JPS6319349Y2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPS6319349Y2 JPS6319349Y2 JP14014383U JP14014383U JPS6319349Y2 JP S6319349 Y2 JPS6319349 Y2 JP S6319349Y2 JP 14014383 U JP14014383 U JP 14014383U JP 14014383 U JP14014383 U JP 14014383U JP S6319349 Y2 JPS6319349 Y2 JP S6319349Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- loop
- yarns
- knitted fabric
- knitted
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 239000004744 fabric Substances 0.000 claims description 62
- 239000000835 fiber Substances 0.000 claims description 20
- 238000009940 knitting Methods 0.000 claims description 14
- 230000002209 hydrophobic effect Effects 0.000 claims description 8
- 229920002994 synthetic fiber Polymers 0.000 claims description 8
- 239000012209 synthetic fiber Substances 0.000 claims description 8
- 229920000728 polyester Polymers 0.000 description 13
- 210000004243 sweat Anatomy 0.000 description 5
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 description 4
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 2
- 230000001747 exhibiting effect Effects 0.000 description 2
- 230000002441 reversible effect Effects 0.000 description 2
- 229920000742 Cotton Polymers 0.000 description 1
- 239000004952 Polyamide Substances 0.000 description 1
- 239000004743 Polypropylene Substances 0.000 description 1
- 208000024780 Urticaria Diseases 0.000 description 1
- 239000002131 composite material Substances 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 229910003460 diamond Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010432 diamond Substances 0.000 description 1
- 238000001035 drying Methods 0.000 description 1
- 238000004043 dyeing Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 229920002239 polyacrylonitrile Polymers 0.000 description 1
- 229920002647 polyamide Polymers 0.000 description 1
- -1 polypropylene Polymers 0.000 description 1
- 229920001155 polypropylene Polymers 0.000 description 1
