JPS63208793A - 原子炉配管の残留応力改善方法 - Google Patents

原子炉配管の残留応力改善方法

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JPS63208793A
JPS63208793A JP62041190A JP4119087A JPS63208793A JP S63208793 A JPS63208793 A JP S63208793A JP 62041190 A JP62041190 A JP 62041190A JP 4119087 A JP4119087 A JP 4119087A JP S63208793 A JPS63208793 A JP S63208793A
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melting
stress
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忠宏 梅本
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IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、原子炉配管の残留応ツノ改善方法に係り、特
に、沸騰水型原子炉における冷却水再循環系配管におけ
る二重管溶接部の残留応力改善方法に関するしのである
「従来の技術」 一般に、金属材料、例えば原子力や化学プラント等に多
用されているオーステナイト系ステンレス鋼等において
は、引っ張り応力と腐食因子とが共存する場合に、腐食
割れが急速に進行することが知られている。
従来、オーステナイト系ステンレス鋼管の残留応力を改
善する場合には、鋼管の中に冷却水を挿通させながら鋼
管を外側から誘導加熱して、鋼管壁の内外面に降伏点以
上の熱応力が生じる温度差を与え、鋼管の継ぎ目等の溶
接部付近の内面に、残留圧縮応力を発生させた状態とす
る応力改善方法が考えられている。
「発明が解決しようとする問題点」 しかしながら、このような方法は、オーステナイト系ス
テンレス鋼管が直管等の単純な形状である場合には適用
可能であるが、第3図等に示しているdl−騰水型原子
炉における冷却水再循環系2の人口ノズル4の例のよう
に、母管8の内面にサーマルスリーブ9の基部を溶接し
てなる二重管構造であると、母管8の板厚とサーマルス
リーブ9の基部とを合わせた厚さ寸法が、母管自身の厚
さ寸法より著しく大きくなるため、前述したように母管
8を誘導加熱した場合に、母管壁の温度分布が不均一に
なる現象や、温度差によって発生する応力の大きさや向
きが、目的とする値から外れる現象が発生すると考えら
れる。
また、二重管部を取り外して交換する場合には、原子炉
冷却水を二重管部の下部位置まで抜いてから、解体及び
良品の取り付は作業をしなければならず、補修工期が長
くなるという問題を生じる。
さらに、新しいサーマルスリーブ等と交換する処理を行
なっても、サーマルスリーブは、腐食因子でもある原子
炉冷却水と両面が接触した状態となっているとともに、
サーマルスリーブがオーステナイト系ステンレス鋼から
なるものである場合、サーマルスリーブの基部の溶接部
近傍には、溶接熱によって組織の一部が鋭敏化した状態
となっていると考えられるので、前述した残留応力改善
処理をサーマルスリーブの溶接継手の近傍で実施すると
、悪影響を及ぼしてしまうおそれもある。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決ずろこと
を目的とするものであり、サーマルスリーブの基部内面
における組織の改善と、残留応力改善とを相乗さけた状
態で行なうようにするとともに、原子炉運転開始後の定
期検査時等において、沸騰水型原子炉の冷却水再循環系
配管における二重管溶接部等の既設部分の補修作業を容
易に実施可能とするものである。
「問題点を解決するための手段」 本発明における原子炉配管の残留応力改善方法は、エル
