JPS63277883A - ロ−タリ−コンプレツサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ロータリーコンプレッサを構成する部品の中
で苛酷な摺動が要求されるベーン部材に関するものであ
る。

従来の技術 近年、エアコン用、冷蔵庫用ロータリーコンプレッサは
、ますます高速高出力コンプレッサが要求さｔ、使用条
件は、極めて苛酷な条件が要求されており、これに使用
するベーン材料は、高硬度で、耐摩耗性の優れた材料を
使用していた。

以下図面を参照にしながら従来のロータリーコンプレッ
サについて説明する。

第３図は従来のロータリーコンプレッサの断面、第４図
はベーン断面図を示すものである。１はロータリーコン
プレッサである。２はシャフト、３はローラ、４はシリ
ンダー、６はベーンである。

シャフト２にローラ３が偏心して組立てられており、ロ
ーラ３が、シリンダー４の内壁と密接しながら、かつ、
ベーン６の先端曲率部と圧接しながら回転するもので、
ローラー３の動きに対応して、ベーン６は、シリンダー
４の一部に設けられたスロット（以下ベーン溝という）
を出入りする往復運動を行なう動きを示すものである。

従って、ベーン５は、ローラー３の外周面及び、シリン
ダー４に設けられたベーン溝内壁面と摺動する構成とな
っている。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、ローラー３、シリ
ンダー４及びベー７５の硬さ等のマツチングを狙いとし
た材質選定が非常に難しいものとなる欠点があった。す
なわち、ロータリーコンプレッサの高速化、高出力化に
ともなって、ローラー３の周速が速くなるため、ベーン
６とローラ３の摺動は、きびしいものとなり、これに対
応するため、ベーン６の材質を、熱処理を施したスチー
ルないし粒状黒鉛鋳鉄から、更に高速度工具鋼等ますま
す硬い材料を選定する必要があった。ところが、シリン
ダー４は、ベーン６を収納するためのベーン溝を設ける
必要があり、通常、溝切り加工等の加工性をあげるため
、ねずみ鋳鉄等の比較約款い材料で構成されていること
が多く、ベー７５の材料を硬くしていけばいくほど、シ
リンダー４に設けられたベーン溝内壁面の摩耗がひどく
なシ、ひいてはコンプレッサの運転効率を低下させる問
題があった。また、これをきらって、ベーン６の材料を
シリンダー４の材料に近い軟い材料で構成した場合、シ
リンダー４のベーン溝内壁面の摩耗問題は解決するもの
の、この場合、ベーン６の先端部の摩耗が大きくなる問
題があフ、ロータリーコンプレッサの高速化、高出力化
への対応が困難となる問題を有している。

本発明は、上記問題点を鑑み、ロータリーコンプレッサ
の高速化、高出力化に対し、ベーンの先端部の耐摩耗性
をあげ、かつ、シリンダーに設けられたベーン溝内壁面
の摩耗が抑制できるロータリーコンプレッサを提供する
ものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために、本発明のロータリーコン
プレッサは、先端部を本体に比べ耐摩耗性の優れた材料
で構成したベーンを備えたものである。

作　　用 本発明は、上記した構成によって、ベーンの本体を、シ
リンダーのベーン溝内壁面との摺動に対応し、比較約款
い材料とし、又、ベーンの先端部をローラー外周との摺
動に対応し、硬い材料として構成したことによりベーン
とシリンダー及びローラ外周との摺動が適正となるもの
である。

実施例 以下本発明の一実施例について図面を参照しながら説明
する。第１図は、本発明によるロータリーコンプレッサ
の断面図を示す。第２図は、本発明の一実施例における
ベーンの断面図を示す。第１図において、１はロータリ
ーコンプレッサである。２はシャフト、３はローラ、４
はシリンダー、６はベーンである。シャフト２にロー２
３が偏心して組立てられておシ、ロー２３がシリンダー
４の内壁と密接しながら、かつ、ベーン６の先端曲率部
と圧接しながら回転するもので、ロー２３の動きに対応
して、ベーン６はシリンダー４のベーン溝を往復運動す
る。