- 210000002268 wool Anatomy 0.000 description 1
Landscapes
- Knitting Of Fabric (AREA)
Description
イ 本考案の技術分野
本考案は凹凸外観を有するシングル編地に関す
るものであり、さらに詳しくは編地のシンカール
ープに浮糸を例えば亀甲状などの幾何学柄の線状
に配して、タテ、ヨコ共伸縮性に優れ、かつ保温
性を兼備したスポーツ衣料及び肌着等に適した編
地に関する。 ロ 従来技術とその問題点 従来、表裏共に表面変化を有した編地は数多く
提供されてきているが、その多くは両面編による
ものがほとんどである。しかしながら、これらの
両面編地は薄地化、ストレツチ性の点がネツクと
なつており、さらには生産性も低くコスト面にも
問題があつた。また表面変化を有する一部のシン
グル編地としては、タツク手法によるものや、裏
毛専用機によるもの等がある。しかしながら、特
殊な編機を必要とする場合は編機も高価であり表
面変化にも乏しいものである。いずれにせよ従来
より提供されている表面変化を有する編地は、生
産性も低くコスト面にも問題があり、ストレツチ
性にも欠けるという欠点があつた。 現在の市場を見るに、商品の多様化、フアツシ
ヨン化が進み生地外観に表面変化を有するもの
や、同時に機能性の面においても優れているもの
が求められている。 ハ 本考案の目的 本考案の編地は特殊なマシン（ｍ／ｃ）を用い
ることなく、ごく一般的な汎用でｍ／ｃで、且つ
極めて生産性の高いシングル編機において、表裏
に凹凸変化を付与し、ストレツチ性等機能性にも
優れた編地を提供するものである。 ニ 本考案の構成 本考案の構成は「糸条A1，A2と糸条B1，B2，
…（以下各糸条B1，B2，…を糸条Ｂとする）の
２種類からなるシングル編地において、糸条A1
およびA2は１針もしくは数針連続してニツトル
ープとタツクループを各々形成し、且つニツトル
ープとタツクループ間では少なくとも１ウエール
以上ウエルトをなし、糸条Ｂは糸条A1によりタ
ツクされたウエールではタツクループを、ニツト
及びウエルトされたウエールではニツトループを
なして、複数のコースを連続して形成し、さらに
その編終り方向に連続するコースにおいて、糸条
A2が糸条A1によりニツトされたウエールではタ
ツクループを、タツクされたウエールではニツト
ループを形成し、糸条Ｂは糸条A2によりタツク
されたウエールではタツクループを、ニツト及び
ウエルトされたウエールではニツトループをなし
て、複数のコースを連続して形成することによ
り、糸条A1のタツクループと連続する糸条Ｂの
タツクループが糸条A2のニツトループに、糸条
A2のタツクループと連続する糸条Ｂのタツクル
ープが糸条A1のニツトループにおさえられるこ
とにより、糸条A1、糸条A2の１ウエール以上ウ
エルトしたニツトループとタツクループ間の各々
シンカーループをシンカーループ側において、幾
何学線状に配したことを特徴とする凹凸外観を有
するシングル編地。」である。 本考案において、編地を構成する糸条には合成
繊維の生糸、加工糸、紡績糸、また天然繊維のフ
イラメント糸、紡績糸及び相互の複合糸等種々使
用可能である。 本考案で使用する合成繊維としては、ポリエス
テル、ポリアミド、ポリアクリルニトリル、ポリ
プロピレン等いずれでもよいが、望ましくは仮ヨ
リ加工糸が好ましい。 本考案においては、糸条B1，B2，…に木綿、
ウール等のような親水性繊維もしくは親水性繊維
を含む混合糸を使用して、主に編地表面すなわち
ニードルループ側を構成し、糸条A1，A2には疎
水性繊維の仮ヨリ加工糸を使用し、主に編地裏
面、すなわちシンカーループ側を構成するように
編成される。勿論糸条B1，B2，…に合成繊維な
どの疎水性繊維を、糸条A1，A2に親水性繊維を
使用してもよく、また糸条B1，B2，…と糸条A1，
A2にそれぞれ合成繊維などの疎水性繊維を使用
することができ、得られる編地の使用目的に応じ
てその種類を選択することができる。 また糸条A1，A2と糸条B1，B2，…のループ長
は、特に限定されないが、編地が異種の糸条で構
成される場合、望ましくは糸条A1，A2のループ
長を糸条B1，B2，…のループ長の2/3以下望まし
くは1/2以下にするのがよく、これにより、糸条
A1，A2のニツトループが編地内層部に編込まれ
る状態となり、シングル構造ではあるが一見リバ
