JPS63256496A - 凹版印刷版体のネガチブ修正方法ならびに修正剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は印刷版体における好ましくない溝を修正剤によ
り充填することにより凹版印刷版体のネガチブ修正を行
う方法に関するものである。本発明は更にこのような方
法に使用されるべき修正剤に関するものである。

凹版印刷乃至グラビア印刷においては、印刷インキを保
持しこれから印刷材料にインキを転移させるネブフヘ２
（Ｎ１ｐｆｃｈｅｎ）と称される溝が印刷版体上に形成
されている。この印刷インキ溝を充満してなお印刷版体
表面に存在する過剰の印刷インキは、印刷工程に入る前
にドクタで拭い去り、版体表面にインキが残らず、印刷
に影響を及ぼさないようになされる。凹版印刷における
正確な画像及びトーン再現のためには、印刷版体表面に
おける印刷インキ溝の構成が重大な意味を有する。

印刷版体表面の好ましくない溝、例えば誤って形成され
た溝、引掻ききす、孔隙その他版体表面上の印刷に際し
顕現するべき傷害部分は、凹版印刷版体にインキを付与
する際同時にインキで充満され、印刷された画像面に出
現して印刷物の品質を劣化させ或は完全に使用不能にす
る。

このような好ましくない誤形成の印刷版体面上の溝によ
る上記の如き結果を回避するため、版体の相応の修正を
行ってこのような溝は除去されねばならない。この凹版
印刷版体の修正はネガチブ修正乃至マイナス修正と呼ば
れている。この凹版印刷版体のネガチブ修正法は、微細
粉研磨剤乃至研削剤を使用して版体表面を研磨、研削す
ることから成る。この方法は微小、軽微なきずなどに対
しては使用可能であるが、広い範囲でこのネガチブ修正
法を行うときは、状況により好ましくないトーン変化を
もたらし、或は′印刷版体表面の比較的大きい傷害或は
溝の修正が問題となる場合にはそもそもこの方法を実施
することができない。

なお、このネガチブ修正の他の公知の方法としては、電
鍍修正及びラッカー修正がある。電鍍修正では修正され
るべき部分に電鍍法により銅を沈降堆積させる。しかし
ながらこの銅は好ましくない溝のみでなく、印刷版体全
面に堆積するので、不必要な銅鍍金部分を除去するため
凹版印刷版体の再処理を行わねばならない。更にこの方
法は従来一般的であったバラード膜を有する金属製凹版
印刷版体のネガチブ修正にのみ使用され得るに過ぎない
。ラッカー修正は修正位置にほどこされた耐溶媒性ラッ
カーをドクタで拭い去るのであるが、ラッカー粘度の相
違に応じて修正効果が種々に相違し、ラッカーは更に硬
化せしめられ、また印刷版体の材料の特性に応じて変え
なければならない。

更に凹版印刷版体の修正されるべき溝に感光性材料をほ
どこし、次いでこれを硬化させ後処理する凹版印刷版体
修正法も提案されている（例えば***特許出願公開２０
５４８３３号及び日本国特許出願公開昭５５−１５７７
４２号の各公報参照）。ラッカー修正方法も感光性材料
による修正方法も、実際上使用するには高コストを要し
、必ずしも満足し得るものではない。

そこで、この分野における技術的課題は、従来公知の凹
版印刷版体のネガチブ修正方法に比し何利であって、簡
単に広く使用可能の新規の方法を堤供することである。

（発明の要約） しかるに上述の技術的課題は、意外にも不活性、難揮発
性有機液体中に、固体粉末状の高弗素化オレフィン重合
体を分散させて成る分散液を主体とする、室温において
は粘稠ペースト剤を、凹版印刷版体のネガチブで修正用
に使用する本発明により解決され得ることが見出された
。

本発明の対象は、凹版印刷版体の印刷層における好まし
くない溝を修正剤により充填・して凹版印刷版体をネガ
チブ修正する方法において、修正剤として不活性、難揮
発性の有機液体中に分散させた固体粉末状の高弗素化オ
レフィン重合体分散液を主体とする、室温において粘稠
なペースト剤を使用することを特徴とする方法である。

