JPS63256207A - 圧延用ロ−ル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、塗装鮮映性及び加工性に優れた冷延鋼板の製
造に好適に用いられる圧延用ロールに関する。

〔従来の技術〕

自動車の塗装は、耐食、耐久性が要求され、特に乗用車
においては更に、高度の美観が要求される。これに対し
て、最近は、生産性向上やコスト低減等の目的から塗装
工程の簡略化も必要であり。

塗装工程を簡略化する動きも強まりつつある。

しかし、塗装が簡素化し塗膜厚みが薄くなると。

素材表面の粗さが敏感に仕上り外観に影響を与えるため
、特に塗装後、鮮明度（以下塗装鮮映性と称す）の優れ
た外観が得られる素材の供給が強く要望されている。

一般に塗装鮮映性の優れた鋼板を得るためには、微細な
粗度が密に続いている表面（以下ダルと称す）を持つ鋼
板が有利とされている。

鋼板にダルを付与するには、調質圧延機等のワークロー
ルに転写率を考慮したダルを付与した圧延ロールを用い
て、調質圧延等にて転写させる方法が採られている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従来は、このダルをロールに付与するために、ショツト
ブラスト法等が用いられていたが、ａｉ板に与えられる
ダル（凹凸）の形態や寸法における再現性が弱く、塗膜
の条件によっては必ずしも充分な塗装鮮映性を持つ鋼板
を安定して製造することが困難であった。この問題を解
決するための一つの手段として、特開昭５４−６１０４
３号に示される如き方法がある。

即ち、圧延ロールの表面が中断なく予め定められた間隔
で複写される同様なまたは異なった少なくとも一つのモ
チーフまたはモチーフの集合体により構成された図案を
用い、これらモチーフの寸法を所定の値に保つことから
なる方法であって、各々のモチーフを形成する手段とし
て断続的エネルギー放射線をロール表面全体に照射して
、ロール表面を局部的に破壊することからなり、エネル
ギー放射線として、１００ワット以上の出力を有するレ
ーザー放射線または電子線を用いる方法である。

この方法では、ロール表面に極めて規則性の高い繰り返
し模様が得られ、このロールを用いて圧延された鋼板に
も規則模様が転写され、良好な塗装外観を示す一方にお
いて、逆に強い規則性の故に、塗膜条件によっては単調
な外観になる傾向があり、最近の需要家の好みの多様化
に対応し難いという欠点があった。

〔問題点を解決するための手段〕

本願発明は１以上のような従来技術の問題点を解決し、
均質でありながらしかも多様な外観を鋼板に付与させる
ために、圧延ロール上の規則模様の採るべき条件を種々
検討した結果なされたものであって、その特徴とする所
は、互いに重なる部分を持つ複数個のレーザー加工跡を
単位模様とし、これの繰返し模様を表面に付与した圧延
用ロールにある。具体的には、例えば単位模様の最大長
さは２６０μｍ以上４００μｍ以下である。

〔発明の作用〕

第１ａ図および第１ｂ図に、出力と焦点の同じレーザー
パルスを一部重ね合わせることにより得られた２つおよ
び３つの加工跡からなる２連および３連の模様（以下単
位模様という）を示す。矢印２で図示した如く、その最
大長さを単位模様長さとするが、その長さ２は、加工跡
高さや間隔と共に、模様を特定する重要な要素の一つで
ある。第１ｃ図には、出力の異なるパルスを用いて異径
の加工跡を重ねることにより得られた単位模様を示す。

本発明では、出力や焦点条件を変化させることにより、
種々な形態と寸法を有する単位模様１が形成出来、さら
に単位模様間の間隔３を調整することにより、ロール表
面には多重多様の加工酢模様を付与させることができる
。

各々の単位模様ｌの寸法は、その長さ２があまり小さく
なると、従来の、単−加工跡でなる単調模様のものと、
これらの模様を付したロールを用いて圧延して得られる
鋼板においては、その塗装色調の区別がつきにくくなる
ので、その最大長さは２６０μｍ以上であることが望ま
しく、一方大きすぎてもかえって色調むらが生じ易くな
るので４００μｍ以下が好ましい。最も良好な範囲は２
６０μ■〜３５０μｍである。