ーシブル調の編地を得ることができる。 本考案において、編地を構成する糸条A1，A2
及び糸条B1，B2，…の見掛繊度は、特に限定さ
れないが、望ましくは糸条A1，A2の見掛繊度を
糸条B1，B2，B3，…の見掛繊度の1.5倍以上とす
ることにより、糸条A1，A2による線状形態がよ
り明確になるとともに、通常のシングル編地より
極めて見掛生地厚の高い編地となる。 さらに糸条A1，A2のニツトループとタツクル
ープを数針連続させ、且つニツトループとタツク
ループ間で複数ウエール、ウエルトすることによ
り又糸条A1及びA2間の糸条Ｂ、つまりB1，B2，
…によるコース数を増減することにより、容易に
ニツトループとタツクループ間のシンカーループ
の長さ及び線状に配された幾何学模様を変えるこ
とができ、且つ編地のニードルループ側では、糸
条A1，A2のニツト、タツク位置により、ツイル
調、ストライプ調を呈したニードルループ側及び
シンカーループ側とも表面変化を有した編地とな
る。 以下本考案の基本例を図面に従がつて詳細に説
明する。第１図は本考案による凹凸外観を有する
シングル編地の一例を示す組織図で、同図におい
て給糸口１で供給された糸条A1はシリンダー針
１本おきにニツトループａ、タツクループｂを交
互に編成し、給糸口２，３，４で供給された糸条
B1，B2，B3は、給糸口１でタツクループｂとな
つたウエールのみをタツクとし、ニツト及びウエ
ルトしたウエールではニツトされる。給糸口５で
供給された糸条A2は給糸口１と同じウエールの
シリンダー針１本おきに、給糸口１でニツトルー
プａとなつたウエールではタツクループb′を、タ
ツクループｂとなつたウエールではニツトループ
a′を交互に編成し、給糸口６，７，８で供給され
た糸条B4，B5，B6は給糸口５でタツクループ
b′となつたウエールのみをタツクとし、ニツト及
びウエルトしたウエールではニツトされる。 即ち本考案によれば、第１図の組織で編成され
た編地のニードルループ側よりみた編目構成図を
第５図に、シンカーループ側よりみた編目構成図
を第６図に示すごとく、給糸１，２，３，４より
供給された各糸条が同一針でタツクされ、そのタ
ツクループが給糸口５より供給された糸条A2の
ニツトループa′におさえられたとき、給糸口１よ
り供給された糸条A1が１針おきに編成されてい
るため、糸条A1のニツトループａとタツクルー
プｂ間のシンカーループが、それぞれのニツトル
ープａ，a′間をジグザグ状に往復する状態とな
る。同様にして給糸口５より供給された糸条A2
のニツトループa′とタツクループb′間のシンカー
ループが、それぞれのニツトループa′，ａ間をジ
グザグ状に往復する状態となり、給糸口１、給糸
口５より供給された糸条のシンカーループが、第
２図に示すごとく“ひし形”を呈した表面変化に
富む凹凸外観を有するシングル編地を得ることが
できる。 ホ 本考案の効果 編地のシンカーループ側に浮糸となる糸条A1，
A2のシンカーループをコース方向に対して斜め
に配することにより、タテ、ヨコともに伸縮性が
良好で、且つ浮糸間に最も熱伝導率の低い空気層
を介在した保温性の良好な編地を得ることができ
る。 使用される糸条としては、編地表すなわち糸条
B1，B2，…に疎水性繊維である合成繊維の仮ヨ
リ加工糸を、編地裏すなわち糸条A1，A2には親
水性繊維もしくは親水性繊維を含む混合糸を使用
することにより、耐久性に優れ、且つ発汗初期の
吸汗が良いことから、あまり多量の吸汗を必要と
しない肌着等に適した編地となる。 又編地表すなわち糸条B1，B2，…に親水性繊
維もしくは親水性繊維を含む混合糸を、編地裏す
なわち糸条A1，A2には疎水性繊維である合成繊
維の仮ヨリ加工糸を使用することにより、汗の逆
流がなく、且つ吸汗後の冷感、ベトツキ感の極め
て少ないものとなり、特に多量の吸汗性を必要と
するシヤツ地等のスポーツ衣料に適した編地とな
る。 さらには編地の表裏すなわち糸条A1，A2、糸
条B1，B2，…ともに疎水性繊維である合成繊維
の仮ヨリ加工糸を使用することにより、耐久性、
染色堅牢度が良好で、且つウオツシユ＆ウエア性
に優れた速乾性の良い編地を得ることができる。 本考案編地のシンカーループ側に浮糸となる糸
条A1，A2の見掛繊度を糸条B1，B2，…の見掛繊
度の1.5倍以上とすることにより、線状に配され
た幾何学模様がより明確になるとともに、通常の
シングル編地より極めて見掛生地厚の高い編地と
