JPS63105764A - 生体補綴用セラミツク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、医科・歯科用の欠損骨補綴用のセラミックに
係わるものである。

〈従来の技術〉 昨今、医用補綴材として、アルミナ材料及びリン酸カル
シウム系化合物が使用される様になったが、前者は生体
親和性と強度の点で、後者は強度の点で間両が残フてい
る。

補綴材としては、理想的には （＋）強度、靭性に優れ （２）為害性がなく （３〉骨誘導性をもつ ことが望ましい。

本発明は、これらの問題に鑑み、先に次の様な発明を行
った。

即ち、芯部に強度と靭性に優れたジルコニアセラミック
（部分安定化ジルコニアｐ−５−ｚ＞を配し、表面層に
リン酸カルシウム系化合物を一体的に焼結被覆した複合
構造にすることによって、問題点の解決を計った。

この発明は、従来のものに比較してＷ″Ｉｉな改良効果
が得られたが、骨親和性の点でやや問題を残した。

〈発明が解決するｒ！ｒＩＮ点〉 本発明者は、先の発明に間して更に研究を行った結果、
次の様な知見を得た。

即ち、高強度・高靭性を冑するセラミック表面層に、リ
ン酸カルシウム系化合物が被覆された焼結体を水和処理
すると、生体に対するｔＩ２相性が顕著に向上すること
を見出した。

本発明はこの知見に基づいてなされたものである。

〈作　　　用〉 本発明では、水和処理によって少なくとも表面層に、主
としてハイドロキシアパタイトが生成する。

生体親和性が顕著に向上するのは、この生成によるもの
と推察される。

水和処理する前の、少なくとも表面層にリン酸カルシウ
ム系化合物の被覆されたセラミック焼結体は、次の様な
方法で作られる。

（１）コーティング法 セラミックの焼結前駆体にリン酸カルシウム系あるいは
リン酸カルシウム−Ｘ系（ＸはＭｇＯ１Ｚｒ０２等添加
物）をコーティングして、このセラミックと同時焼成、
あるいは予じめ焼結したものを用いるものでは、焼付け
によって表面にリン酸カルシウム系化合物が被覆された
ものが得られる。

（２）混合法 セラミックの原料粉末とリン酸カルシウム系粉末とを混
合したものを、セラミックの焼結前駆体表面に被覆、同
時焼成することによフて得られる。

本坊の場合、リン酸カルシウム系粉末は生体親和性が顕
著に発現する範囲で添加される必要がある。

概ね５〜９９％まで添加することができる。

水和処理 得られた焼結体の水和処理には、この種の反応処理に通
常用いられる手法が全て適用できる。

代表的な手法は、オートクレーブを用いる水熱法と反応
性水溶液を用いる方法である。

水和処理によって、セラミックの少なくとも表面層に、
主としてハイドロキシアパタイトが生成する。

尚、本発明の生体補綴用セラミックに最も通したセラミ
ックは、高強度・高靭性を有するものが望しく、例えば
部分安定化ジルコニア（Ｐ＠Ｓ−Ｚ　）　、Ａ　Ｉ　２
０３−ＺｒＯ２系（ジルコニア添加アルミナ）、及びＺ
ｒＯ２−Ａｌ１０３系（アルミナ添加ジルコニア）等が
好ましい。

〈実施例〉 実施例！ セラミック二部分安定化ジルコニア（Ｐ　ＩＳ　−Ｚ）
部分安定化ジルコニア（Ｐ−５−Ｚ）として安定化剤Ｙ
２０３３ｍｏ　１％添加したものを使用し、これを鋳込
成形により犬の大腿骨状に成形した。

石膏型から取り出し、生乾きの状態で次に示す組成のリ
ン酸カルシウム系化合物の懸濁液を表面に塗付した。

リン酸カルシウム系化合物　７０．０　（ｗＬ％）分散
剤Ａ　　　　１．０ バインダー　８　　　　　　１．０ 水　　　分　　　　　　　　　３０．０リン酸力ルシウ
ム系化合物懸濁液は、生乾きのジルコニア成形体に一部
吸収され浸透し、且つジルコニア成形体表面に、リン酸
カルシウム系化合物層を形成した。

