JP7189119B2 - 自由に裁断できる緯編み布およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自由に裁断できる緯編み布およびその製造方法に関する。
現在、市場に出ている緯編み布の場合、それ自体の構造の特徴に起因して、布を裁断した後、裁断口の位置の編み目に、ほつれや耳部のカールといった広範な問題が生じやすい。目下のところ、ほつれや耳部のカールの問題は、緯編み布の多くによる衣服の製作工程で、裁断口および縁部において結びとじをする、かがりとじをする、リブ折返しを付すなどの一連の方法によって解決されている。そのような方法は、布の見掛けおよび着用効果に影響を及ぼすだけでなく、一層多くの裁断廃棄物をもたらすことにもなり、そのことは、美学的に見て美しくなく、心地良くなく、経済的でなく、したがって、現在のファッション性、シンプル性、および快適性の追求という概念に明らかに逆行している。
ほつれおよび耳部のカールに対する耐性についての二重の緯編み布の特性は、一重の布の特性よりも優れてはいるが、実際には、服飾業界の一部の分野においては、様々な理由により、二重の緯編み布は一重の緯編み布ほど幅広く利用されていない。
従来技術においては、緯編みを行っている間にスパンデックス材料を加え、スパンデックスを含んでいる布を一定の時間期間、特定の温度で熱処理することによってスパンデックス糸の表面を溶融し、それにより、編み目と編み目との間のスパンデックス糸を互いに接着させ、網状構造を形成して、編み目構造をほつれにくくする効果を実現することができることも提案されている。しかし、そのような場合には、布のほつれ特性および耳部カール特性は、主に、スパンデックス糸の溶融および接着に依存し、そのため、それは、加工温度および編み速度によって大いに影響を受ける。温度がより低く設定された場合には、スパンデックス糸は、軟化されるが、まだ溶融されてはおらず、耳部の明らかなカールとともに、布の編み目は、依然としてほつれやすいままであり、弾力性は普通である。温度がより高く設定された場合には、スパンデックス糸の可溶融性は高く、スパンデックス糸のうちのいくつかは溶融され、または溶融される状態に近く、その場合には、布は、一定の耐ほつれ特性は有するものの、弾力性は劣る。
ISO6330 4M F規格
そのため、改善された自由に裁断できる緯編み布およびその製造方法が、現在のほつれ防止緯編み布に存在する問題を克服するために求められている。
本発明は、当技術分野における弱点を克服することができる、耐ほつれおよび耳部の耐カール特性を備えた、緯編みの自由に裁断できるジャカード布を提供することである。緯編みの自由に裁断できるジャカード布は、特定の緯編み合成ジャカード織りと機械の対応する編成パラメータとの組合せで、乾式紡糸スパンデックス材料の機能および特徴を利用することによって編成される。
この目的を実現するために、本発明の1つの態様によれば、平網部分を有する自由に裁断できる緯編み布を製造する方法が提供され、この方法は、次のステップ、すなわち、
(1) 材料の準備:乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸、乾式紡糸スパンデックスの裸糸、およびDTY伸縮糸を用意するステップ、
(2) 編成:大きい直径の単円型緯編み機において、平網部分を、対応する機械パラメータを適用することによって編成するステップであって、前記平網部分が、基本織り単位としての4行および2列の複合ジャカード織りにより形成される複合織りの繰返しであり、前記平網部分の前記基本織り単位の奇数段(odd path)および偶数段(even path)が、編成システムの編成針の奇数段および偶数段にそれぞれ対応して設計されており、基本織り単位の奇数段織りが、編成システムの奇数段編成針を使用することによって形成され、それにより、タック(tuck)編み目とウェルト(welt)編み目とが、同じ奇数段において交互に行われ、奇数段間に介挿されることになり、前記基本織り単位の偶数段織りが、編成システムの偶数段編成針を使用することによって2つの表編み編み目に形成され、乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸、または乾式紡糸スパンデックスの裸糸とDTY伸縮糸とから構成された合成糸が、奇数段編成針に供給され、乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸、または乾式紡糸スパンデックスの裸糸とDTY伸縮糸とから構成された合成糸が、偶数段編成針に供給される、編成するステップ、
