JPS6230788Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 考案の技術分野 本考案は電子機器等を電気的に接続するコネク
タに係り、特にアースを容易にするコネクタの改
良に関す。

(2) 技術の背景 近来、電気、電子機器の発達に伴い、電気回路
間、装置間の電気的接続に広くコネクタが利用さ
れている。利用度が高まるにつれて接触機構部品
としての高度化が要求され、接続の信頼性を確保
するため接触抵抗、絶縁等のレベル及び安定性の
向上が重要になつている。また多量に使用される
ために構造の簡便及び使用の便利性も要請されて
いる。

(3) 従来技術と問題点 以下に第１図及び第２図を参照して従来方法を
説明する。第１図は従来方法による電子装置の接
続例を示す説明図、第２図は第１図のコネクタ構
造を示す斜視図、第３図は第１図のコネクタの接
続状態を示す斜視図である。図中１，２は装置、
１′，２′は筐体、１ａ，２ａはアース、３，８は
装置側コネクタ、３′，４′は金属板、４，９はケ
ーブル側コネクタ、５は中継線、６は圧着端子、
７はケーブル、１０はネジ孔、１１はケース、１
２は芯線、１３は被覆、１４はシールド線、１
５，１６はネジ、１７はケーブル導入口、１８は
接触端子を示す。第１図において、装置１，２に
装置側コネクタ３，８が取付けられており、ケー
ブル７の両端にケーブル側コネクタ４，９が取付
けられ装置側コネクタ３，８と嵌合していて装置
１，２間の電気信号の伝達ができる。しかし種々
の雑音によつて電気信号が誤つて伝達され誤動作
の原因となることがある。これを防止する方法と
してケーブル７内のシールド線１４をコネクタ
４，９内で中継線５の一端と接続し、装置１，２
のアース１ａ，２ａをとつている金属製の筐体
１′，２′に中継線５の他端を圧着端子６で接続し
てアースをとつている。

第２図でアース接続の従来方法を説明する。

装置側コネクタ３には筐体１′に接する側に金
属板３′が取付けられており、ケーブル側コネク
タ４には金属板４′が取付けられている。ケーブ
ル７内の複数の芯線１２はケーブル側コネクタ４
の接触端子１８に夫々接続され、ケーブル７の被
覆１３の内側の導電体のシールド線１４に中継線
５が半田付等で接続されている。そして中継線５
は２点鎖線で示したケース１１の導入口１７から
ケース１１の外に導かれ、中継線５の他端には圧
着端子６が取付けられている。このケーブル側コ
ネクタ４は雄端子コネクタであつて、本体は絶縁
性樹脂形成部材であり、これに接触端子１８が埋
込まれており、一端にはケーブルの芯線１２が接
続され、その他端は装置側コネクタに挿込まれる
ため図示されないがコネクタ４の本体部分より突
出しており、この突出部分は図の如き内部空洞状
のケーブル側コネクタ延長部内に収容されてい
る。装置側コネクタとケーブル側コネクタとの結
合は雌端子コネクタである装置側コネクタ３がケ
ーブル側コネクタ延長部中に嵌合され且つ接触端
子１８の先端部が装置側コネクタに挿入され、金
属板４′は図示の位置からケーブル側コネクタ延
長部の端部まで摺動され、その端部の図示されな
い係止部に止まり且つこの金属板４′は装置側コ
ネクタ側の金属板３′と面接触し、且つネジ１５
で互いに筐体１′に取付け固定され、この結合は
ケース１１で保護される。中継線５は先端の圧着
端子６をネジ１６によつて筐体１′のネジ孔１０
に締付け接続される。これらの接続は装置２側の
コネクタ接続についても同様である。このような
構成を有するので装置１，２より発生する雑音、
ケーブル７に及ぼす空中からの雑音は中継線５の
圧着端子６により装置１，２の筐体１′，２′にア
ースされるので装置１，２の電気回路に影響を与
えることはない。