なる。 又浮糸となる糸条A1，A2と糸条B1，B2，B3，
…が異種の糸で構成される場合、糸条A1，A2の
ループ長を糸条B1，B2，B3，…のループ長の2/3
以下望ましくは1/2以下にすることにより、一見
リバーシブル調の編地を得ることができる。 さらには浮糸となる糸条A1，A2のニツト、タ
ツク位置を変えることにより、容易に浮糸の長さ
及び浮糸による幾何学模様を変えることが可能で
あり、この結果表面変化に富むフアツシヨン性の
豊かな編地を得ることができる。 以下、本考案を実施例により説明する。尚実施
例中、見掛生地厚とは、厚さ測定器の試料台の上
に試料１枚を置き、２cm2のプレツサーフートに
7g／cm2の荷重をかけ10秒後の厚さを５個所測定
し、その平均値で表わしたものである。 実施例 １ 32Gのシングル編機により、第１図の糸条B1，
B2，B3，B4，B5，B6に100デニールのポリエス
テル仮ヨリ加工糸を、糸条A1，A2には200デニー
ルのポリエステル仮ヨリ加工糸を用い、図と同じ
組織で編成した結果、シンカーループ側に浮糸と
なる200デニールのポリエステル仮ヨリ加工糸
A1，A2が、第２図のような柄を呈する表面変化
を付与され、且つタテ、ヨコの伸縮性に優れる編
地を得た。 比較例 １ 32Gのシングル編機により、通常のインレー組
織第７図の糸条F1，F2に100デニールのポリエス
テル仮ヨリ加工糸を、糸条E1，E2には200デニー
ルのポリエステル仮ヨリ加工糸を用い、図と同じ
組織で編成した結果、シンカーループ側に浮糸と
なる200デニールのポリエステル仮ヨリ加工糸
E1，E2が、第８図のような形態を呈した編地を
得た。しかしながら、本考案で得られた編地に比
べ、ヨコ方向の伸縮性が極めて少なく、表面変化
にも乏しいものであつた。 実施例 ２ 28Gのシングル編機により、第３図の糸条D1，
D2，D3，D4，D5，D6に150デニールのポリエス
テル仮ヨリ加工糸を、糸条C1，C2には300デニー
ルのポリエステル仮ヨリ加工糸を用い、図と同じ
組織で編成した結果、シンカーループ側に浮糸と
なる300デニールのポリエステル仮ヨリ加工糸
C1，C2が、第４図のような柄を呈する表面変化
が良好で、且つタテ、ヨコの伸縮性に優れた見掛
生地厚の高い編地を得た。 比較例２，３、実施例３，４，５，６ 見掛生地厚の比較として、通常のシングル編機
28Gでの天竺、ダブル編機28Gでのインターロツ
ク、及び本考案による第１図の糸条B1，B2，B3，
B4，B5，B6に150デニールのポリエステル仮ヨリ
加工糸を、糸条A1，A2にはそれぞれの繊度比を
持つポリエステル仮ヨリ加工糸を用いて編成し、
通常の染色加工条件により仕上加工を行ない編地
を得た。 この編地をサンプルとして、見掛生地厚を測定
した結果は表１のとおりである。 表１に見られるように、本考案の構成要件であ
るシンカーループ側の浮糸となる糸条A1，A2の
見掛繊度を、糸条B1，B2，B3…の見掛繊度の1.5
倍以上とすることにより、見掛生地厚がほぼ同条
件で編成された天竺編地の２倍、インターロツク
編地とほぼ同等の見掛生地厚を持つ編地となつ
た。
るものであり、さらに詳しくは編地のシンカール
ープに浮糸を例えば亀甲状などの幾何学柄の線状
に配して、タテ、ヨコ共伸縮性に優れ、かつ保温
性を兼備したスポーツ衣料及び肌着等に適した編
地に関する。 ロ 従来技術とその問題点 従来、表裏共に表面変化を有した編地は数多く
提供されてきているが、その多くは両面編による
ものがほとんどである。しかしながら、これらの
両面編地は薄地化、ストレツチ性の点がネツクと
なつており、さらには生産性も低くコスト面にも
問題があつた。また表面変化を有する一部のシン
グル編地としては、タツク手法によるものや、裏
毛専用機によるもの等がある。しかしながら、特
殊な編機を必要とする場合は編機も高価であり表
面変化にも乏しいものである。いずれにせよ従来
より提供されている表面変化を有する編地は、生
産性も低くコスト面にも問題があり、ストレツチ
性にも欠けるという欠点があつた。 現在の市場を見るに、商品の多様化、フアツシ
ヨン化が進み生地外観に表面変化を有するもの
や、同時に機能性の面においても優れているもの
が求められている。 ハ 本考案の目的 本考案の編地は特殊なマシン（ｍ／ｃ）を用い
ることなく、ごく一般的な汎用でｍ／ｃで、且つ
極めて生産性の高いシングル編機において、表裏
に凹凸変化を付与し、ストレツチ性等機能性にも
