JPS6246521Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は主として工作機械において工作物や工
具を収容したパレツトを搬送させるパレツト交換
装置に関する。

従来工作機械に使用されているパレツト交換装
置は第１７図、第１８図に示すように工作機械の
ベツド６１上をスクリユー６２によつて摺動する
テーブル６３を備え、このテーブル６３摺動末端
部両側に、一対の段取架台６４，６５を備え両段
取架台６４，６５、テーブル６３の相互間の上面
上をパレツト６６又は６７が搬送駆動手段６８，
６９により、摺動できるようにしている。

そして、パレツト６６，６７の交換に際し、ま
ずベツド６１上のＡ位置からスクリユー６２によ
りテーブル６３を両段取架台６４，６５間のＢ位
置まで移動させる。そしてテーブル６３上にある
パレツト６６を空いている段取架台６４上のＣ位
置に移し、段取架台６５上のＤ位置より段取した
パレツト６７をテーブル６３上のＢ位置に移し、
再びスクリユー６２によりテーブル６３を元のＡ
位置に戻す。また次の交換は、テーブル６３を前
述と同様に両架台６４，６５間のＢ位置に移動さ
せテーブル６３上のパレツト６７を段取架台６５
上のＤ位置に移し、段取架台６４上のＣ位置のパ
レツト６６をテーブル６３上のＢ位置に移すよう
にしており、一方の段取架台６４又は６５から他
方の段取架台６５又は６４へ、即ちCD位置相互
間へパレツトを移動させることはできないもので
あつた。

このため従来のパレツト交換装置ではＣ，Ｄ位
置の二箇所に交互にパレツトが搬送されるため、
段取を行う作業者は１回毎にＣ，Ｄ位置の二箇所
に移動して作業する必要があり、作業能率上問題
があつた。また二箇所にて段取作業を行う必要が
あるため二箇所に同じ作業空間が必要となり、設
置スペースを広く要し、例えば一方の段取架台が
壁に接近している場合は実質的に作業ができなく
なるという問題があつた。

本考案はこのような従来の問題にかんがみパレ
ツトは必要に応じていずれか一方の段取架台側の
み送り返されることができるようにし、一箇所で
のみ段取作業が行えるパレツト交換装置を提供せ
んとすることを目的とし、その要旨とするところ
は、工作機械のパレツト搬送テーブルの移動末端
部に中央架台を備えるとともに該中央架台の周囲
に連接して待機架台と段取架台とを備え、前記中
央架台には前記パレツト搬送テーブル及び各架台
上のパレツト搬送テーブルに連続した配置となる
複数方向の搬送レールを備え、その各方向の搬送
レールのいずれかもしくは複数をそれぞれ昇降さ
せる搬送レール昇降手段を備え、該昇降手段によ
り搬送レールが上昇したとき対応する連続配置の
前記パレツト搬送レールと同高さとなるようにし
たことを特徴としてなるパレツト交換装置に存
し、パレツト搬送用テーブルの移動末端部に中央
架台を備え、その周囲に待機架台と段取架台を備
え、中央架台上のレールの上下により、選択的に
直交配置のレールを断続させて待機架台上に一担
待機させた一方のパレツトを他方のパレツトを送
り込んだ状態で段取架台上に移動させ得るように
して上記目的を達成させたのである。

次に本考案の実施の一例を第１図〜第１６図の
図面について説明する。

第１図第６図において１はベツドであり、この
ベツド１上に一対のレール２，２からなるテーブ
ル搬送路上にパレツト搬送テーブル３が載置さ
れ、スクリユー４により往復駆動されるようにし
ている。（以下このスクリユー４の方向をＸ方
向、これに直交する方向をＹ方向とする。）テー
ブル３の移動末端部に中央架台５が備えられ、こ
の中央架台５の両側に前記テーブル搬送路とは直
交配置の待機架台６及び段取架台７が備えられて
いる。

この装置は、中央架台５を経て、その両側の両
架台６，７及びテーブル３のいずれかから他のい
ずれにもパレツト８を移動させることができるよ
うにしているものである。

パレツト搬送用テーブル３は第１図、第６図に
示すように、その上面に一対Ｘ方向のパレツト搬
送用レール９ａ，９ｂが備えられ、その上にパレ
ツト８が載荷されるようにしているとともに側縁
部にパレツト送り機構１３が取り付けされてい
る。パレツト８は第３図〜第６図に示すようにレ
ール９ａの側面を挟む配置のガイドローラー１
０，１０…と両レール９ａ，９ｂの上面に載荷さ
れ移動する載荷ローラー１１，１１…とを有して
いるとともに第３図、第７図、第８図に示すよう
に底面の一側縁にラツク１２が備えられ、パレツ
ト送り機構１３のピニオンギヤ１３ａが歯合され
るようにしている。パレツト送り機構１３は第８
図に示すようにリフトシリンダ１４をもつて昇降
可能に支持され、上昇させることによりピリオン
ギヤ１３ａがラツク１２に歯合されるようにして
いる。

