JPS6324207Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、電灯線、動力線、電話線等の電線
を引込むための引込柱の防水パツキン装置に関す
るものである。

〔背景技術〕

従来、電線を家屋に引込むために家屋の外壁面
に取付けた取付具で電線を引込み、また壁面にメ
ータ類等を取付けていたために建物の外観を損な
つていた。そのため、第１図に示すような引込柱
１が広く使用されるようになつた。この引込柱１
は庭等に立てられ、動力線２、電灯線３および電
話線４をそれぞれ上部より引込み、地中埋設配管
７を通つて建物８内の分電盤５や電話保安器６に
電線を接続するようにしたものである。また、引
込柱１には内部に電力量計等が収容されたメータ
ーボツクス９が取付けられ、このメーターボツク
ス９前面に取付けた窓１０から検針を行なうこと
ができるようにしていた。このため、従来のよう
に建物８の外壁に電線の取付金具やメータ類を取
付ける必要がないので、建物の外観が向上すると
いう利点がある。

ところが、第１図に示すように、メーターボツ
クス９は引込柱１の適宜な高さにバンド１１等に
より裏面で固定され、引込柱１内を挿通した電線
１２をその適宜な部位で外部に取出しメーターボ
ツクス９内に引込んでいたために、引込柱１の外
観が悪くなるという欠点があつた。

そのため、引込柱１とメーターボツクス９の裏
面との各対向面にそれぞれ孔を設け、これらの孔
の間に第２図に示すような防水パツキン装置１３
を取付け、このパツキン装置の筒状連結部１４内
に引込柱１の孔から引出した電線を挿通させメー
ターボツクス９内に引込むことが提案された。こ
のようにすると、引込柱１からメーターボツクス
９に入る電線１２が外部から見えなくなるが、前
記パツキン装置１３では、メーターボツクス９や
引込柱１内に雨水が侵入するという致命的な欠点
があつた。

すなわち、第３図に示すように、筒状連結部１
４を引込柱１とメーターボツクス９の間に介在さ
せ両端をそれらの孔１５，１６にそれぞれ挿入
し、メーターボツクス９を引込柱１へバンドの締
付けによつて固定したときに、その押圧力で連結
部１４の外周面に設けた弾性パツキン部１７が第
３図に矢印Ａで示すように引込柱１の外周に沿つ
て外方に逃げ引込柱１の外面に密着しなくなると
ともに、メーターボツクス９とパツキン部１７と
の間に隙間ができ、雨水が矢印Ｂで示すようにメ
ーターボツクス９内に侵入するという問題があつ
た。

〔考案の目的〕

この考案は、雨水の侵入を防止した引込柱の防
水パツキン装置を提供することを目的とする。

〔考案の開示〕

この考案の引込柱の防水パツキン装置は、上部
電線を引込んだ引込柱とこの引込柱に取付けたメ
ーターボツクスとの間に介在されこれらの互いに
対向する部位に設けたそれぞれの孔に両端が挿入
され電線挿通用の筒状連結部と、この連結部の外
周面から突設され、前記引込柱と対向する一面が
連結部から引込柱に向かつて延びる斜面で形成さ
れ、前記メーターボツクスと対向する他面がメー
ターボツクスとの対向面に沿つて形成された水平
断面略四辺形で構成されるとともに、前記引込柱
とメーターボツクスとの前記各孔の周囲の対向す
る外面間に挟着される弾性パツキン部とを備えた
ものである。

この考案の一実施例を第４図および第５図を参
照して説明する。なお、第１図ないし第３図と同
一部材については同一符号を付し、説明を省略す
る。

すなわち、第４図はこの実施例における筒状連
結部１８と弾性パツキン部１９とを一体に形成し
た防水パツキン装置２０を示しており、弾性パツ
キン部１９は連結部１８の外周面から突設した中
空構造となつており、引込柱１と対向する一面１
９ａが連結部１８から引込柱１に向かつて延びる
斜面で形成され、前記メーターボツクス９と対向
する他面１９ｂがメーターボツクス９との対向面
に沿つて形成された水平断面略四辺形で構成され
る。

第５図はその取付状態を示しており、筒状連結
部１８の両端を引込柱１およびメーターボツクス
９の各対向する孔１５，１６にそれぞれ挿入し、
内部に電線を挿通する。

このようにすると、メーターボツクス９の取付
け時に加わる押圧力によつてパツキン部１９は引
込柱１の外周面に強く押しつけられるが、引込柱
１側のパツキン部１９の一面１９ａは連結部１８
から引込柱１に向かつて延びる斜面で形成されて
いるので、従来のようにパツキン部が外方に逃げ
るのを防止し、逆に内方に押し込むようになり、
引込柱１の外周面に強く圧着される。そのため、
パツキン部１９の他面１９ｂとメーターボツクス
９裏面との間に隙間ができるのが防止され、全体
としてパツキン部１９は引込柱１とメーターボツ
クス９との間に押圧挾持されるので雨水等の侵入
を有効に防止できるのである。

この考案の他の実施例を第６図を参照して説明
する。すなわち、この防水パツキン装置は、第６
図に示すように筒状連結部１８′の外周面に厚肉
のゴム状弾性パツキン部１９′を一体に形成した
ものである。この場合も前述の実施例と同様に、
引込柱１へのメーターボツクス９の取付時に加わ
る矢印Ｃ方向の押圧力を受けて弾性パツキン部１
９′の引込柱１側の一面１９′ａが矢印Ｄ方向に押
し込まれ、引込柱１の外周面に強く圧着され、そ
の結果パツキン部１９′の他面１９′ｂとメーター
ボツクス９との間で隙間ができるのが防止され
る。

なお、これらの実施例では、筒状連結部１８，
１８′とパツキン部１９，１９′とをゴム等で一体
成形した場合について説明したが、連結部の外周
面にゴム等の弾性パツキン部を外装し固着するよ
うにしてもよい。

〔考案の効果〕

この考案によれば、引込柱とメーターボツクス
とにそれぞれ設けた電線取出し用および引込み用
孔から内部に雨水が侵入するを防止することがで
きるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の引込柱を示す説明図、第２図は
従来提案された防水パツキン装置の断面図、第３
図はその取付状態の断面図、第４図はこの考案の
一実施例の断面図、第５図はその取付状態の断面
図、第６図はこの考案の他の実施例の断面図であ
る。 １……引込柱、９……メーターボツクス、１２
……電線、１８……筒状連結部、１９……弾性パ
ツキン部、１９ａ……一面、１９ｂ……他面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上部より電線を引込んだ断面円形の引込柱とこ
   の引込柱に取付けたメーターボツクスとの間に介
   在され、これらの引込柱とメーターボツクスとの
   互いに対向する部位に設けたそれぞれの孔に両端
   が挿入された電線挿通用の筒状連結部と、 この連結部の外周面から突設され、前記引込柱
   と対向する一面が連結部から引込柱に向かつて延
   びる斜面で形成され、前記メーターボツクスと対
   向する他面がメーターボツクスとの対向面に沿つ
   て形成された水平断面略四辺形で構成されるとと
   もに、前記引込柱とメーターボツクスとの前記各
   孔の周囲の対向する外面間に挟着される弾性パツ
   キン部とを備えた引込柱の防水パツキン装置。