JPS624527A - 細孔加工用の放電加工装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は放電加工装置に関し、特に被加工金属ワークに
１ミリメートル径前後の細孔加工を施す場合に有効な細
孔加工用の放電加工装置に関する。

〔従来技術〕

金属材料に対する細孔加工、特に硬質金属ワークに対す
る細孔の加工に当っては、従来から放電加工方法が用い
られており、細孔の加工にはパイプ形状の中空電極を用
い、中空通路内に放電加工液を送入しながら高速度で加
工を進捗させる方法が採られている。然しなから、細孔
径が例えば０、５ミリメートル以下になると高速進捗速
度を維持するためには、数十気圧の高圧加工液の供給が
必要となり、このような高圧加工液をポンプで発生する
ためには、放電加工装置の規模に見合わない高圧ポンプ
が必要となる。また、中空電極を用いて加工液の供給を
すること自体が不可能な０．１ミリメートル径以下の細
孔の場合には放電加工作用時に電極に上、下振動を与え
ることが加工の進捗に有効であることが従来から知られ
ている。

〔解決すべき問題点〕

依って放電加工による細孔加工においては、徒らに高圧
発生ポンプを使用することなく高圧加工液を供給可能で
あると共に０．１ミリメートル径以下の極細孔に対して
は電極に上、下振動を加振できるような機構を総合的に
内蔵した放電加工装置が要請される。

本発明の目的はこのような総合的な細孔加工用に必要な
機構を可及的に簡単な構造で達成した細孔加工用の放電
加工装置を提供せんとするものである。

〔解決手段と作用〕

本発明は、上述の発明目的を達成すべく、細孔加工用の
放電加工装置において、細孔加工用電極棒が装着される
モータ駆動の回転主軸に上端から下端に貫通する放電加
工液通路を形成して該下端を電極棒取付部になすと共に
前記回転主軸を弾性保持された回転軸受によって支持し
、また前記回転主軸の略中央に形成したピストンを上、
下動可能なシリンダ箱内に装着して前記ピストンの上。

下側室に交互に作動流体を供給するようにした回転軸加
振手段と、前記回転主軸の上端を前記シリンダ箱の上部
に形成した液溜室に臨ませて前記シリンダ箱の上、下動
ストロークに応じて放電加工液を前記回転主軸の放電加
工液通路に増圧供給する増圧手段とを設けたことを特徴
とする細孔加工用の放電加工装置を供し、上記加振手段
と増圧手段の協働によって圧力増加させた放電加工液を
供給し、かつ加振手段の単独使用によって細孔電極に加
振力を付与し、極細孔の放電加工を遂行させるものであ
る。

以下、本発明を添付図面に示す実施例に基いて詳細に説
明する。

図は本発明による細孔加工用の放電加工装置における基
本的構成の実施例を示す断面機構図である。同図におい
て、放電加工装置のＺ軸移動部、すなわち、被加工ワー
クＷに対して放電電極に縦送りを付与する可動部の一部
に軸受ベースｌが形成され、この軸受ベース１に格納さ
れたスラスト軸受２によって主軸３が回転可能に保持さ
れている。また、上記スラスト軸受２は軸受ベース１内
で上、下に配置されたばね４によって上、下に僅小変位
が可能に支持されており、故に主軸３もスラスト軸受２
と共に軸受ベースｌに対して僅小変位が可能になってい
る。この主軸３は略中心部に液通路用の通孔５を上端か
ら下端まで貫通して具備し、下端には細孔加工用の電極
棒６を把持する把持部７を具備している。この把持部７
には封止用ダイス８と押え９とを有し、押え９は例えば
螺着係合によって主軸３の下端に着脱自在に取付けられ
、封止用ダイス８を上向きに押えると共に電極棒６の案
内孔を有して支持案内作用も行う部材として設けられて
いる。なお、封止用ダイス８はオイルシール部材やゴム
バックによって代用した構成でも良い。なお上述した把
持部７は電極棒６自体が中空電極棒で内部を後述する放
電加工液が流下する場合に用いられるものであるが、極
細孔の形成を行うべく、中実な小径電極棒を把持する場
合には例えばコレットチャック型の把持部に交換される
ことは言うまでもない。

