JPS628375B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は複写機等において、給紙台上に置かれ
た用紙の給紙、例えば原稿を透明の原稿台へ送り
込む自動給紙装置に関する。

最近、複写作業の増加により、例えばシート状
の原稿を露光面に送り、複写終了後に露光面の原
稿を送り出すようにした原稿自動送り装置が提案
され、実施されている。つまり、従来の複写機に
おいては、露光面を覆つている原稿カバーを開
き、原稿を露光面にセツトし、複写終了後に再び
原稿カバーを開いて原稿を取り除くといつた操作
が必要となる。従つて、多数の原稿を複写する場
合、上記の繰り返し作業が非常に面倒であると共
にその作業時間が長く大変な無駄となる。そのた
め、上述した原稿自動送り装置が望まれるように
なつた。

第１図は原稿自動送り装置の一例を示す断面図
である。図中１は複写機本体、２は複写機本体の
上部に設けられる透明体から成る原稿台、３は原
稿台面に対向して位置した原稿自動送り装置、４
は原稿台２より送り出される原稿を受けるトレイ
である。上記原稿自動送り装置３は原稿を保持す
る原稿給紙台５と、原稿給紙台５の原稿を露光面
２に送り込むと共に、露光面２の原稿を送り出す
搬送機構６とから構成される。

又、上記給紙台５の給紙口に対向して送りロー
ラ７が設けられており、このローラ７にて台５上
の原稿が搬送機構６へと送り込まれる。

上述のものにおいて、シート原稿を一枚づつ手
差しにより挿入する場合、給紙台５を点線（水平
位置）で示す状態で、シート原稿を挿入すれば、
送りローラ７の作用により原稿台２へ送られる。
又、多数枚の原稿を給紙台５上に載置し、一枚づ
つ原稿を原稿台２へ送り込む場合、上記給紙台５
を図に示す様に、傾ける。これにより原稿の自重
を利用して、原稿が常に送りローラ７へ向け落ち
るようにし、順次原稿を原稿台２へと送る訳であ
る。

ここで、手差によるものであれば、送りローラ
部へ原稿を挿入すれば原稿の給紙が確実となる。
しかし、多数を重ね合わせて給紙する場合、原稿
が送りローラ７に落ちる状態にあれば問題ない
が、何等かの原因により、給紙台５に吸引され、
送りローラ７に原稿が落ちない場合がある。上記
の原因としては静電気力、摩擦等がある。従つ
て、給紙台５上の原稿を原稿台２へ送り込むこと
ができなくなる。

本発明は上述の様な原稿の自動給紙装置にも、
最適な、確実な給紙を行うことのできる原稿自動
送り装置を提供するものである。

以下図面に従つて本発明の原稿自動送り装置を
説明する。第２図は本発明の原稿自動送り装置を
示す断面図である。この原稿自動送り装置３は第
１図に示す複写機本体１の原稿台２に対向して設
けられている。

原稿自動送り装置の内部構造はケーシング内の
フレームに軸を介して回転可能に原稿案内ローラ
８が設けられており、このローラ８の周面に対向
して原稿案内板９，１０及び１１が設けられてい
る。原稿案内板９及び１０は、原稿給紙台５側に
取り付けられており、原稿案内板１１は送り装置
本体に固定されている。又、原稿案内ローラ８に
対接しローラ１２及び１３が設けられており、ロ
ーラ１２は原稿保持台側に回転自在に設けられ、
且つローラ１３は送り装置本体側に回転自在に設
けられている。

原稿案内ローラ８と原稿案内板１１との出口部
には、対向して案内されてきた原稿を露光面２へ
搬送するための搬送ベルト２７が設けられてい
る。この搬送ベルト２７は露光面２の全面と対向
して位置し、駆動ローラ１５及び従動ローラ１６
との間に張架され、適宜テンシヨンローラ１７に
て適度の張力が与えられている。又、原稿案内板
９及び１０との入口部に対向して原稿送りローラ
１８が設けられている。該原稿送りローラ１８は
原稿給紙台５の先端部のフレームに回転可能に取
り付けられており、原稿を案内ローラ側へ送り込
む方向に回転される。原稿送りローラ１８に対向
して原稿の２枚送りを防止するための分離ローラ
１９が設けられている。この分離ローラ１９は、
上記原稿送りローラ１８と異なり、原稿を戻す方
向に回転駆動される逆転ローラで、原稿給紙台５
のフレームに回転可能に取り付けられている。
尚、上記ローラ１８及び１９を回転可能に保持す
るフレームは、第３図に符号２０として示してお
り、原稿給紙台５と一体的であつて、原稿給紙台
５をも支持し、原稿案内ローラ８の軸上に回転可
能に保持されている。従つて、このフレーム２０
に先述した原稿案内板９，１０及び補助ローラ１
２等が取り付けられている。