しかしながら上記の方法では第３図に示すよう
に、ケーブル側コネクタ４のケース１１のケーブ
ル導入口１７より中継線５を引き出し、装置１の
筐体１′にネジ孔１０を設け圧着端子６をネジ１
６で固定しなければならないという欠点がある。
またケーブル導入口１７から中継線５が分岐して
いるため外観上も好ましくないという欠点があ
る。

(4) 考案の目的 本考案の目的は上記の欠点を解決するためのも
ので、容易にアースを取ることができる構成の簡
単なコネクタを提供するにある。

(5) 考案の構成 本考案は装置側コネクタ及び該コネクタを装置
側ケースに取付ける金属取付板とケーブル側コネ
クタ及び該コネクタを装置側コネクタへ嵌合結合
する際の固定に使用する金属取付板とよりなり、
ケーブル側コネクタに埋込まれ保持される接触端
子はケーブル心線が接続される端部と装置側コネ
クタに挿込まれる他端部とを有する構造におい
て、ケーブルコネクタ側の金属取付板には、ケー
ブルのシールド線が中継線を介して接続される如
き金属端子が固着され、嵌合結合された装置側コ
ネクタとケーブル側コネクタとは両金属取付板と
共にネジを介して装置側金属ケースに固定される
ことを特徴とするコネクタである。かくすること
により目的を達成するができる。

(6) 考案の実施例 以上本考案による一実施例を第４図を参照して
説明する。第４図は本考案による実施例を示す斜
視図である。図中、１９は金属端子、２０は中継
線を示す。また、第１図〜第３図と同一個所は同
符号で示している。

第４図において、ケーブル側コネクタ４に取付
けられている金属板４′に金属端子１９が固着さ
れている。ケーブル７のシールド線１４には中継
線２０が半田付等で接続されて、中継線２０の他
端は金属端子１９に半田付等で接続されている。
その他の構成は第２図と同様で、ケーブル側コネ
クタ４を装置側コネクタ３に図において矢印方向
に嵌合させてネジ１５によつて筐体１′に固定す
れば、ケーブル７のシールド線１４は中継線２
０、金属端子１９を経由し、金属板４′と装置側
コネクタ３の金属板３′との面接触、更に金属板
３′と筐体１′との面接触によりアースをとること
ができる。

(7) 考案の効果 以上説明したように本考案によれば、従来方法
のコネクタケースのケーブル導入口より中継線を
引出し圧着端子を筐体にネジ止めする必要がな
く、コネクタに内蔵されている金属端子に中継線
を半田付すればよいので、外観上もすつきりし、
またコネクタ着脱に伴う圧着端子の着脱も不要に
なるという効果がある。更に引出し中継線、圧着
端子、装置側圧着端子取付ネジ孔及び取付ネジが
不要になるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来方法による電子装置の接続例を示
す説明図。第２図は第１図のコネクタ構造を示す
斜視図、第３図は第１図のコネクタの接続状態を
示す斜視図、第４図は本考案による実施例を示す
斜視図である。図において、１，２は装置、
１′，２′は筐体、３，８は装置例コネクタ、
３′，４′は金属板、４，９はケーブル側コネク
タ、５，２０は中継線、６は圧着端子、７はケー
ブル、１０はネジ孔、１４はシールド線、１５，
１６はネジ、１７はケーブル導入口、１８は接触
端子、１９は金属端子を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 装置側コネクタ３及び該コネクタを装置側ケー
   スに取付ける金属取付板３′とケーブル側コネコ
   タ４及び該コネクタを装置側コネクタへ嵌合結合
   する際の固定に使用する金属取付板４′とよりな
   り、ケーブル側コネクタ４に埋込まれ保持される
   接触端子１８はケーブル心線が接続される端部と
   装置側コネクタに挿込まれる他端部とを有する構
   造において、ケーブルコネクタ側の金属取付板
   ４′には、ケーブルのシールド線が中継線２０を
   介して接続される如き金属端子１９が固着され、
   嵌合結合された装置側コネクタとケーブル側コネ
   クタとは金属取付板３′及び４′とともにネジを介
   して装置側金属ケースに固定されることを特徴と
   するコネクタ。