(3) 布を編成した後の処理:布を編成した後、60秒~90秒間、185~195℃の所定の温度により布に熱硬化処理を行うステップ、
(4) 検査:処理後、布を半完成製品作業場に入れ、次いで、布の耳部のカールおよび裁断口のほつれに関する検査および試験を行うステップ
を含むことを特徴とする。
好ましくは、乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸は、奇数段編成針に供給され、乾式紡糸スパンデックスの裸糸およびDTY伸縮糸は、偶数段編成針に供給される。
好ましくは、乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸は、偶数段編成針に供給され、乾式紡糸スパンデックスの裸糸およびDTY伸縮糸は、奇数段編成針に供給される。
好ましくは、DTY伸縮糸および乾式紡糸スパンデックスの裸糸は、同じ糸キャリアに供給される。
好ましくは、DTY伸縮糸の糸掛けの縦方向の角度は、糸供給を行うときの乾式紡糸スパンデックスの裸糸の縦方向の角度よりも大きくなるように設定され、それにより、乾式紡糸の裸糸は、DTY伸縮糸によってカバーされるようになる。
好ましくは、編成システムの奇数段編成針および偶数段編成針に糸を供給する各ステップは、独立に行われ、機械パラメータもまた、独立に調整される。
好ましくは、自由に裁断できる緯編み布は、模様部分をさらに含み、模様部分の奇数段織りは、編成システムの偶数段編成針を使用することによって平編み目になるように編成され、模様部分の偶数段織りは、編成システムの奇数段編成針を使用することによってウェルト編み目およびタック編み目になるように編成される。
本発明の別の態様によれば、自由に裁断できる緯編み布が提供され、この布は、大きい直径の単円型緯編み機によって製作される一重の布であり、布は、平網部分を有し、前記平網部分は、基本織り単位としての4行および2列の複合ジャカード織りにより形成される複合織りの繰返しであり、前記平網部分の前記基本織り単位の奇数段および偶数段が、編成システムの編成針の奇数段および偶数段にそれぞれ対応して設計されており、基本織り単位の奇数段織りは、編成システムの奇数段編成針によって形成され、それにより、タック編み目とウェルト編み目とが、同じ奇数段において交互に行われ、奇数段間に介挿されることになり、前記基本織り単位の偶数段織りは、編成システムの偶数段編成針を使用することによって2つの表編み編み目に形成され、奇数段織りおよび偶数段織りは、乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸、または乾式紡糸スパンデックスの裸糸とDTY伸縮糸とから構成された合成糸によってそれぞれ形成されることを特徴とする。
好ましくは、平網部分の表側は、偶数段編成針に供給される材料の模様効果を表し、平網部分の裏側は、奇数段編成針に供給される材料の模様効果を表す。
好ましくは、平網部分の奇数段織りは、乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸によって形成され、平網部分の偶数段織りは、乾式紡糸スパンデックスの裸糸とDTY伸縮糸とから構成された合成糸によって形成される。
好ましくは、平網部分の偶数段織りは、乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸によって形成され、平網部分の奇数段織りは、乾式紡糸スパンデックスの裸糸とDTY伸縮糸とから構成された合成糸によって形成される。
好ましくは、DTY伸縮糸は、平網部分の表側に、乾式紡糸スパンデックスの裸糸をカバーして露出される。
好ましくは、自由に裁断できる緯編み布は、模様部分をさらに含み、模様部分の奇数段織りは、編成システムの偶数段編成針を使用することによって編成された平編み目から形成され、模様部分の偶数段織りは、編成システムの奇数段編成針を使用することによって編成されたウェルト編み目およびタック編み目から形成される。
本発明をより明瞭に説明する目的として、限定的ではなく例示的な実施形態について、次の図面を参照して示し、これらの図面は、本発明のほんのいくつかの実施形態を示しているにすぎない。
