JPS63125344A - 記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ａ、産業上の利用分野 本発明は、記録装置に関し、特に、ノズルフィルム体に
形成された多数のノズル孔から噴射されるインクによっ
て印字し、その印字濃度を飛躍的に向上させるための全
く新規な構成に関する。

ｂ、従来の技術 従来のオンデマンド式のインクジェット方式プリンタに
おいては、一般に、１つの入力信号に対して１つのノズ
ルが対応した構成になっているので、１つの入力パルス
が入ると対応したノズルから１つのインクドツトが飛び
出して印字が行われている。

又、特開昭６０−７１２６０号公報に開示された構成は
、１つの人力信号に対して不特定の複数のノズル孔が対
応した構成（第６図に示す）である。

すなわち、第６図に示す構成において、符号！で示され
るものは、多数のノズル孔２を有し、エンドレスのリン
グ形に構成されたノズルフィルム体であり、このノズル
フィルム体１は、多数のサーマルドツトエレメント３を
有するサーマルヘッド体４と案内プーリ４ａ間に回転自
在に張設されており、この案内プーリ４ａはインク５が
溜められたインク保持部６内に浸漬されている。従って
、ノズル孔２から噴射したインク５は、記録紙Ｐに印字
される。

Ｃ０発明が解決しようとする問題点 従来の記録装置は、以上のように構成されていたため、
次のような種々の問題点が存在した。

（１）、前述のインクジェット方式プリンタにおいては
、ｌパルスに１ノズルが対応していたため、ノズルに詰
まりを生ずると印字不能となっていた、現在一般に用い
られているインクジェット方式プリンクでは、この問題
が解決されていない。

（２）、前述の特開昭６０−７１２６０号公報の構成は
、このような問題点を解決すべく、ｌパルスに多数のノ
ズル孔を対応させた構成であるが、この方式では、イン
クドツトの径が小さいため、発熱ドツトに対応したイン
クドツトが飛び出すだけでは、十分な印字濃度が出ない
という実用上の問題がある。従ってこの濃度を上げるた
め、ノズルフィルム体の接触角を小さく（２〜６度程度
）すると、インクドツトの飛び散りが多くなり、鮮明な
印字ができない。又、ノズル孔を大きくすると、濃度は
向上するが、分解能（８ドツト／　ｍ　ｍ　）が低下し
、実用上障害となっていた。

（３）、前述の問題点を解決するための一手段として、
記録紙上の同一個所を２度印字（２度打ち）することが
おこなわれているが、印字速度が半減していたと共に、
１度打ちに比べると分解能が低下し、サーマルヘッド体
の寿命も半減していた。

（４）、又、この方式において基本的に重要な問題点と
して、インクドツトの飛距離が約０．２ｍｍと小さいの
で、記録紙とノズルフィルム体が接触し、インク汚れが
発生していた。又、ノズルフィルムをエンドレス状に回
転又は大きく往復移動するため、ノズルフィルム体の損
耗が激しく、印字品質がすぐに劣化し製品としての信頼
性が得られていない。又、ノズルフィルム体の移動によ
ってインクがノズルフィルム体の表面に飛び出し、記録
紙を汚すので製品化の見通しが立っていないのが現実で
ある。

本発明は、以上のような問題点を解決するためになされ
たもので、特に、ノズルフィルム体の上面をスペーサ部
材によって抑えると共に、ノズルフィルム体とサーマル
ヘッド体の間にインクを充満させて供給することにより
、ノズルフィルム体のノズル孔より多い数のインクドツ
トが飛び出す（多数打ち現象）ことによって、印字濃度
の極めて高い（例えば、黒の場合、真黒印字）印字を行
うことができる記録装置を得るこを目的とする。

ｄ１問題点を解決するための手段 本発明による記録装置は、多数のサーマルドツトエレメ
ントを有し、固定して配設されたサーマルヘッド体と、
前記サーマルドツトエレメントに接合し、多数のノズル
孔を有するノズルフィルム体と、前記ノズルフィルム体
の一面に当設されたスペーサ部材と、前記ノズルフィル
ム体と前記スペーサ部材を往復移動させるための往復駆
動手段と、前記ノズルフィルム体とサーマルヘッド体と
の間にインクを供給するためのインク供給手段とを備え
た構成である。

