JPS63252758A - サ−マルヘツドの発熱抵抗体トリミング方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、熱転写式プリンタや、ファクシミリに使用さ
れるサーマルヘッドの発熱抵抗体トリミング方法に関す
るものである。

従来の技術 従来、熱転写式プリンタや、ファクシミリに使用される
サーマルヘッドの構造は第４図（ａ）（ｂ）に示すよう
に、絶縁基板１の上に金、銀、銅、等の電気良導体材料
を用いて、成膜技術により構成された共通電極２と、個
別電極３が形成され、その上に抵抗体層４と耐摩耗層５
が構成される。その結果、共通電極２と個別電極３に挟
まれた複数個の発熱抵抗体６が形成される。

このようなサーマルヘッドの発熱抵抗体は、酸化ルテニ
ウム等の粉末をペースト状にして、スクリーン印刷技術
等を用いて塗布した後、焼成することにより形成するの
が一般的であり、製造コストや信頼性の点からも、この
ような方法が主流になりつつある。

しかしながら、印刷によって発熱抵抗体を形成する場合
、発熱抵抗体を構成している酸化ルテニウム等の粉末の
不均一性や印刷機械の精度の限界から、形成された発熱
抵抗体の物性や形状が不均一となり、これらが抵抗値の
バラツギを生じる原因となっている。そして、現状のヘ
ッド全体の抵抗値バラツキは、平均抵抗値の±２０％以
」二ある。

ぞこて、印刷によって生した発熱抵抗体の抵抗値のバラ
ツギを補止する方法（トリミング方法）が種々考えられ
ている。例えばレーザー加工等により、抵抗体の形状を
変化させて抵抗値を補正する方法や、発熱抵抗体に通常
の使用時より過負荷の電圧パルスを印加して抵抗値を変
化させる方法などがある。これらのうち、発熱抵抗体の
大きさにより、比較的容易に行えるものとして、過負荷
の電圧パルスを印加する方法が最近特に多く見られる。

たとえば、特開昭６０−１．８３７０４号公報に記載の
サーマルヘッドのトリミング方法においては、印刷焼成
によってできた抵抗体の初期の熱的不安定な領域をエー
ジング等により取り除いた後、電圧パルスを加えてトリ
ミングを行うというものであり、また、特開昭６０−１
７１１７８号公報に記載のサーマルヘッドのトリミング
方法においては、バラツキを持つ抵抗体のうち高い範囲
に属するものについてのみ電圧パルスを加えて強制的に
抵抗値を下げ補正しようというものである。

発明が解決しようとする問題点 しかし、このような従来のトリミング方法には、次の様
な問題点があった。すなわち、抵抗体の初期の熱的不安
定な領域を取るためのエーシング工程に要する時間が長
（必要であったり、あるいは、エーシングを行わずにあ
る範囲の抵抗値を持つ抵抗体のみ電圧パルスを印加して
トリミングを行うと、実使用において電圧パルスを印加
しない所の抵抗値変化が大きくなるというような問題が
あった。

そこで、本発明は、かかる従来の欠点を改良し、エージ
ングする必要がなく、短時間で、かつ寿命特性の優れた
サーマルヘッドの発熱抵抗体トリミング方法を提供する
ものである。

問題点を解決するための手段 本発明は、サーマルヘッドの発熱抵抗体に電圧パルスを
印加して抵抗値を変化させ、各発熱抵抗体の抵抗値を印
加する前の抵抗値より低い値に補正するものである。ま
た、望ましくは補正した抵抗値は印加する前の抵抗値の
少な（とも９７％以下である様に補正することである。

作用 本発明は上記した方法により、サーマルヘッドの全発熱
抵抗体に電圧パルスを印加してトリミングを行うことに
より、特にエーシングを別に行う必要もなく、短時間で
抵抗値補正ができ、寿命にも優れた抵抗体とすることが
できる。

実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面に基づいて説明する
。なお、従来例を示す第３図と共通の素子には共通の番
号を付している 第１図は本発明のサーマルヘッドの発熱抵抗体トリミン
グ方法を用いた装置の構成図であり、絶縁基板１」−に
形成された複数の発熱抵抗体６は、共通電極２と、個別
電極３に接触させたプローブ装置７および切換スイッチ
装置８を介して、抵抗測定器９およびパルス電圧発生装
置１０に接続されている。

以下、トリミングの手順を説明する。まず、プローブ装
置７を発熱抵抗体６の個別電極３および共通電極２にセ
ットした後、切換スイッチ装置８を操作して各発熱抵抗
体６の抵抗値を抵抗測定器９により測定し、最小の抵抗
値を確認してそれよりも低い値を補正する目標抵抗値と
しておく。その後、切換スイッチ装置８の操作により、
全発熱抵抗体をパルス電圧発生装置１０に接続する。こ
のパルス電圧発生装置１０は、予め発熱抵抗体６の抵抗
値変化特性を考慮して、印加すべきパルス電圧、および
、パルス周期を決定しセットシておき、スイッチ装置８
およびプローブ装置７を介して発熱抵抗体６に、所定の
パルス数だけ電圧パルスを印加する。これにより、電圧
パルスを印加された発熱抵抗体６の抵抗値は低下する。

その後、再び、切換スイッチ装置８を操作して各発熱抵
抗体６の抵抗値を抵抗測定器９により測定し、なお、抵
抗値が前述の目標抵抗値に達していない発熱抵抗体６に
、再び切換スイッチ装置８の操作により、パルス電圧発
生装置１０を接続する。そして、同様に、切換スイッチ
装置８およびプローブ装置７を介して発熱抵抗体６に、
所定のパルス数だけ電圧パルスを印加し、さらに抵抗値
を低下させた後、再度ｌ」標抵抗値とのチェックを行う
。この操作を全発熱抵抗体６が目標抵抗値に補正される
まで繰り返すことにより、サーマルヘッドの発熱抵抗体
のトリミングを行う。