個々の加工跡の径については、通常ピーク出力範囲Ｉ　
Ｋｗ〜５　Ｋｗの範囲で得られる約１４０〜２５０μｍ
。

断面の未加工線からのちり上り高さ５も約２〜２０μｍ
、であれば良く、これらを互いに重なり合わせて最大長
さを好ましくは少なくとも２６０μ糟以上の単位模様と
なるようにする。なお重なり４の程度は、本願発明の複
雑な色調を得るための重要な要素であり、少なくとも個
々の加工跡の直径の１割以上が望ましく、約８割をこえ
ると単純な円模様に近づくため望ましくない０個々の単
位模様間の間隔３は２００μ閣以下程度である。本発明
のロールの表面が圧延中に摩耗して凹凸の差が少くなる
と、これが転写される鋼板上の模様も平担状となり、複
雑な色調が得られなくなる傾向が強いので、公知の方法
によってロールの凹凸表面部にＮｉ、Ｃｒなとの硬質金
属を、厚み５μｍ〜１５μｍの範囲で被覆するのが良い
。また、レーザーエネルギーで溶融したちり上がり部分
を更に硬化させるために、たとえば表面層の焼入れ熱処
理及びイオンブレーティング、イオンビームミキシング
等を加工後に付加しても良い。

本願発明の模様付ロールは、スキンパスの圧延機のワー
クロールとして使用すると、鋼板上に最も鮮明な模様を
転写できる。

ワークロールは、一般には上、下いずれかのロールに本
発明のロールを用いて、乾式又は湿式のスキンパス圧延
（圧下率０．５〜０．２％程度）を行うが。

必要に応じて上下ロール共に本発明のロールを使用する
ことも出来る。

〔実施例〕

圧延用ロールを連続回転させ、ロール上部に設置された
ＹＡＧレーザー装置により、ロール表面に微細な加工跡
を順次あけていく。この際レーザー装置は、ロールが１
回転した時に一定巾だけロールの長手方向に移動する。

この巾が加工跡の長手方向のピッチになる。

又レーザーパレス周期とロール回転速度により、ロール
円周方向のピッチが定まる。本願では、１台又は複数台
の、ＹＡＧレーザー装置を用いて。

個々の加工跡が互いに所定の重なり部を持つようにレー
ザービームを照射して、この単位模様を規則的にロール
表面に付与した。なお、ロールサイズとレーザー加工条
件を次の第１表に示す。

第１表 レーザー加工条件 このロールをスキンパス圧延のワークロールに組込み湿
式で圧下率１．０％のスキンパス圧延を行なった。

一方、比較材として、ショツトブラストによるダルロー
ル、及びレーザー照射によりほぼ円形の加工跡からなる
単純規則模様を付写したロールを用いて、同一条件でス
キンパス圧延を行なった。

得られた鋼板には、第２表に示すような条件で２コート
２ベークの薄手塗装をした。そして各鋼板について目視
による鮮映性の比較を行った。

表２　　　　　　塗装条件 なお、目視テストは１個人間の条件によるばらつきの程
度をチェックするために、特定の人間について、時期を
変えて複数の予備テストを行ったが、各人の鮮映性評価
はかなりの高い再現性があることが確かめられた。すな
わち最も好ましいものを５と、好ましいものを４と、普
通を３と、やや好ましいものを２と、好ましくないを１
と、５段階評価点を同時に５種以上のサンプルについて
付与した所、時期を変えた同一サンプルの評価で２ラン
ク評価が異なることはほとんどなかった。

第３表に鮮映性評価結果を示す、この鮮映性評価の結果
、本発明のロールと従来のレーザーダルによるロールは
、ショツトブラストによるロールよりも、塗装鮮映性の
評価が著しく高く、明らかに有位差が認められる。

一方、本発明のロールにより得られた鋼板は、平均値的
には従来のレーザーダル加工材に比して、やや高い評価
が得られるが、本発明のロールを用いた鋼板は、評価の
変動も大きく、これは鮮映性に対する個人の評価の差、
あるいは好みの差も大きいことにも起因するものである
。なお、プレス加工性や塗料密着性等の特性に対しては
、レーザーダル加工材は、従来例および本発明例とも従
来のショツト材に比べて良好な評価を示すことがわかっ
た。

〔発明の効果〕

本発明は、規則的ではあるが、やや単調な模様しか得ら
れなかった従来のレーザーダルロールに比して、種々の
パターン模様を付与したロールが得られ１色調の異なる
塗装製品を得ることができ、嗜好の多様化した時代にふ
されしい価値をうち出したものであって、工業的利益は
大きいものがある。

【図面の簡単な説明】

第１ａ図、第１ｂ図および第１Ｃ図は本発明のロールの
単位模様の拡大平面と拡大断面を示す図面である。 １：単位模様　　　　　　２：単位模様長さ３：単位模
様間の間隔　　４：重なり部５：加工跡高さ 特許出願人　新日本製鐵株式会社 代理人　弁理士　杉　信　　興　　′ 第ｔ８１カ 穿１ｂ図　　　系１ｃ図 八ぜ−〜八　八ユφ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）互いに重なる部分を持つ複数個のレーザ加工跡を
   単位模様とし、これの繰返し模様を表面に付与した圧延
   用ロール。
2. （２）単位模様の最大長さが２６０μｍ以上４００μｍ
   以下である特許請求の範囲第（１）項記載の圧延用ロー
   ル。