８１作用 本発明による記録装置においては、スペーサ部材とノズ
ルフィルム体の設定条件（接触圧力及び設定角等）を好
適にし、かつ、ノズルフィルム体とサーマルヘッド体と
の間にインクを充満させることにより、最初のインクド
ツトの飛び出しによる吸引とノズルフィルム体の振動に
よって、サーマルドツトエレメントの残りの熱エネルギ
ーにより、各ノズル孔内に入ってくる次回用のインクが
インクドツトとして飛び出す。

従って、１つのサーマルドツトエレメントに対応した複
数のノズル孔によるインクドツトの数のほぼ倍の数のイ
ンクドツトが印字される多数打ち現象が得られ、印字濃
度が極めて高くなり、従来の印字濃度とは比較できない
程鮮明なコントラストの印字を高速度状態で印字するこ
とが可能である。

ｆ、実施例 以下、図面と共に本発明による記録装置の好適な実施例
について詳細に説明する。

第１図から第５図迄は、本発明による記録装置を示すた
めのもので、まず、第１図から第３図において、符号１
で示されるものは、一対のプーリ７及び８によって矢印
Ａの方向に移動可能に張設されたノズルフィルム体であ
り、このノズルフィルム体１には複数のノズル孔２が形
成されている。

このノズルフィルム体Ｉの下面には、多数のサーマルド
ツトエレメント３を有するサーマルヘッド体４が当接し
て設けられており、このサーマルヘッド体４の上面には
、インク供給手段９からのインク１０が保持できるよう
に、壁状のインク保持部１１が形成され、このインクｌ
Ｏは、ノズルフィルム体１とサーマルヘッド体４の上面
との間に充満した状態で溜められ、インクの量が減少し
た場合には、自動的にインク供給手段９から補給される
。

さらに、このノズルフィルム体ｌの上面には、弾性を有
するスペーサ部材１２が当接して配置され、このスペー
サ部材１２の内側に形成されたインク保持凹部１３内に
も、インクｌＯが、ノズル孔２を介して伝わり、インク
ｌＯがこのスペーサ部材１２の内面とノズルフィルム体
ｌとの間にも若干充満されている。従って、このスペー
サ部材１２は、その弾性によって、ノズルフィルム体ｌ
を矢印Ｂの方向に弾圧し、ノズルフィルム体１とサーマ
ルヘッド体４とは弾性を伴って密合している。又、この
スペーサ部材１２上には、記録紙Ｐが配設されている。

さらに、この第１図に示す構成は、第２図及び第３図に
示すように構成されており、カセットケース体１４のカ
セット壁部１５及び１５ａと側板１６及び１６ａには、
一対の往復動軸１７がカセットケース体１４の長手方向
と直交する方向にスプリング１８を介して設けられ、こ
の往復動軸１７はカセット壁部１５とは摺動自在に嵌合
され、カセット壁部１５　ａとはスプリングビン１９を
介して結合されている。

面記ノズルフィルム体ｌのノズル孔２が劣化した場合、
各プーリ７及び８を回転させることにより、ノズルフィ
ルム体１を所定量矢印Ａの方向に移動できる。

さらに、各往復動軸１７には、往復駆動手段をなす偏心
カム２０か矢印Ｇの方向に回転自在に設けられ、この偏
心カム２０を回転するこ七により、往復動軸１７が矢印
Ｃの方向に所定のストロークで往復することができる。

従って、印字中この偏心カム２０の回転により、カセッ
トケース体Ｉ４の左側部分（第２図に示されるスペーサ
部材１２、カセット壁部１５ａ１側板１６ａ及びプーリ
７が含まれる部分）を往復移動させることにより、ノズ
ルフィルム体１とスペーサ部材１２がサーマルヘッド体
４の上面を往復移動して、インク１０がノズル孔２の下
部に常時供給される。

又、前述のノズルフィルム体ｌを移動させて、ノズル孔
２の劣化による交換を行う場合には、第３図にて示すよ
うに、一方のプーリ７の回転軸７ａに設けられたラチェ
ット２１がラチェツト爪２２により係止されると共に、
電磁プランジャ２３に設けられた作動棒２４がこのラチ
ェット２１を回転させることにより、矢印りの方向にば
ね付勢されたプーリ８を回転させ、ノズルフィルム体Ｉ
を矢印Ａの方向に移動させるこができる。