本発明の対象は、また不活性、難揮発性有機液体中に、
固体粉末状の高弗素化オレフィン重合体を分散させた分
散液を主体とする、室温において粘稠なペースト剤から
成る凹版印刷版体のネガチブ修正用修正剤である。

（発明の構成） 本発明において凹版印刷版体と称するのは、版体表面に
ネブフヘン（Ｎ１ｐｆｃｈｅｎ）と称される印刷インキ
用溝を有する印刷版体、印刷シート乃至印刷シリンダで
ある。これには従来慣用のバラード膜を有する金属製凹
版印刷版体が属するが、適当な版体支承板上に形成され
た合成樹脂印刷層を宵し、印刷インキ用溝が機械的刻設
乃至レーザ刻設により形成され（例えば***特許出願公
開２７５２５００号或は３０２８０９８号公報参照）、
或は適当な感光性記録材料の画像形成露光及び現像によ
り光学機械的に形成される凹版印刷版体が特に適当なも
のとして本発明方法の適用対象となる。本発明において
版体面乃至層における好ましくない溝と称するのは、凹
版印刷版体に印刷インキを施した場合にこれを受は入れ
、印刷に際して対応して顕現されるが、凹版印刷版体の
画像形成用印刷インキ溝ではないすべての溝を意味する
。この版体面における好ましくない溝としては、例えば
誤って版体面乃至層上に形成された印刷インキ溝のほか
に、引掻き傷、亀裂、孔隙その他版体面上の一切の傷、
ことに凹版印刷版体を印刷機に装着する場合に生ずる傷
である。

本発明により使用されるべき修正剤は、不活性、難揮発
性有機液体中に、固体粉末状の高弗素化、ことに過弗素
化オレフィン重合体を分散させた分散液を主体とする、
室温において粘稠なペースト状分散液から成る。高弗素
化オレフィン重合体としてはオレフィン、ことにエチレ
ン及びプロピレン高弗素化単独重合体及び共重合体が挙
げられるが、重合体主鎖中にエーテル基を含有する高弗
素化オレフィン重合体もこれに属する。高弗素化オレフ
ィン重合体主鎖中に一般的に少量含有されるこのエーテ
ル基としては、（−ＣＦ２−０−）、（−ＣＦ２−ＣＦ
２−０−）及び（−ＣＦ（ＣＦ３）−ＣＦ２−０−　）
が挙げられる。

本発明により修正剤として使用されるべき分散液は、原
則的に高弗素化、ことに過弗素化エチレン或はプロピレ
ンの固体粉末状単独重合体或は共重合体を含有する。こ
れに属するものとしては、ことにポリテトラフルオルエ
チレン、ポリヘキサフルオルプロピレン、テトラフルオ
ルエチレン／ヘキサフルオルプロピレン共重合体及びこ
れらの混合物が挙げられる。本発明に修正剤として使用
されるべき固体状高弗素化オレフィン重合体は微細粉状
をなし、少量の弗素のほかに更に他のハロゲン原子、こ
とに塩素を含有する。オレフィン重合体は過ハロゲン化
され、ことに過弗素化されていることが好ましい。

本発明により修正剤として使用される粘稠ペースト状分
散液は、粉末状高弗素化オレフィン重合体のほかに、更
に他の組成物として１種類或は複数種類の不活性、難揮
発性の有機液体を、オレフィン重合体のための分散媒と
して含有する。このような不活性、難揮発性何機分散媒
としては、例えば高沸点弗化炭化水素オイル、弗素化ポ
リエーテルオイル、シリコーンオイル乃至グリース、或
は弗化シリコーンオイルが挙げられる。不活性分散媒液
体は一般的に難揮発性のオイルであるが、グリースも使
用可能である。これらは高温耐性を有し、その粘度の温
度依存性は原則的に僅少である。これはまた化学品耐性
を有し、一般的に１５０℃以上、ことに２００℃以上の
沸点を存する。この不活性、難揮発性の有機分散媒液体
の具体例としては、それ自体公知の弗素化炭化水素オイ
ル、高弗素化、ことに過弗素化ポリアルキレンエーテル
オイル、ことに***特許出願公開２８３３７３６号公報
に開示され、ＦＯＭＢＬＩＮなる商品名で市販されてい
るような、式−ＣＦ２−０−、−Ｃ２Ｆ４−０−及び／
或は−Ｃ、Ｆ、−０−のオキシパーフルオルアルキレン
反覆単位から形成されるポリエーテルオイル、シリコー
ンオイル乃至グリース、例えばポリフェニルメチルシロ
キサンのようなポリシロキサン類或はこの種の網状構造
シリコーン重合体、例えばメチルシリコーンのオイル乃
至グリース伏粘稠物、ならびに相当する弗素化シリコー
ンオイル乃至グリースが挙げられる。分散媒としては、
土間のオイル乃至グリース単独のほかにこれらの混合物
も使用され得る。

