JPS63251367A - 電動パワ−ステアリング装置 - Google Patents

電動パワ−ステアリング装置

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JPS63251367A
JPS63251367A JP62084874A JP8487487A JPS63251367A JP S63251367 A JPS63251367 A JP S63251367A JP 62084874 A JP62084874 A JP 62084874A JP 8487487 A JP8487487 A JP 8487487A JP S63251367 A JPS63251367 A JP S63251367A
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JP
Japan
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gear
steering
shaft
electric motor
clutch
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JP62084874A
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English (en)
Inventor
Koichi Maezawa
前沢 孝一
Naoyuki Tanaka
直行 田中
Yozo Nakamura
中村 庸藏
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、電動パワーステアリング装置に係り、特に、
電動機および減速機部の車への取付性向上に好適な電動
パワーステアリング装置に関するものである。
[従来の技術] 従来の電動パワーステアリング装置は、例えば特開昭5
9−63265号公報記載のように、操舵シャフト、電
動機、減速機、トルク検出手段、制御手段で構成されて
いる。当該技術は、電動パワーステアリング装置の第1
の目的として、取付スペースの確保が容易なことをあげ
ている。
しかし、その実施例では減速機として平行軸歯車の2段
式減速機を使用しており、その減速様の占めるスペース
は大きくなっている。
従来の油圧式パワーステアリング装置と同等のアシスト
力を電動式パワーステアリング装置で得ようとすると、
減速機出力軸のトルクは5 kg−m程度となり、耐久
性能を確保するため歯車が大きくなり、平行軸歯車にす
ると減速機が非常に大きくなってしまう。
また、他の例として、特開昭57−47251号公報記
載の電機式動力操舵装置がある。
その実施例では、操向ギヤ装置の下部にモータを配置す
る構造となっているが、先に述べたように油圧式と同等
のアシスト力を得るためには、モータに大きな出力が要
求され、モータが大形化し、取付スペースが確保できな
い恐れがあった。
すなわち、最大アシスト力発生時にハンドルの転舵を1
秒間に1回転する速度で行うとすると、この速度に追従
させるためにはモータの出力は、効率を考慮して、およ
そ4. OOW必要となり、この容量の直流サーボモー
タの大きさは、カタログによれば、およそ直径100m
m、長さ250 nn+となる。
このことは、特開昭59−63265号公報記載の実施
例に示された直流サーボモータについても同様であり、
モータおよび減速機が大きくなって、車室あるいはエン
ジンルーム内に収納するのが難かしいものであった。
[発明が解決しようとする問題点コ 上記のように従来技術では、電動パワーステアリング装
置の、車体への搭載性について配慮されていないため、
現在油圧式パワーステアリング装置を搭載している車体
に電動パワーステアリング装置を搭載するためには、車
体の大幅な改造が必要となり、多大のコストを要すると
いう問題があった・ また、上記の従来技術では、歯車減速機のバツクラツシ
について何ら言及されていないが、歯車減速機にバツク
ラツシがあった場合は、運転者のハンドル操作に対する
アシスト力に遅れが生じ、ハンドル切り返し時にハンチ
ングを起こす危険性もあるなどの不具合点があり、バツ
クラツシは極力小さくする必要がある。
さらに、従来技術では、電動機の電機子軸と操舵軸系と
