JPS6316375Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、使い捨ての紙袋フイルターも使用出
来る電気掃除機に関するものである。

(ロ) 従来技術 従来、紙袋フイルターを使用する低重心で偏平
スタイルの電気掃除機は、例えば実開昭54−
141178号公報に開示されている。この掃除機は、
後部に電動送風機を内蔵した掃除機本体の前部に
吸気孔を有した上面開口の集塵室を設け、該集塵
室内に紙袋フイルターを保持した支持枠体を着脱
自在に設け、前記集塵室の上面開口を蓋体により
閉塞するようになつている。

而して、集塵室の吸気孔と支持枠体の吸気口部
との間には環状パツキンが介設されているため気
密は保たれるものゝ、支持枠体の吸気口部と紙袋
フイルターの台紙は直接接触しているために十分
な気密が保たれず、空気漏により吸引力が低下す
るという問題があつた。

(ハ) 考案の目的 本考案は、掃除機本体のホース接続口、集塵箱
の吸気口及び紙袋フイルターの台紙の三者を前記
吸気口に設けた吸気口パツキンで気密保持するこ
とを目的とする。

(ニ) 考案の構成 本考案の電気掃除機の構成は第１図〜第７図に
示すように、後部に電動送風機２を内蔵した掃除
機本体１の前部にホース接続口３を有する集塵箱
収納室４を形成し、該収納室４に紙袋フイルター
２４を内蔵する集塵箱１２を挿脱自在に設けたも
のにおいて、前記ホース接続口３と対向する集塵
箱１２の吸気口１５には弾力性部材からなる吸気
口パツキン１４を装着すると共に前記吸気口パツ
キン１４は一側面にホース接続口３の周縁部に当
接する外向きの環状ヒレ部２９を形成し、他側面
に紙袋フイルター２４の台紙２５に当接する外向
きの環状ヒレ部３０と内向きの環状ヒレ部３１と
を夫々形成したことを特徴としている。

そしてこの構成によりホース接続口３の周縁部
は吸気口パツキン１４の一側面の外向きの環状ヒ
レ部２９に当接し、また紙袋フイルター２４の台
紙２５は吸気口パツキン１４の他側面の外向きの
環状ヒレ部３０と内向きの環状ヒレ部３１に二重
に当接してダブルシールとなる。

(ホ) 実施例 以下、本考案の構成を第１図〜第７図に基いて
具体的に説明する。

１は後部に電動送風機２等を内蔵すると共に前
部にホース接続口３を有した上面開口の集塵箱収
納室４を形成する掃除機本体で該本体の後部両側
には一対の後車輪５，５が、また前部底面には自
在前車輪６が取付けられている。前記掃除機本体
１は船底形状の本体Ｆケース７と該下ケースの後
部に位置する本体上ケース８とにより構成されて
おり、前記電動送風機２は前部緩衝体９と後部緩
衝体１０を介して前記両ケース７，８の間に挾持
されている。１１は前記本体下ケース７の開口端
縁に沿つて装着したバンパー兼用シールパツキン
で本体上ケース８との気密を保持している。

１２は前記集塵箱収納室４に挿脱自在に設けた
集塵箱で該集塵箱の前壁１３には前記ホース接続
口３に対向位置して弾力性のあるゴム成形品であ
る吸気口パツキン１４を装着した吸気口１５を形
成すると共に前記吸気口１５と相対向する後壁１
６にはネツト状の一次フイルター１７を一体形成
し、更に前記一次フイルター１７の背両側には摺
動自在の除塵手段１８を備えた濾紙による二次フ
イルター１９がフイルターパツキン２０を介して
着脱自在に装着されている。

２１は前記集塵箱１２の上面開口に沿つて装着
された環状の集塵箱用シールパツキンで、該パツ
キンには前記バンパー兼用シールパツキン１１に
当接して集塵箱収納室４と集塵箱１２間の気密を
保持するヒレ片２２と前記集塵箱１２を取出すた
めの把手部２３を一体形成している。２４は前記
集塵箱１２に設けた使い捨ての紙袋フイルターで
該フイルターの台紙２５は吸気口１５の近傍に設
けたリブ状下部突起２６とスプリング２７により
付勢された上部クランプ２８により前記吸気口１
５の吸気口パツキン１４に密接して着脱自在に取
付けられる。

前記吸気口パツキン１４は一側面にホース接続
口３の周縁部に当接する外側向きの湾曲した環状
ヒレ部２９を、他側面に紙袋フイルター２４の台
紙２５に当接する外側向きの湾曲した環状ヒレ部
３０と内側向きの環状ヒレ部３１を形成し、更に
中央部には逆止弁３２を一体形成している。

