JPS622038Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は病室用機器ユニツトに関するもので
ある。

この病室用機器ユニツトは、病室の入院患者の
枕元等に設置されるものである。従来例を第１図
および第２図に示す。１は本体、２はコンセン
ト、スイツチ等の設備機器、３はプレート、４は
スペーサ、５，６は取付ねじ、７はヘツドライト
であり、各設備機器２はそれぞれ単体の状態で本
体１にねじ止めされ、それらに対するプレート３
を間にスペーサ４を挾み込みながら本体１にねじ
止めしていた。しかしながら、各設備機器２の取
付穴２ａが壁面にボツクスを埋込んで設備機器２
を取付ける時の融通性をもたせるための長穴
（JIS規格）であるため、本体１にねじ止めする際
その長穴の範囲で設備機器２が左右にずれること
がある。そのため各設備機器２を基準に取付けよ
うとしているプレート３が隣どうしぶつかり合つ
て取付かなくなることがあつた。これを避けるた
めには設備機器２の取付に際して細心の注意が必
要となり、その結果取付作業に多大な時間を要す
ることになり施工費アツプにつながるといつた欠
点があつた。

したがつて、この考案の目的は、取付け施工が
簡単な病室用機器ユニツトを提供することであ
る。

この考案の一実施例を第３図に示す。すなわ
ち、この病室用機器ユニツトは、配線空間２７を
形成した本体８の取付面９に設備機器数のねじ孔
１０と、プレート数のねじ孔１１とを形成する。
設備機器１２は強電用、弱電用、ガス用に分類さ
れ、たとえば強電用としては、電気スタンド、ス
タンド用スイツチ、コンセント、医療用アース付
コンセント、アースターミナル等があり、弱電用
としてはテレビ用端子およびマイク、スピーカ呼
出ボタン用メタルコンセント等のナースコールシ
ステム等がある。またガス用として酸素、空気、
吸引等がある。これらの分類された設備機器１２
がそれぞれ共通の強電用、弱電用およびガス用の
仮枠１３に固定される。これらの仮枠１３は設備
機器１２の取付位置にそれぞれかしめ爪を実施例
とする位置決め部１４を切起して設備機器１２の
上下両側の切欠部１５にかしめ付けし、また設備
機器１２の取付用長穴１６に対応して丸孔１７を
形成している。この仮枠１３は各設備機器１２の
取付用長穴１６および丸孔１７を実施例とする取
付部に取付ねじ１８を通し、これを本体８のねじ
孔１０に螺合して取付けられ、仮枠１３と設備機
器１２がともにねじ１８で固定される。プレート
１９も強電用、弱電用、ガス用に対応して設けら
れ、各設備機器１２に対応して露出孔２０を有
し、かつ露出孔２０の間にスペーサ挿入用の長孔
２１を形成し、さらに長孔２１の位置するプレー
ト１９の上下縁部に切欠き２２を形成し、プレー
トの裏面に破断用溝２３を形成している。またプ
レート１９の両端部の上下位置に取付孔２４が形
成され、取付ねじ２５によつて本体８のねじ孔１
１にねじ込まれて取付けられ、これにより露出孔
２０より設備機器１２の露出部が突出する。な
お、プレート１９の取付に際して長孔２１にスペ
ーサ２６を圧入しておき、プレート１９の本体取
付けにより仮枠１３に押付け保持される。

このように構成したため、あらかじめ仮枠１３
に複数の設備機器１２を取付けておくことによ
り、現場での取付施工が簡単にできる。また弱電
ユニツト、強電ユニツトと各ブロツク毎に一体化
してあるため、そのユニツト内の配線が本体１を
壁面に取付ける作業の前にできるので、完成され
たユニツトを必要箇所に取付けるだけでよく作業
の分担化ができ作業性が向上する。特に本体１が
長尺物であれば、その効果が大きい。さらに仮枠
１３に設けられた位置決め部１４によつて各設備
機器１３は、正確なピツチでかつ簡単に取付けら
れ、プレート１９の露出孔２０の位置とも正確に
一致し、設備機器１２のゆがみによつてプレート
１９が取付かないといつたことが防止でき、組立
が一層簡単になる。またプレート１９には力が加
わらないので取付ねじ２４の数を従来よりも大幅
に削減できる。さらにまた設備機器１２の配置変
えが生じたとき、切欠き２２および溝２３により
プレート１９を容易に分断でき、配置変えに対応
できる。また仮枠１３および設備機器１２を共通
のねじ１８で取付けるため部品点数の削減にな
る。

以上のように、この考案の病室用機器ユニツト
は、取付用長穴を有する複数個の設備機器と、こ
れらの設備機器を位置決めする位置決め部を有す
るとともに前記設備機器を取付ける取付部を有す
る仮枠と、この仮板を取付ける本体と、この本体
に取付けられて前記設備機器の露出部を露出する
露出孔を形成したプレートとを備えたため、つぎ
の作用効果がある。

すなわち、位置決め部により設備機器が仮枠に
精度よく位置決めされるため、プレートの露出孔
と設備機器の露出部との整合性を良好にすること
ができ、取付作業が簡単になる。また仮枠に複数
の設備機器を取付けるとともに、先に壁等に取付
けられた本体に仮枠を取付けるため配線処理を含
めて施工が容易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の正面図、第２図はその部分分
解斜視図、第３図はこの考案の一実施例の部分分
解斜視図である。 ８……本体、１２……設備機器、１３……仮
枠、１４……位置決め部、１６……取付用長穴、
１７……取付部、１９……プレート、２０……露
出孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 取付用長穴を有する複数個の設備機器と、こ
   れらの設備機器を位置決めする位置決め部を有
   するとともに前記設備機器を取付ける取付部を
   有する仮枠と、この仮枠を取付ける本体と、こ
   の本体に取付けられて前記設備機器の露出部を
   露出する露出孔を形成したプレートとを備えた
   病室用機器ユニツト。 (2) 前記設備機器は弱電用、強電用、ガス用等に
   分類され、そのグループ毎に異なる仮枠に取付
   けられる実用新案登録請求の範囲第(1)項記載の
   病室用機器ユニツト。 (3) 前記位置決め部はかしめ爪である実用新案登
   録請求の範囲第(1)項記載の病室用機器ユニツ
   ト。 (4) 前記取付部は前記仮枠の前記本体への取付け
   を兼用している実用新案登録請求の範囲第(1)項
   記載の病室用機器ユニツト。