JPS6319162Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、マルチストライクリボン又はワン
タイムリボンを用いた印字装置に関するものであ
る。

従来、この種の印字装置では第１図に示すよう
に、プラテンと平行なサポートシヤフト１により
往復動自在に案内されるキヤリツジフレーム２
に、複数の活字３を有する活字ホイール４や、こ
の活字３に対して布リボンのようなマルチストラ
イクリボン５を露出させつつ収納したリボンカセ
ツト６が搭載されており、リボンフイードモータ
７によりマルチストライクリボン５を所定長さず
つ送るようにしているものである。このマルチス
トライクリボン５の場合、印字速度の高速化およ
びその有効的な使用のために、第２図に示すよう
に活字３による１文字分の長さをｌとすると、た
とえばをルチストライクリボン５を印字毎にｌ／
５ずつ送るようにしているものである。ところ
が、アンダーライン活字３_Uを用いて線を印字し
た場合、その印字結果をみると第３図に示すよう
に１字目では１回印字部のみ、２字目では１、２
回印字部１，２、３字目では１，２，３回印字部
１，２，３、４字目では１，２，３，４回印字部
１，２，３，４、５字目では１，２，３，４，５
回印字部１，２，３，４，５、６字目では１〜５
回印字部１〜５…により線８が印字されることと
なり、１回〜数回マルチストライクリボン５を重
複印字する箇所が交互に出るため、印字された線
８に濃淡差を生ずる。このような濃淡差をなくす
ために、アンダーライン印字のときにのみマルチ
ストライクリボン５を１文字分の長さｌずつ送る
ようにしたものがあるが、時間を要し印字速度が
遅くなるものである。

そして、マルチストライクリボンとワンタイム
リボンとの両方をキヤリツジに搭載可能な仕様の
ものにおいて、マルチストライクリボンカセツト
とワンタイムリボンカセツトを識別して送り量を
変化させる方式ではなく、送り量を一定にしてカ
セツト内でワンタイムリボンの場合には約６倍送
る方式を採用した場合では、上述したようにアン
ダーライン印字のときに長さｌ分送ると、マルチ
ストライクリボンでは約１文字分となるが、ワン
タイムリボンでは約６文字分送つてしまうことに
なり無駄となる。

この考案は、このような点に鑑みなされたもの
で、アンダーライン印字時であつてもマルチスト
ライクリボン又はワンタイムリボンの送り量を少
なくしつつ印字濃度の濃淡差をなくすことができ
る印字装置を得ることを目的とするものである。

この考案は、複数の活字とアンダーライン印字
のためのアンダーライン活字を有する活字ホイー
ルと、前記活字及びアンダーライン活字に対して
マルチストライクリボン又はワンタイムリボンの
一部を露出させて収納したリボンカセツトと、前
記マルチストライクリボン又はワンタイムリボン
をアンダーライン印字の際に前記アンダーライン
活字の長さの複数分の１ずつ送るリボン送り手段
と、プラテンに平行なサポートシヤフトと、前記
リボンカセツトを搭載して前記サポートシヤフト
により往復動自在に案内されるキヤリツジフレー
ムと、前記キヤリツジフレームの両端に位置して
一方が他方より高く形成されて前記リボンカセツ
トを印字行に対して傾斜させて保持する保持部と
よりなることを特徴とするものである。

この考案の一実施例を第４図ないし第７図に基
づいて説明する。第１図ないし第３図で示した部
分と同一部分は同一符号を用い説明も省略する。
この実施例は、活字３により印字行Ｌに対しある
角度θだけ傾斜させてリボンカセツト６をキヤリ
ツジフレーム２に取付けたもので、露出したマル
チストライクリボン５も角度θだけ傾斜してい
る。

すなわち、前記キヤリツジフレーム２にはその
両端に位置させて一対の保持部１１，１２が設け
られ、一方の保持部１１は他方の保持部１２より
も高く位置決めされている。

このような構成において、アンダーライン活字
３_Uを用いてアンダーラインを印字する場合を考
えると、印字毎にリボン送り手段によりアンダー
ライン活字３_Uの長さの複数分の１ずつマルチス
トライクリボン５を送るようにすれば、各印字毎
にマルチストライクリボン５や第６図に示すよう
に順次未使用部分が使用されることになり、印字
された線９は各印字目の全てが１回印字部１によ
る印字となり、濃淡差を生じない。この場合、マ
ルチストライクリボン５の送り量l₁は通常の場合
に近く、印字速度が損なわれることがない。ここ
で、マルチストライクリボン５の傾斜角θは１回
送りであればθ≒23゜30′、アンダーライン印字時
のみマルチストライクリボン５の送りを２回とす
るならばθ≒11゜30′でよい。

なお、マルチストライクリボン５の送り量をよ
り少なくするために、第８図に示すように線１０
の一部が２回印字部２により印字されるようにし
てもよい。このような一部２回重ね印字の場合、
１回送りであればθ≒11゜30′、２回送りであれば
θ≒6゜とすればよい。

また、このような本考案をマルチストライクリ
ボンとワンタイムリボンの両方を搭載可能なもの
に適用すれば、アンダーライン印字時であつて
も、他の活字の場合と同様に１回送り、または多
くて２回送りで済み、ワンタイムリボンの無駄が
なくなる。

この考案は、上述したように印字行に対してリ
ボンカセツトを傾斜させて設置したので、アンダ
ーライン印字に際してマルチストライクリボン又
はワンタイムリボンの送り量を少なくしつつその
重ね印字部を少なくすることができ、よつて印字
速度を損なうことなく濃淡差の少ない線を印字す
ることができ、また、特別な形状のリボンカセツ
トを用いる必要がなく、リボン走行もスムーズで
しかも故障が少ない等の効果を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す正面図、第２図はリボン
を拡大して示す正面図、第３図は印字状態を示す
説明図、第４図はこの考案の一実施例を示す正面
図、第５図はリボンの背面図、第６図はインパク
ト部の移行を示す説明図、第７図は印字状態を示
す説明図、第８図は変形例を示す説明図である。 ５……マルチストライクリボン、６……リボン
カセツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の活字とアンダーライン印字のためのアン
   ダーライン活字を有する活字ホイールと、前記活
   字及びアンダーライン活字に対してマルチストラ
   イクリボン又はワンタイムリボンの一部を露出さ
   せて収納したリボンカセツトと、前記マルチスト
   ライクリボン又はワンタイムリボンをアンダーラ
   イン印字の際に前記アンダーライン活字の長さの
   複数分の１ずつ送るリボン送り手段と、プラテン
   に平行なサポートシヤフトと、前記リボンカセツ
   トを搭載して前記サポートシヤフトにより往復動
   自在に案内されるキヤリツジフレームと、前記キ
   ヤリツジフレームの両端に位置して一方が他方よ
   り高く形成されて前記リボンカセツトを印字行に
   対して傾斜させて保持する保持部とよりなること
   を特徴とする印字装置。