JPS62276813A - 異形空芯コイルの巻線方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ３、発明の詳細な説明 一産業上の利用分野− この発明は、電子装置に使用される空芯コイル、即ち鉄
芯等のコアを有しないコイルの巻線方法及び巻線装置に
関するもので、特に巻き形状が長円形、三角形、四角形
等の異形の空芯コイルの巻線方法及び装置に関するもの
である。

−従来の技術− 巻き形状が円形の従来の空芯コイルは、円杆状のスピン
ドルの周面と交叉する如く線材を送出し、スピンドルに
付設されたクランプ具で該線材の一点をスピンドルとの
間で挟持し、所望の巻き回数だけスピンドルを回転させ
ることにより成形されている。

−発明が解決しようとする問題点− 一般には空芯コイルの巻き形状は円形でよいのであるが
、高密度実装の要請による実装スペースとの関係等によ
り、長円や四角の巻き形状を有する空芯コイルを使用し
たい場合がある。

このような異形の空芯コイルを製造するには、従来の巻
’ｈｍｍのスピンドルの断面を長円又は四角形等のもの
とすればよいように考えられるけれども、実際にそのよ
うな断面のスピンドルを使用して線材を巻くと、成形さ
れたコイルが線材のスプリングバンクにより若干戻るた
めに、コイルが第６図のように全体として涙じれたもの
となり、到底実用し得るコイルを得ることができない。

勿論、スピンドルに予めこのスプリングバンクに相当す
る逆方向の捩じれを与えておくことにより捩じれのない
異形コイルを成形できることとなるが、そのような形状
のスピンドルはきわめて高価になり、而も涙じれたスピ
ンドルには線材を正確に等間隔で巻くことが不可能にな
るという問題があり、結局従来技術では巻き形状が異形
の空芯コイルを経済的に製作することができなかった。

この発明は、巻き形状が長円、三角形、四角形その他の
任意の多角形状の異形コイルを簡単に製造できる巻線方
法及び制御装置の設定値の変更のみによってこれらの異
形空芯コイルを自由に製作することができる巻線装置を
提供することを目的としている。

一問題点を解決するための手段− 次に図示実施例の符号を用いて上記問題点を解決するた
めにこの発明が採用した技術手段について説明する。

この発明の巻線方法は、円杆状ないし多角杆状のスピン
ドル１１に向けて交叉するように送出された線材４０を
スピンドル１１との間で一旦挟持し、製造しようとする
コイル１　（図のコイル１ａ、ｌｂ、ｌｃの総称として
符号１を用いる。）のコーナ角αにスプリングバンク角
Δαを加えた角度だけスピンドル１１を回転させ、次い
で上記挟持を解放してスピンドル１１を上記角度（α＋
Δα）だけ反転させると共に線材４０をコイル１の辺長
ｄに相当する長さだけ送り出し、再び該線材４０をスピ
ンドル１１との間で挟持して上記角度回転させるという
操作を繰り返すことにより巻き形状が長円、三角形、四
角形等の異形の空芯コイルを製造するものである。

またこの発明の空芯コイルの製造装置は、パルスモータ
１２等により少なくとも１回転未満の角度で回転角を制
御できる正逆回転可能なスピンドル１１を備えており、
該スピンドルはその周面との間で線材４０を挟持するク
ランプ具１４を備えており、該スピンドルと交叉する如
く線材４０を送り出す線材送り装置２０は少なくとも第
１と第２の２種類の長さＤ及びｄで線材４０を送出可能
に構成され、最初に第１の長さＤで線材４０を送り出し
た後、クランプ具１４を閉じてスピンドル１１を線材送
出方向に設定角度回動させる動作とクランプ具１４を解
放してスピンドル１１を上記方向と反対の方向に上記設
定角度回動させる動作と線材４０を第２の長さｄで送り
出す動作とを設定回数操り返すように制御されることを
特徴とするものである。

一作用一 この発明の方法及び装置では、成形しようとするコイル
１のコーナ角αに相当する角度だけ線材を屈曲させる操
作と、辺長ｄに相当する長さだけ線材を送り出す操作と
を交互に繰り返すことにより、巻き形状が異形の空芯コ
イルを成形している。

コーナ角αは、第３図に示す巻き形状が長円のものでは
１８０度、第５図に示すような方形のものなら９０度で
あるが、線材４０を屈曲させる際にこの角度αに線材４
０がスプリングバックにより戻る角度Δαだけ余計にス
ピンドル１１を回転させている。この角度Δαは、Δα
＝０としてコイルを一度成形し、そのときにコイルに生
じた捩じれ角から逆算して求めることができる。このこ
とにより、線材４０は所望のコーナ角αで正確に屈曲さ
れ、成形されたコイルが全体に涙じれてしまうのを防止
できるのである。

