JPS6245926A - 副室式内燃機関の燃焼室 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、副室式内燃機関に係り、特に揮発性の高いア
ルコール燃料油を使用できる副室式内燃機関の燃焼室に
関する。

［従来の技術］ 一般に熱効率が高く、燃ｒ１消費率が低く、燃料の粗悪
化に対応できるものとしては、特開昭６０−１３２２号
公報に記載された直噴式ディーゼル機関の提案が知られ
ている。

この提案は第５図に示ずＪ、うに、燃焼室ａに燃゛料ｌ
ｌｌ！ｉ躬ノズル８より燃料が噴射供給され、その燃料
と空気との混合気をスパークプラグ７ａにより点火する
直噴式ディーゼル機関において、前記燃料噴射ノズル８
は互いに異なった方向へ燃料を噴射する二つの燃ＦＮｉ
哨口２０．２１を有し、前記スパークプラグ７ａは前記
二つの噴口２０，２１より噴射される燃料の噴射主流に
挟まれた領域にギャップ部７ｂを右させて直噴式ディー
げル機関を構成していた。

［発明が解決しようとする問題点］ 」］述の提案は、スパークプラグを用い、そのギャップ
部を、二つの燃料噴口から噴射される燃料の噴射主流に
挟まれるように設けることによって、ギャップ部近傍の
混合気（理論空燃比に設定される）に点火させ、着火性
及び燃焼性を向」ニさせようとするものである。

ところが、噴射される燃料が、揮発性の高いアル］−ル
、ガソリン等である場合には、燃焼室内に噴射された燃
料油が短時間で蒸発して、燃焼室全体に均一に分布され
るため、所望の混合気の空燃比を得ることが困難であっ
た。即ち、燃焼室内の混合気は全体的に稀薄になるため
、スパークプラグによる点火後の火炎伝播が不良になっ
て失火させてしまうため、吸気を絞って空気量を減じて
空燃比を小ざくして失火を防止しなりればならず、燃費
を悪くする問題を残している。

また、吸気温度（大気湿度）が低くなっている時の機関
始動時には、アルコール、ガソリン等の揮発性燃料油に
限らず、一般に燃料の蒸発時ヤ１が低下するために、燃
料が悪くなってアルデヒド類の未燃アルコール等のスモ
ークを発生させ、低温始動性の改善を求められている。

［発明の目的１ 本発明は、上記問題点を解消すべく創案されたもので、
本発明の目的は、揮発性の高い燃料油（ガソリン、アル
コール）を、大気温９機関冷却水間が低くなっていると
ぎでも良好に着火燃焼させて低温始動性を向上させる副
室式内燃機関の燃焼室を提供するにある。

、［発明の概要］ 本発明は上記問題点を解消するために、渦流副室に、こ
れに連通ずる球状の補助燃焼室を介して主・副噴口を有
する燃料噴射ノズルを臨ませて設け、そのノズルの副噴
口を上記補助燃焼室内壁に臨ませると其に、−ト記補助
燃焼室内にスパークプラグ等の着火手段と、補助燃焼室
内を高温雰囲気にする加熱手段とを設けたもので、大気
温１機関冷却水温が低い低温始動時には、上記加熱手段
を加熱作動して燃料油を蒸発させ、機関低負荷運転時に
は、先行噴射される上記副噴口からのアルコール等の燃
料油を補助燃焼室内に蒸発分布させてこれを着火手段に
より急激燃焼させ、機関の中・高負荷運転時には、上記
主噴口から渦流副室内に噴射されてここで蒸発される貫
徹力の大きな燃料油に火炎伝播させて、良好な燃焼を達
成させようとづるものである。