本発明の一実施形態による平網部分の合成ジャカード織りの基本単位の構造上の模様格子を概略的に示す図である。 本発明の一実施形態による、乾式紡糸スパンデックスの裸糸およびDTY伸縮糸が偶数段の糸キャリアに供給されるときの糸供給を概略的に示す図である。 本発明の一実施形態による、乾式紡糸スパンデックスの裸糸およびDTY伸縮糸が編成針の鉤の中にあるときの編み目を概略的に示す構成図である。 本発明の一実施形態による平網部分の合成ジャカード織りの基本単位の編み目構造を概略的に示す図である。 ISO6330 4M F規格に従って25回洗浄した後の、本発明による4行および2列の複合ジャカード織りと組み合わせられた乾式紡糸スパンデックス材料を使用することによって製作された布の状態画像である。 ISO6330 4M F規格に従って25回洗浄した後の、湿式紡糸スパンデックス材料と組み合わせられた4行および2列の複合ジャカード織りを使用することによって製作された比較布の状態画像である。 ISO6330 4M F規格に従って25回洗浄した後の、乾式紡糸スパンデックス材料と組み合わせられた1つのタック編み目+3つのウェルト編み目の織りを使用することによって製作された別の比較布の状態画像である。
本発明の例示的な実施形態の技術的解決について、図面を参照して明瞭に完全に後述する。説明する実施形態は、本発明の実施形態のうちの一部にすぎず、すべての実施形態でないことは明らかである。本発明のこれらの実施形態に基づいて、創造的な作業なしに当業者によって得られる他の実施形態はすべて、本発明の保護範囲に属する。
本発明によれば、従来のものとは異なる自由に裁断できる緯編み布は、乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸、乾式紡糸スパンデックスの裸糸、およびDTY伸縮糸の材料により形成される特定の複合ジャカード織り構造によって得られる。
本発明による自由に裁断できる布は、平網部分、および任意選択的に模様部分を有し、平網部分の複合ジャカード織り前記基本単位の奇数段および偶数段は、編成システムの編成針の奇数段および偶数段にそれぞれ対応して設計されている。平網部分の奇数段の基本織りは、1つのタック編み目と1つのウェルト編み目とが、同じ奇数段において交互に行われ、奇数段間に介挿されるように形成され、その偶数段の基本織りは、平編み目になるように形成される。模様部分の奇数段の基本織りは、平編み目になるように形成され、模様部分の偶数段織りは、ウェルト編み目およびタック編み目になるように形成される。布の表側では、平網部分が偶数段材料の表面効果を表し、模様部分は、奇数段材料の表面効果を表す。材料の被覆関係は、織りの変更による設計要件により変更可能であり、それにより、2トーンジャカード効果など、必要に応じて様々な模様効果が達成され得る。
本発明による自由に裁断できる緯編み布は、大きい直径の単円型緯編み機において編成される。巻付けスパンデックス材料は、DTY伸縮糸により外側がカバーされた乾式紡糸スパンデックス糸であり、スパンデックス裸糸は、乾式紡糸スパンデックスである。乾式紡糸スパンデックスは、耐熱品質および弾性に優れており、編成された布に対する処理工程においてダメージを受けにくい。
図1は、本発明による布の平網部分の4行および2列の合成ジャカード織りの基本単位の構造上の模様格子を示している。編成方向は、図の下部から上部である。
織りの構造単位は、4行および2列の合成ジャカード織りであるように設計され、その奇数段および偶数段は、編成システムの奇数段および偶数段にそれぞれ対応して設計されている。奇数段の基本織りは、1つのタック編み目と1つのウェルト編み目とが、同じ奇数段において交互に行われ、奇数段間に介挿されるように設計され、偶数段基本織りは、平編み目(2つの表編み編み目)によって形成され、それにより、布の平網部分の表側に偶数段材料の模様効果が表され、布の平網部分の裏側に奇数段材料の模様効果が表される。その上、奇数段織りと偶数段織りとの間に形成されたインターロッキング効果(interlocking effect)が存在し、それにより、優れたほつれ紡糸特性が布に与えられる。
