JPS6326018Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスライドフアスナ用スライダに係り、
特に錠付きのスライダに関する。

近年、ハンドバツク内あるいはスポーツセン
タ、各種クラブ部室等に置かれたスポーツバツク
内から貴重品、高価なスポーツ用品等が盗難にあ
うことを防止するため、錠付きのスライドフアス
ナが開発されている。

第１図には、最近市販されたスライドフアスナ
用錠付きスライダが示されている。第１図におい
て、スライダ本体１には錠２が組込まれ、この錠
２の操作により爪３が図示しない噛合状態のフア
スナエレメントに喰い込んで施錠できる構造とさ
れている。また、スライダ本体１には係止環４を
介して引き手５が取付けられ、この引き手５には
いわゆるなすかんなどといわれる連結具６を介し
て前記錠２を開閉するための鍵７が着脱可能に取
付けられている。

このような構成における施錠は、連結具６から
鍵７をはずし、この鍵７を錠２の鍵穴に挿入操作
して行なうものである。しかし、このような構成
においては、施錠後の鍵７そのものは使用者が持
ち去ることができるが、引き手５及び連結具６は
そのままスライダ本体１に取付けられているた
め、施錠後も引き手５を持つてむりやりフアスナ
を開けられることがあつた。

本考案の目的は、バツグ類等における中身の盗
難をより有効に防止できるスライドフアスナ用錠
付きスライダを提供するにある。

本考案は、スライダ本体から引き手を取外すこ
とにより、このフアスナは開けることができない
という心理的効果が惹起されることに着目してな
されたもので、スライダ本体に引き手を連結具を
介して着脱可能に設けるとともに、この引き手に
鍵を一体もしくは別体に設け、これにより施錠時
にはスライダ本体から引き手ごと取外して前記目
的を達成しようとするものである。

以下、本考案の一実施例を第２図に基づいて説
明する。ここにおいて、前記従来例と同一もしく
は相当構成部分には同一符号を用いるものとす
る。

図示しないフアスナエレメントを噛合、開放す
るためのスライダ本体１には、錠２が設けられる
とともに、この錠２の操作によりスライダ本体１
のエレメント挿通部内に突没する爪３が起伏可能
に設けられている。また、スライダ本体１には係
止環４が固定されている。

前記スライダ本体１の係止環４には、カメラ用
なすかんなどといわれる連結具８のフツク部９が
着脱可能にされている。この連結具８は、前記フ
ツク部９と、このフツク部９の根元部に形成され
たねじ部１０に螺合されるとともに回転操作によ
りねじ部１０に沿つて進退しフツク部９の開口部
を開閉するナツト１１と、前記ねじ部１０の先端
に回転可能に取付けられるとともに脱落を防止さ
れた回転スリーブ１２とから構成されている。

前記連結具８の回転スリーブ１２には、引き手
１３の一端が連結され、この引き手１３の他端に
は前記錠２の開閉操作用鍵１４が一体に形成され
ている。この引き手１３は、プレス加工により鋼
板などから形成してもよいし、ダイキヤスト等で
形成してもよい。

このような構成において施錠するには、連結具
８の回転スリーブ１１を操作してフツク部９を係
止環４から外し、引き手１３と一体の鍵１４を錠
２の鍵穴に挿入操作して行ない、施錠後は引き手
１３ごと持ち去る。

一方、解錠後は、連結具８を再びスライダ本体
１の係止環４に取付け、引き手１３をもつてフア
スナの開閉を行なう。

上述のような本実施例によれば、施錠時には引
き手１３がスライダ本体１から取外されるため、
「このフアスナは開けることができない。」という
心理的効果を与えることができ、施錠そのものに
よる効果と相埃つて顕著な盗難抑止効果を奏する
ことができる。また、第１図の従来例と比べ、本
実施例は引き手１３と鍵１４とを一体にしたか
ら、部品点数を削減でき、安価に提供できるとい
う効果もある。さらに、本実施例は従来の引き手
５が省略された形状となるから、スライダ本体１
から鍵１４の先端に至る長さが短かくなり、デザ
イン上簡素となつてデザインを良好にできる。

なお、本考案の実施にあたり、連結具８として
は図示の形状に限らず、第１図の従来例に示され
る連結具６など他の形状でもよく、要するにスラ
イダ本体１に対して引き手１３を着脱可能にでき
る構造であればよい。また、引き手１３と鍵１４
とは必ずしも一体に形成したものに限らず、別体
に形成したものを取付けてもよく、さらには、鍵
１４そのものを連結具８に取付けて鍵１４を引き
手として兼用したものも本考案に含まれるもので
ある。さらに、スライダ本体１も図示の形状に限
らず、他の形状、構造でもよく、要するに施錠可
能なタイプであればよい。

上述のような本考案によれば、盗難防止効果の
大きいスライドフアスナ用錠付きスライダを提供
できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す斜視図、第２図は本考案
に係る錠付きスライダの一実施例を示す斜視図で
ある。 １……スライダ本体、２……錠、３……爪、４
……係止環、８……連結具、１３……引き手、１
４……鍵。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 錠を設けられたスライダ本体に連結具を介し
   て引き手を着脱可能に設け、この引き手に前記
   錠の開閉用鍵を設けたことを特徴とするスライ
   ドフアスナ用錠付きスライダ。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項において、前
   記鍵は引き手と一体に形成されたことを特徴と
   するスライドフアスナ用錠付きスライダ。