このようにして、全発熱抵抗体６をトリミングして抵抗
値をトリミング前の抵抗値より下げた後、抵抗体の寿命
を評価するのに一般的に広く用いられているパルス寿命
試験を行い、時間に対する抵抗値の変化を見た。なお、
この試験の前に抵抗体のエージング等は行っておらず、
印刷焼成によってできた抵抗体に前述の方法でトリミン
グを行った後の試験である。

第２図は、グレーズドアルミナ基板上に形成した、幅約
２００μｍのルテニウムベースの抵抗体に、印加パルス
幅０．７ｍ５ｅｃ、周期４ｍ５ｅｃの電圧パルスを印加
して耐パルス試験を行った結果の一例であり、横軸に印
加時間、縦軸に（各発熱抵抗体の抵抗値変化量／各初期
抵抗値）をパーセント表示している。実線が本発明にな
る全発熱抵抗体に電圧パルスを印加して抵抗値を補正し
た時の各抵抗体のパルス寿命特性を示したものである。

添字は、（トリミング後の抵抗値／トリミング前の抵抗
値）を示している（以後この値を記号Ｔｒて略す）。ま
た、一点鎖線は電圧パルスを印加していない抵抗体の耐
パルス特性である。第２図からもわかるように電圧パル
スを印加していない発熱抵抗体は、電圧パルス印加時間
と共に抵抗値の減少が著しく、また、各々のバラツキも
大きい。一方、Ｔ　ｒ　＝０．９９〜０．９８では、印
加時間と共に抵抗値がやや減少していく傾向があるもの
の電圧パルスを印加していないものに比へて変化は非常
に少なく、各々のバラツキも少ない。また、Ｔｒ＝０゜
９７以下では、抵抗値変化は］、　Ｏ’　Ｓ　Ｅ　Ｃ付
近まではほとんとな（安定していることがわかる。

この傾向をもう少しわかりやす（するためにＴｒと寿命
の関係で書き直すと第３図に示すようになる。なお、こ
こでは抵抗値変化が初期抵抗値の一５％になったときを
寿命とし、その時点での電圧パルス印加時間を第３図の
縦軸としている。第３図からもわかるように、電圧パル
スを印加していない発熱抵抗体の寿命は、短く、かつバ
ラツキが大きく不安定である。そして電圧パルスを印加
することによって寿命は急に長（なり、また、Ｔｒが約
０．９７以下でさらに長く、しかも安定する。このよう
に、電圧パルスを印加して抵抗値を下げることが抵抗体
の寿命を向」ニさせる一つの方法であり、また、Ｔｒを
約０．９７以下にするとさらにその効果が増すことを実
験的に確認したものである。この原因は、明確にはなっ
ていないが印刷焼成によってできた抵抗体の内部ひずみ
が、パルス電圧を印加することによって緩和されること
によるものと考えられる。

したがって、本発明になる如（全発熱抵抗体に電圧パル
スを印加してトリミングを行うことによってエーシング
と同等の効果が現れ、パルス寿命の優れた安定な発熱抵
抗体が得られたと考えられる。

発明の効果 本発明のサーマルヘッドの発熱抵抗体トリミング方法は
、全発熱抵抗体に電圧パルスを印加してトリミングを行
い、その抵抗値を印加前の抵抗値より低い値になるよう
にすることにより、別にエーシングを行わな（とも印刷
焼成によってできた発熱抵抗体の不安定な性質を取り除
いて、短時間で抵抗値補正を行うことができ、かつ、パ
ルス寿命にも優れたものとすることができる等の効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のサーマルヘラ１くの発熱抵
抗体トリミング方法を用いた装置の構成図、第２図は同
トリミング方法を用いてｌ・リミングを行った発熱抵抗
体のパルス寿命試験の特性図、第３図は７Ｉ’　ｒと寿
命の関係図、第４図は従来例のサーマルヘッドの構造図
である。 １・・・・絶縁基板、２・・・・共通電極、３・・・・
個別電極、４・・・・抵抗体層、６・・・・発熱抵抗体
、７・・・・プローブ装置、８・・・・切換スイッチ装
置、９・・・・抵抗測定器、１０・・・・パルス電圧発
生器。 代理人の氏名　弁理土中尾敏男　はか１名−１０＝ ６−発熱捻机体 ７−プローブ装置 Ｂ−を刀１更スイッチ装置 ９−”　１１１１シ　ｆｊｔ−ンｒ＋　　定　ａｌｏ−
パルス虻圧発ｉＴ装置 第１図 第２図 Ｂ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　軒ノぐルズ茶イ牛電圧パルズｒｎｌＤｋｐ　　（
ｓｅｃ）第３図 ＼−，ノ 厘艶縁基扶 ２−共通電極 ３−個別電極 ４−低抗体層 第４図　　　　　　　　５−Ｉｖｌ−摩耗層６−仝処祢
貌体

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）サーマルヘッドの発熱抵抗体に電圧パルスを印加
   して抵抗値を変化させ、各発熱抵抗体の抵抗値を印加す
   る前の抵抗値より低い値に補正するサーマルヘッドの発
   熱抵抗体トリミング方法。
2. （２）補正した抵抗値は印加する前の抵抗値の少なくと
   も９７％以下であることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載のサーマルヘッドの発熱抵抗体トリミング方法
   。