JPS6226869Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プレーヤー等のダストカバー開閉用
ヒンジ取付機構に係り、特にダストカバーの内部
に形成されたヒンジポケツト部に、ヒンジプレー
ト部とヒンジブラケツト部とをヒンジ軸を介して
連結したヒンジの前記ヒンジプレート部を挿入
し、結合する型式のプレーヤー等のダストカバー
開閉用ヒンジ取付機構の改良に関する。

プレーヤー等においてキヤビネツトにダストカ
バーを開閉可能に取り付けるにはダストカバー開
閉用ヒンジ取付機構が用いられる。

第１図は従来のダストカバー開閉用ヒンジ取付
機構の一例を示す断面図で、ダストカバー１はヒ
ンジ２によつてキヤビネツト３に対し開閉可能に
取り付けられている。前記ヒンジ２は、ヒンジプ
レート部２ａとヒンジブラケツト部２ｂとをヒン
ジ軸を介して連結して構成され、前記ヒンジプレ
ート部２ａはダストカバー１の内部、つまり天面
の内側に形成されたヒンジポケツト部１ｂに差し
込まれ、またヒンジブラケツト部２ｂはキヤビネ
ツト３に差し込まれるように構成されている。

第２図は前記ダストカバー１を開放した状態を
示すもので、ダストカバー１はヒンジ軸４を支点
として上方に回転させることにより開放される。

このダストカバー開閉用ヒンジ取付機構では、
ヒンジ２はダストカバー１の端部に設けられてい
るため、ダストカバー１が開放状態になつてもダ
ストカバー１の後方に突出する部分の寸法は極小
となるので、キヤビネツト３を壁面５等に接近さ
せてまたは接触させて配置してもダストカバー１
の開放が可能になる利点を有している。また、こ
のヒンジ機構はダストカバー１の内部に形成され
たヒンジポケツト部１ｂに、ヒンジプレート部２
ａを挿入し、キヤビネツト３にヒンジブラケツト
部２ｂを差し込んで結合するようにしているの
で、ヒンジ２が外部に露出しないため、外観性に
優れている。

しかし、このダストカバー開閉用ヒンジ取付機
構は、ヒンジポケツト部１ｂにヒンジプレート部
２ａをダストカバー１の天面に沿う方向に差し込
むだけでは、その方向の引つ張り強度が小さいの
で、ヒンジ２が外れやすい。このため、従来はね
じ６やリベツト等の固着部材を用いることによ
り、そのヒンジプレート部２ａを固定している。

したがつて、ヒンジプレート部２ａに固着部材
を止める孔のタツプ加工が必要となり、また固着
部材で止める工程を必要としていた。さらに、ダ
ストカバー１が樹脂等の脆い材質で成形されてい
る場合には、ねじの頭の形状の選択およびねじ締
めトルクの管理等の余計な工程が必要となつてく
る。さらにまた、固着部材の頭部が突出するの
で、この空間が利用しにくくなるという欠点もあ
つた。

本考案の目的は、前記従来技術の欠点を解決
し、ダストカバーの内部に形成されたヒンジポケ
ツト部に、ヒンジプレート部とヒンジブラケツト
部とをヒンジ軸を介して連結したヒンジの前記ヒ
ンジプレート部を挿入して結合するダストカバー
開閉用ヒンジ取付機構において、製作および組立
が簡単で、しかもダストカバーとヒンジとを、ダ
ストカバーに形成されたヒンジポケツト部から突
出する部材が全くない形態に、かつ強力に結合し
得るプレーヤー等のダストカバー開閉用ヒンジ取
付機構を提供することにある。

以下、本考案の実施例を図面により説明する。

第３図〜第６図は本考案の一実施例を示すもの
で、その第３図はダストカバーの内部に形成され
たヒンジポケツト部の横断平面図、第４図はヒン
ジの平面図、第５図ａ，ｂ，ｃはヒンジポケツト
部とヒンジプレート部の組立過程の説明図、第６
図はダストカバーに結合されたヒンジとキヤビネ
ツトとを結合する状態を示す斜視図である。