尚、第１図におけるノズルフィルム体Ｉの接触角θは、
２〜６度程度に設定されている。

本発明による記録装置は、以上のように構成されており
、以下に、その動作について説明する。

往復駆動手段である偏心カム２０と往復動軸Ｌ７の作用
により、カセットケース体Ｉ４の左側部分を０．１〜１
．０ｍｍ程度のストロークで、矢印Ｃの方向に往復動さ
せると、サーマルヘッド体４上に供給されているインク
１０は、サーマルヘッド体４とノズルフィルム体ｌの間
に形成されたわずかな隙間に沿って毛細管現象と振動に
よるポンプ作用により、ノズル孔２に導かれ、所要の駆
動信号がサーマルドツトエレメント３に供給されて、ノ
ズル孔２のインクが加熱され、バブル圧によって外方°
に噴射され、記録紙Ｐに印字される。

この場合、サーマルヘッド体４は、加熱特性の良いサー
マルドツトエレメント３を有しているので、サーマルド
ツトエレメント３に対応するノズル孔２ばかりでなく、
その周辺直近のノズル孔２からもインク１０が飛び出す
と共に、最初のインクドツトの飛び出しによる吸引とノ
ズルフィルム体１の振動によって、その直後、ノズル孔
２内に入ってくるインクｌＯをサーマルドツトエレメン
ト３に残っている十分な熱エネルギーにより、飛び出さ
せ、多数打ち現象が得られている。

この多数打ち現象は、第５図に示されているように、従
来の印字ドツトの状態（第７図の通り）と比較すると、
多数打ちの状態が明確に示されている。

インクドツトはランダムな方向に飛び出すので、印字品
質（８ドツト／　ｍ　ｍ　）を保てるのは０．２ｍｍ程
度の飛距離であり、この場合、第５図及び＊ｓ　ｊ　Ｉ
Ａに示されているドツト印字パターンと、第４図に示さ
れたノズル孔２のパターンとは明確に対応しない。

この結果は、顕微鏡で見た結果、本出願人が確認をして
いるものである。

尚、本実施例における各構成については、１例を示した
もので１．インク保持凹部Ｉ３よりインクを供給、サー
マルヘッド体４の両側よりインクを供給、あるいは、カ
セットケース体１４全体を往復動する等、各部の構成を
若干変更した場合についても、同等の効果が得られるこ
とは述べるまでもないことである。

ｇ８発明の効果 本発明による記録装置は、以上のように構成されている
ため、次のような効果を得ることができる。

（１）、ノズルフィルム体がスペーサ部材によって押圧
されると共に、インクがサーマルヘッド体とノズルフィ
ルム体の間に常に供給されているため、■パルスの駆動
信号の印加により、１サーマルドツトエレメントに対応
したノズル孔からの多数打ち現象が得られ、ノズル孔の
数よりも多くのインクドツトによる印字が行われるため
、印字濃度の飛躍的な向上を得ることができる。

（２）、インクがサーマルヘッド体とノズルフィルム体
との間に充満されているため、ノズル孔へのインクの供
給が瞬時に極めて効率よく行われ、多数打ち時における
２回めの噴射時の府にインクを各ノズル孔に供給するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第５回速は本発明による記録装置を示すため
のものであり、第１図は要部の構成図、第２図及び第３
図は全体構成を示す断面図及び斜視図、第４図はｌサー
マルドツトエレメントに対応するノズル孔のパターン図
、第５図は多数打ちをした状態の１サーマルドツトエレ
メント当たりのドツト印字パターン図、第６図は従来の
構成を示す概略断面図、第７図は従来の構成による１サ
ーマルドツトエレメント当たりのドツト印字パターン図
である。 ｌはノズルフィルム体、２はノズル孔、３はサーマルド
ツトエレメント、４はサーマルヘッド体、９はインク供
給手段、１０はインクである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）、多数のサーマルドットエレメント３を有し、固
   定して配設されたサーマルヘッド体４と、前記サーマル
   ドットエレメント３に接合し、多数のノズル孔２を有す
   るノズルフィルム体１と、前記ノズルフィルム体１の一
   面に当設されたスペーサ部材１２と、前記ノズルフィル
   ム体１と前記スペーサ部材１２を往復移動させるための
   往復駆動手段と、前記ノズルフィルム体１とサーマルヘ
   ッド体４との間にインク１０を供給するためのインク供
   給手段９とを備え、前記インク１０は、前記サーマルヘ
   ッド体４と前記ノズルフィルム体１との間に充満して供
   給されていることにより、前記ノズル孔２内に供給され
   ることを特徴とする記録装置。
2. （２）、前記スペーサ部材１２は、弾性材料よりなり、
   ばね性をもって前記ノズルフィルム体１に当接している
   ことを特徴とする特許請求の範囲第一項記載の記録装置
   。