JPS6262871A - 防火塗料並びにこれを被覆した電線・ケ−ブル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は、火災時において可燃性物体を燃焼から保護す
る防火塗料、並びにこの防火塗料よりなる塗膜を被覆し
た電線・ケーブルに関す゛るものである。

［従来の技術］ 例えば、多数の電線・ケーブルが布設されている電気設
備において火災が発生した場合、電線・ケーブルの絶縁
材料が燃料となって延焼する危険性がある。

このような事態を防止するため、を線・ケーブルの外周
に防火塗料を塗布することが一般に行われてきている。

従来からの防火塗料として、水性エマルジョン樹脂に難
燃剤、無機充填剤および不燃性繊維類を加えたものがあ
る。

水性エマルジョン樹脂は、塗膜形成時の各種配合剤の結
合剤として機能し、塗膜に機械的強度、可撓性を与える
もので、通常酢酸ビニル−エチレンコポリマエマルジョ
ン、アクリル酸エステルコポリマエマルジョンが使用さ
れる。

難燃剤、無機充填剤及び不燃性繊維は塗膜の耐火性を向
上させ、また燃焼時の塗膜の脱落を防止するものである
。

［発明が解決しようとする問題点コ 上記した防火塗料からなる塗膜は炎や空気を遮断し、燃
焼性の電線・ケーブル被覆材を保護するが、一般に非膨
張性であるため熱伝導を防止することができず、電線・
ケーブルの温度が上昇し十分な耐火性を発揮できないこ
とがある。

塗膜が火災時の加熱によって膨張するとその断熱性によ
り電線・ケーブル温度の上昇を抑制し、大幅な耐火性の
改善が望める。

本発明は、耐火断熱性を大幅に向上させることができる
新規な防火塗料、並びにこれを被覆したｉｉｍ・ケーブ
ルの提供を目的とするものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明の防火塗料は、組成の主体部が、１０〜２５重量
％の自己架橋アクリルエマルジョン樹脂固形分、３０〜
５０瓜量％の無機充填剤、１−１０ｆｉ量％の難燃性可
塑剤、０．１−４！を量％の膨張性黒鉛からなることを
特徴とするもめである。

また、本発明の電線・ケーブルは、乾燥後の組成の主体
部が、１５〜３７．５重量％の自己架橋アクリルエマル
ジョン樹脂、／１６〜７５瓜量％の無機充填剤、１．５
〜１５瓜量％の難燃性可塑剤、０．１５〜６重量％の膨
張性黒鉛からなる防火塗膜が被覆されていることを特徴
とするものである。

本発明において、自己架橋アクリルエマルジョン樹脂は
、２−エチルへキシルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、メチルメタアクリレートを主体とし、アクリル酸、
アクリロニトリル、スチレン等を共重合させ、さらにメ
チロールアクリルアミド、メタクリル酸グリシジル、ア
リルアミノジクロルトリアジン、モノクロル酢酸ビニル
のような架橋基を導入したものである。

自己架橋アクリルエマルジョン樹脂は、塗膜の結合剤で
あるが、可燃物であるため最小限の使用が好ましく、樹
脂固形分として１０〜２５重量％（乾燥後の塗膜では１
５〜３７．５重量％）の範囲とすべきである。１０重量
％未満では結合剤としての機能が低下して可撓性に乏し
くなり、２５重量％を越えると難燃性が低下する。

自己架橋アクリルエマルジョン樹脂は、通常の熱可塑性
樹脂と異なって高温時の強度が優れているため、加熱に
よる塗膜の膨張時に亀裂を発生することがなく、無機充
填剤および膨張性黒鉛を加えることによって高度の難燃
性を付与できる。

無機充填剤としては、炭酸カルシウム、酸化アルミニウ
ム、珪酸マグネシウム、シリカ、水和アルミナ、（ＪＭ
亜鉛、クレー、珪酸カルシウム等があげられる。この場
合水和アルミナが最も難燃性付与に効果的であり、無機
粉末の５０％以上を水ｆロアルミナとするのが好ましい
。