ボ部に明けた穴から加熱装置を挿入して、二重管部にお
ける母管の内面に溶接されたサーマルスリーブの基部内
面を、小入熱加熱によって溶融状態とした後、エルボ部
の穴を閉塞するとともに、二重管部の中に冷却水を存在
させた状態として母管壁を加熱し、サーマルスリーブの
基部近傍における母管壁の内外面に、降伏点以上の熱応
力が生じる温度差を与えることにより実施するものであ
る。
「作用 」 二重管部の中に位置しているサーマルスリーブの内部を
気体雰囲気にするとともに、サーマルスリーブの延長線
上のエルボ部に穴を明けることによって、外部とサーマ
ルスリーブの内部とを連通させ、加熱装置を挿入可能な
状態とする。
このように、エルボ部に穴を明ける場合においては、サ
ーマルスリーブの内部が気体雰囲気とすればよく、サー
マルスリーブの回りに冷却水が存在してもよい。
また、サーマルスリーブの基部から先端方向にかけての
内面を、小入熱量に加熱して溶融状態とした後、自然放
置により冷却する。このときの溶融範囲は、サーマルス
リーブの基部近傍において母管内面の残留応力改善処理
を実施する場合に、残留応力改善処理がサーマルスリー
ブに与えろ影響を考慮して、サーマルスリーブ内面に付
与される応力が圧縮となる部分に設定する。
サーマルスリーブがオーステナイト系ステンレス鋼から
なるものであるとき、表面を溶融状態にして冷却固化さ
せると、再凝固した組織がデルタフェライトを含むよう
になるため、溶融作業の進行に伴って溶融箇所をずらし
たときに、引き続く溶融熱によって鋭敏化を受けること
がない。また、小入熱量とすることによって、サーマル
スリーブの外面側の温度上昇が抑制され、組織が鋭敏化
する等の熱影響部の発生を伴うことを避ける。
そして、エルボ部に明けた穴を閉塞した状態として、二
重管部の内部、サーマルスリーブの回り等に冷却水を送
り込む等、冷却水を存在させた状態としておいて、サー
マルスリーブの回りの母管壁を外側から誘導加熱し、サ
ーマルスリーブの基部近傍における母管壁の内外面に降
伏点以上の熱応力が生じる温度差を与えた後、自然放置
等により冷却する。
この残留応力改善処理によって、母管の内面に圧縮の応
力を付与し得るものとなるが、一方、サーマルスリーブ
の基部内面には、このような残留応力改善処理がなされ
ない部分、または引っ張り応力が残留する部分も生じる
可能性がある。しかし、この場合においても、サーマル
スリーブの基部内面は、前述した溶融処理によってフェ
ライトを含む組織とされているので、例えば引っ張り残
留応力と腐食因子とが両方存在するときでも、応力腐食
割れ等の現象が抑制される乙のである。
「実施例」 以下、本発明に係る原子炉配管の残留応力改善方法を、
沸騰水型原子炉の冷却水再循環系における入1]配管の
部分に適用した一実施例について、図面に基づいて説明
する。
図中、符号Iは原子炉圧力容器、符号2は冷却水再循環
系、符号3は冷却水再循環系2にお(」る原子炉冷却水
の人口配管(配管)、符号4は原子炉圧力容器Iに設け
られた人口ノズル(ノズル)、符号5は人口配管3の二
重管部、符号6は原子炉圧力容器1の外側でかつ二重管
部の延長線」二に位置している入口配管3のエルボ部、
符号7は入口ノズル4に接続されるセイフェンド、符号
8は人1」ノズル4及びセイフェンド7を含む主耐圧配
管である母管、符号9は母管8の内部に設けられる→ノ
”−マルスリーブ、符号IOは母管8とサーマルスリー
ブ9との間に形成される筒状中空部、符号11は母管8
を長さ方向に連結する突き合わU溶接部(溶接継手)、
符号12はサーマルスリーブ9の基部を母管8の内面に
取り付けている溶接継手、符号13は原子炉圧力容器1
を囲んでいろ生体遮蔽壁、符号14は入口配管3を引き
出すために生体遮蔽壁13に明けられている1′j通穴
、符号15は人口配管3と貫通穴14との間に挿入され
る着脱可能な移動遮蔽壁である。
また、符号16は外部とサーマルスリーブ9の内部とを
連通させるためにエルボ部6に明けられる作業穴(穴)