は機械的に剛に取付けられているが、このような構成で
は、制御系あるいは電気系等の故障などシステムダウン
により電動機が自刃回転しなくなった場合に、運転者は
操舵時に電機子軸および減速機部の慣性負荷も駆動しな
ければならず、多大な労力を必要とするだけでなく車体
の走行安定性を確保する上でも重大な問題点となってい
た。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになさ
れたもので、エンジンルーム、車室内の種々の機器との
干渉を回避でき、コンパクトで取付性が良く、操作性が
良く、かつシステムダウン時の手動対応の可能な電動パ
ワーステアリング装置を提供することを、その目的とす
るものである。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明に係る電動パワース
テアリング装置の構成は、操舵軸系の操舵トルクを検出
するトルク検出手段と、このトルク検出手段の出力信号
に応じて駆動される電動機と、この電動機の回転力を操
舵軸系に伝達するための減速機部とを有する電動パワー
ステアリング装置において、前記電動機を、前記操向ギ
ヤ部における操舵軸系に対して車輪軸系の反対側に位置
せしめ、前記減速機部が、前記操舵軸系に連結された大
歯車と前記電動機の電機子軸に直結された小歯車とによ
り食い違い軸歯車を構成するようにしたものである。
また、操舵軸系には、操舵軸系の手動時に、電動機の電
動機子および減速機部の慣性負荷を解除しつるトルクワ
ンウェイクラッチを設けたものである。
より詳しくは、第2図および第3図を参照して説明する
第3図は、自動車を前方から見た一般的なステアリング
装置の略示構成図である。
ハンドル1をまねずことにより、操舵軸系である第1操
舵軸2−1.第2操舵軸2−2を経てピニオン軸3を回
し、ピニオン4とかみあうラック5を軸方向に移動させ
、車輪軸系であるラック軸6を経て車輪であるタイヤ(
図示せず)の向きを変えるようになっている。
第2図は、本発明の一実施例を示す電動パワーステアリ
ング装置の略示構成図である。
第2操舵軸2−2とピニオン4との間の第3操舵軸15
ないしピニオン軸3部にクラッチ10を設け、電動機8
、減速機9を備えて電動パワーステアリング装置を構成
している。
前述の3つの問題点を解決する手段として、本発明では
、まず減速機9を食い違い軸歯車構成とし、小歯車の軸
線すなわち電動機8の軸心を、ピニオン軸3中心線に対
しラック軸6と反対方向に位置させた。このことにより
、電動機8は、ラック軸6とほぼ平行に、かつ車体から
見るとラック軸6のわずか上方に位置することとなり、
車体への搭載性が大幅に向上する。
実施例で詳細を後述する第1図では、食い違い軸歯車の
例として、一般的に用いられている軸交叉角90°のス
ピロイド歯車を図示しているために、ラック軸6と電動
機8軸心とは平行となっていないが、これは、対象とす
る操舵装置のラック軸6とピニオン軸3との交叉角に合
わせて設計すれば平行にすることができ、そのような場
合の例を後述する第9図に示している。
なお、スピロイド歯車は、ハイポイド形のかさ歯車に似
ているが作動状態はウオーム歯車に近いもので斜めの軸
を連結するのに好適であり、「スピロイド」は、イリノ
イ ツール ワークス社(Illinois Tool
 Works)の商品名である。
次に、バツクラツシ除去については、スピロイド、ハイ
ポイド等の少なくとも一方がかさ形のピッチ面をもつ歯
車の場合は、かみあう歯車のいずれか一方の軸心を前後
に移動させることによりバツクラツシの調整が可能とな
り、ねじ歯車の場合は中心距離を変化させることにより
可能となる。
さらに、電動機8が自刃回転しない場合の慣性負荷を除
去する手段としては、電動機8側からのトルクはピニオ
ン軸3へ伝達されるが、ピニオン軸3から電動機8への
トルク伝達はしゃ断されるトルクワンウェイクラッチを
装着することで達成される。
トルクワンウェイクラッチの構成を第7図を参照して説
明する。
第7図は、クラッチ部分の正面図である。
第7図に示すクラッチは、食い違い軸歯車の大歯車を一
体形成したクラッチアウタ21の内周溝と、ピニオン軸
3に直結したクラッチインナ17の外周とで複数個のく
さび状空間を形成している。
リテイナ23は、その周囲にわずかの隙間を有して複数
