JPS623807Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、アルミニウム板に予じめ感光剤を塗
布してなる版、即ち所謂PS版（以下PS版とい
う）の製版時に用いる遮光材に関する。

PS版の製版時に、露光してはならない領域を
覆うために遮光材が用いられるが、従来の遮光材
は殆んどが紙材の両面に遮光性の高い塗料を塗布
したものである。そのため、ピンホールが避けら
れず、このピンホール部が多く露光することによ
りPS版に焼付けられ、問題を起すことがあつ
た。

本考案は、かかる問題点に鑑み、ピンホールが
生じず完全に遮光できる遮光材の提供を目的とす
る。

本考案は、このためアルミニウム箔を用いると
共にその両側面に接着剤層を介して薄葉紙を接着
することにより、アルミニウム箔でほゞ完全に遮
光しかつ接着剤層及び薄葉紙の層で遮光を完全に
すると共に遮光紙に必要とされるクツシヨン性を
持たせた遮光材を提供する。

前記薄葉紙は清潔感を持たせると共にアルミニ
ウム箔表面の反射を防止し、また傷つき防止にも
役立つ。又、この薄葉紙を両面に接着することに
より、遮光性が高まると共に遮光材がカールする
のを防止する。

前記アルミニウム箔として焼鈍処理した軟質ア
ルミニウム箔を用いれば、表面に油等が付着して
いないので、水溶性接着剤を用いて容易に接着で
きる。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
すると、１は軟質のアルミニウム箔であつて、そ
の厚さは15μ程度あれば充分である。２は前記ア
ルミニウム箔１の両側面に塗布された酢酸ビニー
ルエマルジヨン接着剤から成る接着剤層であり、
この接着剤は軟質アルミニウムの接着に汎用され
ている水溶性接着剤である。３は前記接着剤層２
によりアルミニウム箔１の両側面に接着された薄
葉紙であり、20ｇ／m²程度のものを用いるのが好
適である。４は前記薄葉紙３の表面に適宜施され
た印刷であつて、物品を特定する表示の他、定ピ
ツチの格子状の線を印刷しておくことによつて、
フイルムの焼付を行なうべき領域を切り取つた
り、窓をあけたりする際の位置決めに便利に利用
できる。

上記実施例では軟質アルミニウム箔を用いた
が、硬質のアルミニウム箔を用いることもでき、
その場合は接着剤としてはポリウレタン系接着剤
などの溶剤系接着剤あるいはポリオレフイン系接
着剤を用いれば良い。

本考案の製版用遮光材によれば、以上の説明か
ら明らかな様に、アルミニウム箔の両側面に接着
剤層を介して薄葉紙を接着しているので、アルミ
ニウム箔、および２層の接着剤層と薄葉紙によつ
て完全にピンホールをなくすことができる。また
薄葉紙によつて必要なクツシヨン性を持たせるこ
とができると共に反射及び傷つき防止を図れ、ま
た清潔感を持つたものが得られる。さらに両側面
に薄葉紙を接着しているのでカールすることもな
い等、多大の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例の縦断面図である。 １はアルミニウム箔、２は接着剤層、３は薄葉
紙。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) アルミニウム箔の両側面に接着剤層を介して
   薄葉紙を接着したことを特徴とする製版用遮光
   材。 (2) 前記アルミニウム箔は軟質アルミニウムから
   成る登録請求の範囲第１項記載の製版用遮光
   材。 (3) 前記接着剤層が水溶性接着剤の層から成る登
   録請求の範囲第２項記載の製版用遮光材。