JPS6312763Y2

JPS6312763Y2 -

Info

Publication number: JPS6312763Y2
Application number: JP1981169309U
Authority: JP
Priority date: 1981-11-12
Filing date: 1981-11-12
Publication date: 1988-04-12
Also published as: JPS5873154U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、理・美容椅子における刈布掛装置の
改良に関する。

＜従来の技術＞刈布掛装置として、ステーが前後回動可能でス
テー先端に刈布を挾持する考案に、(1)実公昭３−
6821号、(2)実公昭10−14392号がある。

(1)の考案は、ステーの取付けが基部において90
度折曲し、その折曲下端である嵌入部をばねを介
して筒軸内に進入保持され、該ステーの折曲部内
側と筒軸外側を凹凸嵌合させて一定の位置を保持
するようにし、該筒軸を取付盤を介して理髪椅子
の肘掛に取付けて成る。又、刈布の挟持は、ステ
ーの先端をらせん状に二重、三重に旋回してさら
にステーに対し平面円形に互いに内向きに突出し
各らせん状の間に刈布を強制的に押し込むように
なつている。

(2)の考案も又、ステーの取付けは、折曲され且
つ形状の異る切欠凹所を設けた屈曲板と之を椅子
に取付ける保持片、取付鋲によつて椅子に附設さ
れ、ステーも基部の扁平部が水平、垂直に90度づ
つ折曲され、上方も又下方に対し90度折曲されて
その上端部が前方に弯曲され上端が環状部とな
り、その下面側に板ばねが添設され該板ばね先端
の環状部と前記環状部間に刈布を挟持するように
なつている。

＜考案の課題＞上記(1)，(2)の考案は、ともにステーの下端取付
構造が複雑で嵩高く肘掛けから突出して設けら
れ、取付けにも附属品と手間を要する上、ステー
も前者は巻ばね状で刈布を挟み込み難いし後者は
２本の金属板で成るから構造、取付けが複雑であ
り、両金属の巻き端に布が引掛かり易いし、(1)，
(2)の考案ともその巻回、弯曲構造により、金属疲
労が起り易く、ステーと先端の挟持部分及び取付
部分が同一平面内になく水平、垂直方向に折曲、
突出して使用中、不使用時を問わず他の物に当り
易いし刈布の挟持、使い勝手も刈布への当りも良
好ではない。元来、刈布掛装置は、カツトした頭
髪を受ける刈布の一方の端部を確実に支持する目
的で使用されるものである。

従つて、刈布掛装置としては、次のことが要求
される。

即ち、理容士、美容士は最も重要な頭髪のカツト
を行なわなければならないので、カツトに全神
経を集中する為、刈布を刈布掛装置に係止する
作業を簡素化すること。

カツト作業中に刈布が外れることがないよう
刈布を確実に保持すること。

刈布の着脱回数がかなり多いので、刈布を傷
めないこと。

構成を簡素化して製作を容易にすること。

本考案は、これらの要求を満足し得る刈布掛装
置を提供することを目的とするものであり、以
下、実施例を示す添付図面によつて詳細に説明す
る。

第１図は、本考案刈布掛装置の分解斜視図、第
２図は、刈布掛装置を理・美容椅子の肘掛に取り
付けた状態を示す側面図である。

本考案の要旨とする刈布掛装置は、理・美容椅
子の肘掛１の先端部に、垂直面内において所定角
度往復回動可能に枢着したステー２の先端部に一
対の刈布挾持体３，３を取付ピン等による締着又
は接着により、固着して成る。

前記ステー２は、金属、プラスチツク等製の杆
材である。

また前記刈布挾持体３，３は、互に同一形状で
あり、基部に前記ステー２と嵌合密着する溝部４
を形成するとともに先端部に大径のリング部５を
形成し、該リング部５に、キヤツプ６を嵌着して
いる。

