JPS6225238Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、構成部材が少く、構造が簡素であ
るとともに組立てが簡単であり、従つて、安価で
大量生産に適する小型のエアゾル噴射容器を提供
すことを目的とする。

以下、図示の実施例によりこの考案を説明すれ
ば、１は筒状の弁筐、２は筒状の容器本体で、こ
れらの弁筐１および容器本体２は、弁筐の頂縁部
１２と容器本体の頂壁２１を連続させ、合成樹脂
により一体に成型されている。３１は環状の弁体
で、弁筐１の中間内周に設けた環状の棚１１上に
着座し、留環３２によつて上方から固定されてい
る。４は有底中空の弁桿で、弁バネ４３の押上げ
張力を受けているとともに側孔４２が周溝４１に
開いており、弁体３１の内周面と側孔４２とによ
り噴射弁が構成されている。なお、２２は容器本
体２に嵌めつけ接着した底蓋で、細い通孔２３が
設けられており、噴射溶液および噴射剤がこの通
孔２３を通じて充填された後この通孔２３を蓋栓
２４で密封する。その他の部材に言及すれば、５
１は押ボタン、５２は給液管、５３はキヤツプで
あるが、これらの部材はエアゾル噴射容器につい
て周知であるから、構造、機能の説明は省略す
る。

さて、この考案は前記のようにしてなり、弁筐
１と容器本体２とは合成樹脂の一体物であり、か
つ弁筐１の頂縁部１２と容器本体２の頂壁２１が
連続した形状なので、合成樹脂による前記一体物
の成型には射出成型法の適用が可能であり、従つ
て安価に量産することができる。

従来のエアゾル噴射容器では、ほとんどが噴射
弁の弁筐を容器の内部に包含させるため、弾性あ
る弁体をマウンテンキヤツプの頂壁で覆う構造を
採用し、従つて弁筐やマウンテンキヤツプなど独
立部材の準備が必要なばかりでなくロール締付工
程や、さらにマウンテンキヤツプを容器本体に締
付ける工程など繁鎖な製作工程が所要であり、し
かもその製品の形態、特に消費者の最も目に触れ
る容器頂面は不細工な形態を伴うものであつた。
ところがこの考案によれば弁筐の１の頂縁部１２
と容器本体２の頂壁２１とが直接つながつている
とともに、環状の弁体３１が弁筐１の中間内周に
設けた環状の棚上に着座し、留環３２により上
方、即ち容器本体の外部から固定されているため
弁筐の弁室部分は完全に容器本体の外部に存在し
ていることになる。従つて、弁バネ４３、弁体３
１、弁桿４など部材の組付けは、本来微小である
弁筐１に対してというよりは、むしろ容器本体に
対して行う結果組付作業を簡単、迅速に行うこと
ができる。また、この考案によれば噴射弁は従来
から一般的なエアゾル容器の場合と同様、前記し
た弁体３１の内周面と有底中空な弁桿４の周溝４
１に開く側孔４２とにより構成されているため、
弁桿４の押下げにより開弁して噴射が行われるの
で、弁の開閉が確実で使い勝手が良好である。の
みならず、図示の例からもわかるように、前記組
付けられたものは最終的に留環３２の頂面と容器
本体２の頂壁２１とを同一水準面に設定できるの
で、外観がなめらかで美麗な噴射容器が得られ
る。

かくして、この考案によれば、特に婦人の日常
携行品として最適な香水、化粧料等の小型噴射容
器が安価に量産できる特長がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例の縦断面図である。 １は弁筐、１１は棚、１２は頂縁部、２は容器
本体、２１は頂壁、２２は底蓋、２３は通孔、２
４は蓋栓、３１は弁体、３２は留環、４は弁桿、
４１は周溝、４２は側孔、４３は弁バネ、５１は
押ボタン、５２は給液管、５３はキヤツプであ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 筒状の弁筐１の頂縁部１２と筒状の容器本体２
   の頂壁２１を連続させて弁筐１と容器本体２を合
   成樹脂で一体に成型し、弁筐１の中間内周に設け
   た環状の棚上に環状の弁体３１を着座させて留環
   ３２により上方から固定し、有底中空で周溝４１
   に開く側孔４２をそなえるとともに弁バネ４３の
   押上げ張力を受ける弁桿４を弁体３１に挿通し、
   弁体３１の内周面と側孔４２により噴射弁を構成
   してなるエアゾール噴射容器。