優れた編地を提供するものである。 ニ 本考案の構成 本考案の構成は「糸条A1，A2と糸条B1，B2，
…（以下各糸条B1，B2，…を糸条Ｂとする）の
２種類からなるシングル編地において、糸条A1
およびA2は１針もしくは数針連続してニツトル
ープとタツクループを各々形成し、且つニツトル
ープとタツクループ間では少なくとも１ウエール
以上ウエルトをなし、糸条Ｂは糸条A1によりタ
ツクされたウエールではタツクループを、ニツト
及びウエルトされたウエールではニツトループを
なして、複数のコースを連続して形成し、さらに
その編終り方向に連続するコースにおいて、糸条
A2が糸条A1によりニツトされたウエールではタ
ツクループを、タツクされたウエールではニツト
ループを形成し、糸条Ｂは糸条A2によりタツク
されたウエールではタツクループを、ニツト及び
ウエルトされたウエールではニツトループをなし
て、複数のコースを連続して形成することによ
り、糸条A1のタツクループと連続する糸条Ｂの
タツクループが糸条A2のニツトループに、糸条
A2のタツクループと連続する糸条Ｂのタツクル
ープが糸条A1のニツトループにおさえられるこ
とにより、糸条A1、糸条A2の１ウエール以上ウ
エルトしたニツトループとタツクループ間の各々
シンカーループをシンカーループ側において、幾
何学線状に配したことを特徴とする凹凸外観を有
するシングル編地。」である。 本考案において、編地を構成する糸条には合成
繊維の生糸、加工糸、紡績糸、また天然繊維のフ
イラメント糸、紡績糸及び相互の複合糸等種々使
用可能である。 本考案で使用する合成繊維としては、ポリエス
テル、ポリアミド、ポリアクリルニトリル、ポリ
プロピレン等いずれでもよいが、望ましくは仮ヨ
リ加工糸が好ましい。 本考案においては、糸条B1，B2，…に木綿、
ウール等のような親水性繊維もしくは親水性繊維
を含む混合糸を使用して、主に編地表面すなわち
ニードルループ側を構成し、糸条A1，A2には疎
水性繊維の仮ヨリ加工糸を使用し、主に編地裏
面、すなわちシンカーループ側を構成するように
編成される。勿論糸条B1，B2，…に合成繊維な
どの疎水性繊維を、糸条A1，A2に親水性繊維を
使用してもよく、また糸条B1，B2，…と糸条A1，
A2にそれぞれ合成繊維などの疎水性繊維を使用
することができ、得られる編地の使用目的に応じ
てその種類を選択することができる。 また糸条A1，A2と糸条B1，B2，…のループ長
は、特に限定されないが、編地が異種の糸条で構
成される場合、望ましくは糸条A1，A2のループ
長を糸条B1，B2，…のループ長の2/3以下望まし
くは1/2以下にするのがよく、これにより、糸条
A1，A2のニツトループが編地内層部に編込まれ
る状態となり、シングル構造ではあるが一見リバ
ーシブル調の編地を得ることができる。 本考案において、編地を構成する糸条A1，A2
及び糸条B1，B2，…の見掛繊度は、特に限定さ
れないが、望ましくは糸条A1，A2の見掛繊度を
糸条B1，B2，B3，…の見掛繊度の1.5倍以上とす
ることにより、糸条A1，A2による線状形態がよ
り明確になるとともに、通常のシングル編地より
極めて見掛生地厚の高い編地となる。 さらに糸条A1，A2のニツトループとタツクル
ープを数針連続させ、且つニツトループとタツク
ループ間で複数ウエール、ウエルトすることによ
り又糸条A1及びA2間の糸条Ｂ、つまりB1，B2，
…によるコース数を増減することにより、容易に
ニツトループとタツクループ間のシンカーループ
の長さ及び線状に配された幾何学模様を変えるこ
とができ、且つ編地のニードルループ側では、糸
条A1，A2のニツト、タツク位置により、ツイル
調、ストライプ調を呈したニードルループ側及び
シンカーループ側とも表面変化を有した編地とな
る。 以下本考案の基本例を図面に従がつて詳細に説
明する。第１図は本考案による凹凸外観を有する
シングル編地の一例を示す組織図で、同図におい
て給糸口１で供給された糸条A1はシリンダー針
１本おきにニツトループａ、タツクループｂを交
互に編成し、給糸口２，３，４で供給された糸条
B1，B2，B3は、給糸口１でタツクループｂとな
つたウエールのみをタツクとし、ニツト及びウエ
ルトしたウエールではニツトされる。給糸口５で
供給された糸条A2は給糸口１と同じウエールの
シリンダー針１本おきに、給糸口１でニツトルー
プａとなつたウエールではタツクループb′を、タ
