JPS62268682A - インクジエツト記録用シ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水性インクを用いた画像プリンターや印字プリ
ンター等に用いられるインクジェット記録用塗工紙であ
って、塗工層が強固で一般の上質紙と同様に使用、筆記
が可能でありながら、シート表面に付着したインクの吸
収速度と吸収容量が大きく、インクの発色が鮮かなシャ
ープな画像や印字を与える、インクジェット記録用シー
トに関するものである。

〔従来の技術〕

インクジェット記録方式を用いて高速でカラーハードコ
ピーを作成するインクジェットカラープリンターの技術
が進んでおり、高品位の記録画像を得るために、記録シ
ート上に付着した水性インクが表面上に広がることなく
、厚さ方向に速やかに吸収されるよう、顔料と接着剤と
を主体とする塗工層を設けたシートは、従来から幾多の
提案がなされている。

例えば、特開昭５５−５１５８８号公報には、非こう質
シリカ（粒径０．１〜１０μｍ）と高分子バインダーか
らなる被覆層が、特開昭５５−１４４１７２号公報には
、水性インクの着色成分を吸着する顔料を有する嶺布層
（ゼオライトなど多くの顔料を例示）が、特開昭５６−
１４５８５６号公報には、微粒子珪酸と非水溶剤可溶性
樹脂とから成る、あるいは微粒子珪酸と他の無機顔料粒
子と非水溶剤可溶性樹脂から成る受容層を基体上に設け
ることが、それぞれ開示されている。

しかしながらこれらの提案のシートは、その塗工層の表
面強度が弱（、通常の紙の使用条件で塗工層が剥離し、
粉落ちするとか、鉛筆筆記性が不良であるとか、塗工層
にひび割れが生ずるとかの問題を有している。

鉛筆兼配性は微粉末シリカなどの顔料の選択により、ひ
び割れの問題は乾燥条件などによっである程度改善され
る。しかし塗工層の強度についてはその改善が困難であ
った。その理由は、インク吸収性および解像力などの改
善のため塗料中の微粉末シリカ配合比を塗料固形分の３
０〜８８重量％と多くシ、かつ高塗工量にしなければな
らないが、接着剤面の制約から十分な改善は得られなか
った。例えば、接着剤の量を極度に増加させ強度を増加
する試みが報告されているが、このような用紙は水性イ
ンクのにじみが顕著となり、画像品質が低下し、新装の
解像度や中間色の再現が困難となっている。

又、ラテックスなどの疎水性接着剤を使用することによ
って、接着強度を改善することも試みられている。又、
インクジェットプリントした画像の鮮明度と耐水性を改
善するために、さらにカチオン性ポリマーを添加するこ
とが最近性われている。しかし、カチオン性ポリマーは
、一般にアニオン性である疎水性ポリマーのラテックス
エマルジョンとの相溶性がないため、これらのラテック
スの添加による強度改善ははかれない。

この結果、インクジェットプリンターのフルカラー性能
を生かしながら、通常のビジネス用紙である上質紙と同
様に使用できる用紙を提供することは不可能であった。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、記録シート表面に付着した水性インクの吸収
速度と吸収容量が大きく、インクの発色が鮮かで、イン
クドツトのにじみが小さくインクドツト形状が円形でシ
ャープな画像を与え、従つて高解像度の印字や画像を高
速度でカラープリントすることを可能とするインクジェ
ットプリンター用シートであって、さらに一般の上質紙
なみに塗工層の表面強度が大きく、粉落ちがなく筆記性
の良好な、しかも画像の耐水性の優れた、前記の欠点を
解消し得るインクジェット記録用シートを提供すること
を目的とするう 〔問題点を解決するための手段〕 本発明はシート状支持体上に、微粉末シリカを全塗料固
形分の３０−８８重量％含む顔料と、シラノール基を含
むポリビニルアルコール共重合体を全塗料固形分の５−
４０重量％含む接着剤と、２−１０重量％のカチオン性
重合体とを主成分とする塗工層を設けたことを特徴とす
るインクジェット記録用シートに関するものである。

