JPS622206A - 光反射器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、光反射面が光拡散性反射機能を有する部分と
メタリック調乱反射機能を有する部分とからなる光反射
器に関するものである。

（ロ）従来の技術 従来から、交通標識等の表示用の光反射器として、特に
夜間の視認性を高めるため、ガラス小球を単層に付設し
た光再帰性反射器が広く用いられている。この光再帰性
反射器は、構造上オープンタイプとクローズドタイプの
２種類に大別されるが、いずれも反射光線をいかに入射
光線と平行に回帰させるかを、構造上及び製造技術上の
要点として種々工夫、改良され、それぞれ発展してきた
。

即ち、従来のオープンタイプ光再帰性反射器は、屈折率
１．９付近、あるいはそれ以下の中ないし低屈折率のガ
ラス小球が用いられ、該ガラス小球の前部半球面が空気
中に露出し、かつ各ガラス小球間が固着バインダ樹脂で
固着され、さらに後部半球面に直接反射層が設けられて
、支持体中に埋没した構造を有している。

又、オープンタイプ光再帰性反射器は、屈折率２．０以
上の高屈折率ガラス小球を用い、該ガラス小球前部半球
面には、平滑な透明樹脂表面層が、同じく後部半球面に
はガラス小球の中心に対し同心半球殻状の透明樹脂バイ
ンダ層があり、該透明樹脂バインダ層の背面に反射層が
設けられて、支持体に保持された構造を有している。

さらに、本発明者は、容易に光再帰反射機能を付与しう
る光拡散性反射能に富む新規な光反射器として、支持体
に保持された固着バインダ樹脂層に、直径５００μ以下
、屈折率２．０以上の高屈折率ガラス小球が直径の４０
〜８０％の埋没率で埋没し、該ガラス小球の後部埋没球
面に直接反射層が設けられた構造を有する光反射器を提
案した（特願昭６０−２８９５６号）。この光反射器は
、表面に透明樹脂層、透明印刷インキ層等の透明層を形
成することにより、その部分に容易に光再帰性反射機能
を付与することができる。

しかし、上記の各タイプの光反射器は、いずれも光反射
面が基本的に均一な構造を有しており、用途によっては
必ずしもその必要が無く、文字。

図柄など部分的に光再帰性反射機能を有しておればよく
、他の部分はむしろ色彩が異なり拡散性反射、乱反射等
の他の反射機能を有しているものが、特定条件下におけ
る視認性のため望まれる場合があり、現在そのような光
反射機能を有する光反射器は知られていない。

（ハ）発明が解決しようとする問題点 本発明は、光反射面が光拡散性反射面と光乱反射面とか
らなり、必要に応じて前記光拡散性反射面に透明層を積
層することにより、その部分に光再帰性反射機能を付与
することができる新規な光反射器を提案しようとするも
のである。

（ニ）問題点を解決するための手段及び作用本発明は、
支持体に保持された固着バインダ樹脂層面の一部に直径
５００μ以下、屈折率２．０以上の高屈折率ガラス小球
が直径の４０〜８０％の埋没率で埋没され、残部に透明
樹脂層が積層され、且つ前記ガラス小球の後部埋没半球
面及び透明樹脂層の後背面に直接反射層が設けられてな
る光反射器である。

第１図は、本発明の光反射器の一例を模式的に示す断面
図である。第１図で例示される光反射器（１１は、支持
体（４）に接着剤層（７）を介して保持された固着バイ
ンダ樹脂層（５）に、直径５００μ以下で、屈折率２．
０以上の多数の高屈折率ガラス小球（２）が直径の４０
〜８０％埋没した部分と、透明樹脂層（３）が積層され
た部分とが、例えば文字図柄等を構成して形成され、か
つ前記ガラス小球（２）の後部埋没半球面と透明樹脂層
（３）の後背面とに直接反射層（６）が設けられた構造
を有している。