ツクループｂとなつたウエールではニツトループ
a′を交互に編成し、給糸口６，７，８で供給され
た糸条B4，B5，B6は給糸口５でタツクループ
b′となつたウエールのみをタツクとし、ニツト及
びウエルトしたウエールではニツトされる。 即ち本考案によれば、第１図の組織で編成され
た編地のニードルループ側よりみた編目構成図を
第５図に、シンカーループ側よりみた編目構成図
を第６図に示すごとく、給糸１，２，３，４より
供給された各糸条が同一針でタツクされ、そのタ
ツクループが給糸口５より供給された糸条A2の
ニツトループa′におさえられたとき、給糸口１よ
り供給された糸条A1が１針おきに編成されてい
るため、糸条A1のニツトループａとタツクルー
プｂ間のシンカーループが、それぞれのニツトル
ープａ，a′間をジグザグ状に往復する状態とな
る。同様にして給糸口５より供給された糸条A2
のニツトループa′とタツクループb′間のシンカー
ループが、それぞれのニツトループa′，ａ間をジ
グザグ状に往復する状態となり、給糸口１、給糸
口５より供給された糸条のシンカーループが、第
２図に示すごとく“ひし形”を呈した表面変化に
富む凹凸外観を有するシングル編地を得ることが
できる。 ホ 本考案の効果 編地のシンカーループ側に浮糸となる糸条A1，
A2のシンカーループをコース方向に対して斜め
に配することにより、タテ、ヨコともに伸縮性が
良好で、且つ浮糸間に最も熱伝導率の低い空気層
を介在した保温性の良好な編地を得ることができ
る。 使用される糸条としては、編地表すなわち糸条
B1，B2，…に疎水性繊維である合成繊維の仮ヨ
リ加工糸を、編地裏すなわち糸条A1，A2には親
水性繊維もしくは親水性繊維を含む混合糸を使用
することにより、耐久性に優れ、且つ発汗初期の
吸汗が良いことから、あまり多量の吸汗を必要と
しない肌着等に適した編地となる。 又編地表すなわち糸条B1，B2，…に親水性繊
維もしくは親水性繊維を含む混合糸を、編地裏す
なわち糸条A1，A2には疎水性繊維である合成繊
維の仮ヨリ加工糸を使用することにより、汗の逆
流がなく、且つ吸汗後の冷感、ベトツキ感の極め
て少ないものとなり、特に多量の吸汗性を必要と
するシヤツ地等のスポーツ衣料に適した編地とな
る。 さらには編地の表裏すなわち糸条A1，A2、糸
条B1，B2，…ともに疎水性繊維である合成繊維
の仮ヨリ加工糸を使用することにより、耐久性、
染色堅牢度が良好で、且つウオツシユ＆ウエア性
に優れた速乾性の良い編地を得ることができる。 本考案編地のシンカーループ側に浮糸となる糸
条A1，A2の見掛繊度を糸条B1，B2，…の見掛繊
度の1.5倍以上とすることにより、線状に配され
た幾何学模様がより明確になるとともに、通常の
シングル編地より極めて見掛生地厚の高い編地と
なる。 又浮糸となる糸条A1，A2と糸条B1，B2，B3，
…が異種の糸で構成される場合、糸条A1，A2の
ループ長を糸条B1，B2，B3，…のループ長の2/3
以下望ましくは1/2以下にすることにより、一見
リバーシブル調の編地を得ることができる。 さらには浮糸となる糸条A1，A2のニツト、タ
ツク位置を変えることにより、容易に浮糸の長さ
及び浮糸による幾何学模様を変えることが可能で
あり、この結果表面変化に富むフアツシヨン性の
豊かな編地を得ることができる。 以下、本考案を実施例により説明する。尚実施
例中、見掛生地厚とは、厚さ測定器の試料台の上
に試料１枚を置き、２cm2のプレツサーフートに
7g／cm2の荷重をかけ10秒後の厚さを５個所測定
し、その平均値で表わしたものである。 実施例 １ 32Gのシングル編機により、第１図の糸条B1，
B2，B3，B4，B5，B6に100デニールのポリエス
テル仮ヨリ加工糸を、糸条A1，A2には200デニー
ルのポリエステル仮ヨリ加工糸を用い、図と同じ
組織で編成した結果、シンカーループ側に浮糸と
なる200デニールのポリエステル仮ヨリ加工糸
A1，A2が、第２図のような柄を呈する表面変化
を付与され、且つタテ、ヨコの伸縮性に優れる編
地を得た。 比較例 １ 32Gのシングル編機により、通常のインレー組
織第７図の糸条F1，F2に100デニールのポリエス
テル仮ヨリ加工糸を、糸条E1，E2には200デニー
ルのポリエステル仮ヨリ加工糸を用い、図と同じ
組織で編成した結果、シンカーループ側に浮糸と
なる200デニールのポリエステル仮ヨリ加工糸
E1，E2が、第８図のような形態を呈した編地を
