JPS63216818A

JPS63216818A - う蝕予防剤

Info

Publication number: JPS63216818A
Application number: JP5020487A
Authority: JP
Inventors: Hideaki Miyawaki; 宮脇　英昭; Izuru Yumoto; 出湯本
Original assignee: TAIYO KORYO KK
Current assignee: TAIYO KORYO KK
Priority date: 1987-03-06
Filing date: 1987-03-06
Publication date: 1988-09-09

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本発明はう１１１（虫歯）の形成に大きく関与している
ストレプトコッカス・ミュータンス（Ｓｔｒｅｐｔｏ−
ｃｏｃｅｕｓ　ｌｌ１ｕｔａｎｓ）に代表される口腔内
細菌に対して優れた抗菌活性を示し、且つ口腔内微生物
が関与するグルカン形成を抑制しうる、う蝕予防剤に関
する。

〈従来の技術〉従来、口腔内細菌の生育を抑制する不飽和脂肪酸のミュ
ータンス菌に対する抗菌活性に関しては、わずかにリノ
ール酸（ｃｉｓ−９，ｃｉｓ−１２−オクタジエン酸）
についての報告があるのみである〔食品工業。

５７〜６２（１９８４）及び特開昭５９−１７５４２６
号公報〕、このようなリノール酸は、大豆や綿実油等の
多くの植物油中にトリグリセリドとして存在する。

〈発明が解決しようとする問題点〉しかしながら、リノール酸の抗ミュータンス菌活性（最
低有効阻止濃度）は１０００　ｐｐ−程度であって低く
、う負菌の増殖を抑制する効果が極めて小さい。

〈発明の目的〉本発明の目的は、う餉菌であるストレプトコッカス・ミ
ュータンス菌の生育阻害に非常に有効で。

且つ歯垢の原因となるデキストラン（グルカン）形成抑
制にも有効なう蝕予防剤を提供することにある。

く問題点を解決するための手段〉本発明によれば、リノレイン酸、γ−リノレイン酸、ア
ラキドン酸、イコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン
酸からなる群より選択された高度不飽和脂肪酸の金属塩
の少なくとも一種を有効成分として含有することを特徴
とするう猶予防剤が提供される。

以下本発明につき更に詳細に説明する。

一般的にう蝕（虫歯）形成の原因としては歯質（Ｔｅｅ
ｔｈ）と基質（Ｓｕｂｓｔｒａｔｅ）とミュータンス菌
（Ｓｔ、ｍｕｔａｎｓ）とを挙げることができ、この３
つの要因が同時に存在するとき、うＩＩＩ（虫歯）が発
生するとされている。う蝕（虫歯）形成のメカニズムは
１例えば糖類の中で砂糖を基質（Ｓｕｂｓｔｒａｔｅ）
とした場合、この砂糖がミュータンス菌（Ｓｔ。

ｍｕｔａｎｓ）の産出するグルコシルトランスフェラー
ゼ（酵素）によって水に不溶性で粘着性のデキストラン
（グルカン）に変イピし、歯質（Ｔｅｅｔｈ）の表面に
歯垢を形成する。この歯垢の中では嫌気状態となり乳酸
菌等により醗酵が進み乳酸が生成してＰＨが低下し、こ
の乳酸が歯のエナメル質を脱灰しう負（虫歯）を形成す
るとされている。

従って、ストレプトコッカス・ミュータンス（Ｓｔ、ｍ
ｕｔａｎｓ）に代表される口腔内細菌の増殖を抑え歯垢
の形成を抑制することはう＠（虫歯）の形成を予防する
有効な方法である。

本発明者等は歯垢の原因となるデキストラン（グルカン
）の形成に大きく関与しているう細菌であるストレプト
コッカス・ミュータンス菌の生育を阻害する物質を探索
した結果、リノレイン酸、γ−リノレイン酸、アラキド
ン酸、イコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸から
なる群より選択された高度不飽和脂肪酸の金属塩の少な
くとも一種若しくは二種以上が非常に有効であることが
判明した。これらの化合物は既に人体に安全であること
が確認されている公知物質である。

