JPS6287241A - 水中油滴型乳化組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、生薬を従来になく多量に配合した乳化組成物
に関するものであり、更に詳しくは長期保存後において
も使用性に優れる生薬配合乳化組成・物に関する。

〔従来技術〕

近年、各種生薬を配合した乳化組成物の開発が盛んに行
なわれるようになってきている。これは。

自然で安全性の高い化粧料を、消費者に提供し、また生
薬独特の自然回復力を助ける作用を利用して、健康な皮
膚を保とうとする消費者の健康意識に応えようとするも
のである。

しかしながら、一般に、生薬には、乳化系を不安定にす
る成分が含まれており、これを多量に配合した乳化化粧
料は、長期の保存安定性に欠け。

またその使用性に問題を生じるため、市販されている多
くの生薬配合乳化粧料は、生薬の配合量を少なくシ、製
品の保存安定性を図っている。このような生薬配合乳化
粧料の代表的なものとしてはアロエ配合化粧料が知られ
ている。

アロエ植物には、■創傷治療作用■細胞賦活作用■保温
作用等の顕著な効能がある。したがって、その抽出束を
化粧料に配合すれば、肌荒れ。

ひび、あかぎれ等に対し顕著な薬効が期待できるもので
ある。しかし市販されているアロエ配合化粧料は、たか
だか０．１％程度の粉末又は固型の抽出束を配合してい
るに過ぎなく、アロエの効能を充分に発揮するものでは
なかった。上述のアロエの薬効を充分発揮させるために
は、原草中の濃度に近い濃度となるような多量の抽出末
を化粧料中に配合しなければならない。具体的には化粧
料中に抽出末として少なくとも０．５％以上配合する必
要がある。

しかしながら、例えば、アロエ抽出末を０．５％以上の
濃度となるように、化粧クリームに配合した場合、アロ
エ中に含まれる水溶性有機酸塩、水溶性無機塩類等の影
響により乳化系が極めて不安定となり、得られる化粧料
は長期保存後の使用性が悪くなるため、その商品価値が
低下するという問題を生じる。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、アロエ等のユリ科多肉植物生薬又はキ
ュウリ、ヘチマ、カラスウリ等のウリ科植物生薬を従来
になく多量に配合でき、かつ長期間保存しても安定で使
用性の優れた氷中油滴型乳化剤組成物を提供することに
ある。

〔発明の構成〕

本発明によれば、アロエ等のユリ科多肉植物生薬又は、
キュウリ、ヘチマ、カラスウリ等のウリ科植物生薬を含
む氷中油滴型乳化組成物中に、乳化剤として、ＨＬＢ２
．Ｏ〜５．０の親油型非イオン界面活性剤及びＨＬＢ１
４〜１８のポリエチレングリコールステアリン酸エステ
ルを含有させるとともに、乳化助剤として高級アルコー
ルを含有させたことを特徴とする氷中油滴型乳化組成物
が提供される。

すなわち、本発明は、上記生薬を多量に配合しても、長
期間の保存に安定で使用性に優れた氷中油滴型乳化組成
物を得るために、乳化剤として、上記した特定のＨＬＢ
を有する親油型非イオン界面活性剤とポリエチレングリ
コールステアリン酸エステルを用いると共に、乳化助剤
として、高級アルコールを用いたものである。

以下１本発明を更に詳細に説明する。

本発明において用いる生薬は、アロエ等のユリ科多肉植
物、又はキュウリ、ヘチマ等のウリ科植物の葉、根、茎
、花実を適当な公知手段で抽出したものである。生薬の
形態は抽出液もしくはそれらを乾燥した抽出末のいずれ
かである。乾燥抽出末を化粧料に配合する場合は、その
ままで、抽出液を配合する場合は固形分含量に換算した
量が配合される。この配合量は、乳化組成物に対し、０
．５〜５重量％（好ましくは０．５〜２重量％）とする
のが適当である。

本発明で用いるＨＬＢ２．０〜５．０の親油型非イオン
界面活性剤としては、例えば、グリセリルモノステアレ
ート、グリセリルイソステアレート、グリセリルモノミ
リステイト、グリセリルモノオレート、ソルビタンモノ
ステアレート、ソルビタンセスキステアレート、ソルビ
タンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソ
ルビタンモノイソステアレート、プロピレングリコール
モノステアレート等が挙げられるが、クリーム等のよう
な粘調度の高い乳化物を得るには、常温で固体状のもの
を用いることが適当である。また、該親油型非イオン界
面活性剤は、乳化組成物中に０．５〜２．５重量％程度
配合することが好ましい。配合量が０．５重量％未満で
あると乳化剤系が親水性になりすぎて安定な氷中油滴型
乳化物を得ることが困錐となり、また２、５重量％を超
えると親油性になりすぎて安定な氷中油滴型乳化物は得
難くなる。更に１本発明においては、乳化剤として、前
記親油型非イオン界面剤と共に、ＨＬＢ１４〜１８のポ
リエチレングリコールステアリン酸エステルを用いる。

ＨＬＢが１４未満であると乳化剤系が親油性のものにな
りすぎるので、好ましくなく、またＨＬＢが１８を超え
ると余りに親水性のものになってしまうので適当でない
。

また、その配合量は、乳化組成物中に０．８〜３．０重
量％とするのが好ましく、０．８重量％未満であると乳
化剤系が親油性になりすぎ、又３．０重量％を超えると
親水性になりすぎて安定な氷中油滴型乳化物が得られな
い。

また、乳化助剤として用いる高級アルコールとしては、
ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコー
ル、ベヘニルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチ
ルドデカノール等が挙げられるが、安定性を向上させる
ものとしては、常温で固体状のものが好ましく、またそ
の配合量は、乳化組成物中、０．５〜５．０重量％の範
囲とするのが適当である。