得た。しかしながら、本考案で得られた編地に比
べ、ヨコ方向の伸縮性が極めて少なく、表面変化
にも乏しいものであつた。 実施例 ２ 28Gのシングル編機により、第３図の糸条D1，
D2，D3，D4，D5，D6に150デニールのポリエス
テル仮ヨリ加工糸を、糸条C1，C2には300デニー
ルのポリエステル仮ヨリ加工糸を用い、図と同じ
組織で編成した結果、シンカーループ側に浮糸と
なる300デニールのポリエステル仮ヨリ加工糸
C1，C2が、第４図のような柄を呈する表面変化
が良好で、且つタテ、ヨコの伸縮性に優れた見掛
生地厚の高い編地を得た。 比較例２，３、実施例３，４，５，６ 見掛生地厚の比較として、通常のシングル編機
28Gでの天竺、ダブル編機28Gでのインターロツ
ク、及び本考案による第１図の糸条B1，B2，B3，
B4，B5，B6に150デニールのポリエステル仮ヨリ
加工糸を、糸条A1，A2にはそれぞれの繊度比を
持つポリエステル仮ヨリ加工糸を用いて編成し、
通常の染色加工条件により仕上加工を行ない編地
を得た。 この編地をサンプルとして、見掛生地厚を測定
した結果は表１のとおりである。 表１に見られるように、本考案の構成要件であ
るシンカーループ側の浮糸となる糸条A1，A2の
見掛繊度を、糸条B1，B2，B3…の見掛繊度の1.5
倍以上とすることにより、見掛生地厚がほぼ同条
件で編成された天竺編地の２倍、インターロツク
編地とほぼ同等の見掛生地厚を持つ編地となつ
た。
【表】
(注) 使用糸条は全てポリエステル加工糸である
。
糸条Ａの見掛繊度
繊度比＝
。
糸条Ａの見掛繊度
繊度比＝
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 糸条A1，A2と糸条B1，B2，…（以下各糸条
B1，B2，…を糸条Ｂとする）の２種類からな
るシングル編地において、糸条A1およびA2は
１針もしくは数針連続してニツトループとタツ
クループを各々形成し、且つニツトループとタ
ツクループ間では少なくとも１ウエール以上ウ
エルトをなし、糸条Ｂは糸条A1によりタツク
されたウエールではタツクループを、ニツト及
びウエルトされたウエールではニツトループを
なして複数のコースを連続して形成し、さらに
その編終り方向に連続するコースにおいて、糸
条A2が糸条A1によりニツトされたウエールで
はタツクループを、タツクされたウエールでは
ニツトループを形成し、糸条Ｂは糸条A2によ
りタツクされたウエールではタツクループを、
ニツト及びウエルトされたウエールではニツト
ループをなして、複数のコースを連続して形成
することにより、糸条A1のタツクループと連
続する糸条Ｂのタツクループが糸条A2のニツ
トループに、糸条A2のタツクループと連続す
る糸条Ｂのタツクループが糸条A1のニツトル
ープにおさえられることにより、糸条A1、糸
条A2の１ウエール以上ウエルトしたニツトル
ープとタツクループ間の各々シンカループをシ
ンカーループ側において、幾何学線状に配した
ことを特徴とする凹凸外観を有するシングル編
地。 (2) 各糸条に合成繊維の仮ヨリ加工糸を使用した
ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
項記載の凹凸外観を有するシングル編地。 (3) 糸条B1，B2，…に親水性繊維もしくは親水
性繊維を含む混合糸を、糸条A1，A2には疎水
性繊維からなる仮ヨリ加工糸を使用したことを
特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載
の凹凸外観を有するシングル編地。 (4) 少なくとも糸条B1，B2，…に疎水性繊維の
仮ヨリ加工糸を、糸条A1，A2には親水性繊維
もしくは親水性繊維を含む混合糸を使用したこ
とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
記載の凹凸外観を有するシングル編地。 (5) 糸条A1，A2の見掛繊度を糸条B1，B2，…の
見掛繊度の1.5倍以上としたことを特徴とする
実用新案登録請求の範囲第１項記載の凹凸外観
を有するシングル編地。 (6) 糸条A1，A2のループ長を糸条B1，B2，…の
ループ長の2/3以下としたことを特徴とする実
用新案登録請求の範囲第１項記載の凹凸外観を
