JPS62222091A - 電解方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、化学物質の電気化学的な製造や金属の電気化
学的採取に適用する電解方法に関し、特に電解電圧を低
下させる方法に関する。

（従来技術） 化学反応は、温度、圧力等のエネルギーを加えることに
よってすすむが、電気化学反応ではこうしたエネルギー
に代えて、陽極および陰極に電気を通じることによって
行われ、反応に必要なエネルギーをすべて電気エネルギ
ーによるため、非常に多くの電力を消費する。このため
、電力コストの上昇に伴ない、消費電力を低下させるこ
とが強く求められている。

電気化学反応には、目的とする反応に固有の理論分解電
圧に、陽極および陰極の過電圧や、電解液、隔膜等の電
気抵抗によるＩＲ酸成分加えた電解電圧が必要である。

従って、消費電力を低下させるためには、電解電圧のう
ち理論分解電圧以外の要素である電極の過電圧やＩＲ降
下を小さくすることが必要となる。

工業的に行われている代表的な電気化学反応であるイオ
ン交換膜法による食塩電解では、鉄又はステンレス製の
陰極にニッケル系の被覆を形成し、陰極過電圧を低下さ
せたり、電気抵抗の小ざいイオン交換膜を用いてイオン
交換膜によるＩＲ降下を小さくすることが行われている
。また、食塩電解では、両電極で発生するガスによる電
気抵抗を小さくするために電極の構造をガスの離脱しや
すい構造としたり、イオン交換膜の表面に気泡が付着し
にくいようにイオン交換膜の表面に凹凸を形成したり、
（特開昭和５５−１１０７８６　＠、特開昭５６−１１
６８９１号）、ガスの付着を防止する層を形成すること
（特開昭５６−７５５８３号）、また電解液中に金属な
いし金属イオン、或いは有機物を添加し、電解により膜
面にガスの付着防止層を形成すること（特開昭５６−１
５２９８０　＠、特開昭６１−１２８８５＠　）等が提
案されている。

（発明が解決しようとする問題点） 電解摺電圧を低下させる方法として提案されている上記
の方法は、それぞれ効果が認められるが、イオン交換膜
の製造コストや電解摺電圧の低下の持続性に問題があっ
たり、あるいは製品中に不純物が混入する等の問題点が
あった。

本発明者らは、発生するガスが電極およびイオン交換膜
に付着するのを防止するとともに、付着したガスを速や
かに離脱させることができる比較的簡単で製品の品質に
も影響を与えることのない方法を検討した結果、本発明
に至ったのである。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、電解槽の電極苗内に固体粒子を分散させて電
気化学反応を行うものである。

電解槽内に導電性の固体粒子を充填し、この粒子を流動
させることにより電極を擬三次元化した流動床電解槽が
、稀薄な溶液からの金属の回収等に利用されているが、
本発明は電解液中に少量の導電性あるいは、非導電性の
粒子を分散させたものであり、粒子は電極として作用す
るのではなく、発生するガスの電極およびイオン交換膜
からの離脱を促進し、反応物質および反応生成物の移動
速度を高めることによって電解電圧を低下ざぜることを
目的としたものである。

本発明の固体粒子を電極苗内に分散する電解方法および
電解槽が導電性粒子だけでなく、非導電性粒子によって
も同等、あるいはそれ以上の電圧の降下が得られること
、ガスの離脱防止層を形成したイオン交換膜を用いた場
合には、粒子の分散による効果が小ざいこと等からみて
、分散した少量の固体粒子は流動床電解に於ける導電性
の固体粒子のように電極としての作用をしているのでは
ないものと認められる。

本発明で用いることが可能な固体粒子は、電解条件下で
安定な材料であれば任意の材料を用いることができ、例
えばグラファイト、活性炭等の炭素粒子、ガラス粒子、
合成樹脂の粒子、イオン交換膜を粉砕して得られる粒子
等の任意のものを用いることができ、粒子の添加量や粒
子の大きさも任意に定めることができる。また、粒子の
製造に使用するイオン交換膜は、電解に使用した古膜で
もよい。

本発明の粒子の添加による電解電圧の低下の効果を高め
るには、分散した粒子を循環することが欠かせないが、
粒子の循環は、電解槽の外部に設けたポンプ等の強制的
な循環手段によっても良いし、発生するガスのリフト作
用によって生じる自然循環を高める手段を電解槽内部に
設けてもよい。