無機充填剤は防火塗料の骨格となるものであり、３０〜
５０瓜量％（乾燥後の塗膜では４５〜７５重量％）の範
囲にすべきである。

３０重量％未満では耐火性が不十分であり、５０重量％
を越えると塗膜の可撓性が低下する。

難燃性可塑剤としては、トリス−β−クロロエチルボス
フェート、トリス−ジクロロプロピルホスフェート、ハ
ロゲン化縮合りん酸エステル、液状ｊ―素化パラフィン
等がある。

難燃性可塑剤は、１−１０ｆｆｉ量％（乾燥後の塗膜で
は１．５〜１５ｆｆ［ｆｆｉ％）の範囲にすべきである
。

１重量％未溝では塗膜の可撓性が乏しくなり、１０重量
％を越えると塗膜の強度が低下する。

膨張性黒鉛は、黒鉛な謂＠酸、濃硝酸の混酸や塩宏酸カ
リウム、過マンガン酸カリウム等の酸化剤で酸化したも
ので、不純物が少なく、また中和処理したものが望まし
い。

膨張性黒鉛の粒子は４８メツシユ以下の細かいものが好
ましい。

膨張性黒鉛の添加量は、０．１〜４重塁％（乾燥後の塗
膜では０．１５〜６市潰％）の範囲にずべきであり、０
．１重量％以下では塗膜の膨張性に乏しく、４重量％を
越えると燃焼時におけるすすの発生が多くなる。

本発明においては、必要に応じて上記成分以外に、各種
の顔料、分散剤、増粘剤、殺菌剤等を含有せしめてもよ
い。

かかる防火塗料は、可燃性物体の表面に塗布されるが、
中でも電線・ケーブルへの適用に好適である。

を線・ケーブルの具体的材質としては、ポリエチレン、
ポリ塩化ビニル、ポリクロロプレン、ブチルゴム等があ
げられるが、特にポリエチレンのような易燃性材質のと
きにＩＪａ著な効果が認められる。

［実施例コ 第１表の各例に示すような配合割合に従い、撹拌機を用
いて均一な塗料を作成した。

この塗料をケーブル（外径１２ｍｍ）のポリエチレンシ
ースの外周に乾燥後の塗膜厚さが１．Ｆ５ｍｒａとなる
ようにハケを用いて塗布した。

￥ｉ燥後の塗膜の組成並びに各種特性についての評価結
果を第２表に示す。

評価は次に基づいて行った。

防火性：塗料を塗布したケーブルを水平に設置し、その
下部なガスバーナでＩＯ分間炎を当てたときの塗膜の脱
落の有無、延焼状況を観察した。

可撓性：試料ケーブルを、ケーブルの直径の５倍のマン
ドレルに沿って曲げたときの塗膜に生じる亀裂の有無を
観察した（曲げ試験）。

［発明の効果］ 以上の説明から明らかな通り、本発明の防火塗料により
形成した防火塗膜は優れた耐火性及び可１ｑ性をイ■す
るものである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）組成の主体部が、１０〜２５重量％の自己架橋ア
   クリルエマルジョン樹脂固形分、３０〜５０重量％の無
   機充填剤、１〜１０重量％の難燃性可塑剤、０．１〜４
   重量％の膨張性黒鉛からなることを特徴とする防火塗料
   。
2. （２）電線・ケーブルの被覆の外周には、乾燥後の組成
   の主体部が、１５〜３７．５重量％の自己架橋アクリル
   エマルジョン樹脂、４５〜７５重量％の無機充填剤、１
   ．５〜１５重量％の難燃性可塑剤、０．１５〜６重量％
   の膨張性黒鉛からなる防火塗膜が被覆されていることを
   特徴とする電線・ケーブル。