、符号17は例えばティグ溶接機やレーザビーム発生手
段等の加熱装置(表面溶融手段)で、回転駆動源を具備
しており、符号18は作業穴16から二重管部5に挿入
されろ回転軸で、加熱装置17の回転駆動源によって回
転させられ、符号19は加熱装置17からエネルギが供
給されるトーチ等の発熱部、符号20は高周波電流をコ
イルに流すことによって母管8の必要とする部分を表面
側から加熱するための誘導加熱手段、符号21は誘導加
熱手段20の作動時に前記筒状中空部10の中に冷却水
を噴出させて流水状態とするための給水ノズルである。
そして、第2図において、符号22は炉心、符号23は
制御棒駆動機構、符号24は制御棒、符号25は原子炉
冷却水を循環させるためのジJツトポンプ、符号2Gは
気水分離器、符号27は蒸気乾燥器、符号28は主蒸気
出口、符号29は給水入口、符号OLは運転時水位、符
号W’Lは補修時水位を示している。
まノこ、第5図において、母管8を構成している各部に
ついて、■の部分はステンレス鋼(SUS30・1 )
、■の部分は低合金鋼、■の部分はステンレスクラブト
、■の部分はステンレス肉盛溶接金属、溶接部11はス
テンレス溶接金属、サーマルスリーブ9はステンレスj
lill(SLIS304  )、溶接継手12の部分
はステンレス溶接金属から構成されており、各部の寸法
は、図示しである通りである。
なお、一部の仕様を列記すると、 サーマルスリーブの平均半径:134.6n+m→J°
−マルスリーブの厚さ:5.1mmである。
このように形成されている冷却水再循環系2の入口配管
3における二重管部5において、第3図ないし第5図に
示すように、サーマルスリーブ9の基部が溶接継手12
によって、母管8の内面に取り付けられている構造であ
ると、溶接継手12の形成時の溶接熱によって、溶接継
手12の近傍位置のオーステナイト組織の一部が鋭敏化
して、腐食発生が起こり易くなっている状態の鋭敏化域
1〜鋭敏化域111が発生し得ると考えられる。これら
鋭敏化域j〜鋭敏化域IIiのうし、母管側に位置して
いる鋭敏化域11の部分は、従来技術に準じた誘導加熱
による残留応力改善処理を施すことによって、応力改善
を行なうことかできるか、他の鋭敏化域1及び鋭敏化域
IIiの部分については、114述したサーマルスリー
ブ9の基部の影響と、筒状中空部10が狭あい部分とな
って冷却水が流れにくい状態となっていることとに基づ
いて、有効な残留応力改善処理を実施することができな
い場合ら有り得る。
そこで、鋭敏化域1を含むサーマルスリーブ基部の内面
について、母管内面の残留応力改善処理によってサーマ
ルスリーブ9の内面に付与される応力が圧縮となる部分
を予測して、この部分と溶接継手12との間に、第4図
に示すように溶融処理範囲りを設定し、エルボ部6に穴
を明けることによって、外部から加熱装置17を挿入し
て、範囲りの溶融処理を行ない、また、筒状中空部1゜
に而している鋭敏化域1iiの部分については、誘導加
熱時に強制対流を生じ易くする処理を必要に応じて併用
する。
以下、応力改善処理工程の順に説明する。該応力改善処
理工程にあっては、原子炉運転後、即ち、放射線被曝の
可能性のある雰囲気で、作業を実施する場合を想定して
いる。
[補修時水位の設定] 運転時水位OLを補修時水位WLまで下げて、冷却水再
循環系2の入口配管3の中を、ザイホン現象の消失等に
よって気体雰囲気にする。この場合において、筒状中空
部lOには、原子炉冷却水が入り込んだ状態となってい
るが、この状態で以下の作業が行なわれる。したがって
、補修時水位WLは可能な範囲で上方に位置するように
設定して、炉心22の水没状態を維持しながら、作業員
の被曝低減を図るものとする。
[エルボ部の穴明け] エルボ部6の外側管壁に、100mm程度の作業穴16
を明け、入口配管3の二重管部5に必要に応じてテレビ
カメラ等を挿入して、サーマルスリーブ9、溶接継手1
2の状態等を検査する。
[溶融処理範囲の設定] 応力改善処理を実施するにあたって、まず、溶融処理範
囲りを設定しておく。