一方中央架台５上には第１図、第２図、第９図
に示すようにテーブル３上の両レール９ａ，９ｂ
と連続配置となる一対のＸ方向搬送レール１５
ａ，１５ｂが備えられている。この両Ｘ方向搬送
レール１５ａ，１５ｂは第１０図に示すようにそ
れぞれ両側面が上下方向のガイドローラー１６，
１６をもつて支持され、底面が一対のリフトシリ
ンダ１７，１７に支持され、リフトシリンダ１７
により昇降されるようにしており、その上昇位置
でテーブル３上のレール９ａ，９ｂと同高さとな
るようにしている。また側縁部には前述したテー
ブル３のパレツト送り機構１３と同様のパレツト
送り機構１８が備えられ、テーブル３と中央架台
５間のパレツト８の駆動を互いに引き継ぐように
している。

また中央架台５上にはＸ方向搬送レール１５
ａ，１５ｂに直交する向きに一対の固定のＹ方向
搬送レール１９ａ，１９ｂと一体の昇降ガイドレ
ール２０とが備えられている。Ｙ方向搬送レール
１９ａ，１９ｂはＸ方向搬送レール１５ａ，１５
ｂを降下させることによつてパレツト８がその上
面に載荷されるようにしているものであり、パレ
ツト８の底面には両固定Ｙ方向搬送レール１９
ａ，１９ｂに対応してこれの上に載荷される多数
の載荷ローラー２１，２１…が備えられている。
また昇降ガイドレール２０はパレツト８の移動方
向を規制するものであり、パレツト８の底面には
昇降ガイドレール２０の側面を挟む配置に多数ガ
イドローラー２２，２２が備えられている。各載
荷ローラー２１は前述した載荷ローラー１１と、
またガイドローラー２２は前述したガイドローラ
ー１０と同様の構造にてパレツト８の底面に取り
付けされている。

また昇降ガイドレール２０は第９図、第１１
図、第１２図に示すように両端部底面が一対のリ
フトシリンダー２３，２３により支持されかつ両
側面が上下方向のガイドローラー２４，２４…に
より昇降可能に支持され、リフトシリンダー２
３，２３により上昇されることにより前述したガ
イドローラー２２，２２…間に挿入されるように
している。

一方段取架台７には第１図、第１３図に示すよ
うに中央架台５のＹ方向搬送レール１９ａ，１９
ｂと連続配置にＹ方向パレツト搬送レール２５
ａ，２５ｂと昇降ガイドレール２０の上昇時と同
高さのガイドレール２６とが固定されているとと
もに中央架台５と段取架台７上の相互間にパレツ
ト８を移動させるパレツト搬送駆動装置２７が備
えられている。この駆動装置２７はモーター２８
と、これによつて駆動される無端チエーン２９と
無端チエーン２９に取り付けされたノツチ３０と
ノツチ３０を昇降させるリフトシリンダー３１と
から構成されている。一方パレツト８にはノツチ
３０が嵌り合うノツチミート３２が備えられ、ノ
ツチ３０をリフトシリンダー３１をもつて上昇さ
せることによつてノツチミート３２に嵌合され、
チエン２９をモーター２８により駆動させること
によりパレツト８がＹ方向パレツト搬送レール２
５ａ，２５ｂ及びＹ方向搬送レール１９ａ，１９
ｂ上を移動されるようにしている。

また、待機架台６上にも段取架台７上と同様に
Ｙ方向パレツト搬送レール３３ａ，３３ｂ及びガ
イドレール３４が固定され、パレツト搬送駆動装
置３５が取付けされている。このパレツト搬送駆
動装置３５は段取架台７上のそれと同様にモータ
ー３６、無端チエーン３７、ノツチ３８、及びリ
フトシリンダー３９を有しており、パレツト８の
前述とは逆の縁部底面のノツチミートにリフトシ
リンダー３９によりノツチ３８を上昇させて嵌合
させるようにしている。そしてモーター３６によ
つて無端チエーン３７を駆動させることにより、
パレツト８が中央架台５のＹ方向搬送レール１９
ａ，１９ｂ及び待機架台６のＹ方向パレツト搬送
レール３３ａ，３３ｂ上を移動されるようにして
いる。