ここで、上記送りローラ１８は、そのローラ軸
１８―_１が、フレーム２０に回転可能に取り付け
られている保持板２０―_２に、軸受１４を介して
軸支されている。上記保持板２０―_２は、ピン２
０―_１にて上記フレーム２０に回転可能に設けら
れている。又、保持板２０―_２の曲げ片２０―_３
には、送りローラ１８と分離ローラ１９との間隔
を調整するための調整ネジ２０―_４が取り付けら
れている。調整ネジ２０―_４はその先端がフレー
ム２０に固着された固定板２０―_５に当接してい
る。尚、曲げ片２０―_３にはスプリング２０―_６
が取り付けられており、このスプリング２０―_６
の他端はフレーム２０に固着された２０―_７に取
り付けられている。従つて、調整ネジ２０―_４を
回わすことにより、保持板２０―_２はピン２０―
_１を中心に回転され、送りローラ１８と分離ロー
ラ１９との間隔が調整される。

又、第２図において、符号２１は原稿案内板
９，１０の入口部に給紙台側のフレーム２０に固
定された取付部材（図示せず）を介して配置され
ており、送り込まれてくる原稿を検知する検知
器、２２は原稿保持台上に且つ原稿の幅方向に摺
動可能に設けられ原稿の両側端を規制するための
規制板、２３は原稿を搬送するための駆動源であ
るモータ、２４，２５は駆動ローラ、案内ローラ
等を駆動制御するための電磁クラツチ、更に２６
は露光面上に送られてきた原稿を検知する検知器
であつて、原稿の先端を露光面２の規定位置に位
置させるべく、その位置の送り装置本体に固定さ
れている。上記検知器２１，２６はマイクロスイ
ツチ又は発・受光素子から成る光学検知素子等の
検知手段であつて、それ以外の検知手段であつて
もよい。

尚、モータ２３の回転力は、各電磁クラツチ２
４，２５を介して各ローラ，ベルトに伝達され
る。即ち、電磁クラツチ２４が作用すると、案内
ローラ８の軸に直結されたプーリに駆動ベルト３
８が張架されていることから、案内ローラ８が回
転駆動される。上記駆動ベルト３８は、駆動ロー
ラ１５の軸に直結されたプーリ２８にも、駆動力
を伝達しており、搬送ベルト２７を駆動すること
になる。一方電磁クラツチ２５は、送りローラ１
８及び分離ローラ１９に回転力を伝達するもので
ある。

本発明は上述の構成に更に加え、第３図に示す
如く送りローラ１８の回転力を駆動源として回転
される、補助ローラ２９を設けている。補助ロー
ラ２９は保持具３０に回転可能に支持されてい
る。この補助ローラ２９と送りローラ１８との間
には、保持具３０に設けられているテンシヨンロ
ーラ３１を介してゴムベルト３２が張架されてい
る。又、保持具３０はこれと一体成形されたアー
ム部３０―_１が送りローラ１８のローラ周面と同
形状に形成されており、このローラ１８の周面に
対してローラ１８に軸１８―_１を中心に回動する
ように設けられている。そのために、保持具３０
は、送りローラ１８の周面と補助ローラ２９との
間に設けられたゴムベルト３２の張力により送り
ローラ１８の周面上に保持されている。つまり、
保持具３０はゴムベルト３２により送りローラ１
８上に保持され、補助ローラ２９を送りローラ１
８の回転に伴い回転される。しかも、送りローラ
１８の回転に伴いこの送りローラ１８の周面と接
する保持具１８が、ローラ１８の摩擦力及びゴム
ベルト３２の回転力により降下し、補助ローラ２
９が給紙台５上の原稿面へと降下する構成であ
る。また、保持具３０は補助ローラ２９を給紙面
より遠のけるためのスプリング３３，３３が設け
られている。このスプリング３３，３３は、保持
具３０とフレーム２０間の固定棒３４との間に取
り付けられている。この固定棒３４は、保持具３
０に一体的に設けられている突片３０―_２が対接
して、保持具３０のスプリング３３によるそれ以
上の回動を規制するストツパである。

以上の様な構成の原稿自動送り装置において、
以下その作用を説明する。

まず、複写する原稿が全て同一サイズのもので
あれば、原稿を原稿給紙台５上に載置し、規制板
２２にて原稿両側端を規制する。そして、載置及
び規制が完了すれば、原稿給紙台５を持ち上げ第
１図の実線で示す位置に保持させる。尚、原稿は
原稿給紙台５が傾斜した状態でセツトしてもよ
い。しかし、水平状態でセツトする方がその操作
が容易であろう。