本発明により修正剤として使用されるべき分散液は、公
知慣用の方法で、例えば各組成分を撹拌或は混練により
緊密に混合して調製され得る。固体粉末状高弗素化オレ
フィン重合体及び不活性、難揮発性の分散媒液体は、そ
の種類及び量に応じて安定な分散液が得られ、これが室
温で粘稠なペースト状となり、圧力及びせん断力により
変形はするがそれ自体流動しないように構成される。本
発明において修正剤として使用される分散液は、溶媒を
含有せず、粉末状高弗素化オレフィン重合体対不活性、
難揮発性有機分散媒液体の量割合が３＝７乃至６：４の
範囲である。

本発明による凹版印刷版体のネガチブ修正用の修正剤と
しては、例えば上述した種類の過弗化ポリアルキレンエ
ーテルオイル中に、粉末状ポリエーテルフルオルエチレ
ンを、ポリマ一対オイルの重量比が約３５：６５となる
ように分散させた粘稠ペースト状分散液、ならびに、例
えばポリフェニルメチルシロキサンのようなシリコーン
オイルに粉末状ポリテトラフルオルエチレンをポリマ一
対オイルの重量比が１：１となるように分散させた粘稠
ペースト状分散液が挙げられる。

本発明方法は修正剤として使用されるべき粘稠ペースト
状分散液を、印刷版体の好ましくない溝に、例えばパテ
ナイフ、ドクタブレードなどを使用して押圧して簡単に
、問題なく行われる。凹版印刷版体における好ましくな
い溝のネガチブ修正は、修正剤としての分散液粘稠ペー
ストをこの溝に充滴させ、余分の修正剤を印刷版体表面
から拭き取ることにより簡単に行われ得る。

