JPS6320236Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は複合型スピーカ用ガスケツトに関す
る。

（従来技術） 従来、例えば比較的大口径の低音用スピーカと
比較的小口径の高音用スピーカとを備えた複合型
スピーカにおいては、第６図に示すように低音用
スピーカ２１のセンターポール２２上に高音用ス
ピーカ２３の保持具２４を付設し、低音用スピー
カ２１の略円錐状の振動板２５の内部空間におい
て、前記保持具２４を介し高音用スピーカ２３を
同軸状に取付ける構造が知られている。なお、図
中、２６プレート、２７はマグネツト、２８はフ
レーム、２９はガスケツト、３０はボイスコイル
を夫々示す。また、図示されてはいないが、低音
用スピーカの内側フレーム等に高音用スピーカを
ネジ止め等によつて一体的に取付けたものも提供
されている。

しかしながら、何れにしても高音用スピーカを
取付けるための専用の保持具ないしはネジ等を必
要とするため、部品数が多くなつてコストの上昇
を招くと共に、高音用スピーカの取付構造も概し
て複雑で組立作業も煩雑であるという欠点があつ
た。

本考案は上記の欠点を解消するべく提案された
ものである。

（考案の目的） 本考案の目的は、低音用スピーカのガスケツト
本体と高音または中音用スピーカの収納ケースと
を一体的に形成することにより、高音または中音
用スピーカの取付用部品を別個に設けることなく
低音用スピーカのガスケツト本体と兼用せしめて
部品数を削減し、コストの低減を図ると共に、取
付構造の簡略化を可能とした複合型スピーカ用ガ
スケツトを提供することにある。

（考案の構成） 以下、図に沿つて本考案を説明する。

第１図および第２図は本考案の第１の実施例を
示しており、図において、１は比較的大口径の周
知のコーン型の低音用スピーカを示しており、そ
の略円錐状の振動板２によつて包囲された内部空
間には圧電型または動電型のツイータの如き高音
用スピーカ３が配設される。しかして、抵音用ス
ピーカ１の振動板２は平面から見て略惰円状に形
成され、そのエツジ４の外周縁上には合成樹脂か
らなるガスケツト本体５が固着されている。この
ガスケツト本体５の相対向する長辺部６からは複
数の支持アーム７がガスケツト本体５の中央部方
向へ延設されており、これらの先端部には振動板
２の中央部上方に位置するように高音用スピーカ
３の円環状のガスケツト本体８が一体的に連設さ
れている。このガスケツト本体８の内側には略円
錐状の振動板９が配設されていると共に、ガスケ
ツト本体８の下方には略有底筒状の収納ケース１
０が一体的に付設されている。かかる収納ケース
１０は高音用スピーカ３の構成部品、すなわち、
圧電型の場合には圧電素子等を、また動電型の場
合にはボイスコイルやマグネツト等（何れも図示
せず）を収納するためのものである。

なお、第１図および第２図中、１１は低音用ス
ピーカ１のマグネツト、１２は同じくプレート、
１３は同じくフレーム、１４はフレーム１３の四
隅に穿設された取付孔、１５は取付用の当て板を
夫々示している。

しかして、上述した第１の実施例は、本考案を
低音用スピーカ１および高音用スピーカ３からな
る、いわゆる２ウェイ方式の複合型スピーカに適
用した場合であるが、第３図に示す第２の実施例
の如く低音、高音および中音用の３個のスピーカ
を備えた３ウエイ方式の複合型スピーカにあつて
も本考案は適用可能である。すなわち、この実施
例では低音用スピーカ１の振動板２によつて抱囲
される内部空間内に高音用スピーカ３および中音
用スピーカ１６を配置するべく、低音用スピーカ
１のガスケツト本体５ａの内側に別途、２個のガ
スケツト本体８ａ，８ｂを配設し、これらを支持
アーム７ａ，７ｂによつて低音用スピーカ１のガ
スケツト本体５ａと一体的に連結してなるもの
で、各ガスケツト本体８ａ，８ｂの裏側には前記
同様に各スピーカ３，１６の構成部品を収納する
収納ケース（図示せず）がガスケツト本体８ａ，
８ｂと夫々一体的に付設されている。

この実施例においても、中音用スピーカ１６お
よび高音用スピーカスピーカ３の駆動形式は電動
型，静電型等を問わないことは言うまでもない。

次に、第４図および第５図は夫々第３および第
４の実施例を示しており、これらは低音用スピー
カ１のガスケツト本体５ｂまたは５ｃの四隅に取
付孔１７を穿設し、他方、この取付孔１７に対応
するフレーム１３ａまたは１３ｂの四隅を切除し
てガスケツト本体５ｂまたは５ｃを当て板１５ａ
を介して所定の取付箇所にネジ止め等により取付
可能としたものである。

しかして、第３の実施例（第４図参照）におい
ては、フレーム１３ａの上端縁に係止片１８を付
設し、これを折曲してフレーム１３ａをガスケツ
ト本体５ｂに取付けるか、あるいは適宜な接着剤
を用いてフレーム１３ａとガスツト本体５ｂとを
固着し、また第４の実施例（第５図参照）ではガ
スケツト本体５ｃの側縁端部に突起１９を複数垂
設し、これらの突起１９をフレーム１３上端縁の
通孔を介して熱カシメにより固定することを予定
している。なお、これらの実施例にあつても、本
考案にかかるガスケツトにより、高音用または中
音用のスピーカが低音用スピーカ１と一体的に取
付けられるものである。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、低音用スピーカ
と高音または中音用スピーカとを備えてなる複合
型スピーカにおいて、低音用スピーカのガスケツ
ト本体と高音または中音用スピーカの収納ケース
とを一体的に形成したから、高音用または中音用
のスピーカを取付けるための保持具やビス等を要
することなく、この種のスピーカを低音用スピー
カと共に取付けることができ、部品数を消減して
コストの低減が図れる効果がある。加えて、従来
の高音用スピーカ等の取付構造に比べて構造上、
極めて簡単であり、製造および組立作業の簡略化
が図れる等の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本考案の第１の実施例を
示すもので、第１図は複合型スピーカの斜視図、
第２図は内部構造を一部省略した第１図のＡ−Ａ
断面図、第３図は第２の実施例を示す平面図、第
４図および第５図は夫々第３，第４の実施例を示
す側面図、第６図は従来の複合型スピーカを示す
半縦断面図である。 １……低音用スピーカ、３……高音用スピー
カ、５，５ａ，５ｂ，５ｃ……ガスケツト本体、
７，７ａ，７ｂ……支持アーム、８，８ａ，８ｂ
……ガスケツト本体、１０……収納ケース、１６
……中音用スピーカ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 低音用スピーカと高音または中音用スピーカ
   とを備えてなる複合型スピーカにおいて、前記
   低音用スピーカのガスケツト本体と前記高音ま
   たは中音用スピーカの収納ケースとを一体的に
   形成したことを特徴とする複合型スピーカ用ガ
   スケツト。 (2) 高音用スピーカが圧電型ツイータである実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の複合型スピー
   カ用ガスケツト。 (3) 高音用スピーカが動電型ツイータである実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の複合型スピー
   カ用ガスケツト。