上述の操作が完了すれば複写機本体より保持台
上の原稿を露光面２へ搬送するための信号が出力
されると、電磁クラツチ２５が作用し、モータ２
３の回転力が伝達され、原稿送りローラ１８と分
離ローラ１９が回転駆動される。これにより原稿
送りローラ１８にて最上部の原稿が送り装置３内
に送り込まれ、且つ分離ローラ１９の作用により
１枚づつ原稿が送り込まれる。この時、送り込ま
れた原稿が、検知器２１に検知されると、遅延手
段を介して電磁クラツチ２５の作用が停止する。
尚、説明が後記するようであるが、電磁クラツチ
２４も同時に作用しており、原稿案内ローラ８及
び搬送ベルト１４が駆動されている。従つて、送
り込まれた原稿は案内ローラ８及び搬送ベルト１
４にて露光面２上に搬送される。そして、露光面
２へ搬送された原稿の先端が検知器２６にて検知
されると、電磁クラツチ２４の作用が停止され、
原稿の搬送が停止される。即ち、原稿は規定され
た露光面の位置がセツトされる。その後、露光面
２上の原稿の露光が完了すれば、両電磁クラツチ
２４，２５が作用し、露光面２上の原稿はトレイ
４上に排紙される。又、給紙口に待機中の原稿
は、送りローラ１８、案内ローラ８を介して露光
面２へ搬送される。この動作が自動的に繰り返え
され、原稿給紙台５上に載せられた原稿の複写が
順次実行される。

ここで、原稿給紙台５上の原稿を内部へ送り込
む場合、の作用を詳しく説明する。即ち、電磁ク
ラツチ２５の作用により送りローラ１８の回転に
伴ない補助ローラ２９が回転される。一方送りロ
ーラ１８が回転することにより、このローラ周面
に保持される保持具３０も同一方向に回転しよう
とする。この場合、送りローラ１８と保持具３０
のアーム部３０―_１との摩擦力及びゴムベルト２
９の回転力により、保持具３０が送りローラ１８
の回転方向に降下する。そのため、スプリング３
３の付勢力に抗して、保持具３０が給紙台５面へ
降下する。その様子を第４図ａ，ｂ，ｃに示して
いる。つまり、ａは送りローラ１８の回転前の状
態であり、給紙台５と補助ローラ２９との間には
相当な間隔があり、原稿セツトにおいて何等支障
とならない。ｂは送りローラ１８の回転により補
助ローラ２９が降下していく状態を示す。即ち、
保持具３０は送りローラ１８の周面にゴムベルト
２９の張力により圧接されているため、送りロー
ラ１８との摩擦力により軸１８―_１を中心に回動
し給紙台５へと降下していく。また、ゴムベルト
３２の回転力により保持具３０が、ベルト３２の
回転方向に回動されるように作用され、上述の摩
擦力と共に保持具３０が降下することになる。更
にｃは、補助ローラ２９が原稿と当接した状態を
示す。ｃの状態において補助ローラ２９は、原稿
を強制的に送りローラ１８へと給送することにな
る。従つて、給紙台５上の原稿が送りローラ１８
になくても、補助ローラ２９により、強制的に送
られ、最後の原稿まで確実に送ることができる。

以上説明したように、本発明の用紙の自動給紙
装置によれば、送りローラに連動して回転する補
助ローラを設け、この補助ローラを送りローラの
回転により用紙給紙面へと降下させる構成とした
ことから、給紙台上への用紙の載置等には何等関
係なく、上記給紙台上の用紙が補助ローラの回転
により確実に送りローラへと給紙することができ
る。また、補助ローラを給紙台上の給紙面へと降
下させるための構成が非常に簡単となる。

尚、本実施例では複写機における原稿台へ原稿
を送る装置について説明したが複写機に限ること
はなく、例えばフアクシミリ装置、等においても
適用できることは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原稿自動送り装置の概要を説
明するための断面図、第２図は本発明における原
稿自動送り装置の一実施例を示す断面図、第３図
は本発明にかかる第２図の要部拡大斜視図、第４
図ａ，ｂ，ｃは本発明の動作の様子を示す図であ
る。 ５…原稿給紙台、１８…送りローラ、１９…分
離ローラ、２９…補助ローラ、３０…保持具、３
０―_１…アーム部、３２…ゴムベルト、３３…ス
プリング。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 用紙を多数載置可能な給紙台５と、 上記給紙台上の用紙を送り込むべく給紙口に対
   向して設けられた送りローラ１８と、 上記給紙台に対向して配置され上記送りローラ
   の回転周面と同形状に形成されこのローラ周面に
   摺動する保持具３０と、 上記保持具に回転可能に設けられた補助ローラ
   ２９と、 上記保持具を上記給紙台より離れる方向に付勢
   し上記補助ローラを用紙より離すためのスプリン
   グ３３と、 上記送りローラの回転力を上記補助ローラに伝
   達するために上記送りローラと補助ローラとの間
   に張架され、上記保持具を上記送りローラ周面に
   保持するためのベルト３２と、 上記スプリングの付勢力により上記保持具の回
   転を停止させるストツパ３４と、 を備え、上記送りローラの回転により保持具を送
   りローラの摩擦力及びベルトの張力により降下さ
   せ、給紙台上の用紙に補助ローラを接触させ用紙
   を強制的に給紙する構成を特徴とする用紙自動給
   紙装置。