個のローラ22を収納するように複数個の溝が形成され
ている。リテイナ23の外周部には半円断面の溝が形成
され、その溝に断面形状が円である円弧状のはね@24
が挿入されている。
このリテイナ23をクラッチアウタ21とクラッチイン
ナ17との間に入れ、ばね輪24の端部は固定されたケ
ース29に回転止めピン25で係止するようになってい
る。
その作用については後述する。
[作用] 食い違い歯車を用い、前述のような配置とじたことによ
り、車体から見て電動機8はラック軸6のわずか上方に
、ラック軸6とほぼ平行に取付けられる。したがって、
従来の油圧式パワーステアリング装置において、油圧配
管のために空けであるスペースを少し広げるだけで電動
機を収納可能となる。
また、バツクラツシの調整については、実施例の説明の
なかで後述する。
つぎに、トルクワンウェイクラッチの作用について、第
7図を参照して説明する。
減速機9が作動し、クラッチアウタ21が回転すると、
ばね輪24が停止しているので摩擦結合しているリテイ
ナ23も瞬間的には停止しており、ローラ22は相対的
にくさび状空間の、クラッチアウタ21の回転方向と逆
側の面に食い込み、クラッチインナ17にトルクを伝達
する。
クラッチアウタ21が逆回転したときも同様な作用で正
回転と逆の面にローラ22が食いつきクラッチインナ1
7にトルクを伝達する。
次に、クラッチインナ17が回転したときは、リテイナ
23はバネ輪24がケースに係止されているためバネ輪
24の摩擦力により、相対的にクラッチインナ17の回
転方向と逆方向に力を受はローラ22は転り滑りをしな
がら溝からはずれ、クラッチインナ17は空転する。逆
方向にクラッチインナが回転しても同様の作用で空転す
る。
このような作用により、クラッチインナ17に連結して
いる操舵軸系のハンドル1を回転してもトルクはピニオ
ン軸3に伝わり、クラッチインナ17は空転し、大歯車
、小歯車、電機子軸にはトルクが伝達せず、電動機8の
無運転時にも手動により操舵することができる。
[実施例] 以下、本発明の各実施例を第1図、第2図および第4図
ないし第9図を参照して説明する。
第1図は、本発明の一実施例に係る電動パワーステアリ
ング装置の縦断面図、第4図は、第1図のA−A矢視拡
大断面図、第5図は、第1図のクラッチ部を示す部分拡
大図、第6図は、第5図のI−I矢視断面図、第7図は
、クラッチ部分の正面図、第8図は、第7図の部分拡大
図である。
図において、3は、操舵軸系の第3操舵!11115に
直結するピニオン軸、4はピニオン、5は、ピニオン4
にかみあうラック、6は、車輪軸系に係るラック軸であ
り、第1図に2点鎖線で示すように操向ギヤ部11が構
成されている。
第1図に2点鎖線で示す7は、操舵軸系の操舵トルクを
検出するトルク検出機である。このトルク検出器7は1
手動によりハンドル1にトルクが加えられると、トーシ
ョンバー12がねじれ、上部センサ13.下部センサ1
4が軸のねじれ量を検出するように構成されている。
なお、トルクにより生じる軸のねじれをコンデンサの静
電容量変化に変換してトルクを検出するトルク検出器に
ついては、特願昭61−210895号に詳しく記載さ
れているので、その説明を省略する。
第1図に2点鎖線で示す8は、トルク検出器7の出力信
号に応じて正、逆転をする電動機、9は、電動機8の回
転を減速する減速機部で、この減速機部9は、ピニオン
軸3側に連結されたスピロイド歯車の大歯車20と前記
電動機8の電動機子軸18に直結されたスピロイド歯車
の小歯車19とにより食い違い軸歯車を構成している。
電動機8は、第4図に示すように、ピニオン軸4に対し
てラック軸6の反対側に位置しており、電動機8および
減速機部9が、ラック軸6の近傍で、かつ干渉すること
がないよう間隔を保って配設されている。
第1図に2点鎖線で示す10は、減速機部9とピニオン
軸3との間に介在して操舵トルクの着脱を行うクラッチ
手段に係るトルクワンウェイクラッチで、このトルクワ
ンウェイクラッチを構成する複数個のローラ22は、前
記減速機部9の出力側である大歯車20に内蔵されるよ
うに構成されている。すなわち、17は、ピニオン軸3
に固定されたクラッチインナ、21は、前記大歯車20
を一体形成したクラッチアウタ、22は、クラッチアウ