本発明においては、乳化剤として、）ｌＬＢ２．ｏ〜５
．０の親油型非イオン界面活性剤及び１（ＬＢ１４〜工
８のポリエチレングリコールステアリン酸エステルを、
乳化助剤として、高級アルコールを用いたことにより、
前記生薬を多量に配合でき、しかも長期保存後の使用性
においても優れる氷中油滴型乳化組成を得ることができ
る、 尚、乳化剤として、従来よく知られた乳化剤である脂肪
酸ナトリウム塩、脂肪酸カリウム塩、脂肪酸トリエタノ
ールアミン塩、アルキル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポ
リオキシエチレンアルキルリン酸塩等の７ニオン界面活
性剤を用いた場合には、生薬中に含まれる水溶性無機塩
等の影響により該アニオン界面活性剤が複分解を起こす
ため。

長期の使用期間において、充分に安定な乳化物を得るこ
とができない。

また、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セ
チルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチル
アンモニウム等のカチオン界面活性剤は、皮膚に対する
安全性の面から、外用剤、皮膚化粧料に用いることは困
難である。

また、更に乳化安定剤として、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポ
リマー、アクリル酸メチルメタクリルコポリマー、ヒド
ロキシエチルセルロース等の高分子増粘剤を用いると、
生薬中の水溶性無機塩等の影響により低粘化を起こすた
め、本発明の目的を達成することができない。

また、本発明においては、乳化組成物を形成する油相成
分として、所望によりミツロウ、鯨ロウ等のロウ類：流
動パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタ
リンワックス、スクワラン、プリスタン等の炭化水素二
ミリスチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の高級脂肪
酸：ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロ
ピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチル
ドデシル等のエステル類を泪いることができる。

また、本発明においては、その他特殊成分として酸化防
止剤、ビタミン類、紫外線吸収剤、保湿剤、キレート剤
、防腐剤、殺菌剤等を適宜加えることもできる。

〔実施例〕 本発明を、実施例により更に詳細に説明する。

実施例１〜３、比較例１〜９ く乳化組成物の調製方法〉 表−１に示されるような水相部を６０℃に保つ。

この水相部をホモミキサーで攪拌しながらあらかじめ７
０°Ｃで混合しておいた表−１に示されるような油相部
を加え、均一に乳化し、乳化後パドルミキサーで攪拌し
ながら室温まで冷却する。なお、使用したアロエ抽出末
は、原草を搾汁した後活性炭で精製し、次に減圧乾燥し
て得られたもので原草１００部から１部得られたもので
ある。従って、本生薬を組成中゛に１部配合すれば、組
成中に原草として１００％配合したことになる。また、
香料は乳化後約５０℃で添加した。

〈乳化組成物の試験方法〉 （１）乳化組成物の保存条件及び保存期間通常の室温で
１年保存 （２）評価項目 ■クリーム状組成物 外観（きめ、つや）、粘稠度、指への取り易さ、皮膚の
上での伸び易さ、皮膚への溶は込み易さ、分離の有無 ■乳液状組成物 外観（きめ、つや）、粘稠度、流動性、容器からの出し
易さ、皮膚の上での伸び易さ、皮膚への溶は込み易さ、
分離の有無 （３）評価者 化粧品の官能検査に熟達している検査者１０名（４）判
定基準 ０・・・長期保存後の使用性に優れ、商品価値が優れて
いる。

Δ・・・長期保存後の使用性に劣り、商品価値が低下す
る。

Ｘ・・・長期保存後の使用性が著しく劣り、商品価値が
ない。

試験結果を表−Ｉに示す。

表−■から、アロエ抽出末が１％（原車として１００％
）と多量に配合されると、アニオン界面活性剤及び／又
は非イオン界面活性剤及び／又は高級アルコールの組合
せでは、長期保存後の使用性に優れた水中油滴型乳化組
成物を得ることはできない（比較例１〜７）が、ＨＬＢ
２．０〜５．０の親油型非イオン界面活性剤及びＨＬＢ
１４〜１８のポリエチレングリコールステアリン酸エス
テルからなる乳化剤と高級アルコールからなる乳化助剤
を組合せた本発明においては、長期保存後の使用性に優
れた氷中油滴型乳化組成物が得られることが判る。

実施例４〜７ 実施例１のアロエ抽出末を下記の生薬に代えた以外は実
施例１と同様の試験を行った。結果を表−ｎに示す。い
ずれの配合例も、長期保存後の使用性に優れた乳化組成
物であることを表わしている。

表−■ 〔発明の効果〕 本発明の生薬配合水中油滴型乳化組成物は、乳化剤とし
てＨＬＢ２．０〜５．０の親油型非イオン界面活性剤及
びＨＬＢ１４〜１８のポリエチレングリコールステアリ
ン酸エステルを、乳化助剤として高級アルコールを含有
させたことにより、前記生薬が多量に配合されているに
もかかわらず、長期保存後においても、その使用性に優
れ、商品価値の向上したものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）アロエ等のユリ科多肉植物生薬又は、キュウリ、
   ヘチマ、カラスウリ等のウリ科植物生薬を含む水中油滴
   型乳化組成物中に、乳化剤として、ＨＬＢ２．０〜５．
   ０の親油型非イオン界面活性剤及びＨＬＢ１４〜１８の
   ポリエチレングリコールステアリン酸エステルを含有さ
   せるとともに、乳化助剤として高級アルコールを含有さ
   せたことを特徴とする水中油滴型乳化組成物。