この発明の装置において、線材送り装置２０が少なくと
も第１と第２の２種類の長さＤ及びｄで線材４０の送り
出し長さを設定できるようにしているのは、コイルにリ
ード線２を設ける必要からである。即ち、第３ないし５
図に示したリード線の長さしは、一般にはコイルの辺長
ｄと一致せず、巻き始めにはリード線２の長さしを考慮
して線材を長さＤだけ送り出す必要がある。この長さＤ
が第１の送り出し長さとなり、コイルの辺長ｄが第２の
送り出し長さとなる。第５図に示す矩形のコイル１ｃの
ように、辺長がｄ、　、ｄ２の２種類となるコイルの場
合には、線材送り’ＩｚＷ２０は、Ｄ、ｄｌ及びｄ２の
３種類の送り出し長さを設定できるようにしなければな
らない。また、必要があれば、２種類以上のコーナ角α
を設定できるようにして、より複雑な巻き形状のコイル
を成形することも可能であり、制御装置としてコンピュ
ータを用いれば、このような制御の変換はプログラムの
変更によって容易に可能となる。

一実施例− 第１図は、−例として第３図に示す形状のコイルｌａを
巻く手順を示したものである。まず、リード線２を形成
するために第１の長さＤだけ線材を送り出しく第１図（
ａ））、次いで線材４ｏをクランプしてスピンドル１１
を（１８０＋Δα）度回転させ（同図（ｂ））、次いで
クランプを解除してスピンドル１１を元の位置に復帰さ
せ（同図（Ｃ））、その後線材４０を辺長ｄに相当する
第２の長さだけ送り出しく同図（ｄ））、再び線材４０
をクランプしてスピンドル１１を（１８０＋Δα）度回
転させる（同図（ｅ））、という操作の繰り返しで第３
図に示す形状の空芯コイルを製造するのである。巻き形
状が三角形や四角形のコイルを成形する際には、上記１
８０度が各々１２０度、９０度となることは言うまでも
ない。

第２図は、この発明装置の一実施例の要部構造を示す図
で、１１はスピンドル、１２はスピンドル駆動用のパル
スモータ、１３は軸継手、１４はスピンドル１１に装着
されたクランプ具である。

クランプ具１４は、ビン１５によりスピンドル１１に揺
動自在に装着された基体１４ａを有しており、クランプ
爪１６は基体１４ａの一側がらスピンドルの巻線部１１
ａに伸びており、基体１４ａの他側にはローラ１７が軸
着され、図示されないハネによりクランプ爪１６が巻線
部１１ａに押接される方向に付勢されている。このクラ
ンプ具１４の開閉は、スピンドル１１を軸支する図示し
ないスピンドルホルダに軸方向に摺動するカラー１８を
装着し１、二のカラー１８をエアシリンダ等により上下
に摺動させて該摺動動作をカラー１８に当接するローラ
１７を介してクランプ具の基体１４ａの揺動運動に変換
することにより、クランプ爪１６の開閉が行われるよう
にしている。

総体的に示す２０は線材送り装置で、２１はフレーム、
２２は該フレームに軸方向摺動自在に設けた送り杆、２
３は送り杆２２と平行に回転自在且つ軸方向移動不能に
設けた螺杆、２４はポールネジ駆動用のパルスモータ、
２５は軸継手である。

送り杆２２の先端には、受けＦｉ２６とガイド筒２７と
が固着されており、ラチェツト爪２８が受は板２６と対
向して設けられている。線材４０は、受板２６とラチェ
ツト爪２８との間及びガイド筒２７を通ってスピンドル
１１と交叉するように伸びている。ガイド筒２７は、線
材４０がクランプ爪１６とスピンドル１１との間に送り
出されるように、線材４０をガイドしている。２９は送
り杆２２に固着されたブラケットで、このブラケットに
内装したポールスクリュ３０が螺杆２３と螺合している
。想像線で示す３１は線材切断用のカッタである。

パルスモータ１２及び２４を制御する制御装置３２には
、成形しようとするコイルの前記コーナ角α、スプリン
グバック角Δα、前記線材の第１の送出長さＤ、同第２
の送出長さｄ及び繰り返し数ｎを設定する設定器３３．
３４．３５．３６．３７が設けられている。

次に第１図を参照して第３図に示す形状のコイル１ａを
成形する際の装置の作動を説明する。

まず、カンタ３１とスピンドル１１との間隔を長さＤに
設定し、線材４０の先端をカンタ３１の位置に合わせる
。次にカラー１８を下動させてクランプ爪１６を開いた
状態とし、パルスモータ２４を回転させて設定器３５の
設定値りの２倍の長さだけ送り杆２２を進出させる。送
り杆２２の進出時には、ラチェツト爪２８が線材４０の
先端をクランプするので、線材４０は送り杆２２の進出
量に相当する長さだけ送り出され、第１図（ａ）の状態
となる。