本発明の光反射器は、上記の構造により次のごとき特性
を有している。

反射面のガラス小球が直径の４０〜８０％埋没した部分
、即ち該ガラス小球が直径の２０〜６０％露出している
領域（以下ガラス小球露出領域という。）は、ガラス小
球の高屈折率に伴う光反射位置のずれから、玉虫間の光
拡散性反射能に富み、入射光線に平行な、いわゆる再帰
性反射光線の輝度は、従来の一般的な光再帰性反射器よ
り劣り、特に屈折率１．９付近のガラス小球を用いた同
様の構造のいわゆるオープンタイプ光再帰性反射器の１
／１０〜１／３０程度であるが、十分視認性は有してお
り、さらに近距離からの観察で拡散分光が見られ、観測
角も一定角のみならず、非常に広角性を有している。従
って散乱光下では、従来のオープンタイプ光再帰性反射
器が、反射層の色である暗い薄黒灰色に視認されるのに
対し、無着色の場合極めて明るい美麗な銀灰色を呈する
。

又透明樹脂層が積層された領域は、明るいメタリック調
の乱反射が生じ、着色することにより、近距離からの観
察で上記ガラス小球露出領域とで、鮮やかなコントラス
トを示す。

従ってガラス小球露出領域と透明樹脂層とで所要の文字
１図柄等を形成すれば、非常にすぐれた標識、衣裳等が
得られる。

さらに本発明の光反射器は、反射面の少なくともガラス
小球露出領域の全面又は一部に透明樹脂被膜層又は透明
印刷インキ層等の透明層を積層することにより、容易に
すぐれた光再帰性反射機能を付与することができる。即
ちガラス小球露出領域に透明層を積層することにより、
入射光線の該透明層での屈折とガラス小球での屈折によ
り、光再帰性反射機能が付与される。この場合、積層す
る透明層は、通常の透明樹脂、透明印刷インキのほか、
市販の油性、水性の各種筆記用インキでもよく、任意の
色彩に着色し、又任意の文字９図柄等を画くこともでき
る。なお積層する透明層は、ガラス小球の露出半球面を
同心楕円半球殻状に覆う状態に設けることが高輝度の光
再帰性反射機能を付与しうる点で最も好ましい。又透明
層として、水膜層が形成されてもよく、例えば雨具の少
なくとも一部に取り付ければ、雨水で濡れた際光再帰性
反射機能が高まり、視認性が高められる。

第３図は、本発明の光反射器の、ガラス小球露出領域に
おける、上記のごとき特性を示す反射機構を模式的に示
す説明図である。即ち、第３図（Ａ）は、ガラス小球露
出領域そのものの光反射状況を示し、第３図（Ｂ）はガ
ラス小球露出領域に透明層が積層された場合の光反射状
況を示す。まず第３図（Ａ）において、ガラス小球（２
）が高屈折率であるため、入射光線（Ｒａ）は大きく屈
折して、反射点位置がずれて反射光線（Ｒｂ）が入射光
線（Ｒａ）と平行にならず拡散光となり、反射層（４）
の色相である明るい銀灰色を呈する。これに対し、透明
Ｎ（８）がガラス小球露出領域に形成されると、第３図
（Ｂ）に示すごとく、入射光線（Ｒａ）は透明層（８）
で屈折し、さらにガラス小球（２）で再度屈折し、この
２度の屈折におけるそれぞれの屈折率と厚さの組み合わ
せにより、反射点が反射光線（Ｒｂ）が空気中へ出たと
き入射光線（Ｒａ）と平行となるような位置に形成され
、光再帰性反射機能が付与されるのである。

本発明の光反射器において、ガラス小球は、上記のごと
く、直径５００μ以下、屈折率２．０以上の高屈折率の
ものを用いる。直径が５００μを超えると薄く、柔軟な
光反射器として汎用性のあるものを得ることが難しく、
通常５０〜１５０μ程度のものが好ましい。又屈折率が
２．０未満のものは、本発明の目的とする上記特性を有
する光反射器が得られない。固着バインダ樹脂層へガラ
ス小球を埋没させる程度、即ち埋没率は、従来公知の一
般的光再帰性反射器と同様にガラス小球の直径の４０〜
８０％であり、５０％前後がガラス小球の固着１反射効
率の点から最も好ましい。

