JPS597845Y2 - 棒状化粧品の押出容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案よ、口紅等の棒状化粧品の押出容器に関するもの
で、外観を優れたものとするために構戊部材の１つに金
属を用い、この金属部片と他の部片との組付けを簡単に
かつ強固なものとすると共に容器下部の外観を良くする
ことを目的としたものである。

棒状化粧品の押出容器は、戒形のし易さおよび価格の点
から合戊樹脂で或形されるのが一般であるが、この種の
容器は、その外観が極めて重要視されるため、金属材料
により装飾を行なうことが普通となっている。

この場合、金属部材を単なる装飾に用いる場合、および
押出容器としての機能部分の一部として使用する場合を
問わず、合戊樹脂部材との間の組付けおよび結合が難し
く、多くの場合、外観を劣化させないために単なる嵌合
だけにたよっているため、使用中にこの金属部材が離脱
してしまうという不都合があった。

また、一般にこの種の棒状化粧品は、液状となった原料
を容器内に、この容器の底部に開孔された孔から注入し
て冷却固化させて戒形されるのであるが、この底部に開
孔された孔は、開孔されたままであると、容器としての
外観を害するばかりでなく、この孔からホコリ等が容器
内に侵入するという不都合がある。

本考案は、上記した従来例における不都合および不満点
を解消すべく考案されたもので、使用される金属部材を
部材の結合および組付けを達或するためのものと、装飾
を行なうものとに分けて構威したもので、以下本考案の
一実施例を図面に従って説明する。

本考案による押出容器は、内筒体１と回動筒９とそして
受皿２４とによってその主要部を構或している。

回動筒９は、内筒体１のガイド筒部２に回動自在に嵌装
されていて、ガイド筒部２の上端に周設されたフランジ
４に上端面を突き当てかつガイド筒部２と組付き筒部６
との境界である段部５に下端面を突き当てることによっ
てガイド筒部２に抜け出し不能に組付いている。

このガイド筒部２の筒壁には、ほぼその全長にわたって
縦長となった縦窓３が開孔されており、また他方、回動
筒９の内周面には螺溝１０が削設されている。

そして、ガイド筒部２内に上下動自在に挿入された棒状
化粧品２６の受皿２４の筒壁から突出されたピンが、前
記した縦窓３を突き抜けて螺溝１０に遊合されているこ
とによって、ガイド筒部２すなわち内筒体１と回動筒９
とを相対的に回動させれば受皿２４がガイド筒部２内で
上下動して、載置した棒状化粧品２６をガイド筒２から
出し入れすることができるようになっている。

本考案は、上記した如き構或となった押出容器に関する
もので、内筒体１の下部となる組付き筒部６の外周面に
数個の第１の係止凹部７と係合凹部８とを削設して構威
される内筒体１と、筒壁外周面に数個の第２の係止凹部
２０を削設し、また筒壁外周面下端にフランジ１８を突
周設し、さらに底板に孔２１を開孔して構或され、内筒
体１の直下に配置される有底円筒形状をした底蓋１８と
、この底蓋１８の孔２１を閉塞すべく底蓋１８の底根下
面に粘着される会社名とか品質名等を印刷したシール２
２と、内筒体１と底蓋１８とを結合すると共にキャップ
２５を組付け保持する部分を提供する金属薄板製の円筒
形状をした結合体１１と、そして装飾筒２３とから構成
されている。

結合体１１は、内筒体１の組付き筒部６から底蓋１８に
かけて対向する結合筒部１４の上端から外方に突出した
膨出部１２を連設し、さらにこの膨出部１２の上端から
キャップ２５の下端を嵌着させる嵌着筒部１３を連設し
た構戊となっている。

結合筒部１４の前記第１の係止凹部７に対向した壁部は
、内方に半抜き加工されて第１の係止片１５が突出或形
されていて、この第１の係止凹部７に上方から係止する
ようになっており、また係合凹部８に対向した壁部は、
内方に膨出加工されて係合片１６が突出或形されていて
、この係合凹部８に周方向に係止するようになっており
、さらに第２の係止凹部２０に対向した壁部は、内方に
半抜き加工されて、この第２０係止凹部２０に下方から
係止するようになっている。

すなわち、結合体１１の結合筒部１４に対し、内筒体１
の組付き筒部６を上方から嵌入させてゆくと、第１の係
止片１５が第１の係止凹部７に係止すると共に係合片１
６が係合凹部８に係合するので、内筒体１は結合体１１
に上方に抜け出しおよび回動不能に組付くことになり、
また結合筒部１４に対し、底蓋１８を下方に嵌入させて
ゆくと、この底蓋１８の上端がすでに組付けられた内筒
体１の下端に突き当った所で第２の係止片１７が第２の
係止凹部２０に係止するので、底蓋１８は結合筒部１４
に対し下方に抜け出し不能に組付くことになる。

