JPS6251662B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、自動排出式遠心分離ドラムを有する
遠心分離機であつて、ドラム外套部に固形分室か
ら出発してピストンスライダによつて閉鎖可能な
放出開口が設けられていて、ピストンスライダに
閉鎖液のための供給通路を有する閉鎖室が配属さ
れていて、該閉鎖室がリング間隙として構成され
た排出通路を介して室に連通されていて、該室が
閉鎖液全体を収容できて、この室から、絞り箇所
を備えた排出孔がドラム外套部を貫通して外に延
びていて、リング間隙が、弁間隙を有し液力式に
制御される弁体によつて閉鎖可能である形式のも
のに関する。

従来の技術 この形式の公知の遠心分離ドラム（ドイツ連邦
共和国特許出願公開第3509139号明細書）におい
ては、リング間隙が弁体の外周面とドラム下部分
の、弁体と同心的に配置された内面との間に形成
されている。このリング間隙の下側に半径方向で
内向きに突出しているシール箇所が設けられてい
る。従つて、ピストンスライダの下側にある閉鎖
室がシール箇所の内径までしか、排水されること
ができず、閉鎖液が閉鎖室内に残されている。こ
の残つている閉鎖液はピストンスライダに残余閉
鎖力をかけている。この残余閉鎖力によつては遠
心分離ドラムを全体排出する場合に、完全に排出
された後でピストンスライダが再び閉鎖箇所を占
めることを招く。しかしながら、排出過程の後で
は、残留固形分を遠心分離ドラムから洗浄するた
めにピストンスライダが開放位置にある状態で遠
心分離ドラムに洗浄液を供給することができるこ
とは、しばしば所望されていることである。

発明が解決しようとする課題 本発明が解決しようとする課題は冒頭に述べた
形式の遠心分離機を改良して、全体排出の後でピ
ストンスライダが開放位置にとどまるように構成
することである。

課題を解決するための手段 前述の課題を解決する本発明の構成は、リング
間隙と弁間隙とが弁体の上側とピストンスライダ
の下側との間に配置されていて、室の内径が閉鎖
室の外径に相応しているか、又は閉鎖室の外径よ
りも大きいことである。

発明の効果 弁間隙とリング間隙との特殊な位置によつて、
室の内径をピストンスライダの外径と同じか又は
比較的に大きく構成することが可能であるので、
室が完全に充填された状態でもピストンスライダ
には残余閉鎖力は作用しなくなつた。

実施態様 本発明の個別の実施態様においては室の内壁が
弁体の外径によつて構成されている。従つて、室
は、ドラム下部分の壁のリング状の切欠きによつ
て著しく低廉なコストで製作することができた。

さらに有利な実施態様においては、弁体が閉鎖
液室を有していて、該閉鎖液室が通路を介して液
力式に作動可能なピストン弁と連通している。こ
の構成によつては、閉鎖液室から閉鎖液が排出さ
れることによつて弁体の特に迅速な運動が得られ
る。

実施例 遠心分離原液は中央の入口１を介して遠心分離
室２へ供給される。この遠心分離室２は仕切室３
と固形分室４とから成つている。固形分室４は片
側をピストンスライダ５によつて制限されてい
て、このピストンスライダ５が軸線方向に運動し
た場合にドラム下部分６に設けられた固形分のた
めの放出開口７が開放もしくは閉鎖する。さらに
ドラムはドラムカバー８を有しており、このドラ
ムカバー８が閉鎖リング９によつてドラム下部分
６に向かつて固定されている。ピストンスライダ
５の下側には閉鎖液によつて負荷可能な閉鎖室１
０が設けられていて、リング間隙１１と、弁体に
よつて遮蔽可能な弁間隙１３とを介して室１４に
連通されている。この室１４からは、絞り箇所を
備えた排出孔１５がドラム下部分６を貫通して外
向きに延びている。リング間隙１１は弁体１２の
上側１６とピストンスライダ５の下側１７との間
に形成されていて、弁間隙１３はリブ１８によつ
て弁体１２の上側１６に形成されている。シール
部材１９はピストンスライダ５の下側１７に形成
されている。弁体１２には開放液室２０と閉鎖液
室２１とが配属されていて、通路２２，２３と受
容室２４とを介して制御液供給部２５から制御液
を供給されることができる。開放液室２０から
は、校正された通路２６が室１４に通じている。
閉鎖液室２１はオーバーフロー通路２７を有して
いる。閉鎖室１０は通路２８と受容室２９とを介
してやはり制御液供給部２５に連通している。