「実施例］ 以下に、本発明の好適一実施例を添付図面に基づいて説
明づる。

第１図は、副室式内燃機関の燃焼室の一例である渦流副
室を右するシリンダヘッドの概略縦断面図である。

図示するように、シリンダヘッド１内には渦流副室２が
形成され、その下方には、渦流副室２とシリンダボディ
のシリンダ室４とを結ぶ連絡通路（スロート）５が形成
されている。連絡通路５の上記副室２側には、上記シリ
ンダ室４から圧送される高圧空気を渦流副室２の内壁２
ａに沿って流れるスワールＳを生成するために、スワー
ルチャンバ５ａが形成されている。

さて、本発明の副室式内燃機関の燃焼室の特長とすると
ころは、低温始動時及び機関低回転・低負荷時に、揮発
性の高いアルコール等の燃料油を着火させると共に、確
実な火炎伝播による燃焼を達成することにある。

そのため、渦流側ｖ２に連通する補助燃焼室６及びその
補助燃焼室６内に配設される着火手段７、さらに補助燃
焼室６及び渦流副室２と関係して燃料油を噴射する燃料
噴射ノズル８が次のように構成される。

第２図に示ｔ　にうに渦流副室２の上方には、これに生
成される主スワールＳ１を導入し、イの主スワールＳ１
に対して反対方向に旋回覆るマイナースワールＳ２を生
成する補助燃焼室６が連通さけて形成される。具体的に
本実施例にあっては、渦流副室２の上方に、シリンダヘ
ッド１の一側より開口した通路９に一体的に収容される
ヒートシールド１０の内周面を球状に拡径して補助燃焼
室６が形成されている。補助燃焼室６の容積は渦流副室
２Ｊ：り小容積に形成されると共に、渦流副室２と補助
燃焼室６との連通部分には、リップ部１１が形成され、
各々の上記副室２及び補助燃焼室６内の主・マイナース
ワールＳ＋　、８２が互いに干渉し合わないように構成
されている。さらに、この補助燃焼室６を形成するヒー
トシールド１０内には、図示される如く、ヒーＩ・シー
ルド１０の内壁、即ち補助燃焼室６の内壁面を介して、
その補助燃焼室６内を高温雰囲気にづるヒートコイルな
どの加熱手段１６が設けられ、この加熱手段１６には、
開閉スイッチ１７を介してバッテリー等の電源１８が接
続されている。

一方、燃料噴射ノズル８は、ノズルボディ１２内に昇降
自在に１弁１３を収容し、その副弁１３の初期リフト領
域でノズルボディ１２の補助燃焼室６側に形成された副
噴口１４を開放すると共に、そのリフト領域を越えたと
きにノズルボディ１２の補助燃焼室６側に形成された−
１：噴口１５を開放するように構成されており、主唱口
１５の噴口径は副噴口１４の噴口径より大ぎく設定され
る。

このように構成されたいわゆるビントークス形の燃料噴
射ノズル８は、上記補助燃焼室６を介して渦流副室２内
に臨ませられて設けられる。

具体的には、燃料噴射ノズル８の副噴［１１４は、補助
燃焼室６の内壁６ａに臨まされ、主唱口１５は、渦流副
室２の略中夫に臨ませられている。

ゆえに、副噴口１４から噴射される燃料油は、補助燃焼
室６の内壁６ａにマイブースワールＳ２と共に旋回しな
がら、圧縮空気によって加速的に蒸発されるため、補助
燃焼室６内には、空燃比の高い燃料蒸気層Ａ１が生成さ
れる。

また、主唱口１５から噴射される貫徹力の大きい主燃料
油は、噴射東Ｆとなって、上記補助燃焼室６内の燃料蒸
気層Ａ１の多くを巻き込みながら渦流副室２内に供給さ
れ、ここで主スワールＳ１と共に旋回され蒸気化する燃
料蒸気層△２を形成する。

このＪ：うに、生成される燃料蒸気層Ａ＋　、Ａ２を効
率良（着火燃焼させるために、上記補助燃焼室６内には
、グロープラグ、スパークプラグ等の着火手段７が配設
される。本実施例にあっては、第１図、第２図のように
スパークプラグ７ａが採用されており、第３図に示すよ
うに、スパークプラグ７ａのギャップ部７ｂが補助燃焼
室６内に突出して設Ｇ−１られ、上記燃料蒸気層Ａ１に
触れて点火しやすくなっている。

