JPS62248821A - ペントル−フ形ピストン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は直噴型ディーゼル機関に採用するペントルーフ
形ピストンに係り、特にピストン冠面に凹設するキャビ
ティ形状を改良したペントルーフ形ピストンに関する。

［従来の技術］ 一般に内燃機関にあっては、吸・排気弁の径を大径化し
たりあるいは各気筒当りの吸・排気弁の数を増加したり
して吸・排気ボートの流路断面積を増大させることによ
り、その吸・排気効率を改善することができる。

しかしながら、このようにして吸・排気ボートの流路断
面積の増大化を計ると、吸・排気弁はそれらの干渉を避
けるために互いにその弁軸をＶ型に傾斜せざるを得なく
なる。すると動弁機構の配置上の関係からシリンダヘッ
ド下面に形成する燃焼室は、クランク軸の軸線に沿って
中央部分を最も上方に窪ませると共にその両側を次第に
傾斜させてバルブ軸に対して略垂直となるように形成し
たペントルーフ形状（屋根形状）にする必要が生じ、か
つ直接噴射型ディーゼル機関（以後、直噴型ディーゼル
機関という。）にこのペントルーフ形燃焼室を採用しよ
うとすると、１８〜２０という高圧縮比を確保するため
には、実願昭６０−１４３４５６号に提、案した［ディ
、−ゼル機関の燃焼室構造」等に示したように、必然的
にピストン冠面もシリンダヘッドの下面形状に相応させ
て逆に上方に突出させたペントルーフ形状にしなければ
ならなくなる。

［発明が解決しようとする問題点］ ところで、直噴型ディーゼル機関の場合、ピストン冠面
の略中央部には実質的な燃焼室を形成するためのキャビ
ティが凹設されるが、第５図及び第６図とに示すように
、従来のペントルーフ形ピストンａではそのキャビティ
ｂは横断面が円形に形成されていた。従って、そのキャ
ビティｂの内周壁面Ｃを展開すると第７図に示すように
なっており、キャビティｂの開口の上端縁ｄは平坦な底
部レベルに対して周方向に沿って連続的にその高さｈｂ
が変化していた。このため、噴射ノズルｅから噴射され
た燃料噴霧ＦはスワールＳに流されてキャビティｂ内を
旋回したときに、キャビティ内周壁面Ｃの低い部分ｑか
らキャビティｂ外のピストン冠面ｉの上側へと吹きこぼ
れやすくなり、その結果キャビティｂ内に均一な混合気
Ｇを生成し難くなって多量のＩＣやスモークを発生させ
てしまうという問題を招いていた。

本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、そ
の目的は、キャビティ開口の上端縁のレベル変動が少な
く、キャビティ内からの燃料噴霧の吹きこぼれを可及的
に抑えてＩＣとスモークとの発生量を低減し得るＩ噴型
ディーゼル機関用のペントルーフ形ピストンを提供する
ことにある。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は上記の目的を達成するために、ピストン冠面の
ピストンピン直上部をその軸方向に沿わせて突出させる
と共にその両側部を傾斜させてペントルーフ状に形成し
、該ピストン冠面の中央部に二辺がピストンピンと平行
な横断面ほぼ四角形状のキャビティを凹設してペントル
ーフ形ピストンを構成する。

［作　用］ ピストン冠面の中央部に形成するキャビティの横断面を
ほぼ四角形状にし、かつその二辺をピストンピンに対し
て平行にすることで、キャビティ開口の上端縁の最も低
い部分をその一辺の長さに亙って平坦にし、キャビティ
内周壁面の高さの変化を可及的に抑える。

［実施例］ 以下に本発明に係るペントルーフ形ピストンの好適一実
施例を添付図面に基づき詳述する。

第１図は直噴型ディーゼル機関に用いるペントルーフ形
ピストンの側面図であり、第２図はそのＩＦ−ＩＩ線矢
視平面図、第３図は第１同量の四−■線矢視断面図であ
る。

図示するように、ピストン１はそのピストンピン２の直
上部のピストン冠面３がピストンピン２の軸方向（即ち
、フラング軸方向）に沿って上ガに突出され、かつその
両側部は傾斜されてペントルーフ形状（屋根形状）に形
成されており、このペントルーフ形状は図示していない
が、シリンダヘッドの下面上形成されるシリンダヘッド
側の゛燃焼室形状に相応されている。　　　　　　　″
　□ところで、ピストン冠面３のほぼ中央部には圧縮行
程の終了時にシリンダヘッドとによって実質的な燃焼室
を形成するためのキャビティ４が°凹設されるが、本発
明のペントルーフ形ピストン１で゛はそのキャビティ４
は横断面がほぼ四角形状に形成され、かつその２辺がピ
ストンピン２と平行になるように凹設される。本実施例
ではキャビティ４はその横断面がほぼ正方形になってお
り、４つの平坦な垂直内周壁面５゛（厳密に平坦である
必要はない）は、それぞれ円弧状の湾曲面６で結ばれて
コーチ部７が形成されている。