タ21内周とクラッチインナ17外周との間に収納され
た複数個のローラ、23は、これらローラ22を収納す
るリテイナ、24はばね輪、25は回転止めピンである
トーションバー12の上部は、第3操舵軸15にピン3
4で固定されており、下部はピニオン軸3にピン35で
固定されている。上部センサ13はトーションバー12
の上部に一体となっているつぼ16に固着しており、下
部センサ14はピニオン軸3の端部にあるクラッチイン
ナ17の側面に固着している。したがって、トーション
バー12のねじれ角だけセンサの位相がずれ、上部セン
サ13.下部センサ14間の静電容量が変化してトルク
が検出できる。
第3操舵軸15の下端は、第6図に示すように、クラッ
チインナ17に対し一定の位相角だけ回転できるように
円周方向に隙間がある。トーションバー12が一定のね
じれ角だけねじれるとクラッチインナ17の円周溝に接
面しそれ以上ねじれなくなる。このとき、第3操舵軸1
5とピニオン軸3とは機械的に係合されトルクが伝達さ
れる。そして、このとき、電動機8は最大トルクを発生
するように図示しない制御部から指令され制御される。
ハンドル1による操作トルクが小さくて円周溝に接面し
ない場合はトーションバー12のねじれ角に比例したト
ルクを電動機8が発生するように制御され、操作トルク
をアシストする。制御部の指令により電動機8が回転す
ると、電動機8の電機子軸18の端部に一体的に形成さ
れた小歯車19が回転し、これにかみあう大歯車20に
より減速される。この大歯車20はクラッチアウタ21
と一体に形成されている。大歯車20に働く負荷は、第
5図に示すように、ピニオン軸3におけるすべり軸受3
6、スラストメタル37で受けるようになっている。
第7図にクラッチ部の構成を示す。
クラッチアウタ21には複数個の内周溝が形設されてお
り、このクラッチアウタ21の内周溝とクラッチインナ
17との間には複数個のローラ22が配置されている。
電動機8が回転し、小歯車19、大歯車2oを経てクラ
ッチアウタ21が第7図の矢印の方向に15一 回転すると、リテイナ23は固定止めピン25、バネ輪
24を介して瞬間的には停止しているので、クラッチア
ウタ21のカム曲線である左側の円弧26とクラッチイ
ンナ17とで形成されるくさび状空間にローラ22が押
し込まれ、トルクがクラッチインナ17に伝達され、ク
ラッチインナ17は破線で示した矢印方向に回転する。
リテイナ23もクラッチアウタ21とともに回転する。
バネ輪24は回転を拘束されているので、リテイナ23
の外周との間で滑っている。
電動機8が逆回転すると、リテイナ23には、はね@2
4よりクラッチアウタの回転方向とは逆向きの摩擦力が
働くため、ローラ22はくさび空間より脱し、反対側の
円弧27とクラッチインナ17とが形成するくさび空間
に食いつき、トルクがクラッチインナ17に伝達される
本実施例では、クラッチアウタ21の内周溝のカム曲線
は、同一円周上の異なる点に中心のある2つの等しい半
径をもつ、加工の容易な円弧の連なりで形成される。
このようなりラッチでは、正回転、逆回転の移向時に人
、出力軸間に多少のガタを生じることがあるが、カム曲
線を円弧にすることによって、その円弧中心を適切に決
めれば、そのガタ量を調整することができる。
第8図にクラッチの部分拡大図を示す。
ローラ22は、クラッチアウタ21.クラッチインナ1
7のa点、b点に接触している。クラッチインナ17の
半径を○□b=t、ローラ22の半径を02b=02a
=s、カム曲線の円弧半径をo4a=r、010.+0
4a=uとする。
ローラ22が、クラッチインナ17.クラッチアウタ2
1に食いつくか否かは摩擦係数によって決まる。摩擦力
が接線方向分力より大きければ接触点で滑らないことか
ら、下記(1)式が必要条件である。
μ)tanα・・・・・・・・・(1)ここに α:く
さび角 第8図において、10工0204=2αとなり、αは下
記(2)式で表わすことができるから(1)式を満足す
るようにそれぞれの半径を決める。
また、強度上からもそれぞれの半径が決まり、両者を満
足する値を採用する。
クラッチの入出力軸間の回転方向のガタ、すなわちバツ
クラツシ角はカム曲線が1円弧(半径r)の場合は非常
に大きくなり電動パワーステアリングには適さない。
本実施例は、第8図に示したように、円弧中心が0..