これを乾燥後、ジルコニアの焼成温度１５００℃で同時
焼成した。

得られた焼結体の曲げ強度は１１０ｋｇｆ／Ｉｖ／であ
り、ジルコニア単体の強度とほとんどそん色なかった。

断面の構造は、表面層がトリカルシウムフォスフエイト
（ＴＣＰ）　、芯部はジルコニアであった。

次にこれを水和処理した。

水和処理の条件は次の通りである。

温　　度　　２００℃ 圧　　力　　　　１５気圧 保持時間　　　　５時間 水和処理した焼結体の曲げ強度は、］ＩＯｋｇｆ／謹ぜ
で水和処理による強度劣下は認めなかった。

得られたものについて生体との親和性をテストするため
に、成人の大腿骨部位に補綴した。

約３ケ月後には、周辺の骨組織と癒着し完全に融合一体
化していた。

因みに水和処理していないものとの比較では、癒着性の
点で明らかに本例のものが優れていた。

実施例２ セラミック：部分安定化ジルコニア（Ｐ　−Ｓ　−Ｚ）
鋳込成形により成形した部分安定化ジルコニア生成形体
表面に、部分安定化ジルコニアの原料粉末（Ｙ２０３３
ｍｏ　１％）５０ｗｔ、％とリン酸カルシウム系化合物
粉末５０ｗｔ、％とを混合したものを塗付し、乾燥後、
ジルコニアの焼成温度１５００℃で焼成した。

得られた焼結体の表面層には、ジルコニア及びリン酸カ
ルシウム系化合物が生成した。

次に、これを水和処理した。

水和処理の条件は、次の通りである。

反応母液　　ＰＨ＝９．０ ン二シ度８０℃ 時　　ｒｒ！　　１００時間 本実施例でも水和処理による焼結体の強度劣化は認めな
かった。

得られたものについて成人の下顎骨に補綴し、生体親和
性テストを実施した。

約３ケ月後、水和処理したものは、処理しないものに比
較して極めて優れた生体親和性を示し、骨組織と完全に
一体化していた。

実施例３ セラミック：部分安定化ジルコニア（Ｐ−３−Ｚ）Ｙ２
０３３ｍｏ　Ｉ％の部分安定化ジルコニア焼結体の表面
にリン酸カルシウム系化合物　８０．０　（ｗｔ、％）
Ｍ　ｇ　Ｏ２０，０ 上記組成の懸濁液を塗付した後、１２５０℃の温度で焼
付けた。

表面にＣａ０−Ｐ２０５−ＭｇＯ系化合物の焼付は層が
得られた。

次に、これを水和処理した。

水和処理の条件は、次の通りである。

温　　度　　２００℃ 圧　　力　　　２０気圧 保持時間　　　　４時間 得られたものを成人の下顎骨に埋入し、周囲Ｍ１ｍとの
親和性をテストした。

約３ケ月後、水和処理したものは、水和処理していない
ものに比較して、周囲の骨組織と骨性癒着し、ＭＪｍと
一体化していた。

本実施例でも、得られた焼結体の強度劣下は認めなかっ
た。

実施例４ セラミック：ジルコニア−アルミナセラミック８０ｗｔ
、％部分安定化ジルコニア（３ｍｏ１％Ｙ２０３　）＋
２０ｗｔ、％アルミナセラミック（Ｚｒ０２−Ａｌ２Ｏ
２）の原料粉末をプレス成形し、その成形体の表面に、
リン酸カルシウム系化合物の懸濁液を塗付、乾燥後、１
６００℃にて同時焼成を行った。

表面にはリン酸カルシウム系化合物が生成していた。

得られた焼結体の水和処理を行フた。

水和条件は、次の通りである。

温　　度　　　２００℃ 圧　　力　　　　１５気圧 保持時間　　　　　６時間 得られた焼結体の生体親和性をテストする為、成人の下
顎骨へ補綴した。

約３ケ月後には、補綴した試片は完全に周囲の骨組織と
癒着しており、水和処理をしないものより格段に優れて
いた。

本実施例でも、得られたｖｉ粘結体強度劣下は認めなか
った。

〈発明の効果〉 （１）生体骨に癒着一体化させることができる。

（２）高強度・高靭性セラミックを芯部に使用する為、
折損事故がない。

（３）為方性が全くない。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 少なくとも表面層にリン酸カルシウム系化合物の層が被
   覆された焼結体を、水和処理したことを特徴とする生体
   補綴用セラミック。