JPS625935Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は閉回路の油圧の一部を作業機油圧回
路に設けたオイルクーラにより冷却するようにし
た油圧駆動車の冷却回路に関する。

従来エンジンなどの動力により駆動される可変
ポンプと、駆動輪に連動する油圧モータの間を閉
回路により接続した油圧駆動車の油圧回路にあつ
ては、可変ポンプなどから漏洩した油を閉回路に
補充するため、小容量のチヤージポンプが設けら
れていると共に、可変ポンプやモータより漏洩し
た油をタンクへドレンさせる管路の途中にオイル
クーラを設けて、閉回路中の油温が上昇するのを
防止している。また上記チヤージポンプにより油
の補給量は動力損を考慮すると小容量の方が好ま
しいが、チヤージポンプの容量を余り小さくする
と可変ポンプやモータからの漏油も少なくなつて
オイルクーラ内を流通する油量が減少し、オイル
クーラの効率も悪くなるため、より大きなオイル
クーラを必要として設置に場所を取つたり、高価
となるなどの不具合がある。

この考案はかかる不具合を改善する目的でなさ
れたもので、可変ポンプやモータより漏洩しした
油を作業機油圧回路に設けたオイルクーラ内に流
通させて、作業油圧回路内を流通する油とともに
冷却するようにした油圧駆動車の冷却回路を提供
して、小型なオイルクーラでも十分に閉回路中の
油の冷却を可能にしたものである。

以下この考案を図示の一実施例について詳述す
る。図において１は図示しない油圧駆動車に搭載
されたエンジンなどの動力源、２は該動力源１に
より駆動される可変ポンプで、この可変ポンプ２
と図示しない駆動輪に連動する油圧モータ３の間
は閉回路４により接続されている。また５はチヤ
ージポンプで、可変ポンプ２や油圧モータ３から
の漏洩により不足した油を閉回路４へ補給するよ
うになつていると共に、可変ポンプ２及び油圧モ
ータ３より漏洩した油はドレン管路１２よりクー
ラバイパス弁６へ導入されている。クーラバイパ
ス弁６は作業機油圧回路７の戻り管路７ａに設け
られたオイルクーラ８の上流側に設置されてい
て、作業機油圧回路７からの戻り油と可変ポンプ
２及び油圧モータ３からの漏油を合流させてオイ
ルクーラ８へ流入させる合流ポジシヨンａと、合
流させた油をバイパス管路１０を介してタンクへ
ドレンさせるバイパスポジシヨンｂとを有してお
り、合流ポジシヨンａには、戻り管路７へクーラ
バイパス弁６をポジシヨンａよりｂへ切換えるた
めのパイロツト圧を発生させるオリフイス９が設
けられている。すなわち作業機油圧回路７からの
戻り流量が多い場合には、一部をオイルクーラ８
を通さずにオリフイス９より直接タンク１１へド
レンさせると共に、油温が低くオイルクーラ８に
よる圧力損失が大きい場合には、戻り管路７ａの
圧力が上昇するのを利用してクーラバイパス弁６
を合流ポジシヨンａよりバイパスポジシヨンｂへ
切換え、大部分をオイルクーラ８を通さずにタン
ク１１へドレンさせるようになつている。

この考案は以上詳述したように、作業機油圧回
路７の戻り管路７ａにクーラ８と、クーラバイパ
ス弁６のパイロツト圧を発生させるための絞り９
を並列に設けて、油圧ポンプ２及び油圧モータ３
のケースより漏洩した油を上記クーラ８の上流側
へ合流させることにより、漏油を作業機油圧回路
７からの戻り油とともにオイルクーラ８で冷却す
るようにしたことから、チヤージポンプ５からの
チヤージ量を少なくしても小型のオイルクーラ８
で十分に閉回路４を流通する油の冷却が可能にな
ると共に、閉回路４用のオイルクーラを別に設け
る必要がないので、設置場所も必要とせず、経済
的でもある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示す回路図であ
る。 １は動力源、２は可変ポンプ、３は油圧モー
タ、４は閉回路、６はバイパス弁、７は作業機油
圧回路、７ａは戻り管路、８はオイルクーラ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 動力源１により駆動される可変ポンプ２と駆動
   輪に連動された油圧モータ３の間を閉回路４で接
   続した駆動回路と作業機油圧回路７を具備した油
   圧駆動車において、上記作業機油圧回路７の戻り
   管路７ａにクーラ８と、クーラバイパス弁６のパ
   イロツト圧を発生させるための絞り９を並列に設
   け、上記油圧ポンプ２及び油圧モータ３のケース
   より漏洩した油を上記クーラ上流に合流させたこ
   とを特徴とする油圧駆動車の冷却回路。