透明樹脂としては、本発明の光反射器の製造の際、ガラ
ス小球を仮埋膜させるために用いるポリエチレンフィル
ムの軟化点付近の１００〜１２０℃で硬化が完了する透
明性に富む樹脂を用い、例えばポリウレタン系樹脂にメ
ラミン硬化剤と低温活性の反応促進剤を配合したものが
最も好ましい。

固着バインダ樹脂としては、例えばポリアクリル系樹脂
、ポリウレタン系樹脂等の各種合成樹脂を用いることが
でき、用途に応じて柔軟性などの点から適宜選択するこ
とができる。

ガラス小球の固着バインダ４Ａ４脂層へ埋没した後部半
球面及び透明樹脂層の後背面へ直接設ける反射層は、ア
ルミニウム等の金属薄膜を蒸着あるいはメンキするか、
又はアルミニウム粉末等の光反射性物質を混入した樹脂
層を塗布することにより形成することができる。

又固着バインダ樹脂層を保持する支持体としては、織編
物、不織布、フィルム等のシート状物。

糸、ロープ類、その他の金属９合成樹脂等の成型物など
、用途に応じた任意の物体表面に適用することができる
。

本発明の光反射器は、例えば次のような方法により製造
することができる。第２図は、本発明の光反射器の完成
直前の状態を模式的に示す断面図である。ポリエステル
フィルム等のベースフィルム（９）にラミネートされた
ポリエチレンフィルム００表面の所定部分に透明樹脂溶
液をコータ等による塗工又はグラビアロール等による印
刷などの手段により塗布し、ポリエチレンフィルムの軟
化点付近の１００〜１２０℃に加熱して、透明樹脂層（
３）を完全°°硬（ｔ、ｇ−ｔｌ、！：′！″ｂｃ＝、
３明１熔′１塗布８５：分のポリエチレンフィルム００
）露出表面を軟化させ、次に多数のガラス小球（２）を
撒布して前記ポリエチレンライルム露出表面に単層に付
着させ、１６０°Ｃ付近まで加熱して各ガラス小球（２
）の直径の２０〜６０％相当部分を前記ポリエチレンフ
ィルムに仮埋膜させ、次いでガラス小球（２）の非理没
半球面及び透明樹脂層（３）面に反射層（６）を形成し
、更にその上に固着バインダ樹脂層（５）を所定厚さと
なるよう積層した後、支持体（４）上に接着あるいは融
着等により積層固定し、次いでポリエチレンフィルム０
θ）をベースフィルム（９）と共に剥ぎ取れば本発明の
光反射器が得られる。

（ホ）実施例 厚さ７５μポリエステルフイルムにラミネートされた厚
さ４０μポリエヂレンフイルムに、下記組成の赤色に着
色された透明樹脂溶液を用いてグラビアロールの彫刻部
分が２μの膜厚となる花柄模様をグラビアロール印刷機
で印刷塗布し、１２０℃で２分間の加熱により印刷部分
を乾燥し、且つ完全に硬化させるとともに、非印刷部分
のポリエチレンフィルム表面を軟化させ、次いで直径８
０μ、屈折率２．２５の多数の高屈折率ガラス小球を均
一に撒布して前記ポリエチレンフィルムの非印刷部分の
表面に付着させ、続いて１６０℃で２分間加熱して前記
ガラス小球をポリエチレンフィルムに埋没率５０％で仮
埋没させ、その後印刷部分の表面にわずかに付着したガ
ラス小球を水洗除去し、乾燥した。

無黄変型ボリウレクン系樹脂（ＸＳ−１２５：大日本イ
ンキ化学工業＠！Ｉｄ）　　　　　　７４．０重量％キ
ナクリヅン系赤色顔料（ファーストゲンスーパーマゼン
タＲ：大日本インキ化学工業＠！り６．２重量％ メラミン系硬化剤（ＢＺ−５０：大日本インキ化学工業
ａ＠製〉３．７重量％ 反応促進剤（ＬＴアクセル３０３Ｐ　：セイコー化成■
製）０．１重量％ トルエン　　　　　　　　　　　１５．６　８次にガラ
ス小球の非理没半球面に厚さ約８００人のアルミニウム
薄層を蒸着して反射層を形成し、さらにその上面にアク
リル−ウレタン系樹脂を固着バインダ樹脂として厚さ６
０μとなるように塗布した後、支持体であるポリエステ
ルタフタ織物に厚さ約ｌＯμのポリエステル系接着剤を
介して接着固定し、次いでポリエステル−ポリエチレン
フィルムを剥ぎ取って光反射器を得た。

