JPS6323804Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はデイスク駆動機構に関し、特にターン
テーブルと共にデイスクを挾持するデイスククラ
ンプ手段を有するデイスクプレーヤのデイスク駆
動機構に関する。

従来、例えばマグネツトによる吸引力を利用し
てターンテーブルと共にデイスクを挾持するデイ
スククランプ手段を有するデイスクプレーヤのデ
イスク駆動機構においては、特に起動時やデイス
クの回転数を急激に変化させるトリツクプレイ時
に該デイスクが上記ターンテーブルに対してスリ
ツプすることがあり、デイスクの再生に好ましく
ない影響を与えていた。

本考案の目的は、上記のようなスリツプが生じ
ない、即ちターンテーブルの回転に応じてデイス
クを確実に回転駆動し得るデイスク駆動機構を提
供することである。

本考案によるデイスク駆動機構は、回転力を付
与されるターンテーブルと、該ターンテーブルと
共にデイスクを挾持するデイスククランプ手段
と、該ターンテーブルに固設されてデイスクに接
触する可撓性摩擦部材とから成ることを特徴とす
る。

以下、本考案によるデイスク駆動機構の実施例
を第１図、第２図ａ，ｂ及び第３図を参照して説
明する。

図において、１はターンテーブルであり、この
ターンテーブル１は、駆動モータ２の出力軸３に
嵌着された略皿状のデイスク担持部材４と、出力
軸３の先端部に嵌着され且つリング状のマグネツ
ト５が固着され磁気回路を構成する磁性材料より
成る支持部材６と、デイスク担持部材４と支持部
材６との間に設けられて出力軸３に摺動自在に嵌
合する摺動部材７と、摺動部材７に第１図におけ
る上方に向う所定のバイアス力を付与するコイル
バネ８と、固定部材９によつてデイスク担持部材
４と同心的にデイスク担持部材４に固定されたカ
ツプバネ１０と、カツプバネ１０の外周部上面に
略々同心的に複数個配設され且つ固着されてカツ
プバネ１０と共に可撓性摩擦部材を構成するゴム
１１とにより構成されている。また、支持部材６
の回転中心には凹部６ａが設けられており、摺動
部材７の外周にはデイスク１２のセンタ孔１２ａ
と嵌合してデイスク１２の芯出しをするテーパー
部７ａが設けられている。１３はターンテーブル
１と共にデイスク１２を挾持するクランパであ
り、このクランパ１３にはリング状の磁性部材１
４が嵌着されており、その回転中心には支持部材
６の凹部６ａに嵌合可能な突起部１３ａが設けら
れている。この突起部１３ａは好ましくは非磁性
体より成り別部材によつて構成されても良い。

次に、上記したデイスク駆動機構の動作を説明
する。

まず、第１図に示される如く、摺動部材７のテ
ーパー部７ａにデイスク１２のセンタ孔１２ａを
嵌合させてデイスク１２をターンテーブル１上に
載置する。然る後、突起部１３ａを支持部材６の
凹部６ａに嵌合させつつクランパ１３をデイスク
１２上に載置する。すると、第３図に示されるよ
うにマグネツト５によつて磁性部材１４が吸引さ
れるのでデイスク１２はクランパ１３及び摺動部
材７と共にコイルバネ８によるバイアス力に抗し
てデイスク１２がデイスキ担持部材４に当接する
まで移動する。この移動の過程でデイスク１２は
ゴム１１に当接してカツプバネ１０を撓ませるの
で、デイスク１２がデイスク担持部材４に当接し
た状態においてはゴム１１はカツプバネ１０によ
つてデイスク１２に押圧されることとなる。

この状態でターンテーブル１が回転駆動される
のであるがゴム１１とデイスク１２との間には充
分なる摩擦力が働いているのでデイスク１２はタ
ーンテーブル１の回転に応じて確実に駆動される
のである。

クランパ１３を取りはずすことによつてデイス
ク１２及び摺動部材７がコイルバネ８によるバイ
アス力によつてクランプ前の状態に戻されると共
にゴム１１もカツプバネ１０の復元力によつて元
の状態に戻る。

尚、当該実施例のデイスク駆動機構において
は、ターンテーブル１上に板バネ１０を設け、該
板バネの自由端部に固着した摩擦係数大なるゴム
１１をデイスク１２に当接せしめる構成となつて
いる。このようにターンテーブルとゴムとの間に
板バネを介装したことにより、ゴムが常に均一な
力によつてデイスクに当接せしめられて該ゴムと
デイスクとの間には一定の摩擦力が生じ安定した
デイスク回転状態が得られる。

上述のように、本考案のデイスク駆動機構にお
いては、ターンテーブルに固設されてデイスクに
接触する可撓性摩擦部材を含んでいるので、起動
時やトリツクプレイ時のようにデイスクの回転数
を急激に変化させる場合にもデイスクがターンテ
ーブルに対してスリツプすることなく確実に駆動
されるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例のクランプ前の状態を
示す断面図、第２図ａ及びｂは第１図における可
撓性摩擦部材を示す平面図及び断面図、第３図は
クランプ状態を示す断面図である。 主要部分の符号の説明、１……ターンテーブ
ル、２……駆動モータ、５……マグネツト、１０
……カツプバネ、１１……ゴム、１２……デイス
ク、１３……クランパ、１４……磁性部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転力を付与されるターンテーブルと、前記タ
   ーンテーブルと共にデイスクを挾持するデイスク
   クランプ手段と、前記ターンテーブルに固設され
   て前記デイスクに接触する可撓性摩擦部材とから
   成り、前記可撓性摩擦部材は、可撓性を有する板
   バネと、前記板バネ上に前記ターンテーブルの回
   転軸を中心として略々同心的に配設且つ固着され
   た少なくとも２つの摩擦係数大なるゴムとから成
   ることを特徴とするデイスク駆動機構。