有するシングル編地。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14014383U JPS6049177U (ja) | 1983-09-12 | 1983-09-12 | 凹凸外観を有するシングル編地 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14014383U JPS6049177U (ja) | 1983-09-12 | 1983-09-12 | 凹凸外観を有するシングル編地 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6049177U JPS6049177U (ja) | 1985-04-06 |
| JPS6319349Y2 true JPS6319349Y2 (ja) | 1988-05-30 |
Family
ID=30313883
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14014383U Granted JPS6049177U (ja) | 1983-09-12 | 1983-09-12 | 凹凸外観を有するシングル編地 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6049177U (ja) |
-
1983
- 1983-09-12 JP JP14014383U patent/JPS6049177U/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6049177U (ja) | 1985-04-06 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US3971234A (en) | Double-knit elastic fabric with raised patterns | |
| US5855125A (en) | Method for constructing a double face fabric and fabric produced thereby | |
| US5687587A (en) | Elastic double-knit fabric | |
| JP2846465B2 (ja) | 構造的に編成された織物状布帛 | |
| CN109137241A (zh) | 一种触感舒柔的针织夏被及其制备方法 | |
| US6164095A (en) | Two face terry knit raised surface fabric with face to back color differentiation | |
| US4797311A (en) | Insulating fabric and method of manufacture thereof | |
| JP2003286636A (ja) | ジャガードダンボールニット編地、及びその編成方法 | |
| JP2001123361A (ja) | ダブルラッシェル機による柄入り立体成形物及びその編成方法 | |
| CN110607600A (zh) | 一种三明治网眼提花面料及其生产方法 | |
| US3389582A (en) | Textile fabric | |
| JP2001303415A (ja) | 筒状編地 | |
| JPS6319349Y2 (ja) | ||
| CN210826563U (zh) | 一种具有横条效应的纬编抗菌速干面料 | |
| JPS6333982Y2 (ja) | ||
| WO2019082804A1 (ja) | 編地 | |
| US5033276A (en) | Triple variation knit fabric | |
| JP2003041465A (ja) | 玉虫色の光彩を有する経編地 | |
| CN220947008U (zh) | 一种衣物刺绣花边 | |
| CN219886340U (zh) | 一种蕾丝绣品 | |
| CN215328608U (zh) | 一种超细莫代尔提花罗纹高弹针织布 | |
| CN219260378U (zh) | 一种具有飞纺夹纱效果的针织面料 | |
| JP7189119B2 (ja) | 自由に裁断できる緯編み布およびその製造方法 | |
| JPS605016Y2 (ja) | 両面編地 | |
| RU2054066C1 (ru) | Двухслойный кулирный трикотаж |