また、電解槽からは、生成物を得るため、あるいは、濃
度の低下した電解液を再調整するために連続的に電解液
を取り出すことが行われるが、この際に粒子も電解液に
伴われて外部に流出することがおこるが、このような場
合には適当なフィルターによって分離し除去することが
でき、製品の品質や電解液の調整過程に悪影響を及ぼす
ことはない。また、粒子の流出によって電解電圧の低下
の効果が減少した場合には、電解槽内に流出した量の粒
子を再添加するとよい。

（作用） 本発明の如く、電解槽内部に少量の粒子を分散するとい
う比較的簡単な方法により、電解電圧の大幅な低下を得
ることができ、非常に大きな省エネルギーの効果を得る
ことができる。

（実施例） 以下に、イオン交換膜を用いた食塩電解を例として実施
例を示すが、イオン交換膜を用いた食塩電解は一例にす
ぎず、本発明は各種電気化学反応に適用できることは、
言うまでもない。

実施例　１〜１５ 有効電解面積２．５ｄｍ陰極室容積８５０ｒｒ１１の電
解槽に、ベルメレック電極（株）製のＤＳＥを陽極とし
、陰極にステンレス製のエキスパンデッドメタル、該エ
キスパンデッドメタルにニッケルー硫黄系の活性陰極層
を形成したものをも用いた。イオン交換膜としてデュポ
ン社製Ｎａｆｉｏｎ　（登録商標）ＮＸ９０２０９及び
無機質の被覆を形成した旭硝子社製フレミオン（登録商
標）Ｆ８１１を用い、イオン交換膜を陽極に密着し、陰
極との間隔を２Ｈにした。

陰極層には、陰極のイオン交換膜と反対側に電解液の自
然循環を促進する板状体を設けた。

陽極室にカルシウム、マグネシウム等の金属成分を高度
に除去した３００Ｑ／　ｕの食塩水を供給しっつ、陽極
室にはＮａ０１１１：度が３２％となるように純水を供
給しながら、９０℃の温度で３ＯＡ／ｄ　ｍの電流密度
で３日間電解を行い電解槽が安定した時点で、摺電圧を
測定した。続いて、電極苗に設けたノズルから固体粒子
を２ｑずつ１時間おきに添加して電圧を測定した。

（奥羽化学工業（株）製りレへビーズ■）■　■の粒子
に白金及びパラジウムを化学めっきしたちのくめっき粒
子と称す）。

■　活性炭を分散した硫黄化合物含有浴から電気看ざぜ
たニッケルの活性陰極層を剥離して粉砕した粒子（以下
、活性陰極粒子と称す）。

■　フッ素樹脂粒子 （三井・デュポンフロロケミカル（株）製テフロン■） ■　イオン交換樹脂粒子 （デュポン社製Ｎａｆｉｏｎ■膜を粉砕して製造）この
結果を表１に示す。

実施例１６ 実施例１〜１５の電解槽の陽極のイオン交換膜とは反対
側に電解液の自然循環を促進する板状体を設け、陽極室
に設けたノズルから固体粒子としてイオン交換樹脂を１
ｇずつ１時間おきに添加し、同様の条件で電解した結果
を表２に示す。

（発明の効果） 本発明は、以上詳述したように、電極学内に固体粒子を
分散することにより、電解電圧を低下させることができ
、大きな省エネルギー効果を発揮するものである。

また、固体粒子としては、安価な炭素材料や使用済のイ
オン交換膜を粉砕して得られる樹脂を利用することがで
き、コスト的にも大きくはなくきわめて優れた電解電圧
の低減方法である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）電極室内に固体粒子を分散させて電解することを特
   徴とする電解方法。 ２）固体粒子が導電性粒子であることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項に記載の電解方法。 ３）固体粒子が非導電性粒子であることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項に記載の電解方法。 ４）非導電性粒子が電解液に対して耐食性を有する合成
   樹脂、イオン交換樹脂であることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項又は第３項に記載の電解方法。 ５）電極室が陰極室であることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項ないし第４項のいずれかに記載の電解方法。 ６）電極室が陽極室であることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項ないし第４項のいずれかに記載の電解方法 ７）塩化アルカリのイオン交換膜法による電解方法であ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第６項
   のいずれかに記載の電解方法。