JPS6240610Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はテニス等の運動競技に使用するネツト
ポストを支持する支持装置に関する。

近年この種のネツトポストは、競技場のより多
目的な使用を図るべく着脱自由に構成されること
が多い。このものは、一対のネツトポストを立設
するため該ポストに対応する一対の埋管をグラン
ド内に埋設し、不使用時には埋管に蓋をして他の
競技等に支障をきたさないようにするとともに、
使用時にはこの蓋を取外し埋管に所定のネツトポ
ストを嵌入立設してネツトを張設する構成であ
る。

そして、かかるネツトポストは、プレーヤーの
不慮の怪我等を極力防止すべく丸型に形成される
ことが多い。

しかし、この丸型のネツトポストは、該ポスト
の埋管への嵌入を容易ならしめるためにそれぞれ
の径を規定するからポストと埋管との間に隙間を
生じ、そのためポストが回動し易くかつまた振れ
易いので、特にネツト張設時に円滑な張設作業を
実施し得ない不具合がある。

本考案の目的はかかる従来の実状に着目してな
されたもので、ネツトポストの回動を規制し、も
つて円滑なネツト張設作業の実施を可能ならしめ
るとともに、同時にネツトポストの埋管への嵌入
離脱作業も容易な運動競技用ネツトポストの回転
防止装置を提供するものである。

以下、本考案を添付した図面に基づいて詳細に
説明する。

図において、円柱状のネツトポスト１の外周面
の所定高さ位置に、先端部が下方に向けて突出す
る略逆Ｌ字形の突起部２が一体的に突設される。

一方、このネツトポスト１に対応し該ポスト１
の外径よりも僅かに大きな内径を有する埋管３
が、その上端部外周面に回転防止用パイプ４を例
えば溶接等により一体的に固着して設けるという
簡単な構成により形成される。この埋管３は、そ
の深さl₂を前記ポスト１の突起部２までの高さl₁
より僅かに浅く形成され、例えば表面をアスフア
ルトで舗設したグランドＧに前記回転防止用パイ
プ４を所定方向に向けて埋設される。尚、５は埋
管３の底壁に開口された水抜き用穴である。

以上の構成により、第２図に示すようにネツト
ポスト１を、該ポストの突起部２を回転防止用パ
イプ４に簡単に係合しつつ、埋管３に嵌入する。

このとき、突起部２が回転防止用パイプ４に係
合しているので、ネツトポスト１に例えばネツト
張設時等のようにネツトポスト１回転方向への外
力を加えるときであつても、該ネツトポスト１が
回動することはない。同時に、ネツトポスト１は
その方向が特定されるので、回転防止機能ととも
に位置決め機能も備えることとなり、従つてネツ
ト張設作業が容易かつ確実に実施し易い。

さらに、上記のような埋管３へのネツトポスト
１の嵌入動作を行う作業者は、ネツトポスト１の
突起部２も、埋管３の回転防止用パイプ４も、と
もに明確に視認しつつ前記動作を行えるので、か
かる動作が一人の作業者でも容易かつ確実に行い
得る。さらに言えば、たとえ力の弱い女性等の作
業者１人がネツトポスト１の嵌入離脱動作をする
ときであつても、回転防止用パイプ４の穴に突起
部２を嵌入或いは離脱するだけの簡単な１つの動
作だけで良いので、ネツトポスト１を支えたまま
嵌入動作の他にも回転防止のための別異の動作を
同時に行う等の必要がなく、作業性に劣る不都合
は生じない。

また、従来はネツトポスト１外径と埋管３内径
とに所定寸法差を設けるのでその分だけネツトポ
スト１が比較的不安定に立設されることとなる
が、本実施例によると、単にネツトポスト１が埋
管３に嵌合するだけでなく、ネツトポスト１に突
設された突起部２が埋管３に突設された回転防止
用パイプ４にもそれぞれ嵌合するので、ネツトポ
スト１の立設状態をより安定性の高いものとでき
る効果も得られる。

更に、埋管３の外周面に回転防止用パイプ４を
突設したので、該パイプ４が埋管３自体の回動を
防止するストツパーとしての機能も果たす。即
ち、埋管３のグランドＧ中への埋設後には、前記
回転防止用パイプ４が埋管３自体のグランドＧ中
での回動を防止する機能も果たす。

尚、埋管の開口部に開閉自由な蓋を取付ける構
成としておけば、雨水などの浸入を抑えられると
ともに、他種目のプレー時等ネツトポストの不使
用時にグランドに不必要な凹部が存在することも
なく、ネツトポスト不使用時の配慮を充分に払う
ことができる。

以上説明したように本考案によれば、一対の丸
型のネツトポストに逆Ｌ字形状の突起部を設ける
一方、埋管の上端部外周面に該突起部と係合する
回転防止用パイプを固着して設ける構成としたの
で、埋管に立設したネツトポストの回動を規制で
き、もつてネツトポストへのネツトの張設作業を
容易かつ確実に実施できる。同時に、ネツトポス
トの埋管への嵌入離脱作業も、突起部及び回転防
止用パイプそれぞれを明確に視認しつつ、ネツト
ポストの埋管への嵌入後回転防止用パイプに突起
部を嵌入すれば良く、ネツトポストを支えたまま
嵌入動作と回転防止のための動作とを同時に行う
必要がなく、作業性が容易である。

また、かかる回動規制手段を安価に製作可能とで
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案にかかる運動競技用ネツトポスト
の回転防止装置の実施例を示し、第１図は第一実
施例を示す略示斜視図、第２図は同上実施例の略
示縦断面図である。 １……ネツトポスト、２……突起部、３……埋
管、４……回転防止用パイプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 埋管に着脱自由に立設される丸型のネツトポス
   トにおいて、該ネツトポストの外周面の埋管係合
   位置に、先端部が下方に向けて突出する逆Ｌ字形
   状の突起部を設ける一方、前記埋管の上端部外周
   面に該突起部と着脱自由に係合可能でかつ該係合
   状態で当該ネツトポストの回動を規制する回転防
   止用パイプを固着して設けたことを特徴とする運
   動競技用ネツトポストの回動防止装置。