尚、本実施例の説明で使用燃料をアルコール等の揮発性
燃料で説明したが、本発明の副室式内燃機関の燃焼室に
よれば軽油も同等以上に使用できることは勿論である。

また、上記加熱手段１６の加熱作動に関しては、大気温
センサ、機関冷７Ｊ］水濡センサ、回転数及び負荷セン
サ等に基づいて：１ントロールユニット（マイコン）に
より自動的に制御することも可能である。

以下に、本発明の作用について第１図乃至第４図に基づ
いて説明する。

機関低回転・低負荷時には、第３図に示１ように、副噴
口１４から燃料油が噴射される。噴射燃料油は補助燃焼
室６の内壁６ａに沿って流れると共に、マイナースワー
ルＳ２によって、下流側に流れるにつれて拡大し、補助
燃焼室６全体に広げられる。

また、燃料油は揮発性の高いアルコールであるため、マ
イナースワールＳ２のもつ熱と壁熱とによって急激に蒸
発されて補助燃焼室６内全体にわたって、均一な燃料蒸
気層Ａ１を生成する。この燃料蒸気層Ａ１は、リップ部
１１によって規制されるため、渦流副室２内への侵入量
は僅かにしている。

即ち、補助燃焼室６内には、着火性の優れた燃１蒸気層
Ａ１が充填されるため、空燃比が高くなり、着火千Ｐｌ
ｔ７の点火（着火）によって急激燃焼される。燃焼ガス
は、補助燃焼室６の圧力上胃に伴いリップ部１１を介し
て渦流副室２，１燃焼室（シリンダ室４）内に吹き出さ
れて燃焼を完結する。

機関の中・高回転、中・高口荷運転時には、第４図に示
すＪζうに、副噴口１４ど主噴口１５とがら燃料部が噴
射される。このとき、主唱口１５がら噴射される燃料部
は貫徹力が大きいため、補助燃焼室６内に巻き込み流Ｒ
を生成する。この巻き込み流Ｒにより先に噴射されて生
成された燃ｒ）蒸気層Ａ１の相当量は、主唱口１５から
の噴射燃料と共に渦流副室２内に供給されて、主スワー
ルＳ１によって旋回される。従って１三・副噴口１４゜
１５からの燃料の殆どは、渦流副室２内に供給され、こ
こで主スワール熱及び壁熱によって渦流副室２全体に均
一に広がる燃料蒸気層Ａ２を生成する。

従って、渦流副室２内は、適正な空燃比に設定されるた
め、補助燃焼室６内に残された燃１１蒸気層へ１の着火
燃焼による火炎を伝播されて急激燃焼を達成する。その
燃焼ガスは連絡通路（ス［１−ト）５を介して主燃焼室
に吹き出され、ここで再び十分なる空気との混合が行な
われ燃焼を完結づる。また、上記巻ぎ込み流Ｒが生じる
ことは、補助燃焼室６内に主・副噴口１４．１５からの
燃料油が過剰に供給、滞留されることを防圧し、オーバ
ーリッチを抑えることに奇Ｌうする。ゆえに、機関全負
荷領域でアルコール等の揮発竹燃料油を急激に目つ確実
に燃焼させることかできる。

さて、大気温１機関冷却水温が一２０℃であるような極
寒時には、第１図に示す開閉スイッチ１７をＯＮ作動し
てビー１〜コイルから成る加熱手段１６を加熱作動する
。これによって補助燃焼室６内は、副噴口１４からの噴
射燃料を壁面蒸発させるに十分な加熱を受ｔノ、上記し
た第２図の燃料蒸気層△１を形成することに＜＞る。

低温始動時のクランキング回転数は略１１００ｐｐ前後
であり、副噴口１４からの噴射燃料量は通常り一　　１
２　− 荷運転時の１．５〜２倍に増量設定される。このとき、
上記１弁１３をリフ１〜さける噴射圧力は小さいため１
−噴［］１５を開放させるリフトには至らない。