05の2円弧を連らねた曲線をカム曲線とした。2円弧
の中心O1,○6.の0□となす角104o1o5をγ
とすると、この場合のバツクラツシ角(β)は/a○1
cであり下記(3)式で表わされる。
β=2(θ+W)−γ ・・・・・(3)ここで、 (k=s+r+s1〒2−’s  (r+s ) co
sO)したがって、γを適切に選ぶことによりバツクラ
ツシ角βをかえることができ、小さな量とする□ こと
ができる。
なお、他の例として半径rの1円弧カム曲線をもつ2つ
のクラッチアウタを位相角βだけずらして一体化するこ
とにより、同様の効果を有するクラッチとなる。位相角
βを調整後に固定できるようにすれば、回転方向ガタ角
は自由に調整することができる。
クラッチインナ17に伝達されたトルクは、ピニオン軸
3を経てピニオン4に伝わり、ラック軸6に動力を与え
、図示していないリンクを経て、図示していないタイヤ
の向きを変える。
電動パワーステアリング装置がシステムダウンして電動
機8が回転しないときは、ハンドル1のトルクは第3操
舵軸15を経てピニオン軸3に伝わる。クラッチインナ
17は空転するのみでクラッチアウタ21は停止してお
り、減速機9および電機子軸18の慣性負荷は解除でき
る。
次に、減速機部9の食い違い軸歯車のバラクラツシにつ
いて第1図を参照して説明する。
本実施例は、第1図に示すように、減速機としてスピロ
イド歯車を使用している。スピロイド歯車の小歯車19
は、歯厚寸法が歯すじ方向に直線的に変化しているため
、小歯車19を軸方向に移動することによってバツクラ
ツシ量を調整できる。
電機子軸18を支持している軸受28およびケース29
と、電動機ケース30との間にシム41を挿入すること
によってバツクラツシ量の調整ができる。
また、大歯車20を軸方向に移動することによってバツ
クラツシ量を調整できる。
上部ケース33にねじ込まれるナツト31で軸受32を
押すことにより、第3操舵軸15、ピニオン軸3を軸方
向に移動させ、大歯車20.小歯車19間のバツクラツ
シを調整する。ピニオン軸3の下端にはねじが切られて
おり、ナツト38で軸受40をしめつけ、袋ナツト39
で軸受40のアウタレースを押しながらケース29につ
めつける。
小歯車19側にも同様な方法でバツクラツシ量の調整が
できる。シム41に変え弾性材を軸受28のアウタレー
スに挿入し、電動機上部ケース42を上部ケース33と
同様の構造にしてナツトで軸受43のアウタレースを押
すことにより電機子軸18が軸方向に移動してバツクラ
ツシ量の調整ができる。
本実施例のパワーステアリング装置によれば、下記のよ
うな効果がある。
すなわち、自動車への取付性が良く、バツクラツシ調整
可能な、システムダウン時にも対応できる応答性、信頼
性の高い電動パワーステアリング装置を提供することが
できる。
従来の電動パワーステアリング装置では、電動機の大き
さについての配慮が少なかった。第2図において第1操
舵軸2−1.第2操舵軸2−2近傍は車室に近く、足ま
わりのスペース確保を考えると、ここへ電動パワーステ
アリングを配置することは難しく第3操舵軸15近傍に
配置することになり、電動機8とラック軸6との平行性
が不可避であり、食違い軸歯車を使用した本実施例の構
成は、電動パワーステアリング装置として最適といえよ
う。
また、バツクラツシ調整可能な減速機も従来の電動パワ
ーステアリング装置には見られないもので、ハンドル操
作性の向上を図ることができる。
さらに、電動パワーステアリング装置の場合、電動機、
減速機が回転伝達系へ新たに入ってくるので手動のみの
ハンドル操作の場合、余分の慣性負荷が解除されないと
