JPS62211811A - 平角絶縁電線の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の技術分野］ 本発明は、静電粉体塗装法、特に静電流動浸漬法による
平角絶縁電線の製造方法に関する。

［発明の技術的背景とその問題点］ 近年、粉体塗装法による絶縁電線の製造方法が無公害、
省資源、省エネルギーの観点から注目されてきており、
この中でも塗着効率が高く薄い塗膜を形成させ得る方法
として静電流動浸漬法が絶縁電線製造の分野で特に脚光
をあびつつある。

この方法は、直流の高電圧を印加された電極間を通過し
た乾燥空気により、合成樹脂粉体に電荷を与えつつこれ
を流動化させ、この雲体状の合成樹脂粉体からなるコー
ティングゾーンを通過する金属導体表面に室温で静電気
的に合成樹脂粉体を゛付着させた後、付着した合成樹脂
粉体を加熱溶融および硬化させて被膜を形成させる方法
である。

しかして金属導体として例えば平角導体を用いこれをコ
ーティングゾーンを水平方向に通過させて塗装を行なう
場合には、平角導体の各側面に形成される絶縁被膜の絶
縁破壊電圧が安定しないという難点があった。これは平
角絶縁電線の軸方向に沿って絶縁破壊電圧を測定すると
その値がバラつき、一部は低い値を示すことからも明ら
かなように被膜厚さが均一でないことに起因しており、
詳細に検討した結果、絶縁被膜表面に生成するピンホー
ルや被膜内部に残存するボイドが主原因であることが明
らかとなった。

［発明の目的］ 本発明は、上記の知見に基づいてなされたもので、静電
流動浸漬法により平角絶縁電線を製造する場合に、絶縁
破壊電圧を向上せしめることのできる方法を提供するこ
とをその目的とする。

［発明の概要］ 本発明は、平角導体を、帯電した合成樹脂粉体を充満ざ
じたコーティングゾーンを水平方向に通過ざぜて、その
表面に前記合成樹脂粉体を付着させ、次いで加熱炉に通
過さしることにより付着した合成樹脂粉体をｖＩＡＷせ
しめて絶縁被膜を形成する絶縁電線の製造方法において
、前記コーティングゾーン通過前の平角導体表面に予め
溶剤を塗布することにより、均一な厚さの被膜が１７ら
れ、かつ被膜内部のボイドの残存率を低下せしめ、絶縁
破壊電圧を向上さけるようにしたものである。

図は本発明の平角絶縁電線の製造に用いられる製造装置
の概略を示したもので、１はコーティングゾーン（粉体
塗装室）、２は誘導加熱装置、３は加熱炉である。

上記誘導加熱装置２は予備加熱の目的で配設されている
しので、他の加熱手段、例えば電熱炉に置き換えること
ができる。ざらにこの装置においてはコーティングゾー
ン１の心線入力側面力にクレゾールｆ’ＮＭＰ　（Ｎ−
メチル−２−ピロリドン）等の溶剤を収容した溶剤槽４
が配設されており、この溶剤槽に換えてフェルト等によ
り溶剤を塗布するようにしても良い。

上記の装置において、心線供給架台５から連続的に送り
出された平角心線Ｗは、ブレーキ装置６を経て溶剤槽４
を通過し、その表面に溶剤が塗布される。次いでコーテ
ィングゾーン１内でその表面に合成樹脂粉体を付着ヒし
められた後、誘導加熱装置２で心線が加熱されることに
より表面に付着した合成樹脂粉体が溶融される。

この溶融合成樹脂層を有する平角導体（Ｗ′）は、ざら
に加熱炉３を通過することにより均一な厚さの被膜が形
成され巻取装置７に巻取られる。

以上の方法においては、平角線の表面に予め溶剤が塗布
されているため、この上側に付着せしめられた合成樹脂
粉体への溶剤の浸透により、その後の粉体の溶融時にボ
イドが減少するとともに表面の平滑度が向上する。

［発明の実施例］ 以下本発明の一実施例について説明する。

心線供給架台から２．Ｏｘ　５，０ｕＴＩｌ断面の平角
導体を水平方向に引出し、この表面にフェルトによりク
レゾール液を塗布した後、コーティングゾーンに通過さ
せて導体表面に合成樹脂粉体を付着せしめ、次いで粉体
が付着されたこの平角導体を誘導加熱して粉体を溶融°
Ｌしめた後、更に炉温４５０’Ｃ１炉長３．５ｍの加熱
炉を通して前記樹脂粉体を融着および硬化させて被膜を
形成させた。

上記コーティングゾーン内の粉体雲は、ＥＣＰ２Ｏ８（
住友デュレズ社製エポキシ系合成樹脂粉体商品名）を長
さ７０ＣＴＩｌのゾーン内で、帯電電圧−５５ｋｖ、流
動化空気量１３０に／ｍｉｎ、静止粉体層の厚さ５０ｍ
ｍの条件で形成した。

得られた絶縁電線の被膜の絶縁破壊電圧の測定結果を次
表に示す。

尚、表中比較例として示したものは、溶剤の塗布および
誘導加熱することな〈従来通り粉体塗装を行なって得ら
れた絶縁電線について、絶縁破壊電圧を同様にして測定
した結果である。

表 （表中の数値の単位はｋｖである） 以上の測定結果から、平角導体の周囲に絶縁被膜を形成
するにあたり、粉体付着前の平角導体に溶剤を塗布する
ことにより、従来の方法に比べて均一な厚さの被膜を有
する絶縁電線が製造され、しかもその製造を容易に行な
うことができる。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明の方法によれば、被膜厚のバ
ラつきが少なく電気的特性に優れた絶縁電線を効率よく
製造することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の平角絶縁電線の製造方法に用いられる製造
装置の概略図である。 １・・・・・・・・・コーティングゾーン２・・・・・
・・・・退勤加熱装置 ３・・・・・・・・・加熱炉 ４・・・・・・・・・溶剤槽

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）平角導体を、帯電した合成樹脂粉体を充満させた
   コーティングゾーンを水平方向に通過させて、その表面
   に前記合成樹脂粉体を付着させ、次いで加熱炉に通過さ
   せることにより付着した合成樹脂粉体を融着せしめて絶
   縁被膜を形成する絶縁電線の製造方法において、前記コ
   ーティングゾーン通過前の平角導体表面に予め溶剤を塗
   布することを特徴とする平角絶縁電線の製造方法。