そこでカラー１８を上動させてクランプ爪１６を閉じ、
スピンドル１１との間で線材４０を挟持して送り杆２２
を後退させる。送り杆の後退時には、ラチェ・ント爪２
８が緩み、線材４０はクランプ爪１６に把持されている
から一線材４０はそのままの位置に留まる。そこでパル
スモータ１２を設定器３３と３４との設定値に基いて（
α＋Δα）度回転させ、第１図（ｂ）の状態とする。次
にカラー１８を下動させてクランプ爪１６を開き、スピ
ンドル１１を（α＋Δα）度逆回転させると第１図（ｃ
）の状態となる。

次いでパルスモータ２４を設定器３６の設定値に応じて
回動させ、線材４０を第２の長さｄだけ送り出して第１
図（ｄ）の状態とし、上記クランプ爪の閉鎖、送り杆の
後退及びスピンドルの回転を行って第１図（ｅ）の状態
とし、更にクランプ爪の開放及びスピンドルの逆回転に
より第１図（ｆ）の状態となる。そしてこの作動手順に
よるスピンドルの回転を１回繰り返した後カッタ３１を
作動させることにより、巻き数１　／　ｎの長円状の空
芯コイルが得られる。

第４図に示した三角形状のコイル１ｂを成形する場合に
は、リード線２が伸びる角度がコーナ角αと異なる角度
となるので、線材の屈曲角を設定する設定器３３が２個
必要である。また第５図の矩形状のコイル１ｃは２種類
の辺長を有しているので、線材の送出長さを設定する設
定器が３５．３６の他に１個必要である。しかしこれら
の設定器はハードウェアとして設置する必要があるとい
う意味ではなく、制御装置としてコンピュータを用いれ
ば任意の数の設定値をプログラム上で設定することがで
きる。この明細書でいう設定器はこのようなソフトウェ
アでの設定を含む意味で用いてられている。

一発明の効果− 以上説明したこの発明方法及び装置によれば、各種の巻
き形状を有する空芯コイルを自由に成形することができ
、且つコイルの巻き形状の変更も制御を変更するのみで
変更することができるから、各種の異形空芯コイルを簡
単に且つ工業的に成形することかできるという効果があ
る。また、この発明の装置によれば、上記異形空芯コイ
ルの成形が可能となる他、円形の空芯コイルも従来装置
と同様の生産効率で成形することができ、きわめて有用
な空芯コイル巻線装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は第３図に示すコイルの成形を例にしてこの発明
方法の一実施例を示す説明図、第２図はこの発明の装置
の一実施例を示す要部の斜視図、第３図ないし第５図は
この発明により成形し得るコイルの形状を例示した図、
第６図はこの発明と異なる方法ないし装置で成形した異
形空芯コイルを模式的に示す斜視図である。 図中、 ｌａ、ｌｂ、ｌｃ　：空芯コイル　２：コイルのリード
線１１ニスピントＪし　　　　１２：パルスモーク１４
：クランプ具　　　　１６：クランプ爪２０：線材送り
装置　　　２２：送り杆２３：螺杆　　　　　　　２４
：バルスモータ２７：ガイド筒　　　　　２８：ラチェ
ソト爪３１：カッタ　　　　　　３２；制御装置４０：
線材　　　　　　　α：コイルのコーナ角Δαニスプリ
ングバンク角

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）スピンドルと交叉する如く送出された線材をスピ
   ンドルとの間で挟持し、スピンドルを製造しようとする
   コイルのコーナ角にスプリングバック角を加えた角度回
   転させ、次いで上記挟持を解放してスピンドルを上記角
   度反転させると共に線材をコイルの辺長に相当する長さ
   だけ送り出し、再び該線材をスピンドルとの間で挟持し
   て上記角度回転させる操作を操り返すことを特徴とする
   、異形空芯コイルの巻線方法。
2. （２）少なくとも１回転未満の角度で回転角を制御でき
   る正逆回転可能なスピンドルを備えており、該スピンド
   ルはその周面との間で線材を挟持するクランプ具を有し
   、該スピンドルと交叉する如く線材を送り出す線材送り
   装置は少なくとも第１と第２の２種類の長さで線材を送
   出可能に構成され、最初に第１の長さで線材を送り出し
   た後、クランプ具を閉じてスピンドルを線材送出方向に
   設定角度回動させる動作とクランプ具を解放してスピン
   ドルを上記方向と反対の方向に上記設定角度回動させる
   動作と線材を第２の長さで送り出す動作とを設定回数繰
   り返すように制御される、異形空芯コイルの巻線装置。