JPS624511Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、個々の小箱等の品物を複数個まと
めて輸送或は保管するために、２個或は２個以上
の箱本体を並べて連結することができる箱に関す
るものである。

従来、箱詰めする品物の入り数は、例えば１ダ
ースと、２ダースとがあるので、１ダース用の箱
と、２ダース用の箱とを別々に製造しなければな
らない。

また、１ダース用の箱にあつては、箱の取り扱
い量が多くなる欠点があつた。

さらに、２ダース用の箱にあつては、箱の取り
扱い量を半減することができるが、１ダースの販
売に際しては、箱から１ダースの品物を取り出し
て別の１ダース用等の箱に詰めかえるので、手数
がかかる欠点があつた。

この考案は、箱の取り扱い量を半減すると共
に、品物を取り出して別の箱に詰めかえる作業が
不要になるようにして、上述の欠点を解消するこ
とを目的としている。

この考案は、側壁同志を重ね合せて２個或は２
個以上の箱本体を並べたのち、１枚の蓋壁により
上記並べられた箱本体の各上面開口を閉鎖すると
共に、箱本体の端壁内側に蓋壁の端壁から連なる
差し込み片を差し込んで箱本体を連結一体化し、
また、蓋壁の切り離しにより蓋付きのまま連結さ
れた箱本体を分割できるようにした箱を提供す
る。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

図において、Ａは上面を開放させた箱本体であ
る。上記の箱本体Ａは、図示の場合、段ボール等
の厚紙により対の側壁１，１と対の端壁２，２と
を交互に連成すると共に、片方の側壁１に連なる
固着片３を端壁２に接着剤等を介し固着して角筒
を形成し、また、両側壁１，１及び両端壁２，２
の下縁にそれぞれ底フラツプ４，４及び５，５を
連成して構成した。

なお、上記の底フラツプ４は、端壁２，２の底
フラツプ５，５に側壁１，１の底フラツプ４，４
の片側コーナの固着部６を接着剤により固着し
て、ワンタツチにより底壁が組立てられるように
したが、その他の形式の底であつてもよい。

Ｂは側壁１同志を重ね合せて２個或は２個以上
並べた箱本体Ａの上面開口を閉鎖する蓋体であ
る。

上記の蓋体Ｂは、段ボール等の厚紙より成る蓋
壁７と、この蓋壁７の両端縁から連なつて互に対
向するよう屈曲すると共に、箱本体Ａの端壁２の
内側に差し込む差し込み片８と、箱本体Ａの重ね
合せ部と一致させて蓋壁Ｂの両端縁間に設けた分
割切り離し部９とによつて構成されている。

また、差し込み片８の対向する縁の蓋壁７寄り
の端を連結部１０により連結しておくと共に、箱
本体Ａの重ね合せた側壁１の上縁両端から下方に
スリツト１１を設けて、このスリツト１１に連結
部１０を差し込みながら噛み合せるようになつて
いるので、蓋体Ｂにより連結一体化され箱本体Ａ
の重なり部分の広がりを防止するようになつてい
る。

上記の切り離し部９は、連結部１０，１０を結
んでミシン目或は裏面に貼り合せたテープ、糸条
等によつて形成されている。

なお、蓋体Ｂは、第４図の場合、２個の箱本体
Ａを閉鎖するようにしたが、第６図で示したよう
に３個並べた箱本体Ａを閉鎖してもよい。

図中１２はスリツト１１の下方に位置させて側
壁１に設けた透孔で、この透孔１２に差し込み片
８の縁に設けてある突部１３を嵌め込み係合させ
て、差し込んだ差し込み片８が抜けないようにな
つている。１４は両側壁１，１の上縁から連なつ
て互に内方に屈曲する突出壁、１５は切り離し部
９に引き裂き撮み部を形成するＨ字状のスリツト
である。

この考案に係る箱は、以上の構成であつて、ま
ず箱本体Ａに品物を収納したのち、側壁１同志を
重ね合せて２個の箱本体Ａを並べる。

その後に、各箱本体Ａの端壁２の内側に蓋体Ｂ
の差し込み片８を差し込みながら、蓋壁７により
箱本体Ａの上面開口を閉鎖すると共に、蓋体Ｂに
より並べた箱本体Ａを（第４図で示したように）
連結する。

このとき、重ね合せた側壁１のスリツト１１に
連結部１０を差し込んでおく。

上記連結された箱本体Ａを分割するには、切り
離し部９により蓋体Ｂを分割すればよい。

以上のように、この考案に係る箱によれば、側
壁同志を重ね合せて２個或は２個以上の箱本体を
並べたのち、箱本体の端壁の内側に差し込み片を
差し込みながら蓋体により並べられた箱本体の上
面開口を閉鎖するようにしてあるので、蓋体を介
し並べた箱本体を連結することができる。

このため、箱本体の取り扱い量は、あたかも一
つの箱と同じように扱えることができる。

また、切り離し部により蓋体を切り離して簡単
に並べた箱本体を分割することができるので、
一々箱から品物を取り出して別の箱につめかえる
手間をなくすることができて、全て同一の箱で出
荷しておき、必要に応じ分割して箱本体にすれば
よい。

さらに、蓋体により並べた箱本体を連結一体化
するので、従来のように接着テープを用いる必要
がない。

また、重ね合せた側壁のスリツトに差し込み片
の対向縁の連結部を差し込んであるので、並べた
箱本体の重なり面の広がりを防止することができ
る。

このため、並べて連結した箱本体の持ち運び時
に支障がない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る箱の展開斜視図、第２
図は蓋体の平面図、第３図は箱本体と蓋体との斜
視図、第４図は蓋体により箱本体を連結した斜視
図、第５図は同上の一部切欠斜視図、第６図は３
個の箱本体を連結した斜視図である。 Ａ……箱本体、Ｂ……蓋体、１……側壁、２…
…端壁、３……固着片、４……底フラツプ、５…
…底フラツプ、６……固着部、７……蓋壁、８…
…差し込み片、９……切り離し部、１０……連結
部、１１……スリツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面が開放する箱本体と、側壁同志を重ね合せ
   て並べた２個或は２個以上の箱本体の上面開口を
   閉鎖する段ボール等の厚紙より成る蓋壁と、この
   蓋壁の両端縁から連なつて箱本体の端壁の内側に
   差し込む差し込み片と、箱本体の重ね合せ部と一
   致させて蓋壁を分割することができるよう設けた
   切り離し部と、差し込み片の対向縁の蓋壁の端縁
   寄りを連結して重ね合せた側壁の上縁両端に設け
   られているスリツトに差し込む連結部とで構成し
   た蓋体とから成る箱。