従って、このキャビティ４の内周壁面５を展開すれば第
４図に示すようになり、キャビディ４の内周壁面５の高
さｈｓ　　（即ちキャビティの開口上端縁８の高さ）は
ピストンピン２と平行な２辺の部分９．１０がその辺の
長さに亙って均等に最低となる。このため、第６図に示
す従来の円形断面のキャビティｂと比較すると、その横
断面面積を等しくするならば、それぞれの開口上端縁８
′とｄの最低部の＾さｈｂとｈｂとは本案の四角形状の
ほうが高くなり、かつ周方向に沿った高さ変動も抑えら
れている。

一方、第１図と第２図とに示すようにキャビティ４″の
略中心部の上方には、シリンダヘッドに取付−けられて
キャビティ４内に燃料を噴射供′給する噴射ノズル１１
が配設される。この噴射ノズル１１はキャビティ４の各
平坦な垂直内周壁面５にそれぞれ燃料を噴霧衝突させる
ために、その４つの垂直内周壁面５に臨んで４つの噴口
１２を有しており、かつその各噴口１２はそれらから噴
射される燃料噴霧Ｆが各コーナ部７近傍のスワールＳ上
流側の垂直内周壁面５に衝突するように斜め下方に方向
づけられ、衝突した燃料噴霧Ｆ及びこれにより生成され
る混合気ＧはスワールＳの下流方向に反射流下するよう
になっている。

従って、第２図及び第４図に示すようにＡ点とＢ点とに
向けて噴射された燃料噴霧Ｆ乃至その混合気Ｇは、スワ
ールＳに流されてキャビティ４の垂直内周壁面５に沿っ
てその高さｈ５が最も低い部分へと流れていく。しかし
ながら、このとき本案の四角形状のキャビティ４では、
上述したように従来の円形状のキャビティｂに比べると
その最低部における高さｈ５は高くなっており、かつそ
の最低部の高さｈ５ｍｉｎは略四角形状の一辺の長さに
亙っで均一になっているため、その最低部からピストン
冠面３の上側へと吹きこぼれるキャビティ４内の燃料噴
霧Ｆと混合気Ｇとの量は可及的に抑えられ、キャビティ
４内には可及的に均一化された混合気層Ｍを生成できる
ようになり、その結果スモーク及びＨＣの排出量が低減
できるようになる。

尚、キャビティ４内のスワールＳは、吸気ボートをヘリ
カル状に形成した公知のスワールポート等により生成さ
れる。また、四角形状のキャビティ４内に生成されたス
ワールＳはそのコーナ部７においてタービュランスが惹
起され、これにより燃料と空気との充分な混合も得られ
るようになる。

［発明の効果］ 以上要するに本発明によれば、ペントルーフ形ピストン
の冠面に凹設するキャビティ形状を横断面略四角形状に
し、かつその２辺をピストンピンに平行に配設したので
、次の如き優れた効果を発揮する。

（１）　　キャビティの開口上端縁の最低部高さを従来
の丸形状のキャビイよりも高くすることができ、かつそ
の最低部の高さを略四角形状の一辺の長さに亙って均一
にすることができる。

（２）　　この結果、キャビティ内周壁面高さの低い部
分からピストン冠面の上側へと吹きこぼれるキャビティ
内の燃料噴霧及び混合気の量が可及的に抑えられ、かつ
キャビティの周方向に沿ってそのキャビティ内に生成さ
れる混合気層を可及的に均一化させることができ、スモ
ーク・ＨＣ等の発生量を低減できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るペントルーフ形ピストンの好適一
実施例を示す側面図、第２図は第１図の■−■線矢視平
面図、第３図は第１図の■−ｍ線矢視断百図、第４図は
第１図〜第３図に示すキャピテイの内周壁面の展開図、
第５図は従来のペントルーフ形ピストンの側面図、第６
図は第５図の平面図、第７図は従来のキャビティの展開
図である。 図中、１はピストン、２はピストンピン、３はピストン
冠面、４はキャビティである。 ｂ 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ピストン冠面のピストンピン直上部をその軸方向に沿わ
   せて突出させると共にその両側部を傾斜させてペントル
   ーフ状に形成し、該ピストン冠面の中央部に二辺がピス
   トンピンと平行な横断面ほぼ四角形状のキャビティを凹
   設したことを特徴とするペントルーフ形ピストン。