JPS63126151A - 薄型電池の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は正極端子板と負極端子板の周縁部間に環状の絶
縁性熱接着性樹脂を介挿接着して内部を密閉してなる薄
型電池の製造方法に関するものである。

（ロ）従来の技術 カード電卓のｆ源やＩＣカードのメモリーバックアップ
電源として用いられるこの種の薄型電池は厚さ０．５ｍ
程度で非常に薄いものであり、カード電卓なとに用いら
れるため反復湾曲性が求められる。そこで特開昭６０−
１９５８７３号公報または特開昭６０−１９５８八号公
報に開示されているように外装体を兼用する金属製端子
板を予め焼鈍しておくことにより、端子板を軟かくして
薄型電池に柔軟性を付与することが提案きれている。し
かしながら、このように焼鈍して柔軟性を付与した場合
に於いても、反復湾曲による充分な信頼性が得られず、
封口部において端子板と絶縁性の熱接着性樹脂との間で
剥れなどの不良が生じる。これは端子板と絶縁性の熱接
着性樹脂との間の接着面に、不純物あるいは微量油詣分
などが介在して接着力を低下させるためと考えられる。

そしてこの接着力を向上きせる方法として特開昭５６−
８４８７３号公報では端子板の表面をトリクレンやアセ
トンの溶媒によって脱脂することが提案されている。

（ハ）発明が解決しようとする問題点 ところが、絶縁性の熱接着樹脂としてポリオレフィン系
の変性ポリエチレンなどを用いた場合には、その加工中
に冷却速度の相違により樹脂表面に低分子量の炭化水素
成分が析出して強度の弱い届が形成されると共に不純物
が偏析するため、樹脂の表面は著しく接着を阻害するよ
うな状態になっている。したがって特開昭５６−８４８
７３号公報で開示きれているように端子板の表面の不純
物及び微量油脂分を除去しただけでは、樹脂と端子板と
の接若面にはまだ接着を阻害する物質が残存しており充
分な接着力が得られなかった。

（ニ）問題点を解決するための手段 絶縁性の熱接着性樹脂の正負極端子板との接着面を酸処
理して用いるものである。

（ホ）作用 ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体または変
性ポリエチレンなどの絶縁性の熱接着性樹脂の表面を、
重クロム酸カリウムと濃硫酸を混合してなる混酸などの
酸で処理すると、樹脂の表面に存在する前記接着を阻害
する強度の弱い層及ことがなくなり、前記樹脂の有効接
着面積が大きくなる。

くべ）実施例 厚さ０．０３ｒＩｎ、幅１７１ｍ＋１のステンレススチ
ール（ＳＵＳ３０４）をトリクロルエチレン浴中にて１
０分間超音波洗浄した後、イソプロピルアルコール洛中
にて１０分間超音波洗浄する０次いで水１ｅに水酸化ナ
トリウム（ＮａＯＨ）５ｇ、炭酸ナトリウム（ＮａｚＣ
Ｏａ）４０ｇ、　　リン酸ナトリウム（Ｎ　ａ　３Ｐ　
Ｏ４）１５ｇ及び中性活性剤としてのアミド結合ペタン
５ｇを溶解した溶液中にて、浴温８０°Ｃ１印加電圧６
Ｖ、電流密度５Ａ／ｄｍ２、通電時間１０秒の条件で前
記ステンレススチールを正極に配してアルカリ寛解脱脂
を行なう。

こうして表面処理を施した一対のステンレススチールの
間に、各種条件で処理した変性ポリエチレンを挾み込み
、温度２００°Ｃ１時間３０秒、圧力５ｋｇ／ｃＴｎ２
という条件で加熱加圧して、ステンレススチールを変性
ポリエチレンによって接着した。

次いで第２図に示すように、こうして変性ポリエチレン
（６）で接着したステンレススチール（７）（７）の非
接着部分を固定治具（８）（８）で固定し、５０１１１
／分の引張り速度でステンレススチール〈７）（７）を
引張って１８０ａ剥離試験を行なった。

変性ポリエチレンの処理条件は以下のとおりであり、ま
たこれらの処理を行なった変性ポリエチレンで接着した
ステンレススチールの１８０″″剥離試験による剥離が
生じた圧力は下表のとおりである。

変性ポリエチレン処理条件： 〔条件ａ〕 重クロム酸カリウム７５重量部、濃硫＃（比重１８４）
１５００重量部及び純水１２０重量部からなる混酸の７
０℃浴に変性ポリエチレンを２分間浸漬した後、純水中
で１５分間超音波洗浄し、次いで６０℃で２時間乾燥し
た。