このように構成されるパレツト交換装置は、中
央架台５のＸ方向搬送レール１５ａ，１５ｂを上
昇させることによつて、これとテーブル３上のＸ
方向パレツト搬送レール９ａ，９ｂとが同高さに
連続されパレツト送り機構１０及び１８により、
テーブル３と中央架台５との各搬送レール９ａ，
９ｂ，１５ａ，１５ｂ相互間におけるパレツト８
の移動がなされる。

また中央架台５上のＸ方向搬送レール１５ａ，
１５ｂを降下させ、ガイドレール２０を上昇させ
ることによつて待機架台６、中央架台５及び段取
架台７上の各Ｙ方向搬送レール３３ａ，３３ｂ，
１９ａ，１９ｂ，２５ａ，２５ｂ及び各ガイドレ
ール３４，２０，２６が連続配置となりパレツト
搬送駆動装置２８，３５の動作により各架台６，
５，７上相互間においてパレツト８の移動がなさ
れる。

なお上述の他、本考案は第１５図、第１６図に
示すように中央架台５に接近してレール４０上を
移動する台車４１を備え、この台車４１上にテー
ブル３上と同様のＸ方向パレツト搬送レール４２
ａ，４２ｂを備えておき、中央架台５上から台車
４１上にパレツト８を移動させるようにしてもよ
いものである。なお図中４３は、台車４１上に備
えたパレツト駆動装置である。

本考案のパレツト交換装置は上述の如く、構成
されパレツト搬送テーブルの移動末端部に中央架
台を備え、その周囲に連接して待機架台及び段取
架台を備え、中央架台上に前記テーブル及び他の
各架台上のパレツト搬送レールに連続する複数方
向の搬送レールを備え、その中央架台上の搬送レ
ールを適宜昇降させてこれに対応する他のパレツ
ト搬送レールに連続させるようにしたことによつ
て複数のパレツトを交互に使用する場合搬送テー
ブル上から中央架台を経て待機架台上に待機させ
た状態で段取架台から中央架台を経てテーブル上
にパレツトを搬送でき、しかも待機架台上のパレ
ツトを中央架台を経て段取架台上に搬送できるた
め、段取換は常に一箇所の段取架台にて行うこと
ができ作業能率が著しく向上されしかも作業スペ
ースも少くなり工場の室内を経済的に使用するこ
とができることとなつたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のパレツト交換装置全体の概略
を示す平面図、第２図は第１図中の−線矢視
図、第３図はパレツトの底面図、第４図は第３図
中の−線断面図、第５図は第３図中の−
線断面図、第６図は第１図中の−線断面図、
第７図は第１図中の部の平面図、第８図は第７
図中の−線矢視図、第９図は第１図中の部
拡大平面図、第１０図は第９図中の−線拡大
断面図、第１１図は第１図中のXI−XI線断面図、
第１２図は第９図中のXII−XII線拡大断面図、第１
３図は第１図中の部拡大平面図、第１４図は
第１３図中の−線断面図、第１５図は、
他の実施例の概略を示す平面図、第１６図は同台
車の側面図、第１７図は従来のパレツト交換装置
の概略を示す平面図、第１８図は同正面図であ
る。 図面中、１はベツド、３はパレツト搬送テーブ
ル、４はスクリユー、５は中央架台、６は待機架
台、７は段取架台、８はパレツト、９ａ，９ｂは
Ｘ方向パレツト搬送レール、１０，２２，２４は
ガイドローラー、１１，２１は載荷ローラー、１
３，１８はパレツト送り機構、１５ａ，１５ｂは
Ｘ方向搬送レール、１７，２３，３１はリフトシ
リンダ、１９ａ，１９ｂ，２５ａ，２５ｂ，３３
ａ，３３ｂはＹ方向搬送レール、２０は昇降ガイ
ドレール、２６，３４はガイドレール、２７，３
５はパレツト搬送駆動装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 工作機械のパレツト搬送テーブルの移動末端部
   に中央架台を備えるとともに該中央架台の周囲に
   連接して待機架台と段取架台とを備え、前記中央
   架台には、前記パレツト搬送テーブル及び各架台
   上のパレツト搬送レールに連続した配置となる複
   数方向の搬送レールを備え、その各方向の搬送レ
   ールのいずれかもしくは複数をそれぞれ昇降させ
   る搬送レール昇降手段を備え、該昇降手段により
   搬送レールが上昇したとき対応する連続配置の前
   記パレツト搬送レールと同高さとなるようにした
   ことを特徴としてなるパレツト交換装置。