JPS62332Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は壁軸組角部における外壁パネルの固定
金具に関する。

（従来の技術） この種外壁パネルの固定金具として従来は第３
図に示すように、壁軸組ａに外壁パネルｂを添接
した状態で押え板ｃを外壁パネルｂの側縁部ｄと
壁軸組ａとに斜めに当てがい、この押え板ｃと壁
軸組ａとに通孔を穿設し、これにボルトｅを挿通
して、押え板ｃと壁軸組ａとで外壁パネルｂの側
縁部ｄを挾持するようにナツトｆ締めして固定し
ていた。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上記従来の固定金具では、外壁
パネルｂの角部と壁軸組ａの角部とに押え板ｃが
圧接することになり、また締め付け用のナツトｆ
も壁軸組ａの裏面に斜めに圧接するため、固定金
具の各部品が点接触あるいは線接触状態で外壁パ
ネルｂを壁軸組ａに位置することになり、特定部
分に必要以上の負荷がかかるだけでなく、ナツト
ｆの緩みや、がたつきが多く発生する等の問題を
生じていた。

本考案はこのような実情に鑑み、外壁パネルを
確実且つ強固に固定することができる固定金具を
提供するものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案の外壁パネルの固定金具は、壁軸組に添
接された外壁パネルの側縁部を前記壁軸組に押圧
する押え板と、この押え板を上記壁軸組に固定す
る固定杆とからなり、前記押え板は、適所に貫通
孔が形成されこの貫通孔にナツトが離脱不能に遊
嵌されるとともに一端部が前記外壁パネルの側縁
部の厚みと略等しい長さ略直角に折曲されて前記
壁軸組と当接する当接部となされたもので、前記
固定杆は、略Ｌ字状に形成されその一端部に前記
ナツトと螺合する雄螺子が刻設されるとともに他
端部が前記壁軸組の内側面と係合する係合部とな
されものである。

（作用） 本考案の作用について、一実施例を示す第２図
を参照して説明すると、壁軸組Ａに外壁パネルＢ
を添設させ、壁軸組Ａの側面Ｅに形成した貫通孔
（図示せず）に固定杆２の係合部２２を挿入し、
次に、押え板１を外壁パネルＢの側縁部Ｃに、ま
た当接部１３を壁軸組Ａの側面Ｅにそれぞれ添設
させて、固定杆２の雄螺子２１に押え板１のナツ
ト１２を螺合緊締する。すると、押え板１の一端
部に形成された当接部１３が外壁パネルＢの側縁
部Ｃの厚みと略等しい長さであり、また固定杆２
がＬ字状であるため、押え板１と外壁パネルＢの
側縁部Ｃ、並びに固定杆２と壁軸組Ａの側面Ｅと
がそれぞれ面接触状態で外壁パネルＢが壁軸組Ａ
に固定されることになる。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。

第１図は本考案に係る固定金具の一実施例を示
す断面図、第２図は該固定金具により外壁パネル
を壁軸組に固定した状態を示す一部切欠正面図で
ある。

この固定金具は、壁軸組Ａに添接された外壁パ
ネルＢの側縁部Ｃを壁軸組Ａに押圧する押え板１
と、この押え板１を壁軸組Ａに固定する固定杆２
とから構成されている。

上記押え板１は、その適所に貫通孔１１が形成
されこの貫通孔１１にナツト１２が離脱不能に遊
嵌されるとともに、一端部が前記外壁パネルＢの
側縁部Ｃの厚みと略等しい長さ略直角に折曲され
て前記壁軸組Ａと当接する当接部１３となされた
ものである。上記貫通孔１１は段付き孔となされ
る一方、ナツト１２は、その底面の螺子孔開口部
周縁より筒状突起１４が下方に延設され、さらに
その先端部周縁から外方に前記貫通孔１１の段部
１５と係合する環状突起１６が延設されたもの
で、きれによりナツト１２は押え板１に離脱不能
に遊嵌されている。なお、ナツト１２を押え板１
に離脱不能に遊嵌する手段は、ナツト１２を押え
板１の貫通孔１１に回動可能且つ離脱不能に係合
するものであればよく、上記した例並びに図示例
に限定されるものではない。

一方、前記固定杆２は、略Ｌ字状に形成されそ
の一端部に前記ナツト１２と螺合する雄螺子２１
が刻設されるとともに、他端部が前記壁軸組Ａの
内側面Ｄと係合する係合部２２′となされもので
ある。

上記のような構成からなる固定金具の使用状態
は、第２図に示すように、壁軸組Ａに外壁パネル
Ｂを添設させ、壁軸組Ａの側面Ｅに形成した貫通
孔（図示せず）に固定杆２の係合部２２を挿入す
る。次に、押え板１を外壁パネルＢの側縁部Ｃ
に、また当接部１３を壁軸組Ａの側面Ｅにそれぞ
れ添設させて、固定杆２の雄螺子２１に押え板１
のナツト１２を螺合緊締し、押え板１と固定杆２
とで外壁パネルＢの側縁部Ｃと壁軸組Ａとを平面
接触的に挾持固定するものである。尚、固定杆２
は円柱状のものに限らず角柱状等のものでもよ
い。

（考案の効果） 本考案の外壁パネルの固定金具は、押え板が、
その適所に貫通孔が形成されこの貫通孔にナツト
が離脱不能に遊嵌されるとともに一端部が外壁パ
ネルの側縁部の厚みと略等しい長さ略直角に折曲
されて壁軸組と当接する当接部となされ、一方固
定杆が、略Ｌ字状に形成されその一端部に前記ナ
ツトと螺合する雄螺子が刻設されるとともに他端
部が壁軸組の内側面と係合する係合部となされも
のであるから、押え板が外壁パネルの側縁部に面
接触的に当接するとともに、固定杆も壁軸組の内
面に面接触的に当接することとなり、この結果確
実且つ強固な固定を行うことができるとともに、
長年使用による外壁パネルの変形等も吸収でき、
緩みやがたつきを防止することができるものであ
る。

また、押え板にナツトを離脱不能に遊嵌してい
るため、ナツトへの固定杆の螺入作業を迅速に行
うことができるとともに、ナツトの紛失といつた
ことを防止することができ、固定作業の能率化を
図ることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る固定金具の一実施例を示
す断面図、第２図は該固定金具により外壁パネル
を壁軸組に固定した状態を示す一部切欠正面図、
第３図は従来の固定金具による外壁パネルの固定
状態を示す一部切欠正面図である。 １……押え板（１１……貫通孔、１２……ナツ
ト、１３……当接部）２……固定杆（２１……雄
螺子、２２……係合部）Ａ……壁軸組、Ｂ……外
壁パネル、Ｃ……側縁部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 壁軸組に添接された外壁パネルの側縁部を前記
   壁軸組に押圧する押え板と、この押え板を前記壁
   軸組に固定する固定杆とからなり、 前記押え板は、適所に貫通孔が形成されこの貫
   通孔にナツトが離脱不能に遊嵌されるとともに一
   端部が前記外壁パネルの側縁部の厚みと略等しい
   長さ略直角に折曲されて前記壁軸組と当接する当
   接部となされたもので、 前記固定杆は、略Ｌ字状に形成されその一端部
   に前記ナツトと螺合する雄螺子が刻設されるとと
   もに他端部が前記壁軸組の内側面と係合する係合
   部となされものである外壁パネルの固定金具。