これらの図に示す実施例のダストカバー開閉用
ヒンジ取付機構は、ダストカバー１の内部として
の天面の内側に形成されたヒンジブラケツト部１
ｂに、ヒンジ２の一部分が挿入され、結合される
ようになつている。

前記ヒンジブラケツト部１ｂには、第３図に示
すように、側壁の内側に突起部７が設けられてい
る。

前記ヒンジ２は、第４図に示すように、ヒンジ
プレート部２ａとヒンジブラケツト部２ｂとをヒ
ンジ軸４を介して連結して構成されている。前記
ヒンジプレート部２ａにはヒンジ２の挿入方向の
先端部側の一側部に第１の突起部８が設けられ、
後端部側の他側部には第２の突起部９が設けられ
ている。また、ヒンジ軸４の回りにはコイルスプ
リング１０が巻装され、このコイルスプリング１
０の一端部はヒンジプレート部２ａ側に係止さ
れ、他端部はヒンジブラケツト部２ｂ側に係止さ
れている。

前記ヒンジ２は、ダストカバー１とキヤビネツ
ト３に次のように結合される。

すなわち、第５図ａに示すように、ダストカバ
ー１にはその内部に設けられたヒンジポケツト部
１ｂに対してヒンジ２を傾け、第２の突起部９が
設けられているヒンジプレート部２ａの辺をヒン
ジポケツト部１ｂの他側部に添わせて第５図ａに
示す矢印方向に挿入する。

前記ヒンジプレート部２ａをヒンジポケツト部
１ｂの前方の内壁に第１の突起部８が当接する位
置まで挿入すると、ヒンジプレート部２ａは前記
ヒンジポケツト部１ｂの前方の内壁に設けられた
突起部７に第１の突起部８が掛合し得る位置にセ
ツトされる。

この状態で、第５図ｂに示すように、ヒンジ２
を時計方向に回転させると、ヒンジポケツト部１
ｂに設けられた突起部７に、ヒンジプレート部２
ａに設けられた前記第１の突起部８が掛合され
る。前記ヒンジポケツト部１ｂの内壁に設けられ
た突起部７に第１の突起部８を掛合させた状態で
は、ヒンジポケツト部１ｂの他側部の内壁にヒン
ジプレート部２ａに設けられた第２の突起部９が
掛合する。

この掛合状態では、第５図ｂおよびｃから分か
るように、ダストカバー１をその天面に沿う方向
に引つ張つても、ヒンジポケツト部１ｂの内部に
設けられた突起部７とヒンジプレート部２ａに設
けられた第１の突起部８とが前記引つ張り方向と
直角に掛合されているので、ダストカバー１とヒ
ンジ２とが互いに外れないように強力に結合され
ている。

前記ヒンジポケツト部１ｂにヒンジプレート部
２ａを挿入し、ヒンジポケツト部１ｂの内壁に設
けられた突起部７とヒンジプレート部２ａに設け
られた第１の突起部８との掛合を介してダストカ
バー１にヒンジ２を結合した後、第６図に示すよ
うに、キヤビネツト３に形成されたヒンジポケツ
ト部３ｂの内部にヒンジブラケツト部２ｂを差し
込んで結合する。

これにより、キヤビネツト３にヒンジ２を介し
てダストカバー１が開閉可能に連結される。

なお、前記第３図〜第６図に示す実施例におい
て、ヒンジポケツト部１ｂの内壁に設けられた突
起部７およびヒンジプレート部２ａに設けられた
第１、第２の突起部８，９の形状は図面に示す形
状に限らず、ヒンジポケツト部１ｂの内部にヒン
ジプレート部２ａを有効に結合し得る形状であれ
ばよい。

次に、第７図ａは本考案の他の実施例を示す要
部の横断平面図、第７図ｂは同斜視図である。

この第７図ａ，ｂに示す実施例では、ヒンジポ
ケツト部１ｂの一方の側壁におけるヒンジプレー
ト部２ａの挿入方向の前方の端面１ｃに、ヒンジ
プレート部２ａに設けられた突起部８′を掛合さ
せ、ダストカバー１にヒンジ２を結合している。