該キヤツプ６は、合成樹脂製シート等、可撓性
を有するシートで構成され、しかもその中央部
が、他方の刈布挾持体３に向かつて湾曲形成され
ている。

前記ステー２の基端部は、肘掛１の先端部側面
に取付けたステーホルダ７にピン７′にて回動自
在に枢着されている。そして、該ステーホルダ７
に、ほぼ1/4周の円弧状のガイド孔８を設けると
ともに、該ガイド孔８と係合してステー２の回動
範囲を規制する係合ピン９をステー２の基端部に
設け、以てステー２を、起伏回動可能としてい
る。挾持体３は、その全体をプラスチツクで一体
成型すれば簡単で安価となる。

以上の構成になる刈布掛装置の作用は、次のと
おりである。

刈布掛装置を使用しない場合には、左右のステ
ー２を左右肘掛１の後端部側に向かつて回動させ
ればよく、各刈布掛装置を各肘掛１と平行状態に
保持することができるので、理髪作業、美容作業
等の邪魔になることがない。

刈布掛装置を使用する場合には、各ステー２を
前記と逆方向に回動させればよく、各刈布掛装置
を各肘掛１の前方に傾斜して起立する位置に保持
し、次いで刈布１０の両端部を持つて、前記各ス
テー先端の１対の刈布挾持体３，３の間に上方か
ら挿通すれば相対するキヤツプ６，６の有する可
撓性の為、刈布１０は直ちに、何ら傷つけられる
ことなく確実に挾圧、保持される。

以上はキヤツプ６を円錐状に形成した実施例に
ついて説明したが、必ずしもこの形状に限定され
るものではなく、例えば第３図に示すように円錐
台状に形成しても良く、或は第４図に示すように
最も突出した部分を切除して円形孔を形成するよ
うにしても良い。

そして、第３図に示すように円錐台状とすれ
ば、キヤツプの成形時に生ずるばりによる刈布を
傷つける虞れをより確実に防止することができ
る。

以上は、リング部５とキヤツプ６とを別体にて
構成した実施例について記載したが、必ずしも上
記実施例に限定されるものではなく、第５図に示
すように刈布挾持体３を合成樹脂等の一体成型に
て構成してもよく、このようにすれば製造工程を
簡素化することができる。

以上のように本考案は、理・美容椅子の肘掛の
先端部に垂直面内において、ステーホルダ、ステ
ー、挾持体とも折曲部、水平部などを設けること
なく扁平状に設けられ使用時、不使用時とも嵩低
く他物に当るおそれも少い。ステーホルダ、ステ
ーと挾持体との取付けもピンのみで簡単に枢着さ
れて取付用アクセサリ、手間もきわめて簡単であ
る。挾持体も一対の互いに内向きに中央部が膨出
した面で構成され、金属杆による巻ばねや金属板
ばねのように素材に疲労が生じたり、巻端部分に
布やその縫製糸が引掛かり易い形状、構造ではな
い。

又、相対する挾持体は、その基部を除くどの周
縁部分からでも、刈布をキヤツプの弾性傾斜面に
沿つて容易に滑動、弾支させることができ、刈布
の着脱作業が極めて容易であるのみならず、刈布
を確実に挾圧保持することができ、また刈布の損
傷を防止することができるとともに、簡単な構成
である為、製作を容易にすることができる等、特
有の実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案刈布掛装置の分解斜視図。第２
図は、理・美容椅子の肘掛に取り付けた状態を示
す側面図。第３図及び第４図及び第５図は他の実
施例を示す刈布挾持体の縦断面図。１……肘掛、２……ステー、３……刈布挾持
体、４……溝部、５……リング部、６……キヤツ
プ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

理・美容椅子の両側肘掛の先端部側面に、使用
起立時に該側面延長上或は平行の垂直面内におい
て、基端部をステーホルダを介してピンにより各
ステーを回動起伏可能に枢着し、該ステーホルダ
に設けた円弧状のガイド孔とステーに設けたピン
にも回動範囲を規制し、該ステー先端に突設した
各一対の挟持体は、各基部において夫々のステー
と嵌合密着してピンにより連結され、先端に突設
した可撓性材で成る大径円形輪郭で断面が互いに
内向きの台形の密着中央部に刈布を挟圧、取外し
可能に弾性的に挟持するように構成したことを特
徴とする理・美容椅子における刈布掛装置。