本発明により修正剤として使用されるべき粘稠ペースト
状分散液は、金属及び合成樹脂表面によ（接着し、従っ
て本発明による修正剤と版体面上の修正されるべき溝と
の間の安定な結合がもたらされる。本発明による修正剤
としての粘稠性ペースト状分散液は硬化せず、また他の
態様における変化、例えば収縮も生じないので、全印刷
工程を通じて望ましい効果は何の制約もなく維持される
。ことに本発明により使用されるこのような粘稠ペース
ト剤は印刷インキ溶媒に対する完全な耐性を存し、膨潤
することもなく、また塑性化することもなく、その他の
特性においても変化することがない。更にまた凹版印刷
用インキに対する親和性を有しないから、版体表面の溝
にインキを施した後、修正された個所を含めて問題なく
ドクタで拭き取られ、従って印刷に際して修正個所は何
の影響も与えない。本発明による修正剤はまた毒物学的
にも問題がなく、温度に対しても極めて安定的であり、
２００’Ｃ乃至それ以上の温度においても全く変化しな
い。更にこの修正剤は、印刷工程の進行にともない対向
印刷シリンダ及びドクタの作用下に印刷機における情況
に対応し得る利点をもをする。従って、本発明による凹
版印刷版体のネガチブ修正方法は版体における好ましく
ない溝が完全に除去され或は封鎖されねばならないどの
ような場合にも、広く採用されることができ、事実上簡
単に問題なく好結果をもたらし得る。また本発明により
使用される粘稠性ペースト状分散液は、一旦ネガチブ修
正した後も、必要であれば簡単に除去してやり直すこと
も可能である。本発明方法は引掻き傷、亀裂、孔隙その
他凹版印刷版体を印刷処理に使用する際に生ずるべき傷
害を補修するについて極めて有用である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）凹版印刷版体の印刷層における好ましくない溝を
   修正剤により充填して凹版印刷版体をネガチブ修正する
   方法において、修正剤として不活性、難揮発性の有機液
   体中に分散させた固体粉末状の高弗素化オレフィン重合
   体分散液を主体とする、室温において粘稠なペースト剤
   を使用することを特徴とする方法。 （２）請求項（１）による方法において、分散液が固体
   粉末状の高弗素化、ことに過弗素化エチレン或はプロピ
   レンの単独重合体或は共重合体を含有することを特徴と
   する方法。（３）請求項（１）或は（２）による方法に
   おいて、分散液が固体粉末状の高弗素化オレフィン重合
   体としてポリテトラフルオルエチレン、ポリヘキサフル
   オルプロピレン、テトラフルオルエチレン／ヘキサフル
   オルプロピレン共重合体或はこれらの混合物を含有する
   ことを特徴とする方法。 （４）請求項（１）乃至（３）の何れかによる方法にお
   いて、分散液が固体粉末状の高弗素化オレフィン重合体
   の分散媒として機能する不活性、難揮発性有機液体とし
   て、弗化炭化水素オイル、高弗素化ポリエーテルオイル
   、シリコーンオイル乃至グリース或は弗化シリコーンオ
   イルを含有することを特徴とする方法。 （５）請求項（１）乃至（４）の何れかによる方法にお
   いて、分散液が不活性、難揮発性の有機液体として、式
   −ＣＦ＿２−Ｏ−、−Ｃ＿２Ｆ＿４−Ｏ−及び／或は−
   Ｃ＿３Ｆ＿６−Ｏ−のオキシパーフルオルアルキレン反
   覆単位から形成される過弗素化ポリアルキレンエーテル
   オイル或はその混合物を含有することを特徴とする方法
   。 （６）請求項（４）による方法において、分散液が不活
   性、難揮発性の有機液体として、場合により弗素化ポリ
   シロキサンオイル乃至グリース粘稠物を含有することを
   特徴とする方法。 （７）請求項（１）乃至（６）の何れかによる方法にお
   いて、分散液が固体粉末状の高弗素化オレフィン重合体
   と、不活性、難揮発性有機液体とを約３：７乃至６：４
   の重量割合で含有することを特徴とする方法。 （８）請求項（１）乃至（６）の何れか、或は（７）に
   よる方法において、修正剤として、式−ＣＦ＿２−Ｏ−
   、−Ｃ＿２Ｆ＿４−Ｏ−及び／或は−Ｃ＿３Ｆ＿６−Ｏ
   −のオキシパーフルオルアルキレン反覆単位から形成さ
   れるパーフルオルポリアルキレンエーテルオイル中に粉
   末状ポリテトラフルオルエチレンを約３５：６５のポリ
   テトラフルオルエチレン対パーフルオルポリアルキレン
   エーテルオイル重量割合で分散させた粘稠ペースト状分
   散液を使用することを特徴とする方法。 （９）請求項（１）乃至（４）、（６）乃至（７）の何
   れかによる方法において、修正剤としてポリシロキサン
   、ことにポリフェニルメチルシロキサン中に、粉末状ポ
   リテトラフルオルエチレンを約１：１のポリテトラフル
   オルエチレン対ポリシロキサンの重量割合で分散させた
   粘稠ペースト状分散液を使用することを特徴とする方法
   。 （１０）請求項（１）乃至（９）の何れかによる方法に
   おいて、修正剤として使用されるべき粘稠ペースト状分
   散液が、機械的に、ことにパテナイフ乃至ドクタブレー
   ドにより印刷層の好ましくない溝を完全に充填するよう
   にこの好ましくない溝に塗布され乃至圧入されることを
   特徴とする方法。 （１１）請求項（１）乃至（９）の何れかによる方法に
   おけるように、不活性、難揮発性有機液体中に、固体粉
   末状の高弗素化オレフィン重合体を分散させた分散液を
   主体とする、室温において粘稠なペースト剤から成る凹
   版印刷版体のネガチブ修正用修正剤。