JPS6251820B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は、たとえば内容物を加圧状態で封入す
る容器に適用される通気形開放容易端板に関す
る。

［発明の技術的背景とその問題点］ この種の通気形開放容易端板は端板板部および
引張片を有し、上記端板板部には開放片を形成す
る為の開放弱め線が設けられ、上記開放片には通
気口を形成するための通気用弱め線が設けられ、
上記引張片は鼻部および把持部を有することで構
成され、端板板部に通気開口を形成し、これによ
り開放片形成のための弱め線を裂断する前に容器
内の圧力を抜くようにしている。

しかし上記形式の通気形開放容易では、第５図
に示すように、端板板部１１の鋲形突起２に取付
けられた、鼻部３ｂおよび把持部３ｃを有する本
体３ａからなる引張片３を持ち上げると、引張片
３の凹部１３ｂの底部１３ａに保持された鋲形突
起２もこれに伴つて動き通気用弱め線が開くこと
になる。端板板部１１へ加えられる開放力は、開
放弱め線が切られる直前においては端板板部１１
の面に対してほぼ直角に向き、端板板部に加えら
れる力により開放弱め線と通気用弱め線との間の
区域に裂断が生じ、開放容易端板の開口をでき
ず、また外観を損じることがある。

［発明の目的］ 本発明は上記した点に鑑みてなされたもので、
開放弱め線と通気用弱め線の端部との区域におい
て端板板部に裂断を生じないようにした通気形開
放容易端板を提供することを目的とする。

［発明の概要］ 本発明は端板板部および引張片を有し、上記端
板板部には開放片を形成するための開放弱め線が
設けられ、上記開放片には通気口を形成するため
の通気用弱め線が設けられ、上記引張片は鼻部お
よび把持部を有する通気形開放容易端板におい
て、上記通気用弱め線は、両端位置を上記開放弱
め線から放した略馬蹄形ないし略口ひげ状をな
し、上記引張片を開放片に取付けるための装置
は、上記開放弱め線の両端部分の間に設けられ引
張片に一体的に連結される連結体を有し、上記連
結体は、引張片本体の下側で鼻部方向に折り曲げ
られるとともに、引張片取付装置により開放片に
固着され、引張片本体を開放弱め線の切断の前に
端板板部を動かし通気用弱め線の両端部分に隣接
する区域における端板板部へ加えられる応力を減
少せしめるようにした通気形開放容易端板であ
る。

［発明の実施例］ 以下本発明の一実施例を図面につき説明する。

第１図において符号１は通気形開放容易端板の
端板板部であつて、この端板板部１には、一体形
成された鋲形突起のように引張片取付装置２を介
して引張片３が取付けられている。また端板板部
１には、開放片５を囲むように開放用弱め線４お
よび口ひげ形通気弱め線６が設けられている。上
記口ひげ形通気弱め線６の湾入部６ａは鋲形突起
２を囲み、また口ひげ形通気弱め線６の両端部６
ｂは開放用弱め線４に近接配置するように位置さ
れている。

上記引張片３は、一枚の金属片から成形される
ものであつて、鼻部３ｂおよび略Ｃ形の把持部３
ｃを有する本体３ａからなり、把持部３ｃは鼻部
３ｂと組み合わされて孔７を形成するようになつ
ている。また鼻部３ｂ上には開放用弱め線４に対
して離隔するように裂断体８が設けられている。

一方上記鼻部３ｂに一体的に取付けられる連結
体９は、孔７を形成する際に取り除かれる金属か
ら形成されており、鼻部３ｂの下側に裂断体８の
方向に折り曲げられている。また鼻部３ｂ上には
端板板部方向を向く曲部１０が設けられていて、
連結体９の先端を鼻部３ｂに挟着している。

上記鋲形突起２は、連結体９に設けた孔１１を
通つて延び、連結体９を端板板部１に挟着する。
鼻部３ｂの円形凹部１３ｂの底部１３ａに設けた
遊〓孔１２は上記孔１１と同心上に位置している
が、この遊〓孔１２を通る鋲形突起２は、遊〓孔
１２に係合しないように設定されている。

しかして開放容易端板を開けるには、把持部３
ｃをつかみ、把持部３ｃを持ち上げる。これによ
り通気弱め線６が切れ、この弱め線６に沿つた裂
断が生じる。その結果引張片３および開放片５
が、開放用弱め線４と通気弱め線６の間の端板板
部の部位１８で傾けられる。引張片３が傾動する
と、裂断体８が端板板部の方向に動き、裂断体８
が開放用弱め線４の近くで端板板部１に接触す
る。

把持部３ｃをさらに持ち上げると、開放用弱め
線４が切れ、この弱め線４に沿つた裂断が生じる
ことになる。

すなわち、引張片３は、連結体９が緊張される
に至る前に、角度Ａだけ回転され、通気用弱め線
６に応力を伝える。通気用弱め線６が切られ、こ
の通気用弱め線６に沿う裂断が行なわれるにつれ
て、引張片３は続けて回転され、第３図に示す位
置に達すると、引張片３のこれ以上の回転は、開
放用弱め線４に応力をおよぼすことになるが、こ
の時の端板板部１の部分１８への応力荷重は主と
して引張りであり、端板板部１に垂直な応力成分
は実質的に減少されることになる。この垂直応力
の減少により、通気用弱め線６の両端に於ける板
部１の裂断が防がれる。

開放用弱め線４が切られた後の操作は、従来技
術による端板と同様である。

［発明の効果］ 以上述べたように本発明によれば、引張片が端
板板部に開放力の方向を変えるように取付けられ
ているので、開放弱め線と通気用弱め線の端部と
の間の区域に加えられる垂直方向の応力が、従来
のものに比較して減少し、この区域における裂断
を防止できるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による通気形開放容易端板の部
分平面図、第２図は第１図の２−２線による部分
断面図、第３図は第２図と同様であるが、端板が
部分的に開かれた状態を示す図、第４図は第３図
と同様であるが端板がさらに開かれた状態を示す
図、第５図は従来技術による通気形開放容易端板
の部分的に開かれた状態を示す部分断面図であ
る。 １……端板板部、２……鋲、３……引張片、４
……開放弱め線、５……開放片、６……通気用弱
め線、９……連結体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 端板板部および引張片を有し、上記端板板部
   には開放片を形成するための開放弱め線が設けら
   れ、上記開放片には通気口を形成するための通気
   用弱め線が設けられ、上記引張片は鼻部および把
   持部を有する引張片が開放片に固着された通気形
   開放容易端板において上記通気用弱め線は、両端
   位置を上記開放弱め線から放した略馬蹄形ないし
   略口ひげ状をなし、上記引張片を開放片に取付け
   るための装置は、上記開放弱め線の両端部分の間
   に設けられ引張片に一体的に連結される連結体を
   有し、上記連結体は、引張片本体の下側で鼻部方
   向に折り曲げられるとともに、取付装置により開
   放片に固着されたことを特徴とする通気形開放容
   易端板。 ２ 上記取付け装置は、上記開放片中に一体に作
   られた鋲を有し、上記引張片本体には遊〓孔が作
   られ、上記鋲は上記引張片本体に係合することな
   く上記遊〓孔を通つて飛出すように形成されてい
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   開放容易端板。