従って、低温始動時にあっては、副噴口１４のみが開放
して、燃料部を噴射し、この燃料油が、上記加熱手段１
６によって加熱された補助燃焼室６内にて気化され、安
定した急速燃焼を達成する。

このように、補助燃焼室６内にて初爆を達成されると、
渦流副室２．主燃焼室の壁面温度も１界されることにな
り、機関の吹き上りが円滑になっていく。この吹ぎ上り
応答性を良くするためには、初爆後、大気温に応じて（
例えば５分間）加熱手段１６を加熱作動させれば良い。

また、この加熱作動を行うことによって、アイドリング
運転を安定させ燃焼効率を向上させることができる。

［発明の効果］ 以上説明したことから明らかなように、本発明の副室式
内燃機関の燃焼室によれば次の如き優れた効果を発揮で
きる。

（１）　　極寒低温時に加熱手段にＪ：り補助燃焼室を
加熱することができるので、燃料部の蒸発を促進し、安
定した燃焼を得ることができると共に、始動性向上、ア
イドリングの安定化。

未燃アルコール、アルデヒド類の発生を抑えることがで
きる。

＋２１　　アル］−ル、ガソリン等の揮発竹燃籾油を、
機関低回転・低負荷運転時に失火Ｊることなく燃焼させ
ることができるため、燃焼効率を向」二させることがで
きる。

（３）　　アルコール燃料油を使用できるので、高負荷
時のスモーク発生をなくし、低ＮＯｘを図ることができ
る。

（４）　　軽油使用時も、低温始動ｆＩを向上さゼ、青
白煙、　ＨＣを抑えることができる。

＋５＋　　４！４造が簡易で容易に採用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の副室式内燃機関の燃焼室の好適一実施
例を示づ概略縦断面図、第２図は第１図のＴ−Ｔｒ線断
面矢視図、第３図、第４図は本発明の副室式内燃機関の
燃焼室の燃焼状態を示す図、第５図は従来例を示１図で
ある。 図中、１はシリンダヘッド、２は渦流副室、６は補助燃
焼室、７は着火手段、８は燃料噴ｑ４ノズル、１４は副
噴［１，１５は主噴口、１６は加熱手段、Ｓはスワール
、△は燃料蒸気層である。 特　許　出　願　人　　い寸ず自動車株式会社代理人弁
即十　絹　谷　信　Ｍｌ −１５＝ 第４図

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. （１）渦流副室内に、これに連通する球状の補助燃焼室
   を介して主・副噴口を有する燃料噴射ノズルを臨ませて
   設け、該ノズルの副噴口を上記補助燃焼室内壁に臨ませ
   ると共に、上記補助燃焼室内に着火手段と補助燃焼室内
   を高温雰囲気にする加熱手段を設けたことを特徴とする
   副室式内燃機関の燃焼室。
2. （２）上記補助燃焼室と渦流副室とがリップ部を介して
   連通された上記特許請求の範囲第１項記載の副室式内燃
   機関の燃焼室。
3. （３）上記補助燃焼室が渦流副室より小容積に形成され
   た上記特許請求の範囲第１項記載の副室式内燃機関の燃
   焼室。
4. （４）上記加熱手段がヒートコイルから構成された上記
   特許請求の範囲第１項記載の副室式内燃機関の燃焼室。
5. （５）上記着火手段がスパークプラグから構成される上
   記特許請求の範囲第１項記載の副室式内燃機関の燃焼室
   。
6. （６）上記着火手段がグロープラグから構成される上記
   特許請求の範囲第１項記載の副室式内燃機関の燃焼室。
7. （７）上記燃料噴射ノズルが主・副噴口を有し、その副
   噴口が主噴口よりも先立って開放されるように構成され
   た上記特許請求の範囲第１項記載の副室式内燃機関の燃
   焼室。