この実施例の他の構成、作用については、前記
第３図〜第６図に示す実施例と同様である。

そして、前記実施例では、ダストカバー１に形
成されたヒンジポケツト部１ｂに設けられた突起
部７と端面１ｃのいずれかと、ヒンジプレート部
２ａに設けられた第１の突起部８とを掛合させる
ことによつてダストカバー１とヒンジ２とを結合
しており、従来のごとく、ねじやリベツト等の固
着部材も用いていないので、これらの固着部材を
止めるための加工や組立工数を省略できる結果、
各部材を簡単に製作でき、かつ組み立てることが
できる外、前記固着部材の突出によるデツドスペ
ースを解消することができる。

以上説明した本考案によれば、ヒンジプレート
部に突起部を設け、前記ヒンジプレート部をダス
トカバーに形成されたヒンジポケツト部に挿入し
かつヒンジポケツト部内で回転させ、前記ヒンジ
ポケツト部の内壁に設けられた突起部と、ヒンジ
プレート部の挿入方向の前方におけるヒンジポケ
ツト部の端面とのいずれかに、前記ヒンジプレー
ト部に設けられた突起部を掛合させ、前記ダスト
カバーとヒンジとを結合しているので、ダストカ
バーの内部に形成されたヒンジポケツト部にヒン
ジの一部分であるヒンジプレート部を挿入して結
合する型式のダストカバー開閉用ヒンジ取付機構
において、ねじやリベツト等の固着部材を用いて
いないので、前記固着部材を止めるための加工や
組立工数を省略できる結果、各部材の製作および
組立を簡単に行い得る効果があり、ひいてはコス
トダウンを図り得る効果を有する外、固着部材の
突出によるデツドスペースを解消できるので、ヒ
ンジポケツト部の周りの空間を有効に利用し得る
効果もある。

また、本考案によれば、前述のごとく、ヒンジ
プレート部をヒンジポケツト部に挿入し、ヒンジ
プレート部をヒンジポケツト部内で回転させ、ヒ
ンジポケツト部内に設けられた突起部とヒンジポ
ケツト部の端面とのいずれかに、ヒンジプレート
部に設けられた突起部を掛合させて結合するよう
にしているので、ダストカバーをその天面に沿う
方向に引つ張つてもヒンジが外れないように、強
力に結合し得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術を示す縦断面図、第２図は同
じく一部拡大断面図、第３図〜第６図は本考案の
一実施例を示すもので、その第３図はダストカバ
ーに形成されたヒンジポケツト部の横断平面図、
第４図はヒンジの平面図、第５図ａ，ｂ，ｃはダ
ストカバーとヒンジとを結合するための組立過程
の説明図、第６図はダストカバーに結合したヒン
ジとキヤビネツトとを結合する状態を示す斜視
図、第７図ａは本考案の他の実施例を示す横断平
面図、第７図ｂは同斜視図である。 １……ダストカバー、１ｂ……ヒンジポケツト
部、１ｃ……ヒンジポケツト部におけるヒンジプ
レート部の挿入方向の前方の端面、２……ヒン
ジ、２ａ……ヒンジプレート部、２ｂ……ヒンジ
ブラケツト部、３……キヤビネツト、４……ヒン
ジ軸、７……ヒンジポケツト部の内壁に設けられ
た突起部、８，９……ヒンジプレート部に設けら
れた第１、第２の突起部、８′……ヒンジプレー
ト部に設けられた突起部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ダストカバーの内部に形成されたヒンジポケツ
   ト部に、ヒンジプレート部とヒンジブラケツト部
   とをヒンジ軸を介して連結したヒンジの前記ヒン
   ジプレート部を挿入して結合するダストカバー開
   閉用ヒンジ取付機構において、前記ヒンジのヒン
   ジプレート部に突起部を設け、前記ヒンジプレー
   ト部をダストカバーに形成されたヒンジポケツト
   部に挿入するとともにヒンジポケツト部内で回転
   させ、前記ヒンジポケツト部の内壁に設けられた
   突起部と、ヒンジプレート部の挿入方向の前方に
   おけるヒンジポケツト部の端面とのいずれかに、
   前記ヒンジプレート部に設けられた突起部を掛合
   させたことを特徴とするプレーヤー等のダストカ
   バー開閉用ヒンジ取付機構。