第6図は、誘導加熱手段20を作動さけることによって
、サーマルスリーブ8の基部近傍に位置している母管壁
内面の残留応力改善処理を施す場合におけるFEM解析
モデル図を示している。第7図は、第6図のモデル図の
解析位置において、残留応力改善処理後に母管壁に発生
ずる軸方向の残留応力分布の検討結果を示している。
また、第7図において、応力分布曲線の数値と応力との
関係は、図の近傍に併記しである通りである。例えば数
値3は、その部分に対応する応力−20kg/ am”
 (圧縮残留応力)を表している。
負は圧縮残留応力、正は引っ張り残留応力を表すしので
ある。
これらの検討結果を補足説明すると、母管内面の残留応
力改善処理を実施することによって、単管となっている
部分(鋭敏化域iiの表面を含む部分)と、二重管部分
(鋭敏化域iiiの表面を含む部分)等との近傍の母管
壁の内面に、圧縮残留応力を付与した状態とすることが
できることを示しているとともに、一方、母管壁の残留
応力改善処理によって、サーマルスリーブ9の基部内面
には、鋭敏化域iの近傍に引っ張り応力が付与された状
態となることを示している。また、母管壁の残留応力改
善処理によって、サーマルスリーブ9の内面に生じる応
力は、先端方向に離れるにしたがって、引っ張り応力が
徐々に小さくなり、次いで、圧縮応力が付与された状態
となることが明らかである。
このような現象をふまえて、溶接継手12の近傍からサ
ーマルスリーブ9の先端方向に、第4図に示すような溶
融処理範囲りを設定する。該溶融処理範囲りは、理想的
には圧縮応力が付与される部分の中心までの距離(また
は応力が0となる部分までの距離)だけ、溶接継手12
から離間させるように設定する。
溶融処理範囲L (cm)は、第7図の検討結果等によ
り、次式(1)によって表すことができる。
1.0Ji−≦L≦3F・・・・・・(1)ただし aニスリーブ平均半径(cm) hニスリーブの厚さくcm) である。
また、第5図に示す仕様の二重金属管である場合、a 
=13.4Gcrn、 h =0.51cmとなってい
るから、 2.62≦L≦7. 8(i  (cm)が求められ、
この範囲内で実施するとよい。
[基部内面の溶融及び2相組織の形成]第3図に示すよ
うに、加熱装置17における発熱部19をサーマルスリ
ーブ9の中に挿入して、加熱装置17を作動させること
により、前述した溶融処理範囲!、の先端から(奥の方
から)基部に向けて、円周方向に溶融点を「らしながら
内面の溶融を行なう。また、この場合における入熱n1
は、サーマルスリーブ9がオーステナイト系ステンレス
鋼からなる乙のであるとき、表面を溶融状態にするとき
の熱伝達によって、サーマルスリーブ9の表面側(筒状
中空部lOに而した側)が鋭敏化温度、例えば550°
Cまで加熱されないように小入熱m Q (キロノユー
ル/cm)となる条件下で行なう。この入熱量Qは、 Q≦(15または15h’の小さい方)・・・・(2)
である。
前述したように、サーマルスリーブ9がオーステナイト
系ステンレス鋼からなるらのであるとき、表面を溶融状
態にして冷却固化さ仕た溶融化表面Wとすると、再凝固
した組織がデルタフェライトを含むようになるため、溶
融作業の進行に伴って溶融箇所を徐々にずらしたときに
、引き続く溶市熱によって鋭敏化を受けることがない。
また、小入熱’rl Qとすることによって、溶融状態
となっているときのサーマルスリーブ9の内面側が溶融
lAA度の高温、気体雰囲気となっている外面側が低温
状態となり、サーマルスリーブ9の外面(筒状中空部1
0に而した部分)の温度は550℃以下に押さえられろ
なお、サーマルスリーブ自身の壁について、先端方向の
溶融開始箇所の近傍には、小入熱に基づく鋭敏化域1v
が生じる可能性を有しているか、後工程の誘導加熱等に
よる残留応力改善処理により圧縮残留応力が付与される
か、あるいは応力0の状態に設定されることになる。
溶融処理範囲[7について、小入熱IQの条件下で溶融
状態とした後、自然放置により冷却4′ろと、溶融処理
範囲1.における内面が主としてフェライトを含む組織
