共に、チタン層と合成樹脂層の延びの差は前記接着
剤の流動変形により緩衝されるのでチタン層と合成樹脂
層の部分的に直接引張り合う張力が小さくなり、チタン
層の破断を抑制することができる。

又、前述のように絞り成形時においてホットメルト型接
着剤が軟化して流動するので接着剤の欠膠部分の発生が
なく接着強度が大ぎい。

又、接着剤の欠膠部分の発生がないことにより接着剤は
必要最小限の厚さに制限することができるので軽母な振
動板を提供することができる。

更に本発明に使用するホットメルト型接着剤は拘束型振
動抑制効果が大きく得られるように金属層及び樹脂層よ
りも内部損失の大きい材料を使用するのが好ましい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明実施例の振動板の断面図、第２図はこ
の発明実施例における複合シー１ル作製工程図、第３図
は同絞り成形工程図、第４図は本発明実施例及び比較例
の振動板を使用したそれぞれのスピーカの周波数特性図
である。 特許出願人　　オンキヨー株式会社 第？　＋”Ｌ 巻取０−１し 牟乙１月

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 金属層と熱可塑性樹脂層がホットメルト型接着剤により
   接着積層されてなることを特徴とするスピーカ用複合振
   動板