３３は前記集塵箱収納室４及び集塵箱１２の各
上面開口を開閉自在に閉塞する蓋体で該蓋体は外
板３３ａと透明又は半透明の内板３３ｂの二重壁
により構成されており内部空間は後部より蓋片３
３ｃで開閉される紙袋フイルター２４の予備収納
室３４を形成している。前記蓋体３３の外板３３
ａ後端には本体上ケース８の前端段部３５を設け
た一対の係合用凹部３６，３６に係合する２個の
突起部３７，３７を形成すると共に前部には本体
下ケース７のクランプ保持突起部３８に係脱する
クランプ手段３９を設けている。

前記クランプ手段３９より前方には本体下ケー
ス７より突出形成した本体側ハンドル部４０と合
体して運搬用ハンドル４１を構成する蓋体側ハン
ドル部４２を蓋体３３と一体に設けると共に前記
本体側ハンドル部４０と蓋体側ハンドル部４２と
の間には蓋体３３を上方に付勢する左右一対の蓋
体開閉補助機構４３，４３を設けている。

前記蓋体開閉補助機構４３は本体下ケース７の
本体側ハンドル部４０より上方に突出形成した段
部４４を有する中空ボス部４５と、該ボス部の内
外を摺動する同心状の内筒４６と外筒４７を一体
形成した有底状スプリングキヤツプ体４８と、中
空ボス部４５の段部４４に下端が係当して内筒４
６と外筒４７の間に位置し前記有底状スプリング
キヤツプ体４８を上方に押し上げるスプリング４
９と、前記キヤツプ体４８の内筒４６にネジ５０
により固定されて有底状スプリングキヤツプ体４
８を中空ボス部４５に摺動自在に係止す止板５１
とにより構成されている。

上記の構成において、掃除終了後に塵埃を捨て
る場合には、クランプ手段３９を押すと本体下ケ
ース７のクランプ保持突起部３８との係合が解除
されて蓋体３３は蓋体開閉補助機構４３，４３の
スプリング４９，４９により上方に押し上げられ
る。その結果本体側ハンドル部４０と蓋体側ハン
ドル部４２との間に間〓が出来るので蓋体側ハン
ドル部４２に指を入れて掃除機本体１より蓋体３
３を簡単に取り外ずせる。その後掃除機本体１の
集塵箱収納室４より把手部２３を持つて集塵箱１
２を取り出して紙袋フイルター２４ごとごみ箱に
捨てれば手を汚すことなく塵埃の処理が出来る。

ごみ捨てが終了すれば集塵箱１２に紙袋フイル
ター２４をセツトして掃除機本体１の集塵箱収納
室４に収納した後、蓋体３３の突起部３７，３７
を本体上ケース８の係合用凹部３６，３６に差し
込み蓋体側ハンドル部４２を押すとクランプ手段
３９が本体Ｆケース７のクランプ係合突起部３８
に係合し蓋体３３の取付が完了し再び掃除が可能
となる。勿論紙袋フイルター２４が切れた場合に
も、集塵箱１２には一次フイルター１７及び二次
フイルター１９のフイルター装置を備えているの
で前記紙袋フイルター２４がなくても使用は可能
である。

(ヘ) 考案の効果 本考案による電気掃除機は上述の如く構成した
ものであるから、単一の弾力性部材からなる吸気
口パツキンで掃除機本体のホース接続口、集塵箱
の吸気口及び紙袋フイルターの台紙との気密保持
を十分に行うことができる。また紙袋フイルター
の台紙とは外向きと内向きの両環状ヒレ部により
ダブルシールとなり気密性が一段と向上する。さ
らに集塵箱の吸気口には単一の吸気口パツキンを
装着するだけでよいので、吸気口部分の気密のた
めの使用部品が一つですみ、組立工程数も減少で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による電気掃除機の外観斜視
図、第２図は蓋体を外した状態の斜面図、第３図
は第１図の中央縦断面図、第４図は第３図のＡ−
Ａに相当する要部断面図、第５図は第３図の要部
拡大図、第６図は吸気口パツキンの要部断面図、
第７図は第２図の蓋体開閉補助機構の断面図であ
る。 １……掃除機本体、２……電動送風機、４……
集塵箱収納室、１２……集塵箱、２４……紙袋フ
イルター、１４……吸気口パツキン、２９，３
０，３１……環状ヒレ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 後部に電動送風機を内蔵した掃除機本体の前部
   にホース接続口を有する集塵箱収納室を形成し、
   該収納室に紙袋フイルターを内蔵する集塵箱を挿
   脱自在に設けたものにおいて、前記ホース接続口
   と対向する集塵箱の吸気口には弾力性部材からな
   る吸気口パツキンを装着すると共に前記吸気口パ
   ツキンは一側面にホース接続口の周縁部に当接す
   る外向きの環状ヒレ部を形成し、他側面に紙袋フ
   イルターの台紙に当接する外向きの環状ヒレ部と
   内向きの環状ヒレ部とを夫々形成したことを特徴
   とする電気掃除機。