さて、主軸３は歯車１０を有し、この歯車１０はピニオ
ン１１と係合して駆動モーフ１２から回転駆動を受ける
ように構成され、よって細孔加工用の電極棒６に回転作
用を与え被加工ワークＷとの放電加工作用における加工
促進と加工面の均質化を図り得るようになっている。ま
た主軸３にはシリンダ箱１３内に嵌設されたピストン１
５が形成されており、該シリンダ箱１３内に気密に仕切
られた上室１３ａと下室１３ｂとを画成し、上室１３ａ
側に圧力流体が供給されると、シリンダ箱１３が上向き
に移動すると共にピストン１５上面に圧力を受けて主軸
３は下方に僅小変位し、また下室１３ｂ側に圧力流体が
供給されると、シリンダ箱１３が下向きに移動すると共
にピストン１５下面に圧力を受けて主軸３が上方に僅小
変位するようになっている。つまり、シリンダ箱１３自
体は上、下に移動可能で、図示されていない案内手段に
より円滑にかつ安定的に移動するように構成されている
。こ＼でシリンダ箱１３の上室１３ａと下室１３ｂに対
する圧力流体の供給は、四方案内弁１６を介して流体源
（図示なし）から上記上室１３ａ、下室１３ｂの各室に
交互に供給される構成が設けられ、圧力流体としては圧
力空気、圧油が好ましく、特に圧油が望ましい。四方案
内弁１６の流路切替は、上、下変位可能なシリンダ箱１
３の上端、下端に取付けられたドグ１７ａ、１７ｂが予
め選定した位置に設けられているリミットスイッチ１８
ａ、１８ｂその他近接スイッチ等の適宜の位置検出器に
係合して発せられる変位端検出器の信号に従って制御装
置１９が切替制御信号を該四方案内弁１６に送出するこ
とにより達成される構成となっている。

他方、主軸３の上端は上述したシリンダ箱１３の上方に
形成された液溜室１４に臨む構造にあり、液溜室１４に
は放電加工液タンク２０から圧力ポンプ２１、逆止弁２
２を経て、所望の圧力値に加圧された加工液が供給され
ている。この加工液は主軸３の通路５に流入し、更に電
極棒６が中空電極の場合には該電極棒６を経て被加工ワ
ークＷに加工される細孔Ｈ内に噴出される。なお、主軸
３には電極２３を介して被加工ワークＷとの間に放電加
工電力が供給される。

上述した構成を具備する本発明の細孔加工用の放電加工
装置の作用を以下に説明する。

先ず、電極棒６を中空電極棒として１．０ミリメートル
径前後の細孔を形成する場合に就いて説明する。

主軸３が軸受ベース１と共に被加工ワークＷに接近する
まで下降して細孔加工開始が準備されると、電極２３を
介して放電加工電力が供給され、同時にモータ１２によ
って主軸３は所定の速度で回転駆動される。また放電加
工液タンク２０から圧力ポンプ２１を経て予め一定圧力
まで高められた加工液が逆止弁２２を経て液溜室１４に
送入される。このとき、四方案内弁１６を介して先ず上
室１３ａに圧力流体が供給され、シリンダ箱１３を上動
させるから液溜室１４には充分な量の加工液が供給され
る。シリンダ箱１３の上動に従ってドグ１７ａがリミッ
トスイッチ１８ａを作動させると、該リミットスイッチ
１８ａの信号に応じて制御装置１９が四方案内弁１６に
切替信号を送る。この切替信号によって四方案内弁１６
が切替ると、圧力流体は上室１３ａから戻り、また下室
１３ｂに供給される。この結果、シリンダ箱１３は下動
する。このとき主軸３は上向きに僅小変位する。こうし
て加工液が供給されている液溜室１４は容積が減少する
から加工液の圧力を増加させ、増圧された加工液が主軸
３の液通路５に流入する。つまり液溜室１４と主軸３の
上端との間ではシリンダ箱１３の上、下変位に応じて加
工液の吸入と増圧との２作用を行う増圧手段が形成され
ているのである。

そして、このように放電加工液に増圧効果を付与するこ
とにより、放電加工液タンク２０の近傍に設けられる圧
力ポンプ２１の加圧容量を節減して徒らに高価な高圧ポ
ンプを使用する必要を解消しているのである。主軸３の
液通路４を通過した増圧加工液は被加工ワークＷの細孔
Ｈに噴出され、放電促進、電極冷却、加工くずの除去等
の従来周知の作用を行って高速加工を促進することは言
うまでもない。

シリンダ箱１３が下動してドグ１７ｂがリミットスイッ
チ１８ｂを作動させると該リミットスイッチ１８ｂの信
号に従って制御装置１９は再び四方案内弁１６に切替信
号を送り、該四方案内弁１６に切替作用が生ずる。故に
シリンダ箱１３の上室１３ａに圧力流体が供給され、下
室１３ｂからは圧力流体の戻りが行なわれる。この結果
、シリンダ箱１３がまた上動して液溜室１４に放電加工
液の供給が行なわれる。この過程で増圧加工液の噴出は
停止するが、このときには放電加工電力の供給も適宜の
中断手段、例えば自動開閉リレー等を用いて中断し、加
工を停止するようにすることが好ましい。