このように、内筒体１を上方にそして底蓋１８は下方に
それぞれ抜け出し不能に結合筒部１４に組付けられるの
で、内筒体１と底蓋１８とは結合体１１により不動に組
付け固定されることになる。

また、嵌着筒部１３に下端を嵌合して組付けられるキャ
ップ２５は、その下端を膨出部１２に突き当てることに
よって組付け限が設定される。

装飾筒２３は結合筒部１４にピッタリと嵌装される単純
な円筒形状をしたもので、上端を膨出部１２に突き当て
、下端をフランジ１８に突き当てて強固に組付けられて
いる。

この装飾筒２３は、第ｌおよび第２の係止片１５，１７
そして係止片１６を半抜き或形することによって表面に
穴が或形されてしまう結合筒部１４を被覆して押出容器
の下部の外観を好ましいものとするためのもので、装飾
効果の高い金属材料により戊形することが望ましい。

本考案は、上記の如き構或となっているので、内筒体１
と底蓋１８と結合体１１とそして装飾筒２３との組付け
は単なる嵌今により強固に達戒することができる。

所で、棒状化粧品２６の戒形・収納に際しては、底蓋１
８を組付けていない状態で逆立姿勢のまま化粧品２６の
原料を注入し、しかる後底蓋１８を組付けても良いので
あるが、底蓋１８の底板に孔２１が開孔されているので
、この底蓋１８を組付けた状態で化粧品２６の原料を注
入し、しかる後、シール２２を粘着するのが作業上有利
である。

また、底蓋１８を設けることによって、膨出部１２より
下位に位置する容器の下部の長さを大きくすることがで
き、これによって容器全体の上部と下部とのバランスが
良くなると共に、容器の機能上の制約を全く受けること
なく、もっぱら装飾効果だけをねらって戒形することの
できる装飾筒２３の長さを或る程度長いものとすること
ができるので、容器の外観をより好ましいものとするこ
とができる。

特に、キャップ２５を金属感のあるものによって戊形し
た場合、容器全体の外観は金属感により装飾されること
になるので、その外観の装飾効果はより一層高められる
ことになる。

以上の説明から明らかな如く、本考案による押出容器は
、構戊部分の組付け操作が簡単でかつ強固なものとする
ことができ、また容器としての全体のバランスが良く、
さらに金属感を利用した美しい装飾を充分に施すことが
できる等多くの優れた作用効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による押出容器の縦断面図、第２図は第
１図の要部拡大図である。 符号の説明 １：内筒体、２：ガイド筒部、６：組付き
筒部、７，２０：係止凹部、８：係合凹部、９：回動筒
、１１：結合体、１２：膨出部、１３：嵌着筒部，Ｉ４
：結合筒部、ｌ５， １７ ：係止片、１６：係合片、
１８：底蓋、１９：フランジ、２１：孔、２２：シール
、２３：装飾筒、２４：受皿。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内筒体１に回動筒９を回動自在にかつ抜け出し不能に嵌
   装し、前記内筒体１内に、該内筒体１と回動筒９との相
   互回動によりスライドして昇降動する棒状化粧品２６の
   受皿２４を組付けた棒状化粧品の押出容器であって、前
   記回動筒９を組付けたガイド筒部２下端から連設された
   組付き筒部６の外周面に数個の第１の係止凹部７と係合
   凹部８とを削設した内筒体１と、筒壁外周面に数個の第
   ２の係止凹部２０を削設すると共に該筒壁外周面下端に
   フランジ１８を突周設しさらに底板の中央に孔２１を開
   孔した前記内筒体１の直下に配置される有底円筒形状を
   した底蓋１８と、該底蓋１８の底根下面に粘着されるシ
   ール２２と、前記第１の係止凹部７に上方から係止する
   第１の係止片１５と、前記係合凹部８に周方向に係合す
   る保合片１６と、前記第２の係止凹部２０に下方から係
   止する第２の係止片１７とをそれぞれ半抜き加工により
   或形した結合筒部１４の上端から膨出部１２を連設しさ
   らに該膨出部１２上端からキャップ２５を嵌合組付けす
   る嵌着筒部１９を連設した金属薄板製の結合体１１と、
   上端面を前記膨出部１２にそして下端面を前記フランジ
   １８にそれぞれ突き当てて前記結合筒部１４にピッタリ
   と嵌合組付けされる装飾筒２３とから或る棒状化粧品の
   押出容器。