、他の大部分の壁がオーステナイト組織となる。
[作業穴の閉塞] 基部内面の溶融処理後に、テレビカメラ等を挿入して、
サーマルスリーブ9、溶接継手12、溶融処理範囲りの
状態等を検査し、次いで、加熱装置17を取り外ずとと
らに、エルボ部6の作業穴16を閉塞状態とする。
[母管部への冷却水の供給] 次いで、原子炉冷却水を注入する等によって補修時水位
W Lを若干上昇させ、気体雰囲気となっている二重管
部5の内部に冷却水を充満させると、母管8とサーマル
スリーブ9との間に形成されろ筒状空間部10にも、冷
却水が満たされる。そして、母管8の加熱に先立って、
第4図の矢印で示すように冷却水に流れを生じさせてお
くことが望ましい。流れを生じさU・ておかない場合、
筒状空間部10が小さな間隙によって形成されていると
、筒状空間部10の中に存在している冷却水は、サーマ
ルスリーブ9の中に生じる水流によってほとんど干渉さ
れなく、自然対流を生じにくいので、滞留状態のまま維
持されてしまう場合があると考えられる。
[部分水流の発生] そこで、筒状空間部IOに細い給水ノズル21の先端を
挿入して、サーマルスリーブ9の基部、セイフェンド7
に向けて、筒状空間部10に満たされている冷却水の中
に、第3図の左向きの矢印で示すように、部分水流を噴
出させる。この部分水流は、サーマルスリーブ9の基部
に当たって広がるため、円周方向に沿う流水が形成され
る。
[1!1管壁部分の残留応力改善処理]母管壁の内面に
流水状態の冷却水を存6:さU′るとともに、生体遮蔽
壁13の部分における移動遮蔽壁15を移動あるいは取
り外して貫通穴14を開放し、第3図に示すように、母
管8の回りに誘導加熱コイルを巻回する等によって、誘
導加熱手段20を設置する。そして、加熱範囲を必要な
大きさに設定した誘導加熱手段20を作動させることに
より、母管壁に例えば200℃以上の温度差を与える。
次いで、誘導加熱手段20を停止させ、以下、自然放置
等により常温状態に戻すと、冷却時間の経過とともに、
二重金属管の各部は、はぼ均一な温度、例えば、冷却水
の温度(常Ifj、)に戻る。
このように常温に戻すことにより、面述したように、母
管壁の内面において、第4図に範囲M、Nで示す部分に
、圧縮の残留応力を付与した状態とすることができる。
母管壁の残留応力改善処理時におけるサーマルスリーブ
9への影響は、第7図において検討した通りであり、サ
ーマルスリーブ9の基部内面の一部には、引っ張りまた
は圧縮応力が付与される。
[改善処理後の基部近傍の状態1 母管壁の残留応力改善処理を実施した後のサーマルスリ
ーブ9の基部近傍には、サーマルスリーブ基部の内面に
おける溶融処理と、母管壁の残留応力改善処理との相乗
作用に基づく種々の現象が現れる。
サーマルスリーブ9の内表面における溶融処理範囲りで
は、内表面を溶融させることによって、フェライトを含
む組織とする改質処理を行なうことにより、溶融化表面
Wとなっているから、残留応力改善処理によって引っ張
り応力が付与された状態となっても、応力腐食割れの発
生ずる因子の一つ、鋭敏化オーステナイト組織の存在か
除去されて、応力腐食割れの発生その乙のが起こりにく
くなる。
この場合、前記溶融処理範囲りに位置している鋭敏化域
jの部分では、鋭敏化域1の発生の原因となっているク
ロム炭化物を溶融時に分解するとと乙に、フェライトを
含む組織に変換することになるので、サーマルスリーブ
基部の組織内外面側部の鋭敏化域iを除去することはで
きないものの、内表面及びそれに近い鋭敏化域1を消滅
させ、耐食性を向上させるしのとなる。
サーマルスリーブ基部における内表面は、溶融処理範囲
りにわたって、第4図に示すように溶融化表面Wとなり
、オーステナイト組織の上をフェライトを含む2相組織
で覆った状態となるので、機械的強度等を推持しながら
耐食性を向上させることができるものとなる。
また、溶融工程において、サーマルスリーブ9の基部内
面を範囲しにわたって溶融するので、内表面に応力腐食
割れの芽ともいうべき小欠陥が発生していたとしても、