本発明者は、前述の従来技術の欠点を解決するために棟
々検討を重ねた結果、全塗料固形分の３０−８８重量％
のｃｌｌ、粉末シリカを含む顔料を使用し、シラノール
基を有するポリビニルアルコール共重合体を全塗料固形
分の５−４０重量％含みさらに好ましくは他の接着剤と
して重合度が１０００以下のポリビニルアルコールを含
む接着剤を微粒子シリカを主体とする顔料の接着剤とし
て、カチオン性重合体と合わせ使用した場合に、微粒子
シリカとカチオン重合体の効果を全く損なうことなく、
シかも表面強度の優れたインクジェット記録用シートが
得られることを見出した。

塗工層のバインダーとして、シリカに特異的に接着性の
優れたポリビニルアルコール共重合体を用いることによ
り顔料主成分の微粒子シリカ及びカチオン性重合体との
特異な相乗効果が得られ、インクジェット用紙の塗工層
内に、特異な相互作用が形成されるためと考えられる。

本発明の接着剤として使用するシラノール基を含むポリ
ビニルアルコール共重合体は、ケイ素を含有するビニル
化合物と酢！ビニルとを共重合さ　　゛せた俊ケン化す
ることにより酢酸ビニル単位がビニルアルコールに、ケ
イ素含有単量体単位がシラノール基にそれぞれ転換され
て得られるものである。（特開昭５８−５９２０３号公
報参照）。ケイ素含有単量体は、０．１−１．０モルチ
程度のごく少量共重合させればよい。シラノール基を含
むポリビニルアルコール共重合体は、シリカと特異的に
強固に結合するので、発色や解像力を妨げない程の少量
で十分な塗膜強度を実現することができる。シラノール
基を含むポリビニルアルコール共重合体の量は５〜４０
重量％とする。４０重量％以上筺用しても、強度が増加
せず、逆にシリカの比率が低下して画像が劣化するので
好ましくない。

５重量％以下では十分な効果が得られない。

本発明ニおいては、シラノール基を含むポリビニルアル
コール共重合体と共に重合度が１０００以下のポリビニ
ルアルコールを併用することができる。重合度が１００
０以下のポリビニルアルコールは相溶性、分散性にすぐ
れているため添加することが好ましい場合が多いが、従
来は接着強度を確保し、表面を強固にするためには、相
溶性、分散性に劣る重合１１１００〜２０００の高重合
度のポリビニルアルコールをシリカに対して大量に配合
する必要があった。しかし、本発明ではそのような必要
がなく、重合度が１０００以下のポリビニルアルコール
を５−２０Ｍ量チ含ませることができる。

この外、接着剤として澱粉および澱粉誘導体、セルロー
ス誘導体等の天然もしくは加工接着剤ならびにアクリル
共重合体などのうちから、カチオン重合体と相溶性の良
いものを選定・併用することができ、これにより、接着
強度を一層向上させることができる。

画像の高解像度を実現するため、シラノール基を有する
ポリビニルアルコール共重合体の量を含めて接着剤量は
塗料固形分の１０−４０重量％、好ましくは１０〜３０
重量％とする。

本発明においては、画像の耐水化のため、カチオン性重
合体を加える。カチオン性重合体としては、ポリエチレ
ンイミンの４級アンモニウム塩誘導体、４級アンモニウ
ム基を共重合モノマーとして含むアクリル、またはメタ
クリル酸エステルの共重合体などが適当であり、２−１
０重量％の範囲で存在させる。２３量％以下では十分な
効果が得られず、１０重量−以上では効果が飽和し、そ
れ以上の改善が見られない。

本発明に使用する顔料はインクジェット用紙に用いて、
鮮明な画像を与えることが知られている、高吸油量かつ
高比表面積を有する顕色性白色顔料である２次粒子径が
１〜５μの粒子を主成分とする微粒子シリカが最もすぐ
れている。微粉末シリカは全塗料固形分の３０−８８重
量％使用するのが適当である。画質の面からのみすれば
多いほどよい。この外用紙の使用目的やプリンターの要
求に応じて他の白色顔料を使用または併用することがで
き、顔料総量は５０−８８重量％とする。他の白色顔料
としては、例えばゼオライト、炭酸カルシウム、ケイソ
ウ土、カオリンクレー、タルク、水酸化アルミニウム、
有機顔料（プラスチックピグメント）その他一般の紙塗
工に使用される顔料が使用できる。