本発明において使用できるリノレイン酸（ｃｉｓ−９゜
ｃｉｓ−１２及びｃｉｓ−１５−オクタデカトリエン酸
）は必須脂肪酸の一つで、亜麻仁油、えの油等の多くの
植物油中にトリグリセリドとして存在する。なお、必須
脂肪酸とは、生体の発育、増進及び健康維持のために必
須の脂肪酸であって、欠乏すると皮膚炎をおこす、従っ
て、必須脂肪酸を含有する脂肪を摂取して供給する必要
がある０本発明において使用できるγ−リノレイン酸（
ｃｉｓ−６，ｃｉｓ−９及びｃｉｓ−１２−オクタデカ
トリエン酸）は実用的な植物油として月見草の種子を供
給源として製造されており、更に最近バイオテクノロジ
ーの進歩により、糸状菌（Ｍｏｒｔｉｅｒｅｌｌａ　１
ｓａｂｅｌｌｉｎａ）の脂質から抽出法により製造でき
る。γ−リノレイン酸は今世紀最大の発見の一つといわ
れている生体の生理活性物質である、タイプ■のプロス
タグランジン及びトロンボキサンの前駆体脂肪酸として
注目されている１本発明で使用できるアラキドン酸（ｃ
ｉｓ−５。

ｃｉｓ−８，ｃｉｓ−１１及びｃｉｓ−１４−イコサテ
トラエン酸）も必須脂肪酸の一つであって、いわし油、
さっは油等の魚油中に存在する。また、ミドリ虫（Ｅｕ
ｇｌｅ園ａｇｒａｃｉｌｉｓ）の脂質中にも存在し、抽
出により得られる。このアラキドン酸もタイプ■のプロ
スタグランジン及びトロンボキサンの前駆体脂肪酸とし
て公知である。更に、本発明で使用できるイコサペンタ
エン酸（ｃｉｓ−５，ｃｉｓ−８，ｃｉｓ−１１，ｃｉ
ｓ−１４及びｃｉｓ−１７−イコサペンタエン酸）もい
わし油、さっは油等の魚油中に存在する。タイプ■のプ
ロスタグランジン及びトロンボキサンの前駆体脂肪酸と
して知られている０本発明において使用できるドコサヘ
キサエン酸（４，７，１０，１３，１６，１９−ｃｉｓ
−ドコサヘキサエン酸）は、同じくさば油、いわし油導
中にグリセライドとして存在する。血栓症、動脈硬化症
の治療及び予防に有益である。

本発明では、リノレイン酸、γ−リノレイン酸。

アラキドン酸、イコサペンタエン酸及びドコサヘキサエ
ン酸をアルカリ処理することにより金属塩とすることが
でき、この金属塩としては例えばナトリウム塩及びカリ
ウム塩等を好ましく挙げることができる。

本発明の高度不飽和脂肪酸の抗ミュータンス菌活性値は
２．５〜１０　ｐｐｍと極めて抑制効果が大きい。

本発明のう猶予防剤の投与形態としては口腔中で比較的
滞留時間の長い錠菓、チューインガム、キャンデー及び
トローチ等に配合させることによりその効果が期待でき
るほか、界面活性剤による抗菌活性の低下も殆ど無いの
で歯磨及びマウスウォッシュ等の口腔清浄剤に配合して
も使用できる。

その配合量は対象製品の形態、種類等によって必ずしも
一様でないが通常用いられる口腔用組成物中０．００１
〜１０重量％、好ましくは０．０１〜５重量％配合する
のが一般的であり、この配合にて有効にう翁予防効果を
発現する。