溶融化表面Wとすることによってこれを消滅させること
になる。
残留応力改善処理時において、サーマルスリーブ90内
面からの溶融処理と、二重管部5の母管外面からの誘導
加熱とによって、改善作業が行なわれるため、人口配管
3におけるエルボ部6が、サーマルスリーブ9の延長線
上にあり、作業穴16から加熱装置17の発熱部19を
挿入できる作業条件であれば、応力腐食割れ対策を容易
に実施することができ、サーマルスリーブ9の交換等の
作業を必要としない。
サーマルスリーブ9の基部付は根、特に筒状中空部IO
の深<<びれている部分(クレビス部)は、機械力の集
中応力が発生し易い部分であるが、母管壁の残留応力改
善処理によって圧縮の残留応力を付与することができる
ので、二重管部5の以後の疲労強度が向上する。
サーマルスリーブ9の内面の溶融作業時に、小入熱量と
することにより、サーマルスリーブ9の外表面の温度上
昇を例えば550℃以下に抑制して、サーマルスリーブ
9の外表面や溶融処理範囲りの組織中における鋭敏化域
の発生を抑制するとと乙に、鋭敏化域が発生したとして
も板厚のごく一部に限定さけることができる。
また、サーマルスリーブ9の内面を溶融することによっ
て、溶融処理範囲りの先端近傍の組織中に鋭敏化域1v
が生じた場合でも、母管壁の残留応力改善処理を施すこ
とによって、その近傍の内表面に圧縮応力を付与した状
態とすることができるので、その後の応力腐食割れの発
生を抑制ずろものとなる。
なお、一実施例に代えて次のようにすることらできる。
(イ)サーマルスリーブ基部内面の溶融時に、溶融点を
基部から先端に向けて、円周方向に進行させて行くこと
(ロ)溶働点を管軸方向に進行さけろこと、また、溶融
点を往復移動させなから溶融作業を行なうこと。
(ハ)溶融時に溶加棒を用いて、耐食性のある金属(例
えば炭素fil<0.02%のオーステナイト系ステン
レスM)を肉盛ること。
(ニ)筒状中空部を気体雰囲気にして溶融作業を行なう
こと。
「発明の効果」 以」−説明したように、本発明に係る原子炉配管の残留
応力改善方法は、エルボ部に明けた穴から加熱装置を挿
入して、二重管部における母管の内面に溶接されたサー
マルスリーブの基部内面を、小入熱加熱により溶融状態
とした後、エルボ部の穴を閉塞し、二重管部の内部に冷
却水をf7在させた状態として母管壁を加熱し、サーマ
ルスリーブの基部近傍における母管壁の内外面に降伏点
以上の熱応力か生じる温度差を与えることによって、残
留窓ツノの改善を行なうようにしているものであるから
、次のような優れノヒ効果を奏する。
い)原子炉圧力容器内に冷却水を残したまま、配管内部
の冷却水を抜いて、サーマルスリーブ内面の溶融作業を
行ない、その後にサーマルスリーブの内部に冷却水を充
満さU“て、二重管部を誘導加熱4−ることにより、改
善作業が冷却水を存在させたまま行ない得て、破曝線量
の低減を図ることができる。
(11)上記により、既設原子炉の配管に適用ずろこと
ができるとともに、サーマルスリーブを外さないで補修
することができ、また、着脱作業1.R,!J整作業等
の労力を低減することができる。
(iii)サーマルスリーブの内表面を溶融させること
によってフェライトを含む2柑組織となり、サーマルス
リーブの内外面が応力腐食割れ環境にさらされる場合で
乙、応力腐食割れの発生原因を無くして耐食性を向上さ
せることができる。
(1v)機械的強度等を維持しながら耐食性を向」二さ
仕ることができる。
(v)サーマルスリーブの内表面に生じた腐食割れ等の
欠陥部を、溶融処理によって消滅させることになり、信
頼性を向上させることができる。
(vl)溶融処理に母管壁の残留応力改善処理を付加す
ることにより、サーマルスリーブの基部付は根に、圧縮
残留応力を付与して、疲労強度等を向上させることがで
きる。
(vii)→ノ°−マルスリーブの内面の溶融作業時に
、小入熱量とすることにより、温度上昇を制限して組織
中における鋭軟化域の発生を抑制し、耐食性を向」二さ
U゛るとともに、母管壁の残留応力改善工程による圧縮