〔条件ｂ〕

サンドペーパーによって変性ポリエチレン表面の強度の
弱い層を削り落した後、イソプロピルアルコール浴中で
１０分間超音波洗浄した。

〔条件Ｃ〕

トリクレンの６０℃洛中で変性ポリエチレンを１０分間
超音波洗浄した。

表 上表から明らかなように条件ａで表面処理した変性ポリ
エチレンを用いたものは、条件す及び条件Ｃで表面処理
した変性ポリエチレンを用いたものに比べてステンレス
スチールと？＆性ポリエチレンとの間の接着力が高いこ
とがわかる。

条件すで表面処理した場合は変性ポリエチレン表面の強
度の弱い層が削られるものの、サンドペーパーで削る際
に変性ポリエチし・ン表面に摩擦熱が生じ、この熱によ
って変性ポリエチレンに付着していた不純物や砂が変性
ポリエチレン表面に自若してしまうため接着力が充分に
高くならなかったと考えられる。また、条件すで表面処
理した場合は変性７１（リエチレン表面の強度の弱い石
や不純物を完全に除去することができないと共に微量油
脂分が変性ポリエチレン表面に吸着するため充分な接着
力が得られなかったと考えられる。これに対して条件ａ
で表面処理した場合は、変性ポリエチレン表面の強度の
弱い居及び不純物が完全に除去でき良好な接着力が得ら
れている。

次いで本発明の一実施例を以下に示し説明する。

厚さ０．０３ｍｍ　ノステ”ｙ　Ｌ−ススチール（ＳＵ
Ｓ３０４）を縦１６ｍ１横３４ｍに切断し、前記と同一
の条件でアルカリＴ解脱膚を行ない端子板とする。また
枠状の変性ポリエチレンシートを前記条件ａと同一の条
件で表面処理する。次いでこの処理済の一対の端子板（
１）（１’）間の中央部に二酸化マンガン正極（２）、
セパレータ（３）及びリチウム負極（４）を挾み込むと
共に、その周縁部に前記表面処理を施した変性ボリエデ
レンシートからなる絶縁性の熱接着性樹脂（５）を挾み
込み、温度２００℃、時間３０秒、圧力５ｋｇ／ｃＩＴ
１２という条件で前記端子板（１）く１′）と前記樹脂
（５）とを加熱圧前して第１図に示す薄型電池を作製し
た。この電池をＡとする。

また同様にして、変性ポリエチレンシートの表面処理条
件のみ前記条件す及びＣに夫々変化させ、その他は同一
条件で薄型電池を作製した。こうして作製した薄型電池
を変性ポリエチレン〉−トの表面処理条件の符号に対応
させて電池Ｂ及びＣとする。

第３図は一ヒ記電池Ａ−Ｃを夫々温度６０°Ｃ，湿度９
０％の雰囲気に保存したときの保存日数と電池内部抵抗
の関係を示したものであり、電池内部抵抗の測定は１　
ｋＨｚ交流法によって行なった。

第３図から明らかなように、本発明電池である電池Ａは
封口性能が向上したため、他の電池に比較して電池内部
抵抗の上昇が抑えられ保存特性か向上している。

（ト）発明の効果 絶縁性の熱接着性樹脂の表面を酸処理するニーとにより
、前記樹脂表面の強度の弱い層及び不純物を完全に除去
することができ、端子板と絶縁性の熱接着性樹脂との接
着力を向上させることができるので、薄型電池の密封性
能が向上し保存特性の優れた薄型電池を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）は本発明電池の斜視図、第１図（ｂ）は本
発明電池の断面図、第２図は剥離試験装置の斜視図、第
３図は電池の保存特性比較図である。 （１）（１’）・・・端子板、（５）・・・絶縁性の熱
接着性樹脂、（２）・・・正極、（４）・・・負極、（
３）・・・セパレータ、（Ａ）・・・本発明電池、（Ｂ
）（Ｃ）・・・比較電池。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）正極端子板と負極端子板との間に発電要素を保持
   した電池の製造方法であって、絶縁性の熱接着性樹脂の
   表面を酸処理し、この樹脂を前記正負極端子板の周縁部
   間に配し、熱圧着して前記電池の密閉を行なうことを特
   徴とする薄型電池の製造方法。