第２図において、６はベーンであシ、ベーン本体７とベ
ーン先端部８は、異種材料で構成されている。ベーン先
端部８は、ローラ外周との摺動に対応するため、高硬度
で耐摩耗性に優れた高速度工具鋼（ＳＫＨ−９）で構成
し、一方、ベーン本体７は、ベーン溝内壁面との摺動に
対応し、比較約款い、鉄系焼結材料（Ｆｅ−Ｃ−Ｃｕ系
）で構成し、各々を一体に融接した。以上のような本実
施例のベーン６はベーン本体７とベーン先端部８とを異
種材料で構成するため、各々を所望の硬さ、耐摩耗性の
材料を適用することができるため、シリンダー４のベー
ン溝【対する摺動特性及びローラ３の外周に対する摺動
特性ともに優れたべ一７６が得られるものである。

このことを立証するため、極めて苛酷な試験条件下での
摩耗試験を行った。試験に用いたロータリーコンプレッ
サのベーン材料として、上記実施例によるベーン、高速
度工具鋼（Ｓ　ＫＨ−９）に焼入れ、焼戻し処理を行な
ったベーン（比較−１とする）、及びねずみ鋳鉄（Ｆｅ
１２）に焼入れ、焼戻し処理を行なったベーン（比較−
２とする）を用いた。以上３種のベーンをシリンダー容
積４ｃｃのロータリーコンプレッサに組み込み、試験を
行なった。尚、いずれも、シリンダーに共晶黒鉛鋳鉄、
ローラにねすみ鋳鉄（Ｆｅ１２　）焼入れ焼戻し品を使
用した。上記各々のロータリーコンプレッサを、通常運
転と比較して２倍速で運転し、１年間の実機ライフテス
トを行なった後、ベーン先端の摩耗しろ、及び、シリン
ダーのベーン溝の摩耗しろを測定した。その結果を表に
示す。・。

この結果よシ、本発明の実施例によるベーンを用いた場
合、比較−１によるベーンを用いたものに比べ、ベーン
溝内面の摩耗量は大巾に減少し、又、比較−２によるベ
ーンを用いたものに比らべ、ベーン溝内面の摩耗量、ベ
ーン先端の摩耗量とも大巾に減少し、顕著な効果を確認
した。

（薫焼入れ焼戻し処理実施） 発明の効果 以上のように本発明は、ベーン先端部を、ベーン本体に
比べ、耐摩耗性の優れた材料にて構成したベーンを備え
たロータリーコンプレッサーであシ、ベーンを収納する
シリンダーのベーン溝及ヒ、ベーン先端部の両方の摩耗
を同時に抑制することができるため、高速、高出力のロ
ータリーコア７’レツサにおいても、高い信頼性を確保
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例によるロータリーコンプレッ
サの断面図、第２図は同じくベーンの断面図、第３図は
従来例によるロータリーコンプレッサの断面図、第４図
は同じくベーンの断面図である。 ６・・・・・・ベーン、７・・・・・・ベーン本Ｌ　８
・・・・・・ベーン先端部。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名第２
ｒＭ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）　ベーン先端とベーン本体で構成され、前記ベー
   ン先端がベーン本体に比べ、耐摩耗性の優れた材料から
   成るベーン及び、外周部で前記ベーン先端部と摺動しな
   がら回転するローラ及び、前記ベーンとローラを収納す
   るシリンダーとを備えたロータリーコンプレッサ。
2. （２）　上記ベーンは先端部をダイス鋼、クロム鋼、高
   速度工具鋼等の高硬度鉄鋼材料、ベーン本体を鉄系焼結
   材料にて構成したことを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載のロータリーコンプレッサ。