応力の付与現象と合わせて、応力腐食割れの発生を抑制
することができろ。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る二重金属管等の残留応力改善方法
を沸騰水型原子炉の冷却水再循環系における人口配管の
部分に適用した一実す亀例を示す要部の縦断面図、第2
図は第1図における冷却水再循環系の入口配管か配設さ
れる沸騰水型組7− Fの要部の概略図、第3図は第2
図に鎖線IIIで示ケ部分の残留応力改善工程の概略説
明図、第4図は残留応力改善工程中のサーマルスリーブ
の基部近傍の状態を説明する拡大図、第5図は第3図の
鎖線■で示す部分における仕様を示す拡大図、第6図は
サーマルスリーブの基部近傍に位置している母管壁内面
の残留応力改善工程を施す場合におけるFEMI!’f
折モデル図、第7図は第6図のモデル図の解析位置にお
いて、残留応力改善工程後に11管壁に発生する軸方向
の残留応力分布図である。 1・・・・・原子炉圧力容器、 2 ・・・・冷却水再循環系、 3・・・・・・入口配管(配管)、 4・・・・・・入゛ロノズル、 5・・・・・・二重管部、 6・・・・・・エルボ部、 7・・・・・・セーフエンド、 8 ・・・母管、 9・・・・・サーマルスリーブ、 10・・・・筒状中空部、 ll・・・・・・突き合わせ溶接部(溶接継手)、12
・・・・・・溶接継手、 13・・・・・・生体遮蔽壁、 14・・・・・・貫通穴、 15・・・・・・移動遮蔽壁、 16・・・・・・作業穴(穴)、 I7・・・・・・加熱装置(表面溶融手段)、18・・
・・・・回転軸、 19・・・・・・発熱部、 20・・・・・・誘導加熱手段、 21・・・・・・給水ノズル、 22・・・・・・炉心、 23・・・・・・制御棒駆動機構、 24・・・・・・制御棒、 25・・・・・・ジェットポンプ、 26・・・・・気水分離器、 27・・・・・・蒸気乾燥器、 28・・・・・・主蒸気出口、 29・・・・・・給水入口、 OL・・・・・・運転時水位、 WL・・・・・・補修時水位、 W・・・・・・溶融化表面。 出願人  石川島播磨重工業株式会社 第6図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. エルボ部に明けた穴から加熱装置を挿入して、二重管部
    における母管の内面に溶接されたサーマルスリーブの基
    部内面を、小入熱加熱によって溶融状態とした後、エル
    ボ部の穴を閉塞するとともに、二重管部の中に冷却水を
    存在させた状態として母管壁を加熱し、サーマルスリー
    ブの基部近傍における母管壁の内外面に降伏点以上の熱
    応力が生じる温度差を与えることを特徴とする原子炉配
    管の残留応力改善方法。
JP62041190A 1987-02-24 1987-02-24 原子炉配管の残留応力改善方法 Pending JPS63208793A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5443201A (en) * 1992-11-30 1995-08-22 Framatome Method and device for repairing a defective zone of the wall of a metal part and in particular of a tubular part

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5443201A (en) * 1992-11-30 1995-08-22 Framatome Method and device for repairing a defective zone of the wall of a metal part and in particular of a tubular part

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