JPS6231465Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は水抜きパイプに関する。

水抜きパイプとは、擁壁の排水のために設けら
れるパイプである。寒冷地では、水抜きパイプの
外側に入り込んだ水がそこで凍結するためにパイ
プが破損することがある。本考案は、このような
事故の起こらない水抜きパイプを提供することを
目的とする。

本考案の水抜きパイプは、外周面に１コ以上の
水膨潤性樹脂製リングを装着してなるものであ
る。

水膨潤性樹脂製リングは、パイプの水が浸入し
てくる側の端部に少なくとも１コ装着する必要が
ある。

多数装着すればさらに止水性が向上する。

本考案の水抜きパイプは、第１図に示すように
パイプ１に、水膨潤性樹脂製リング２を装着した
ものであるが、装着に当つては第２図に示すよう
に、パイプ１の外周に溝を設け、水膨潤性樹脂製
リング２を溝の中にはめこんでおくのが好まし
い。また第３図に示すようにパイプ１に塩化ビニ
ル製のリングを装着し、さらにその上に水膨潤性
樹脂製リング２を装着することもできる。

水膨潤性樹脂製リング２は、パイプ１に接着剤
を用いて接着しておくことが好ましい。

パイプは塩化ビニル、その他合成樹脂等の材料
からなる。

なお、水膨潤性樹脂製リングを構成する水膨潤
性樹脂としては種々のものが利用できるが、例え
ば、ビニル系、アクリル系の単一重合体もしくは
共重合体、ポリウレタン系重合体、セルロース、
デンプン又はその変性物、架橋物等が挙げられ
る。

中でも好ましいものは、水膨潤性ポリウレタン
含有可撓性物質であり、特に好ましいものは水膨
潤性ポリウレタン又は水膨潤性ポリウレタンと天
然ゴム、合成ゴム、もしくは再生ゴム等の混合物
からなる可撓性物質である。

本考案のパイプは、パイプの外側に入り込もう
とする水が水膨潤性樹脂製リングに吸収され、止
水材が膨潤してそれ以上の水の侵入を阻止する。
したがつて、寒冷地でもパイプの外側にほとんど
水がたまらず、パイプとコンクリート擁壁の間に
は空気層が存在し、断熱効果により凍結して、よ
つて、パイプが破損する恐れもない。

かかる構成を有する本考案の水抜きパイプは、
実用上非常に価値の高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の水抜きパイプを示す斜視図で
ある。第２図、第３図は、本考案の実施態様を示
す断面図である。 １……パイプ、２……水膨潤性樹脂製リング、
３……塩ビ製リング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外周面に１コ以上の水膨潤性樹脂製リングを装
   着した水抜きパイプ。