本発明に用いられるシート状支持体としては通常の天然
パルプ紙、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステ
ル等のプラスチックフィルムシート、合成は維、合成パ
ルプ、合成樹脂フィルムを接紙化したいわゆる合成紙の
いｊ′九でもよい。シート状支持体の厚みは１０〜２０
０μｍ１坪憤は１０〜２００ｇ／ｒｒＬ２が好ましく、
表面平滑性の良好なものが好ましい。

一般的にいって、支持体基紙に対する塗工量は２〜５０
９７ｍ２、好ましくは５〜３０ｇ／ｍ”である。

以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。

なお、実施例において部は固形分としての重量部を示す
。

実施例１゜ 塗料−１゜ 以上の成分から濃度１２重量％とじた塗料−１を調製し
、６５ｇ／ｍ２の上質紙に固形分で２０ｇ／ｍ２塗工、
乾燥し、インクジェット用シートを得た。

実施例２゜ 塗料−２゜ 以上の成分よりなる濃度１８重量％とじた塗料−２を、
６５８７ｍ２の上質紙に固形分で２０　ｇ／ｍ”塗工、
乾燥し、インクジェット用シートを得た。

比較例１゜ 塗料−８゜ 以上の成分よりなる濃度１８重量％としｆｃ塗料−３を
、６５ｇ／ｍ”の上質紙に固形分で２０　ｇ／ｒｎ”塗
工、乾燥し、インクジェット用シートを得た。

比較例２゜ 塗料−４゜ せＬμ二ｌ　７００　ノ　　　　　　　　　　　　　　
　　（３１％）以上の成分よりなる濃度　８重量％とじ
た塗料−４を、５５／ｌ／ｍ２の上質紙に固形分で２０
　ｇ／ｒｎ”塗工、乾燥し、インクジェット用シーＩｆ
得た。

比較例３゜ 塗料−５゜ 以上の成分よりなる濃度１５重量７ｏとした塗料−５を
、６５ｇ／ｒｒＬ２の上質紙に固形分で２０　ｉ　／　
ｍ２塗工、乾燥し、インクジェット用シートを得た。

これらのインクジェット記録用シートの評価結果を表に
示す。インクジェット記録特性の評価は市販のインクジ
ェットプリンターを用いてインク吸収性、発色の鮮明度
について、塗工層の強度はセロテープテストと鉛筆筆記
性で評価した。

インク吸収性評価ダは、インクの乾燥するまでの時間を
測定した。

発色の鮮明度は、イエロー、マゼンタ、シアンのカラー
インクの発色と、グリーン、ブルー、レッドの重色の発
色を目視で評価した。

鉛筆筆記性はＨの鉛筆での筆記の難易から官能的に判定
した。

表面強度はセビープの剥離による、塗工層の取れ具合を
官能的に評価しておこなった。

耐水性は画像を流水中に５分間浸した後、乾燥して画像
の残存をみた。

○は性能のすぐれているもの、Δは一般的な品質を、Ｘ
は使用に問題となる欠陥のあるものをあられす。

発明の効果 本発明のインクジェット記録用シートは表面が強固で、
鉛筆が難なく筆記でき、インク吸収性、発色の鮮かさの
いずれも優秀なものという、従来法の欠点を解消した高
解像度、高速、汎用のインクジェット・カラー・プリン
ターを可能ならしめるものである。

時計出願人　王子製紙株式会社 （外１名）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、シート状支持体上に、微粉末シリカを全塗料固形分
   の３０−８８重量％含む顔料と、シラノール基を含むポ
   リビニルアルコール共重合体を全塗料固形分の５−４０
   重量％含む接着剤と、２−１０重量％のカチオン性重合
   体とを主成分とする塗工層を設けたことを特徴とするイ
   ンクジェット記録用シート。 ２、他の接着剤として重合度が１０００以下のポリビニ
   ルアルコールを５〜２０重量％含む特許請求の範囲第１
   項記載のインクジェット記録用シート。