本発明の一実施形態では、ジャカード糸(たとえば、DTY伸縮糸)および乾式紡糸スパンデックスの裸糸は、図2に示されているように、偶数段の同じ糸キャリアに供給される。図2は、大きい直径の単円型緯編み機の偶数段およびその糸掛けモードにおける糸ガイド装置を概略的に示している。糸ガイドには2つの穴1および2が存在し、糸ガイドの穴1は、乾式紡糸スパンデックスの裸糸を糸通しするのに使用され、糸ガイドの穴2は、ジャカード糸を糸通しするのに使用され、ジャカード糸Aの糸掛けの縦方向の角度αは、乾式紡糸スパンデックスの裸糸の糸掛けの縦方向の角度αよりも大きく、編成針は、糸を下げ鉤に引っ掛ける工程で、最初にジャカード糸Aに接触し、次いで、乾式紡糸スパンデックスの裸糸Bに接触する。図3は、糸掛けが終了し、針のベラが閉じた後、編成針の鉤の中の乾式紡糸スパンデックスの裸糸とジャカード糸との間の相互構成の関係図を示しており、この図から、ジャカード糸Aが針の背面に近く、乾式紡糸スパンデックスの裸糸Bが針鉤の先端部により近いことがわかり得、こうして、ジャカード糸は、巻きずれおよび編成の工程で布の表側に露出され得ると同時に、乾式紡糸スパンデックスの裸糸は、ジャカード糸によって完全にカバーされる。
2つの材料の糸掛けの縦方向の角度αの大きさを糸キャリアの位置で調整することによって、2つの材料の被覆関係は変更可能である。
糸掛け角度に加え、設計する際に、材料の特性(線密度、摩擦係数、剛性度など)の影響、編成針およびシンカーの形状、ループ長さ、スパンデックス糸編み目とジャカード糸編み目の構成関係における糸張力および引出し張力も考慮して、ジャカード糸Aがスパンデックス裸糸Bを完全にカバーすることができないことを回避することが可能である。そうでなければ、生機において「糸の裏返り(turned-over yarn)」という弱点が生じることになり、その後の染色工程において、色吸収の差、不完全なカバーおよび他の問題にもつながり、布の色効果は大幅に下がることになる。
この実施形態では、巻付けスパンデックス糸材料は、奇数段において独立して供給される。乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸は、糸の手触りおよび見掛けをもたらす乾式紡糸スパンデックスの内側コア裸糸の表面に螺旋形態で外側ポリアミドフィラメントを対にすることによって形成され得、糸の強度は、主に、外側ポリアミドフィラメントの強度に依存し、乾式紡糸スパンデックスのコア糸は、優れた弾力性をもたらし、それにより、巻付けスパンデックスは、2つの材料の優れた特徴を同時に有することになる。
スパンデックスの弾力性が高いことに起因して、布に、より良いサイズ安定性をもたせ、また優れた耐ほつれ特性をもたせるために、この実施形態では、平網部分の織りの繰返し単位の奇数段は、乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸によって形成されるタック編み目とウェルト編み目とが、同じ奇数段に交互に行われ、奇数段間に介挿されるように設計されている。ウェルト編み目は、布の横方向の可伸張性を抑え、タック編み目は、ウェルトの長さを適切に短くし、2つの隣接するうね(wale)が乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸の優れた縮みとの組合せで互いにより近づくようにし、加えて、布が編成の逆方向で破れたとき、破れた糸は、タックループによって隠れることになる。その上、平網部分の織りの繰返し単位の偶数段は、2つの表編み編み目になるように設計され、偶数段織りにおける乾式紡糸スパンデックスの裸糸は、各コース(course)に完全な編み目を形成することになるので、隣接する編み目コース間の連結を一層密にすることになる。これにより、布の単位長さ当たりのコースおよび単位長さ当たりのうねが改善されるだけでなく、優れた弾力性および構造上の安定性も布に与えられる。
加えて、図4に示されているように、同じ奇数段におけるタック編み目とウェルト編み目との交互の構成および奇数段間のその介挿構成が、隣接する編み目間の物理的インターロッキング効果を形成することになり、インターロッキング効果は、奇数段における巻付けスパンデックス糸と偶数段における合成糸との間の粘着力(cohesive force)および摩擦力により、より顕著になり、布の織り構造を一層安定させ、ほつれにくくさせる。
主に耐ほつれ特性を備える自由に裁断できる緯編み布を製造する方法は、次のステップを含む:
(1) 大きい直径の単円型緯編み機において編成するステップであって、平網部分が、基本織り単位としての4行および2列の上記の複合ジャカード織りに基づいて編成され、そのような基本織り単位の奇数段および偶数段が、編成システムの編成針の奇数段および偶数段にそれぞれ対応して設計されており、平網部分においては、奇数段の基本織りは、1つのタック編み目と1つのウェルト編み目とが、同じ奇数段において交互に行われ、奇数段間に介挿されるように形成され、偶数段の基本織りが、平編み目(2つの表編み編み目)になるように形成される、ステップ。奇数段では、乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸は、独立して供給され、偶数段では、乾式紡糸スパンデックスの裸糸とDTY伸縮糸とから構成された合成糸が供給され、対応する機械パラメータは、機械における編成に採用される。