得られた光反射器は、赤色印刷部において、赤色透明樹
脂層の後背面に直接アルミニウム反射層が設けられてお
り、それにより赤井メタリック調の乱反射を示し、透明
樹脂層が積層されていない非印刷部分において、光入射
面が高屈折率ガラス小球の半球の露出面であり、ガラス
小球後部埋没半球面反射層との間での光線の屈折により
拡散性反射光が得られて銀白色を示し、光反射器全体と
して、夜間照射光の下で視認すると近距離から赤いメタ
リック調の花柄模様と白地とのコントラストさらに上記
で得られた本発明の光反射器の全面に、下記組成の透明
樹脂溶液を平均膜厚が２μで、ガラ°ス小球の露出半球
面の頂点部分での膜厚が０、１μとなるごとく塗布した
後、１３０℃で３分間熱処理して、ガラス小球に対して
同心楕円半球殻状に透明樹脂被膜層を形成した。

メタクリル酸アルキルエステル系樹脂（ＸＳ−７３２＝
大ロ本インキ化学工業ａｉ製）　　７４．Ｏｆｆｉ量％
メラミン硬化剤（ＵＳ３．１［１　　：日立化成ポリマ
ー■Ｍ）３．７重量％ トルエン　　　　　　　　　　　２２．３　　〃得られ
た光反射器は、前記非印刷部分のガラス小球前部露出半
球面上に適正な同心楕円半球殻上の透明樹脂被膜層が形
成されて、再帰性反射機能が付与され、かつ赤色花柄模
様の透明樹脂層にはさらに透明樹脂被膜層が２μ積層さ
れるのみで、メタリック調の反射特性には同等影響は無
く、従って夜間の照射光の下で視認すると、遠距離から
赤色花柄部分がメタリック調に輝き、しかも無地部分が
再帰性反射により純白に輝き、そのコン１−ラストが鮮
やかであった。

（へ）発明の効果 本発明の光反射器は、上記のごとき構成からなり、光反
射面が玉虫間の光拡散性反射能に富む部分とメタリック
調乱反射をする部分とからなり、反射機能の異なる画部
分の混在により極めてコントラストの鮮やかな視認性を
有し、さらに前記光反射面の少なくとも光拡散性反射能
に富むガラス小球前部露出半球面に透明樹脂被膜層，透
明印刷インキ層等の透明層を積層すれば、任意に着色し
、かつすぐれた光再帰性反射機能を付与することができ
、必要に応じて前記光拡散性反射能部分，メチリツク調
乱反射部分のほか光再帰性反射能部分を形成して所望の
文字．図柄等を画くことができ、各種標識，衣裳類など
法尻な用途に用いることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の光反射２：（の−例を模式的に示す断
面図、第２図は本発明の光反射器の完成直前の状態を模
式的に示す断面図及び第３図は本発明の光反射器の反射
機構を模式的に示す説明図である。 （１１・・・本発明光反射器、（２）・・・ガラス小球
。 （３）・・・透明樹脂層、（４）・・・支持体。 （５）・・・固着バインダ樹脂層、’（６１・・・反射
層。 （８）・・・ｉ３明層、　（９１・・・ベースフィルム
。 αψ・・・ポリエチレンフィルム 特許出願人　　ユニチカスパーク ライト株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）支持体に保持された固着バインダ樹脂層面の一部
   に直径５００μ以下、屈折率２．０以上の高屈折率ガラ
   ス小球が直径の４０〜８０％の埋没率で埋没され、残部
   に透明樹脂層が積層され、且つ前記ガラス小球の後部埋
   没半球面及び透明樹脂層の後背面に直接反射層が設けら
   れてなる光反射器。