上述の過程でシリンダ箱１３の上、下変位の間に反作用
として主軸３はシリンダ箱１３と逆の方向に借手変位を
生ずるが、スラスト軸受２をばね４によって弾性保持し
ているために主軸３に異常反力が作用することは無い。

こうして、細孔加工用の中空電極棒６による放電加工が
適正に高圧力加工液の供給のもとに遂行されるのである
。

次に細孔の径が極めて小径のために加工液を供給して放
電加工を遂行し得ない場合には、本発明の放電加工装置
が振動作用を利用して細孔加工を遂行できる作用の点を
説明する。

先ず、中実の細孔加工用の電極棒６を主軸３の下端に取
付けるために把持部７を既述のコレットチャック型等の
把持部に交換して電極棒６を装着し、前述の中空電極棒
の場合と同様に被加工ワークＷに接近した加工位置まで
下降させる。すなわち、封止用ダイス８は使用しない。

この状態で、放電加工電力の供給を開始し、また主軸３
を回転させることは、前の作用例と同様である６次いで
、シリンダ箱１３の上室１３ａと下室１３ｂとの両室に
交互にしかも四方案内弁１６を制御装置１９によって高
速度で切替動作させることにより圧力流体を供給する。

この結果、シリンダ箱１３が上、下に振動動作する。こ
のとき、主軸３はスラスト軸受２がばね４によって軸受
ベース１に対して弾性保持されているため、主軸３に加
振力が加わる。つまり、主軸３を介して中実電極棒６に
振動付与がなされる。こうして細孔Ｈの振動を利用した
放電加工作用が遂行されるのである。

なお、この振動を利用した細孔加工時には、シリンダ箱
１３に供給する圧力流体を圧油とすることが必要で、圧
力空気では高速振動の付与に不向きである。また油圧を
用いれば、中実、中空何れの電極棒６による細孔加工に
も適用できる。

以上の説明から明らかなように本発明によれば、電極棒
を用いて、被加工金属ワークに対する細孔放電加工に当
って、高圧加工液の供給による細孔加工にも振動方法を
利用して極めて小径の細孔加工にも共に対応できる放電
加工装置が、機構的に比較的簡単な構成で実現され、高
価な高圧ポンプの採用を回避できる効果も得られるので
ある。

【図面の簡単な説明】

図は本発明による放電加工用の放電加工装置の構成実施
例を示す断面機構図である。 ２・・・スラスト軸受、　３・・・主軸、４・・・ばね
、　　　　　　５・・・通孔、６・・・電極棒、　　　
　　７・・・把持部、１３・・・シリンダ箱、　　１４
・・・液溜室、１５・・・ピストン、　　　１６・・・
四方案内弁、１７ａ、　１７ｂ・・・ドグ、１８ａ、　
１８ｂ・・・リミットスイッチ、１９・・・制御装置、
　　２０・・・放電加工液タンク、２１・・・圧力ポン
プ、　２２・・・逆止弁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、細孔加工用の放電加工装置において、細孔加工用電
   極棒が装着されるモータ駆動の回転主軸に上端から下端
   に貫通する放電加工液通路を形成して該下端を電極棒取
   付部になすと共に前記回転主軸を弾性保持された回転軸
   受によって支持し、また前記回転主軸の略中央に形成し
   たピストンを上、下動可能なシリンダ箱内に装着して前
   記ピストンの上、下両室に交互に作動流体を供給するよ
   うにした回転軸加振手段と、前記回転主軸の上端を前記
   シリンダ箱の上部に形成した液溜室に臨ませて前記シリ
   ンダ箱の上、下動ストロークに応じて放電加工液を前記
   回転主軸の放電加工液通路に増圧供給する増圧手段とを
   設けたことを特徴とする細孔加工用の放電加工装置。 ２、前記回転軸加振手段は、四方弁によって切替えられ
   る作動油供給機構を具備した特許請求の範囲第１項に記
   載の細孔加工用の放電加工装置。 ３、前記液溜室には放電加工液の供給源から逆止弁を介
   して該加工液が供給されるように構成されている特許請
   求の範囲第１項又は第２項に記載の細孔加工用の放電加
   工装置。 ４、前記弾性保持された回転軸受は、被加工ワークに対
   して送り接近可能な軸受箱に組込まれている特許請求の
   範囲第１項から第３項までの何れか１項に記載の細孔加
   工用の放電加工装置。 ５、前記回転軸加振手段のシリンダ箱の上、下動ストロ
   ーク端をリミットスイッチによって検出し、その検出信
   号によって前記四方弁を切替えるようにした特許請求の
   範囲第２項に記載の細孔加工用の放電加工装置。