好ましくは、材料は、繊度51D、仕様(E40D+ND40D/12F)の乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸;繊度75D、カチオン可染性のDTYポリエステル伸縮糸;繊度30Dの乾式紡糸スパンデックスの裸スパンデックス。奇数段における糸供給量は、約6cNの張力による24CM/100Nであり、偶数段における糸供給量は、約3~5cNの張力による25CM/100Nである。材料比は、PH50/E25/N25(50%ポリエステル伸縮糸、25%乾式紡糸スパンデックス、および25%ポリアミド)。
(2) 生機が編成された後の処理:生機が機械で編成された後、熱硬化が布に施される。
ここでは、生機の所定の熱硬化温度は、60秒~90秒間、185~195℃、好ましくは185~190℃である。本発明者は、研究を通じて、温度が、185℃未満であるとき、乾式紡糸スパンデックスの裸糸と伸縮糸との間の粘着力は良くなく、熱硬化後の布の平坦性および寸法上の安定性は、相対的に乏しいと結論付けている。温度が195℃よりも高いとき、奇数段材料の巻付けスパンデックスの乾式紡糸スパンデックスおよび偶数段における乾式紡糸スパンデックスの裸糸は、ダメージを受けやすく、自由に裁断できる布の特性に影響が及ぶだけでなく、布の表面において「針の穴(needle eye)」状のそのような弱点が形成される。本発明においては、生機の所定の熱硬化温度は、185~195℃、好ましくは、185~190℃であるように設定され、それにより、上記の弱点は大きく克服される。
布の耐ほつれの機能を達成するために生機を熱硬化することも重要である。そのようなステップにより、偶数段における乾式紡糸スパンデックスの裸糸およびDTY伸縮糸の結合力および粘着力は、より良く強化されることになる。同時に、奇数段における巻付けスパンデックス材料と偶数段における混合材料との間のインターロッキング効果もまた、より安定的になる。
(3) 検査:熱硬化処理後、生機は、半完成製品作業場に入ることになり、次いで、生機の耳部のカールおよび開いた裁断口のほつれに関する検査および試験が行われることになる。
ISO6330 4M Fの規格により、本発明に従って生産された(すなわち、乾式紡糸スパンデックスによる4行および2列の基本織り構造の特殊な組合せによって形成された)布に対して、および本発明に示すような特殊な組合せを含んでいない布に対して、25回の洗浄試験が行われる。Table 1(表1)に示されているように、本発明の布に対する25回の洗浄試験は適格とされること、および比較布の25回の洗浄試験は不適格とされることが、規格により評価されている。洗浄後の布の状態から、本発明による乾式紡糸スパンデックスの4行および2列の基本織り構造の特殊な組合せによって形成される布の耐ほつれ特性は、比較布の耐ほつれ特性よりも明らかに優れていることがわかり得る。
Figure 0007189119000001
本発明の好ましい実施形態について本明細書に説明してきたが、変形形態および修正形態が、本発明の範囲および趣旨から逸脱することなく、これらの好ましい実施形態に対して作成され得ることは当業者なら理解できる。たとえば、本発明の別の実施形態によれば、乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸は、偶数段において供給されても、乾式紡糸スパンデックスの裸糸およびDTY伸縮糸は、奇数段において供給されても、または乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸もしくは乾式紡糸スパンデックスの裸糸とDTY伸縮糸とから構成された合成糸は、奇数段および偶数段において同時に供給されてもよく、それに従って、製造工程における適応的変更を行うことができる。
本発明は、本明細書に説明した実施形態および態様、またはすべての種類のそれらの組合せを含み、その保護範囲は、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって限定されることになる。
