JPS62283197A - 片面亜鉛メツキ鋼板用水溶性調質圧延剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、片面亜鉛メッキ鋼板の調質圧延時に使用され
、優れた防錆性を付与する水溶性調質圧延剤に関するも
のである。

［従来の技術］ 一般に鋼板は焼鈍後、板の形状および表面性状の向上と
機械的性質の調整をはかることを目的として、１〜２％
の軽圧下率で冷間圧延されるが、この工程を調質圧延と
いう。

調質圧延には、：ＩＩ質圧延剤を用いないドライ圧延法
と調質圧延剤を用いるウェット圧延法がある。

ドライ圧延法は、ロール洗浄性が悪いことから異物付着
によるロール疵が発生しやすく、又鋼板に防錆性を持た
せられない等の欠点があり、鋼板表面の光沢性を重視す
るもの以外はウェット圧延法が多く用いられている。

調質圧延剤を用いる目的は、ロール洗浄性を向上するこ
とと、鋼板への防錆力の付与である。調質圧延剤は、油
溶性圧延剤と水溶性圧延剤にわけられる。油溶性圧延剤
は一般的に鉱油又は鉱油に防錆剤を添加したものである
が、油なので火災の危険性があり、又コストが高いとい
う欠点がある。

従来の水溶性圧延剤は亜硝酸ソーダを主成分とする無機
系防錆剤又は有機系防錆剤の水溶液であり、作業性にお
いて油溶性圧延剤に優り、又比較的低コストである。し
かしながら従来の水溶性圧延剤を用いて圧延した場合は
、鋼板表面に水分が残り易いので、調質圧延剤には優れ
た防錆性能が要求される。

片面亜鉛メッキ鋼板とは、片面のみ亜鉛メッキされた鋼
板であり、自動車用等の鋼板として年々需要が伸びてい
る。片面亜鉛メッキ鋼板も、亜鉛メッキ後調質圧延が行
われるが、コイルに捲き取った状態で、鉄面と亜鉛面が
向い合って接触する為に、亜鉛面が犠牲腐食されやすい
という防鯖面で難しい問題がある。したがって従来の水
溶性圧延剤を用いて圧延した場合には、水分が残存する
と、短時間で亜鉛面に白錆や変色が発生し表面品質を劣
化させてしまう。従来の水溶性圧延剤では。

この表面品質の劣化を防止する効果はなく、片面亜鉛メ
ッキ鋼板を調質圧延する場合には、油溶性圧延剤を用い
たり、水溶性圧延剤を用いても圧延後十分に乾燥させる
ための設備を通して、かつ早急に防錆油を塗布している
のが現状である。したがって、作業性の面からもコスト
の面からも、防錆性の優れた片面亜鉛メッキ鋼板用の水
溶性調質圧延剤の開発が切望されている。

［発明の目的］ 本発明は、片面亜鉛メッキ鋼板の調質圧延において、優
れた防錆効果を鋼板に付与できる水溶性調質圧延剤を提
供するものである。

［発明の構成］ 本発明の片面亜鉛メッキ鋼板用水溶性調質圧延剤は、ホ
ウ酸を０．２〜２．０重量％含有する水溶液に、アンモ
ニア及び又は有機アミンを添加してＰＨを８〜１０に調
整したものである６尚本発明には、この圧延剤に、圧延
剤の濡れ性を向上するための界面活性剤を添加したもの
や、必要に応じて防食剤や防腐剤を添加したものも含ま
れる。

［組成の説明］ 本発明でホウ酸の含有量は、正ホウ酸（Ｈ，Ｂｏ、）と
して考えているが、使用に当ってはメタホウ酸（ＨＢ　
Ｏ，）又はテトラホウ酸（Ｈ，Ｂ、Ｏ，）又は無水ホウ
酸（ＢａＯ，）も用いることができ、正ホウ酸として０
．２〜２．０重量％含有すればよい。

ホウ酸水溶液のＰＨを調節するために、アンモニア（Ｎ
Ｈ□）又は有機アミンを用いるが、アンモニアはアンモ
ニア水（ＮＨ４０Ｈ）を用いてもかまわない、又本発明
に用いる有機アミンとは、アルキルアミン例えばジエチ
ルアミン、トリメチルアミン、モノブチルアミン等又は
アルカノールアミン例えばモノエタノールアミン、ジェ
タノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタ
ノールアミン等又はモルホリン又は芳香族アミン例えば
キシレンジアミン等である。

［作用］ 片面亜鉛メッキ鋼板は、通常のコイル状態で。

亜鉛面がイオン化傾向のより小さな鉄面と接触するため
、亜鉛面の腐食環境は著しく悪い。

本発明の防錆効果は、ホウ酸が亜鉛の表面と反応して不
働態膜を形成し、電気腐食を抑制するためと考えられる
。亜鉛は公知のとと＜ＰＨ８〜１２の範囲で不働態膜を
形成しやすいが、ＰＨが１２を超えると形成された不働
態膜は溶出してしまう。しかし謝質圧延剤のＰＨを８〜
１２の範囲に設定すると、鋼板表面上で濃縮や反応によ
り局部的にＰ）Ｔの上昇が起り、腐食を促してしまうこ
とがある。従って本発明は、ＰＨを８〜１０の範囲とす
るが、本発明では更に、ＰＨを調整するに当ってＮａや
に等の強塩基を使用せず、アンモニアや有機アミン等の
弱塩基を使用したことに特徴がある。これによって鋼板
表面上のＰＨ上昇を抑え。

均一安定な不働態皮膜を形成せしめることができ、優れ
た防錆効果を付与できるのである。このためのホウ酸含
有量としては０．２重量％未満では効果が小さく、又２
．０重量％を超では効果が飽和して無駄である。

［実施例］ 本発明の効果を明かにするため１次に本発明の例を比較
例と共に示す。

片面亜鉛メッキ鋼板として、厚さ：Ｑ、８ｍ＋ｍ、巾＝
７０１１ＩＩ１１．長さ：１５０ｍｍ＋の切板を、第１
表に示した各液に浸漬後ゴムロールで絞り、コイルでの
状態をシミュレートするために、濡れたまλで且つ亜鉛
メッキ面と鉄面が向い合って接触するように重ね合せ、
木板で両面を押えてボルト締めし、温Ｊｌ：　４０℃、
湿度：８５％の雰囲気に、第２表に示した所定日数放置
し、放置後開封して、亜鉛面上の白錆及び変色発生面積
の比率を調べ、第２表に示した。第２表にみられるごと
く１本発明においては何れの場合も１０経過後では、亜
鉛面には白錆や変色は全く見られず、又５日間経過して
も試験番号３〜６には変化は見られず、又試験番号１〜
２には白錆等がみられるが程度は極めて軽微である。こ
れに反して比較例では１２時間放置すると全ての場合に
白錆や変色が発生する。

［発明の効果コ 以上説明したように本充明に係る片面亜鉛メッキ鋼板用
水溶性調質圧延剤は、特定された濃度のホウ酸水溶液に
アンモニア又は有機アミンを用いて特定されたＰＨに調
整したものであり、これを片面亜鉛メッキ鋼板の調質圧
延剤として使用することにより、著しい防錆効果を鋼板
に付与するという、優れた効果を奏するのである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ホウ酸を０．２〜２．０重量％含有する水溶液に、アン
   モニア及び又は有機アミンを添加することによってＰＨ
   を８〜１０に調整することを特徴とする、片面亜鉛メッ
   キ鋼板用水溶性調質圧延剤