、ハンドル操作ができず事故発生の恐れもある。通常、
減速機および電機子軸の操舵軸系換算の慣性モーメント
は、ハンドルのみの慣性モーメントより大きく、2倍以
上の重さとなり、操作性をそこなうものである。
しかし、本実施例によれば、操舵軸系の手動時にトルク
ワンウェイクラッチの機能により、減速機および電機子
軸の慣性負荷を解除することができ、装置のシステムダ
ウン時に手動対応が可能である。
またさらに、従来の油圧式パワーステアリング装置では
、タイヤ反力の一部でシリンダ内の油をタンクに戻さな
ければならないため、復元力が悪くなっていた。ここで
復元性とは、車がカーブを曲るためにハンドルを切った
のち、タイヤ反力によりハンドルが自然に元に戻る性質
をいう。
一般に電動式にすれば、制御方式を工夫することによっ
て、この復元性をもたせることができるがコストが高く
なる。
これに対して、本実施例の電動パワーステリアング装置
のようにトルクワンウェイクラッチを備えたものでは、
車がカーブを回ったのちハンドルを手放しすれば、トル
ク検出器がトルクを感知しないので電動機は作動せず、
マニアルステアリングの状態になり復元性が確保できる
次に、本発明の他の実施例を第9図を参照して説明する
第9図は、本発明の他の実施例に係る電動パワーステリ
アング装置の要部を示す縦断面図である。
第9図に示す実施例が第1図に示した先の実施例と相違
するところは、電動機8の配置方向であり、他は先の実
施例と同等のものである。
第1図の先の実施例では、減速機部9の食い違い軸歯車
として軸交叉角90″のスピロイド歯車を用いたので、
ラック軸6と電動機8の軸心とは平行となっていなかっ
た。
第9図の実施例では、食い違い軸歯車を構成する小歯車
19Aおよび大歯車20Aの軸交叉角ε(ピニオン軸3
の軸心Yと電動機8の軸心X2とのなす角に相当)を、
ピニオン軸3とラック軸6との交叉角(軸心Yと軸心X
□とのなす角)εに合わせて、軸交叉角60〜90°の
スピロイド歯車を用いたものである。
これによって、電動機8の軸心X2は、ピニオン軸3に
対してラック軸6の反対側に、当該ラック軸6の軸心X
工にほぼ平行に位置し、かつ、車体から見るとラック軸
6のわずか上方に位置することになり車体への搭載性が
大幅に向上するものである。
このように、第9図の実施例では、先の実施例と同様の
効果が期待される。
なお、前述の各実施例では、食い違い軸歯車にスピロイ
ド歯車を用いたが、ヘリコン歯車、ハイポイド歯車等を
用いてもよいし、ねじ歯車によって所期の目的を達成す
ることも可能である。
ねじ歯車は、軸交叉角がそれぞれのねじれ角を変えるこ
とによって任意に得られるので、電動機の軸心とラック
軸とを平行にすることができる。
また、電動機の軸心とラック軸とを平行にするために、
先の第1図における電動機8と小歯車19との間にユニ
バーサルジョイン1〜あるいはギヤカップリングを介在
させてもよい。
なお、電動パワーステアリング装置の減速比はおよそ5
〜20であり、前述の食い違い軸歯車の効率はおよそ8
5〜95%であって、2段減速の平行軸歯車、遊星歯車
装置と同程度であるから問題はない。
さらに、前述の実施例では、トルク検出器として静電容
量式のものを説明したが、このほか歪ゲージ式などのト
ルク検出器でもよい。
[発明の効果] 以上述べたように、本実施例によれは、エンジンルーム
、車室内の種々の機器との干渉を回避でき、コンパクト
で取付性が良く、操作性が良く、かつシステムダウン時
の手動対応の可能な電動パワーステアリング装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例に係る電動パワーステアリ