1、2 穴
A ジャカード糸
B 乾式紡糸スパンデックスの裸糸
α、α 角度

Claims (5)

  1. 平網部分を含む自由に裁断できる緯編み布を製造する方法であって、次のステップ、すなわち、
    (1)材料の準備、すなわち、乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸、乾式紡糸スパンデックスの裸糸、およびDTY伸縮糸を用意するステップ、
    (2)編成、すなわち、大きい直径の単円型緯編み機において、前記平網部分を、対応する機械パラメータを適用することによって編成するステップであって、前記平網部分を、4行および2列の複合ジャカード織りにより形成された、基本織り単位としての複合織りの繰返しで構成し、前記平網部分の前記基本織り単位の奇数段および偶数段が、編成システムの編成針の奇数段および偶数段にそれぞれ対応して設計されており、前記基本織り単位の奇数段織りを、前記編成システムの奇数段編成針を使用することによって、タック編み目とウェルト編み目とが、同じ奇数段において交互に形成され、隣接する奇数段間ではタック編み目とウェルト編み目との配置がずれるように形成し、前記基本織り単位の偶数段織りを、前記編成システムの偶数段編成針を使用することによって2つの表編み編み目に形成し、乾式紡糸スパンデックスの前記巻付け糸を、前記奇数段編成針に供給し、乾式紡糸スパンデックスの前記裸糸とDTY伸縮糸とで構成される合成糸を、前記偶数段編成針に供給する、或いは、乾式紡糸スパンデックスの前記巻付け糸を、前記偶数段編成針に供給し、乾式紡糸スパンデックスの前記裸糸とDTY伸縮糸とで構成される合成糸を、前記奇数段編成針に供給する、前記平網部分を編成するステップ、
    (3)前記布を編成した後の処理、すなわち、前記布を編成した後、60秒~90秒間、185~195℃の所定の温度において前記布に熱硬化処理を行うステップ、
    (4)検査、すなわち、前記処理後、前記布を半完成製品作業場に入れ、次いで、前記布の耳部のカールおよび裁断口のほつれに関する検査および試験を行うステップ
    を含むことを特徴とする、方法。
  2. 乾式紡糸スパンデックスの前記裸糸と前記DTY伸縮糸とが、同じ糸キャリアに供給されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記編成システムの前記奇数段編成針および前記偶数段編成針に糸を供給する前記ステップが、独立して行われ、また前記機械パラメータも独立して調整されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 自由に裁断できる緯編み布であって、前記布が、大きい直径の単円型緯編み機によって製作される一重の布であり、前記布が、平網部分を有し、前記平網部分が、4行および2列の複合ジャカード織りにより形成された、基本織り単位としての複合織りの繰返しで構成され、前記平網部分の前記基本織り単位の奇数段および偶数段が、編成システムの編成針の奇数段および偶数段にそれぞれ対応して設計されており、前記基本織り単位の奇数段織りが、前記編成システムの奇数段編成針によって、タック編み目とウェルト編み目とが、同じ奇数段において交互に形成され、隣接する奇数段間ではタック編み目とウェルト編み目との配置がずれるように形成され、前記基本織り単位の偶数段織りが、前記編成システムの偶数段編成針を使用することによって2つの表編み編み目に形成され、前記平網部分の前記奇数段織りが、乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸によって形成され、前記平網部分の前記偶数段織りが、乾式紡糸スパンデックスの裸糸とDTY伸縮糸とから構成された合成糸によって形成されている、或いは、前記平網部分の前記偶数段織りが、乾式紡糸スパンデックスの巻付け糸によって形成され、前記平網部分の前記奇数段織りが、乾式紡糸スパンデックスの裸糸とDTY伸縮糸とから構成された合成糸によって形成されていることを特徴とする、自由に裁断できる緯編み布。
  5. 前記平網部分の表側が、前記偶数段編成針に供給される材料の模様効果を表し、前記平網部分の裏側が、前記奇数段編成針に供給される材料の模様効果を表すことを特徴とする、請求項4に記載の自由に裁断できる緯編み布。
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