〈発明の効果〉本発明のう蝕予防剤はう動画の生育を有効に阻害するの
でその利用価値は高いものである。

〈処方例〉本発明のう蝕予防剤を配合した口腔用組成物の処方例を
下記に示す。

五友涯二よ常法に従い、以下に示す組成のチューインガムを調製し
た。

重量％ガムベース　　　　　　　　　３０粉糖　　　　　　　　　　　３５マルトース　　　　　　　　　１゜フルクトース　　　　　　　　　１゜水アメ　　　　　　　　　　　１５香料　　　　　　　　　　　　　１リノレイン酸ナトリウム　　　　０．１精製水　　　　　　　　　−」引１−一１００％笈左涯二主常法に従い、以下に示す組成のマウスウォッシュを調製
した。

量％エタノール　　　　　　　　　４５ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油（６０モル）　　　２グリセリン　　　　　　　　１５サッカリンナトリウム　　　　　０．１香料　　　　　
　　　　　　　　３ γ−リノレイン酸カリウム　　　０．２精製水　　　　　　　　　−」引１−−１００％恐功」Ｌ二１常法に従い、以下に示す組成のトローチを調製した。

重量％アラビヤガム　　　　　　　　　　　８マルトース　　
　　　　　　　　　３０フルクトース　　　　　　　　
　　　２０グルコース　　　　　　　　　　　　２０香
料　　　　　　　　　　　　　　　１イコサペンタエン
酸ナトリウム　　　０．１精製水　　　　　　　　　　
−一及皿一一１００％〈実施例〉以下に本発明につき抗菌活性効果を実施例により詳細に
説明する。

去１１上つ− ショ糖２ｗｔ％添加のハートインフュージョンブイヨン
の液体培地に５ｖｔ％−アルコール溶液とした試料を試
料濃度が０，００１ｗｔ％（１／１０００００濃度）と
なる様に添加し、これに前培養しておいたストレプトコ
ッカス・ミュータンス（Ｓｔｒｅｐｔｏｃｏｃｃｕｓｍ
ｕｔａｎｓ）３１２５００１株（血清型Ｃ）を白金耳に
より接種し、３７℃にて２４時間培養した０次に培養液
を攪拌し、沈澱物を分散させた後、５５０ｎｍにおける
吸光度（濁度）を測定し、ミュータンス菌によるグルカ
ン形成量をチェックした。又、グルカン形成時にミュー
タンス菌による糖発酵が生起し培地が酸性となることか
ら、培養液のｐＨも測定した。結果を表−１に示す。

尚、歯垢形成量は、コントロール（滅菌水）を１００％
とした場合の百分率で表わした。

表−１に示される様に、培地のｐＨ低下及びグルカン形
成は見られず、ミュータンス菌の生育を抑制するのに有
効であることが明白である。

失隨五二又実施例−１に於いて培地のｐＨの低下及びグルカン形成
が全く認められなかった表−１の化合物について、実施
例−１と同じ培地及び同じ方法で、試料化合物を希釈し
て抗菌性試験を実施し、各々化合物の最低有効抑制濃度
を測定した。最低有効抑制濃度試験の評価（判定）は、
実施例−１と同じく培地のｐＨの変化、及びグルカン形
成が全く認められなかったものは抗菌活性を有すると判
定し、その試験試料の最低有効濃度の逆数でもって抗ミ
ュータンス菌活性値とした。その結果を表−２に示す。

（以下余白）表−２より明らかなように、本発明の化合物はいずれも
高活性を示すことが明らかである。

Claims

【特許請求の範囲】１）リノレイン酸、γ−リノレイン酸、アラキドン酸、
イコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸からなる群
より選択された高度不飽和脂肪酸の金属塩の少なくとも
一種を有効成分として含有することを特徴とするう蝕予
防剤。２）前記高度不飽和脂肪酸の金属塩が、ナトリウム塩及
びカリウム塩からなる群より選択することを特徴とする
特許請求の範囲第１項記載のう蝕予防剤。