ング装置の縦断面図、第2図は、本発明の一実施例を示
す電動パワーステアリング装置の略示構成図、第3図は
、一般的なステアリング装置の略示構成図、第4図は、
第1図のA−A矢視拡大断面図、第5図は、第1図のク
ラッチ部を示す部分拡大図、第6図は、第5図のI−I
矢視断面図、第7図は、クラッチ部分の正面図、第8図
は、第7図の部分拡大図、第9図は、本発明の他の実施
例に係る電動パワーステアリング装置の要部を示す縦断
面図である。 3・・・ピニオン軸、6・・・ラック軸、7・・・トル
ク検出器、8・・・電動機、9・・・減速機部、10・
・・トルクワンウェイクラッチ、11・・・操向ギヤ部
、12・・・トーションバー、13・・・上部センサ、
14・・・下部センサ、15・・・第3操舵軸、17・
・・クラッチインナ、18・・・電機子軸、19,19
A・・・小歯車、20.2OA・・・大歯車、21・・
・クラッチアウタ、22・・・ローラ、23・・・リテ
イナ、24・・・ばね輪、25・・・回転止めピン。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、操舵軸系と車輪軸系とを連結する操向ギヤ部と、操
    舵軸系の操舵トルクを検出するトルク検出手段と、この
    トルク検出手段の出力信号に応じて駆動される電動機と
    、この電動機の回転力を操舵軸系に伝達するための減速
    機部とを有する電動パワーステアリング装置において、
    前記電動機を、前記操向ギヤ部における操舵軸系に対し
    て車輪軸系の反対側に位置せしめ、前記減速機部が、前
    記操舵軸系に連結された大歯車と前記電動機の電機子軸
    に直結された小歯車とにより食い違い軸歯車を構成する
    ようにしたことを特徴とする電動パワーステアリング装
    置。 2、特許請求の範囲第1項記載のものにおいて、電動機
    の軸心は、操舵軸系に係るピニオン軸に対して車輪軸系
    に係るラック軸の反対側に、当該ラック軸にほぼ平行に
    位置したことを特徴とする電動パワーステアリング装置
    。 3、特許請求の範囲第1項記載のものにおいて、減速機
    部の出力側の操舵軸系に、操舵トルクの着脱を行うため
    のクラッチ手段を設けたことを特徴とする電動パワース
    テアリング装置。 4、特許請求の範囲第3項記載のものにおいて、クラッ
    チ手段は、操舵軸系の手動時に、電動機の電機子軸およ
    び減速機部の慣性負荷を解除しうるトルクワンウェイク
    ラッチとしたことを特徴とする電動パワーステアリング
    装置。 5、特許請求の範囲第4項記載のものにおいて、トルク
    ワンウェイクラッチは、食い違い軸歯車の大歯車を一体
    形成したクラッチアウタと、操舵軸系に直結されたクラ
    ッチインナと、前記クラッチアウタ内周と前記クラッチ
    インナ外周との間に、当該クラットアウタの内周面のカ
    ム曲線よりなるくさび空間を介して収納された複数個の
    ローラと、このローラを収納し回転止め手段を有するリ
    テイナとからなることを特徴とする電動パワーステアリ
    ング装置。 6、特許請求の範囲第5項記載のものにおいて、クラッ
    チアウタの内周面のカム曲線は、同一円周上の異なる点
    に中心のある2つの等しい半径をもつ円弧を連ねて形成
    したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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