遠心分離原液を入口１内に供給する前に、閉鎖
室１０が通路２８と、受容室２９と、制御液供給
部２５とを介して閉鎖液で充填されることによつ
て、ピストンスライダ５が閉鎖位置へ移動させら
れる。全体排出を導くためには、開放液室２０に
通路２２と受容室２４とを介して制御液が供給さ
れ、ひいては弁体にが下向きに運動させられる。
こうして弁体には弁間隙１３を開放する。今や、
閉鎖液は閉鎖室１０から高速で室１４内へ流れ、
これによつて、閉鎖室１０内の圧力が衝撃的に低
下する。ピストンスライダ５は、仕切室３と固形
分室４との液圧によつても同様に迅速に開放位置
へ運動させられて、ドラム充填物が完全に排出さ
れる。室１４が閉鎖室１０内に含まれる閉鎖液を
すべて受容できるので、開放液室２０への制御液
供給と閉鎖室１０への制御液供給とが同時に遮断
された後に、弁間隙１３が弁体１２によつて閉じ
られてから閉鎖室１０が再び充填されるまでの間
はピストンスライダ５が開放位置にとどまつてい
る。いわゆる部分排出によつて固形分だけを搬出
しようとするならば、室１４には通路２６を介し
て開放液を供給することによつて低出力で本来の
排出過程の前に既に部分的に液体を充填すること
ができるので、室１４は閉鎖室１０からの閉鎖液
の１部分量だけしか受容できない。ピストンスラ
イダ５の開放過程もこれに応じて迅速に終了させ
られる。弁間隙１３が閉じた後に室１４は排出孔
１５を介して排出される。

第２図に示された実施例においては、弁体１２
の閉鎖液室２１が通路３０を介して、液力式に作
動可能なピストン弁３１に連通されている。排出
過程を導くためには通路３２を介して制御液がピ
ストン弁３１へ送り込まれ、これによつてピスト
ン弁３１が開かれる。こうして閉鎖液室２１から
の閉鎖液は逃げることができ、弁体１２が閉鎖室
１０内で閉鎖液の、弁体１２の上側１６にかかる
圧力によつて開放位置に押されて、ひいては弁間
隙１３を開放する。閉鎖室１０と閉鎖液室２１と
への制御液供給とピストン弁３１への制御液供給
の終了と同時に弁スライダ５が再び閉鎖位置へ動
かされる。

【図面の簡単な説明】

第１図はピストン弁のない実施例による本発明
の遠心分離ドラムの部分断面図、第２図はピスト
ン弁を備えた実施例による本発明の遠心分離ドラ
ムの部分断面図である。 １…入口、２…遠心分離室、３…仕切室、４…
固形分室、５…ピストンスライダ、６…ドラム下
部分、７…放出開口、８…ドラムカバー、９…閉
鎖室、１１…リング間隙、１２…弁体、１３…弁
間隙、１４…室、１５…排出孔、１６…上側、１
７…下側、１８…リブ、１９…シール部材、２０
…開放液室、２１…閉鎖液室、２２，２３…通
路、２４…受容室、２５…制御液供給部、１６…
通路、２７…オーバーフロー通路、２８…通路、
３１…ピストン弁、３２…通路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 自動排出式遠心分離ドラムを有する遠心分離
   機であつて、ドラム外套部に固形分室から出発し
   てピストンスライダによつて閉鎖可能な放出開口
   が設けられていて、ピストンスライダに閉鎖液の
   ための供給通路を有する閉鎖室が配属されてい
   て、該閉鎖室がリング間隙として構成された排出
   通路を介して室に連通されていて、該室が閉鎖液
   全体を収容できて、この室から絞り個所を備えた
   排出孔がドラム外套部を貫通して外に延びてい
   て、リング間隙が弁間隙を有し液力式に制御され
   る弁体によつて閉鎖可能である形式のものにおい
   て、リング間隙１１と弁間隙１３とが弁体１２の
   上側１６とピストンスライダ５の下側１７との間
   に配置されていて、室１４の内径が閉鎖室１０の
   外径に相応しているか、又は閉鎖室１０の外径よ
   りも大きいことを特徴とする、自動排出式遠心分
   離ドラムを有する遠心分離機。 ２ 室１４の内壁が弁体１２の外表面によつて形
   成されている、特許請求の範囲第１項記載の遠心
   分離機。 ３ 弁体の閉鎖液室２１が通路３０を介して液力
   式に作動可能なピストン弁３１に連通されてい
   る、特許請求の範囲第１項又は第２項記載の遠心
   分離機。